2011/01/30 - 2011/01/30
9369位(同エリア17021件中)
夜間飛行さん
2011年1月のパリ旅行 <フーコーの振り子とルーブル美術館>
2日目その1、巴里の週末、ルーブル美術館で過ごす日曜日の一日
- 同行者
- 乳幼児連れ家族旅行
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
朝、地下鉄7号線でルーブル美術館に到着。カルーセルの入口から地下に入ります。開館前に到着してしまったので、カルーセル(Le Carrousel du Louvre)内のカフェでクロワッサンとカプチーノ、子どもにはホットチョコレートで軽食の後、地下の美術館入口へ向かいます。
#1101-05576 -
開館の時間となりチケット売場へ。まだ閑散としています。
美術館の日本語ガイドマップをもってさあ出発。ガイドマップに主要収蔵品のサムネイルがついているので、子供がチェック係を担当します。このイベントはスタンプラリーの要領で、子供が一日飽きずに楽しめたようなので正解でした。
#1101-05580 -
ドノン翼から入場して、すいている時間に人気のある絵画を見ておきます。まずは西洋絵画を見に、まずは2FLのモナリザの部屋へ。幸い今日はまだ出足が遅いようで、手持ち無沙汰の美術館員を横目に、誘導用の柵をすいすいと通り抜けます。
レオナルド・ダ・ヴィンチの〈モナリザ〉。もっと小さい絵だったように記憶していましたが、それは前回来たときは、絵の前の人垣のために落ち着いて見られなかったのと、部屋の大きさとの対比で小さく感じてしまったせいかもしれません。あらためて近くで見ると、どっしりとした存在感がありました。
#1101-05595 -
〈モナリザ〉の前で、『ダ・ヴィンチ・コード』のラングトン教授とソフィーが、プレキシガラスに光る「SO DARK THE CON OF MAN」の走り書きについて推論している光景を妄想中。
#1101-05582 -
ヴェロネーゼの〈カナの婚礼(婚宴)〉は、モナ・リザの向かいの壁に架けてあります。ルーブルでは一番大きな絵だそうで、これだけのたくさんの人が描かれているのに、一番手前の人物は等身大に近い大きさ。普段、画集やPCで絵を眺めているときにはわからない感覚です。もとはヴェネツィアの修道院に飾られていたのを、ヴェネツィアを征服したナポレオンが奪い、丸めてフランスに持って帰ってきたそうです。
#1101-05589E -
場面は聖書に書かれたガリラヤでの出来事を、ヴェネチアに置き換えて描いたもの、ヴェネチアの修道院からの注文による作品です。居並ぶのはヴェネチア貴族たち。中央の位置を占めているのはイエス・キリストです。カナの婚礼の場面で、イエスは最初の奇跡をおこなったとされています。
『三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。 イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。 ぶどう酒が足りなくなったので、母がイエスに、「ぶどう酒がなくなりました」と言った。 イエスは母に言われた。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」 しかし、母は召し使いたちに、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言った。 そこには、ユダヤ人が清めに用いる石の水がめが六つ置いてあった。いずれも二ないし三メトレテス入りのものである。 イエスが、「水がめに水をいっぱい入れなさい」と言われると、召し使いたちは、かめの縁まで水を満たした。 イエスは、「さあ、それをくんで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」と言われた。召し使いたちは運んで行った。 世話役はぶどう酒に変わった水の味見をした。このぶどう酒がどこから来たのか、水をくんだ召し使いたちは知っていたが、世話役は知らなかったので、花婿を呼んで、 言った。「だれでも初めに良いぶどう酒を出し、酔いがまわったころに劣ったものを出すものですが、あなたは良いぶどう酒を今まで取って置かれました。」 イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。』ヨハネによる福音書第二章
http://www.yoyoue.jpn.org/bible/joh.htm
より引用
#1101-05593 -
そのナポレオンは、〈カナの婚礼〉の近くで戴冠式をしていました。ダヴィッド〈皇帝ナポレオン一世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式〉。こちらもかなり大きな絵です。
#1101-05599 -
絵の中の戴冠式。ローマ法王を従えて、自ら冠を手に取って自分の頭に乗せるシーン…ではなくて、皇妃ジョセフィーヌに冠を授ける場面が描かれています。
#1101-05601 -
ナポレオンのヨーロッパ征服からさかのぼること約2000年。古代ローマの建国にまつわる伝説を描いた、ダヴィッド〈サビニの女たち〉。誕生直後のローマと、近隣のサビニ族との戦闘を描いています。ローマがサビニの女性たちを略奪したことが発端であることを考えれば、ローマに大義はなさそうでもあります。
絵の場面は、4度目の戦闘の最中に、ローマ人とサビニ人の間の戦闘に割って入る女性たち、子供を振りかざしている人もいます。ローマ人に略奪された女性たちもすでに結婚して子供ができた今、すっかり情が移ってしまったようです。夫と親兄弟の間の戦闘を止めようと必死です。この後、サビニ族は王政ローマと和平を結びローマのクィリナーレの丘に移り住みます。
さて絵の前景は、サビニ王ティトゥスとローマ王ロムルスとの勝負。どちらがサビニでどちらがローマか?
