2012/08/27 - 2012/08/30
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ケロケロマニアさん
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山登りをテーマとした旅行記は結構あると思ったので、ここでは逆に山下りをメインとする旅行記を記させて頂きます。しばらくの山篭りの後、静岡県域にある山小屋から、県境を越えて長野県まで足を運びました。暫く涼しい環境で生活すると、8月末の残暑は相当こたえるものでした…。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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本日は長い行程となりますので、投宿地の熊の平小屋を朝3時過ぎに出発します。暫く暗闇の中をヘッドライトで照らしながら歩き、三国平を越え三峰岳に到着する頃に、漸く夜が明けてきました。霊峰富士という言葉は、朝焼けの中で見るのが一番ぴったりな気がします。
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雲海の上には、何とか北アルプス方面の一部も拝むことができました。
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本日は仙塩尾根を延々と歩き、最後は北沢峠を目指します。どれだけかかるかわからないので、一応ビバークの用意はしておきます。間ノ岳方面への分岐からは、いよいよ登山者が極端に少なくなるエリアへと入ります。
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この日は仙丈ケ岳の奥に、甲斐駒ケ岳や鋸岳の姿も望むことが出来ました。
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仙塩尾根を寝ぼけながら歩いていると、雷鳥を発見。しばらく私の方を見ながら、敢えて付かず離れずの動きを繰り返します。
どうやら親が子供から目を離そうとしているようで、見ていないふりをしていると、彼(彼女?)が動く方向と反対側に、小さな子供を2〜3羽確認することが出来ました。
お父(母)さんの必死さに心を打たれたので、子供達に気付かないふりのまま、彼に騙され続けながら仙塩尾根沿いに進みます。 -
南アルプスの女王、とも称される仙丈ケ岳ですが、今では殆どの登山客が北沢峠側からピストンして登っています。南アルプス最北にある3000M峰は、今では乗鞍岳・木曽御岳等と並んで、日本一登りやすい3000M峰となっていますが、この山の女王たる姿を堪能するためには、やはり広大な仙塩尾根を徐々に登っていく方が味わい深いように思います。
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とは言っても、三峰岳以北の仙塩尾根に関しては、標高が下がるエリアでは尾根沿いでも樹林帯となってしまいますので、展望的にはあまり優れない箇所が暫く続きます。このつまらなさが登山客を敬遠させているのでしょう…。
この尾根上で最も標高が低くなる鞍部は野呂川の源頭域にもあたり、俗に野呂川越と呼ばれています。 -
野呂川越からは再び徐々に標高を上げてゆきますが、最初に至るのがこの横川岳です。ここもまだまだ標高が低いので、樹林帯の中にひっそりと佇む不遇なピークといえるでしょう。
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さらに進むと、独標と呼ばれる場所に出ます。ここまで来ると漸く森林限界程度の標高を取り戻し、ハイマツが見られるようになります。景色を求めて休憩するのに良い場所です。
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そして高望池と呼ばれる”水溜り”に到着。ここは池という名にも拘らず、夏の終わりにはその面影はなく涸れていて、ちょっと開けた草原のような風情でした。
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そして伊那荒倉岳へ到着。ここも不遇なピークで、看板も痛々しく朽ち果てていました。登山客の少なさを髣髴とさせてくれる光景です。
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夏の終わりを告げるかのように、ハクサンフウロがよく見られるようになると、いよいよ仙丈ケ岳への最後の登りへとさしかかり始めます。
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ここまで来ると北岳が邪魔して見えなかった鳳凰三山の姿も望めるようになってきました。
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北岳方面も勿論望めます。この辺りまで来ると、本来の北岳らしい横長の端麗な姿を楽しむことが出来ました。
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甲斐駒ケ岳の荒々しい山容も間近に迫ってきました。
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本日歩いてきた仙塩尾根を振り返ります。画像左上のちょこっとだけ尖っているのが三峰岳、そこから右に下り、画像中央上に白く見える谷が熊の平が位置する付近の井川越となります。
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そして行く手の仙丈ケ岳方面はこんな感じで見えてきます。
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仙丈ケ岳も実は小さなピークの総称の山として存在していますが、仙塩尾根側から登る場合、最初に登頂するのが大仙丈ケ岳となります。