#1101-05602 -
こちらがローマの王ロムルス。ロムルスの盾には、わかりやすくROMAとかいてあります。建国当時の古代ローマは、帝政でも共和制でもなく王を戴いていました。
#1101-05603 -
ロムルスの持つ楯には、狼から乳を飲む二人の幼子、ロムルスとレムス。ローマは、そのロムルスから名を取ってROMAと名づけられました、という伝説が表現されています。ロムルスとレムスは、ギリシアが滅ぼしたトロイから逃れたトロイの王の婿、アエネアスの末裔だったとか。それにしても、なんだかローマ土産のような盾です。
#1101-05604 -
リシュリュー翼3階、オランダ派、フランドル派の絵画のコーナー。〈レースを編む女〉〈天文学者〉の2点のフェルメール作品がここにありました。
#1101-05774 -
フェルメール〈天文学者〉。天文学者が眺めているのは星座が書かれた天球儀、暗い部屋に、窓からの光がスポットライトのようにあたっています。
#1101-05765 -
手元には、やや紙のよれた本があり何かの図も書かれています。専門書を見ながら天球を調べているのか、それともこの天球儀自体がこの学者の作品なのか。
#1101-05766 -
フェルメール〈レースを編む女〉。一心不乱にレースを編む女性、没我、悟りの境地です。
#1101-05770 -
レース編みの手元、指先と糸にピントが合っていて、視線が引き込まれます。
#1101-05776 -
ルドルフ・バクハイゼン〈アイ湾上の船とアムステルダムの眺望、1666〉、英蘭戦争の頃の戦列艦が描かれています。
#1101-05782 -
提督デ・ロイテルがオランダ海軍を率いて第二次英蘭戦争を戦いました。
#1101-05784 -
オランダの70門戦列艦 De Spiegel。
#1101-05785 -
1本マストの縦帆船。舷側に卵型のリーボードを取り付けた内航船です。
#1101-05786 -
リシュリュー翼1階のフランス彫刻群が見えました。
#1101-05787 -
このちょっと変わったテーマの絵、ヨアヒム・ウィテウァールの〈アンドロメダを救うペルセウス〉。ポセイドンの怒りを買ったために、鎖で縛りつけられて怪物の餌食とされるアンドロメダを救うため、ペガサスに乗って現れたペルセウス。ギリシア神話を主題にした絵です。
#1101-05788 -
アンドロメダの恍惚の表情。若さと美、この世の喜び。自由にならないもどかしさ。
#1101-05792 -
アンドロメダの足元に散らばる骸骨。誰にも平等に訪れる老い、そして死、肉体のはかなさ。精神の永遠。
#1101-05791 -
ルーカス・クラナハ〈風景の中のヴィーナス〉。この画家が描きたかったのは女性の裸体か、美しい風景か。
#1101-05795 -
ヴィーナスの右側に描き込まれた風景画。湖水に映りこむドイツの古城、幻想的な風景です。
#1101-05797 -
ヤン・ファン・エイク〈宰相ロランの聖母〉。聖母子に手を合わせているのがブルゴーニュ公国の宰相、ニコラ・ロラン。
#1101-05803 -
ロランの手とキリストの手にはさまれた空間に描かれた風景画。近景に孔雀と川を眺める二人。遠景には水面に映る橋、中州に浮かぶ城砦。
#1101-05807T -
ドノン翼2階つけ根にある、〈サモトラケのニケ〉。ドノン翼1FLの階段から2FLへあがっていくと、遠くから正面に仰ぎ見るように現れます。空いていれば、この登場の仕方がベストと思っています。
#1101-05608 -
力強い翼と、はたはたと後ろになびく衣の裾の表現が好きです。
ニケは、ギリシアの勝利の女神。多神教ローマ時代にはヴィクトリアと呼ばれます。ニケはNikeであり、スポーツメーカーのナイキや地対空ミサイル「ナイキ・ハーキュリーズ」の名前のもとになっています。
#1101-05513 -
シュリー翼に入ります。こちらはファラオ時代のエジプト美術のエリア。つい先日エジプトへ行ってきたばかりなので、まだ子供たちの中にもエジプトの記憶が強く残っています。ホルス神(ファルコン/はやぶさ)やスフィンクス、ヒエログリフなどを見るたび歓声を上げています。やはりお勉強だけでなくて実体験というのも重要だなと認識する今日この頃。
私もこのホルス像を見ていて、エドフ神殿を思い出しました。
#1101-05618 -
隼の石灰岩像。ホルス神の現世の姿です。王を脚のあいだに挟んで守っています。
#1101-05621 -
ホルス神のブロンズ像。
#1101-05626 -
1FLに降りると、スフィンクス像があります。タニスのスフィンクスです。人間の顔にライオンの胴体。
#1101-05638 -
そしてライオンのしっぽ。バックショットもなかなか凛々しい姿です。楕円の枠(カルトゥーシュ)で囲まれたヒエログリフは王の名前、エジプトで見てきたとおりです。
#1101-05642 -
その先にはラムセス2世像。つけひげが顔の長さくらいあります。王様ですが、穏やかな表情。どこかでお会いしましたね。そうそう、アブ・シンベル神殿でした。
#1101-05649 -
ずらっと居並ぶミイラケースの皆様。手前のほうは、紀元前300年ころ、プトレマイオス朝初期のもの。プトレマイオス朝はマケドニアから征服行にやってきたアレキサンダー大王の部下がエジプトで開いた王朝ですが、すっかりエジプトの伝統に取り込まれています。
#1101-05676 -
シュリー翼1階、古代オリエント美術。ライオンのフリーズ。イラン、スーサのダレイオス1世の宮殿から出土した彩釉煉瓦の壁。
#1101-05697 -
グリフォンのフリーズ。
#1101-05701 -
このエリアにいると、ペルガモン博物館を思い出します。古代イラン、ペルシャの遺跡が集められている区画です。手前は牡牛の柱頭、奥は射手のフリーズです。
#1101-05702 -
この柱頭、ダレイウス1世時代の宮殿につかわれていたもので、同じものが6×10列も並んで神殿を支えていたようです。当時の壮大な宮殿の大きさを想像するとワクワクします。
#1101-05706 -
そのまま1FLをリシュリュー翼へ歩いてメソポタミアに入ります。迎えてくれるのは、ギルガメシュとエンキドゥ(かな?)。ギルガメシュ(Gilgamesh)は古代メソポタミアの伝説の王。エンキドゥ(Enkidu)は人間の頭に牡牛の体、もともとは粘土から造られた神造人間で、のちにギルガメシュの親友となります。
#1101-05711 -
これらの像がどれくらいの大きさかというと……、このくらい。エンキドゥは守り神として神殿の扉におかれたそうです。
#1101-05714E -
エンキドゥは守り神として神殿の扉におかれたそうです。
#1101-05716 -
気分はすっかりメソポタミア古代文明人。
#1101-05720 -
リシュリュー翼1階、〈ハムラビ法典〉。人差指のような形です。指の「爪」にあたる部分で、神と王が向き合っています。
#1101-05723 -
ハムラビ法典は楔形文字で刻まれています。残念ながら楔形文字は読めないので、どこがどこやらわかりませんが、ここに刻まれた法文が、4000年前には活きて使われていたかもしれないのだと感じてみます。
ハムラビ法典日本語訳