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大仙丈ケ岳とは申しましても、仙丈ケ岳の最高ピークよりも標高は低く、こちらは3000mに及びません。それ故、北沢峠側から登ってきた登山者の殆どは、僅かな距離にも拘らず、このピークまでは足を運ばないようです。それだけに静寂な本来の山らしい雰囲気が堪能できましたが…。
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一般的には仙丈ケ岳は”花の山”として人気が高い山ですね。夏の終わりの時期でしたので、王道的な高山植物は影を潜めていましたが…。
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こちらも有名ですね。確かに仙丈ケ岳界隈はお花は多いのですが、登山者も多いので、至る所に保護用の木道やネット、盗掘を禁じる標識などが建っているのは、やや興醒めな印象を拭えませんでした…。
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そして仙丈ケ岳の本ピークに到着。流石にこちらは登山客も多く、私が到着する頃には頂上付近では小学生の団体が賑やかにお弁当を拡げていました。
うーん、三角点がテーブルにされているような…。
三角点ハンターとしては踏まない訳にはいかないので、大人気なく小学生に話しかけて、一応立たせて頂きました。 -
少々ガスが上がってきました。先程歩いてきた大仙丈ケ岳のピークも、徐々に雲の中に隠れていきました。
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大仙丈ケ岳・仙丈ケ岳、と来れば、当然、小仙丈ケ岳もあります。こちらは大仙丈ケ岳よりも更に低く、2900mにも届かない標高となっています。
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暫くはガスの中を北沢峠に向かって下っていきますが、六合目に到達する頃には、鋸岳方面の眺望が望めるようになってきました。
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そして北沢峠に到着。タイムスケジュールを調べると、何とか本日中に下界に出られそうだったので、軟派な雰囲気の北沢峠はさっさと後にしてバスへと乗り込みます。
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どうやらこのバス、臨時便のようで、時刻表には載っていない便でした。北沢峠で待つこと、たった15分ほどで乗り継げたのはラッキーでした。
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長野県側の長谷村が運行しているバスの車内では、運転手さんが色々とガイドをしてくれました。途中、鋸岳が一番良く見えるスポットで一時停車。同乗のおばちゃん達が歓声を挙げていました。
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そして長野県側の南アルプス林道入口である戸台大橋を通過。ここからは一般車両も通行できるエリアとなります。
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そして南アルプス林道を走行してきたバスは終点の仙流荘前に到着。ここから先は長谷村の循環コミュニティバスへと乗り継ぎます。
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コミュニティバスの車両はこんな感じです。
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コミュニティバスはJRバスの高遠駅が終点となりますので、ここからは更にJRバスへと乗り継ぎ、漸く鉄道駅がある伊那市に到着しました。
無茶苦茶暑い…。 -
下界の暑さにうなされて思考力を失ったので、どこへ行くともなく取り敢えず久し振りに鉄道に乗りたい、という理由で伊那市駅から飯田線で北上。結局更に乗り継いで松本まで行ってしまいました。ここのビジネスホテルで取り敢えず冷房にあたって体を冷やします。
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本当は色々と巡ろうかとも思いましたが、暑さに負けてしまったので、次の日は松本市内でしばらくまったり過ごした後、再び在来線に乗り込んで伊那市へと戻ります。そしてこの日は伊那市内のビジネスホテルに泊まります。
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山下りの旅、と称しながら、結局、松本でも伊那市でもネタとなるような観光地には一切行かなかったので、何も観光せずに山に戻るのも口惜しく、最後に高遠でプチ観光をすることにしました。
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高遠といえば、やはり桜で有名な高遠城址公園は外せない観光スポットだと思いますが、個人的には、その隣でひっそりと佇んでいた新徳館の凛とした風情が気に入りました。ここはかつての高遠藩学校、多くの文人達が研鑽を深めた場所です。
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高遠城址公園は高台にありますので、市街地方面の展望もなかなか良かったです。
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そして高遠から再びコミュニティバスに乗り込んで、仙流荘を目指します。
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仙流荘から北沢峠までは再び南アルプス林道バスに乗り込みます。今度の運転手さんは、またサービス精神がある方で、高山植物や蝶々が好きなおばさま達のリクエストにお応えする形で、度々一時停車していました。本日の鋸岳もすっきりとした姿で拝め、初秋の青空と飛行機雲とのコントラストが印象的でした。
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さて今回の旅では、帰りが登山、となる変則な旅程ですが、往復あの長い仙塩尾根を歩くのは大変なので、帰りは野呂川越経由で行くことにします。野呂川越に至るためには、その入口となる両俣小屋まで長い林道歩きが必要となりますが、この林道入口までは、北沢峠と広河原とを結ぶバスを利用することが出来ます。
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北沢峠からバスで約10分、野呂川出合バス停に到着です。本日はここから両俣小屋まで歩いて行程終了となります。
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林道入口はこんな感じでゲートが閉まっていて、許可のない一般車両の通行は禁止されています。
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両俣小屋の方が作ったのでしょうか。退屈な林道歩きに悶々としている登山者を労うかのように、こんな微妙な標識が設置されていました。
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林道の突き当たりからは徐々にフェードアウトする形で、このような歩道へとシフトしてゆきます。本日の宿泊地、両俣小屋はもうすぐです。
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そして小屋に到着。山間に佇む、なかなか雰囲気のある山小屋でした。
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そして翌朝。小屋から仙塩尾根との合流地点となる野呂川越を目指します。勾配は急ですが、実は距離的にはさほどでもなく、一時間もかからずに野呂川越に到着しました。
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そして長野・山梨・静岡の三県境である三峰岳へ戻ってきました。実はここにはこんなケルンもあります。往路のような展望には恵まれず、ガス気味の天候で寒いので、さっさと熊の平へと下山します。
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途中、三国平ではクロマメノキを発見。地域によってはアサマブドウとも称される”和製ブルーベリー”です。まだ熟した実は少なかったですが、まだまだ暑い下界から舞い戻って、秋の訪れを感じる瞬間でした。
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そして無事熊の平へと帰還。夕方にはガスも晴れて、夕焼けに染まる西農鳥岳山系の風景が美しく、旅の終わりの感傷的なフィーリングを盛り上げてくれました。これにて本旅行記は終了となります。つまらない内容だったと思いますが、最後までご覧下さり有難うございました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ねもさん 2018/10/27 10:54:29
- あちこち失礼します
- ケロケロマニアさん
山小屋から旅行して山小屋に戻るというのはなかなかないと思います。それから、話題の熊ノ平小屋からの西農鳥岳もありがとうございます。実に見事です。
仰るとおりで、北沢峠からのピストンでは仙丈ヶ岳に登ったとは言えません。来季あたり歩いてみようかと思います。仙塩尾根(三峰岳ー仙丈ヶ岳)を歩けば、南アルプスの主稜線は完踏に。
両俣小屋は南アらしい山小屋と言われますが、私はまだです。雰囲気のある小屋と書かれていますが、どんな感じでしたか?(星さんの『41人の嵐』は承知しています)
このとき私は、空木岳に登った後、伊那をうろうろしていました。
- ケロケロマニアさん からの返信 2018/10/28 13:24:39
- RE: あちこち失礼します
ねもさん、こんにちは。
まあ、あの時は”職務中”で、山小屋に戻らないといけない、という事情がありましたので…(^^;)。まあ、私も普通の一登山者として立場なら、まずありえない旅程ということで、一旅行者の旅行記としては面白いかなと、綴らせて頂いた次第です。
世の中、忙しい人が多いですからね。まあ、その分、少し視点をずらしただけで静かな山旅が楽しめるエリアが、まだまだこの国には沢山あると思います。仙塩もそんなルートの一つだと思いますね。それにしてもあの長大な南アの主稜線を完踏とは恐れ入ります。私的には南アルプスで好きなのは、意外と黄金コースに近い割には、みんな大門沢を降りてしまうので、その後が恐ろしく静かな、笹山に至るルートで、最近は笹山から奈良田に降りる道等も開削されたので、下りルートとしては大門沢よりずっと歩きやすくて気に入っています。その先の笊や転付峠の方もいつかは歩いてみたいと思っている道です。
両俣は良い小屋ですよ。あそこはガチガチの登山者だけでなく、普通の釣り師なども泊まる小屋で、客層が混とんとしているのも良いですね。林道歩きが長い分、敬遠されることも多いですが、静かに過ごすにはとても良い小屋です。星さんもいい方ですが、言うことは言う方なので、好き嫌いは別れるタイプの方かもしれません。(そういう意味では、別の箇所で仰っていた、15時以降に到着すると怒られることで有名(?)な、農鳥の深澤さんと似た感じの方といえるでしょう。でも、今はあういう登山者の方を親身に考えて厳しく接して下さる小屋管の方が少なくなりましたし、その分、目立ってしまうのでしょうね。
空木岳、中央では好きな山の一つです。中央自体、混雑するのが木曽駒界隈だけなので、宝剣を過ぎて南に至ると、もうそこは別世界、摺鉢窪の避難小屋を貸切状態で利用した一夜のことを思い出しますね。あの時は結局、越百まで縦走して、須原に降りたのですが、林道歩きの長さにはまいりました。足がない分、下山後が大変ですが、それだけ人も少なくて、静かな山旅が楽しめました。超百以南の安平路や摺古木までもいつかは歩きたい、と思っているのですが…。空木自体、JR駅から直登することが出来る、という、日本アルプスの山の中では稀有な山の一つといえるでしょうね。
また長くなってしまいましたが、引き続き宜しくお願い申し上げます。
byケロケロマニア
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