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/5054/
ハムラビ法典の前文によれば、この法典の基本理念は、「人々の福祉の増進」だそうです。現代でもすぐ見つけられそうな理念です。
#1101-05723 -
円筒印章の素晴らしいコレクションが収められたガラスケース。アッカド帝国時代のもの。
#1101-05749 -
左側の円筒印章を柔かい粘土板に押し付けると、右側のような模様が粘土板に転写されます。
#1101-05756 -
牛、馬とダンスする男たちの図柄。大理石
#1101-05757 -
つぼから水をまく二組の男と水牛の図柄。緑泥石
#1101-05758 -
獅子舞のような踊りの図柄。斑岩
#1101-05759 -
リシュリュー翼 1FLを西に歩いて、フランス彫刻のエリアです。ここにはお気に入りの三美神の皆さんが待っているので、また挨拶していきます。いつもお美しいですね。
#1101-05731 -
座る天使 Seated Cupidですが、フランス語の銘板には、L'Amour menacant。天使の目を見るとわかる気がします。
#1101-05743 -
お昼を過ぎておなかが空いてきます。リシュリュー翼2FLにあるカフェの様子をみて、良さそうなら入ってみようかと思います。
#1101-05763 -
カフェはアンジェリーナ(ANGELINA)の支店でした。山盛りのサラダとパンとジュースでランチです。こちらはフォアグラのパテのサラダ。
#1101-05819 -
こちらはサーモンとアボカドのサラダ。
#1101-05821 -
アンジェリーナということで、デザートにモンブランを注文、ちょっと食べ過ぎました。
#1101-05824 -
2FL、シュリー翼からドノン翼へまわって、混んできたモナ・リザを横目に、…いやもう一度ちょっとだけ人垣越しに眺めてモナ・リザお別れ、イタリア絵画・スペイン絵画のエリアを通って、ドノン翼1FLのアフリカ・アジア美術エリアです。モアイ像があったのには驚き。
#1101-05836 -
前述のスタンプラリー中です。この愛嬌のある像をやっと見つけることができました。7世紀メキシコの美術品です。
それにしても、ここへきてリフトで降りたり昇ったり、階段を上がったり降りたりを繰り返しているのも、アフリカ・アジアエリアへ足を延ばしてしまったせいでしょう。このエリアは他と孤立していてアクセスがあまりよくありません。
#1101-05839 -
ドノン翼1階、16〜19世紀のイタリア彫刻。アントニオ・カノーヴァ〈アモール(キューピッド)のキスでよみがえるプシュケー〉。
#1101-05844 -
終盤戦、シュリー翼1階、古代ギリシア美術。ミロのビーナスです。均整のとれた像です。
#1101-05859 -
しかし、ミロのビーナスよりもこちらのアテナ女神のほうに目が留まってしまいました。ローマではミネルヴァ。都市の守護女神だそうですが、下手な戦をして帰ってきたら、街に入れてもらえなそうな様子です。
#1101-05868 -
アポロンとの音楽対決に負けたマルシュアス。
#1101-05870 -
この表情です。
#1101-05872 -
女神の柱で支えられたゲートをくぐります。
#1101-05877 -
一日ルーブルで過ごして、午後もいい時間になってきました。そろそろ美術館の外へ出ます。寝てしまった下の子をベビーカーに載せ、ピラミッド下のリフトで地上へ。
これから、コンコルド広場に向かって散策します。
#1101-05891
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