ミャンマー、ロンジーをひきずりながら…　その4 ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院、そして郊外のアマラプラに

2013/02/22 - 2013/03/03

マンダレー初日は市内に点在する名所旧跡をバイクタクシーに乗って適当に巡る予定でした。
ところが、「こことここは必須」というように事前に決めていなかったため、エーヤワディー川のあとは何処でも…ということになってしまいました。
挙句の果てにはバイクタクシーの運ちゃんの提案をそのまま受け入れ、予定外の内容になりましたが結果オーライだったから良しとしましょう。

エリア マンダレー(ミャンマー)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

イラワジ川沿いの立派な道は通る車も少なくてのんびりしてます。

道沿いには竹の小屋が
二人して昼寝の真っ最中です

おっ、イラワジクルーズ
マンダレー・バガンまでの船旅の看板です
随分立派なボートでクルーズするのね。

看板の所に停泊中の船
これらのいずれかがクルーズするのかな？

道を上流に向かって歩くと…
また尼さんたちの托鉢です
坊さんは何処に行ったのでしょう。

堤防を兼ねた道の反対側
豚も犬のように首を縛って逃げないようにしてますが暴れれば抜けちゃんじゃないの？

堤防の道を２０分ほど、ぶらぶら歩いてインワへの船着場にやっと着きました。
明日の早朝に、ここから船で「マンダレー郊外の村」を訪ね、締めに「ウーベイン橋の夕陽」というプランはどうかな
と思いました。

船着場だけはこのように賑やかでした。
イラワジ川も見れたし、船着場の様子もわかったので、市内に戻ります。

おっ！
随分ローカルなバスです。日本人でも読めない当て字です
「日本車だよ〜ん」と誇示して…
きっとこちらでは車の日本語表示がステータスになっているんでしょうね。
ハングル語や簡体漢語に取って代わられないよう頑張らなくっちゃ

タナカの木を満載してどこへ？
一昔前の中国でよく見かけたディーゼルエンジンの車です
本土ではよほど田舎でないと見なくなりましたが、こっちで活躍してたんだ。
トラックや自動車もこうなるのかなあ…
バイクなんぞは皆中国製というから。

炎天下をテクテク歩いてきたのでノドも渇きました。
水を買って乾いた身体に一気に流し込みます。
で、次の目的地「王宮辺りはここから離れているの」とか切り出して
バイクタクシーのニーズを示すと…

1500チャットで行くという人が現われました…
数キロあるので安いもんです、歩くことを考えたら。

船着場からｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院へ向かってＧＯ！

と言いたいところですが、向い側のおばちゃんのところで給油です…

１０分ほど走って、王宮のお堀端まで来ました。
運ちゃんは、並行して走るこの兄ちゃんに「ｼｪﾅﾝﾄﾞｰ僧院はどこ？」と聞きます
やっぱ知らなかったの？

隣のｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院へ行こうとしたら、空港からのシェアタクシーで一緒だったタイからの旅行者の二人にバッタリ
記念写真を撮って別れたあと追っかけてきて「これからどこへ？」と聞くので
「特に予定はないが、マンダレーヒルにでも行こうかと思ってる」と答えると
「アマラプラのウーベイン橋を見に行かないか」とお誘い
「ウーベイン橋は明日予定している」と丁重にお断りしました。

で、ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院の横のｱﾄﾏｼｰ僧院に着きました。
北側を少し行くとマンダレーヒルが聳え立ってます。

後ろで母娘でしょう
日陰で熱心にほっぺたのタナカに模様をつけておしゃれをしてました。
ただ塗りたくるだけでじゃないようですね、最近の流行は。
木の葉模様をよく見かけました。

で、ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院
チーク材の木造建築物は見ごたえあります

母娘ばかり見てもいられません。
で、ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院です。
建物を近くでつぶさに見ると…

精緻です

縁の下…
高床ですね

ご本尊さまでしょうか。
ここｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院はもともと王宮の中にあったといいます。
マンダレーに遷都したミンドン王はこの僧院でなくなったとか

この僧院を王宮の外に移転したのはミンドン王の息子にしてビルマ王朝最後の王、ティーボ王。
彼のおかげで我々はこの精緻な木造建築を見ることができます。
なぜなら、王宮はその後イギリスと日本軍の戦いで灰燼に化してしまったから。

ビルマ最後の王朝、ｺﾝﾊﾞｳﾝ朝（ビルマだからって「ｺﾝﾊﾞｲﾝ」じゃないよ）は、あの乾隆帝も一目置く存在だったんだけど、インドへの夢を見たんで失敗しちゃったんだ、あの牟田口将軍みたいに…
なんせ、そのころのインドときたらビクトリア女王のものだったから、そりゃ怒るよね。
おかげで、イギリスに負けてインドの一部になっちゃった…
だからといってこの

ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院を見終わって、さてもう少し近辺の寺院を見るか、それともマンダレー・ヒルにでも行って見るか、一休みしながら思案していると屯していたバイクタクシーの運ちゃんが「マンダレーヒル8000チャット」と言ってきました。
「目の前に見えているのにそんなにするの？」と思い、断ると「アマラプラ、ウーベイン橋8000チャット！サンセットがすばらしい」ときました。
今日は市内、郊外は明日と思ってましたが、先ほどのタイの旅行者も言っていた「サンセット」の一言にハートがバキューンと打ち抜かれました。
市内の反対側にいて、行ったり来たり非効率ですがサンセットに向かって１０数キロほどを走ります。

市内を抜けます。こないだの河北省の厳寒の中のマネキンとは大違いです…

そういえば、日本を出てまる２日間が経ちますが、まだお金を払って食事してませんでした…
なんか腹に入れなくっちゃ
ここなんかどう？
肩をたたいて停止命令。

バイクの運ちゃん（あだ名は「ﾎﾟﾆｮ」にしました。名前を聞いたらそんな名前だったから）に「飯食べよう」と誘いますが遠慮深い性質なのか、
「飲み物だけでいい」とのこと。頼んだのは…
ビールじゃないよ。

これです。
なんか「力がつく」と言って、ﾎﾟﾆｮ（あだ名）はこれを頼みました。

じゃあ、我輩もということで。
随分甘くて、よけいに喉が渇きそうな飲み物ですが、帰るまでに何回も飲みました。
横にある「木に木ねじ」はプルトップを開ける道具です。指で開けれるのに。
で、我輩だけチャーハンを食べました。
これがまた半端な量ではありません。
ミャンマーの人って小さいけど大飯ぐらいなのね…

さ、腹も一杯になったし、郊外に向かって再出発

こんな車を抜かして…

基本的にこちらの道はまっすぐです。
なんせ、すべての土地は国の物ですので道路も計画的に敷き放題…
そういえば、経済特区の為にいくつかの村が追い出されて集団移転なんて話もあります。
でも、土地の権利証と言っても耕作権とか占有権でしょうね。

マンダレー郊外のアマラプラの街に入ったようです。
賑やかになりました

サンセットにはまだ早いようで織物工場に連れていってくれました。
このアマラプラは絹織物や綿織物で有名です。
梁に貼られたスーチーさんの写真が印象的です

通りの向かい側は店舗になっており、入ってみるとロンジーが市内のゼージョーマーケットより更に安く売ってました。
でも、我輩はもう穿いてるるんで無理に勧められませんでした。

再びバイクに乗って
ウーベイン橋はもうすぐです。

なにやら、パゴダの横を通り抜けると

急に開けた所に出ました
着いたようです。

湖のように開けた場所です。
今は乾季ですが、雨季にはどうなるのでしょう

この旅行記へのコメント （8）

• Halonさん 2013/05/11 22:53:29

  楽しみながら知識も着くので助かります

  アルデバランさん、こんばんは
  初日からロンジーを着られて、
  途中で坊さんと交換を打診されたり、愉快な旅ですね。
  えっ？こんなこともされるんだ、と少しだけ驚きながら読んでます。
  
  牟田口将軍みたいなｺﾝﾊﾞｳﾝ朝ですか。
  そう書いていただくと記憶に残りそうです。
  
  観光ポイントも参考になりました。
  ｼｭｴﾅﾝﾄﾞｰ僧院、ここは第一目標にできそうなポイントだなと思いました。
  ウーベイン橋のほうは、静岡県の蓬莱橋を思い出しました。
  
  それにしてもプリンター持参とは驚きました。
  これは現地の方と交流するには強力なツールですねえ。
  僕なら９９％そっちに使いそうです。

  アルデバランさん からの返信 2013/05/12 20:24:22

  RE: 楽しみながら知識も着くので助かります

  Halonさん　こんにちは
  
  今日は朝からお茶摘みだったんでご連絡遅くなりスイマセン。
  
  ｷｬﾉﾝの「ｾﾙﾌｨｰ」いいでしょ。
  充電式の電池なので外にも持ち出せて貴州省では威力発揮しました…
  最近はもっぱらハガキの印刷だけです。
  
  そうですか蓬莱橋…
  静岡でも一番東なので中部や西部の方はとんと判らなくて。
  似たようなものあるんですね。
  
  アルデバラン

• わんぱく大将さん 2013/04/29 04:32:20

  僧院の素晴らしさ

  アルデバランさん
  
  僧院、素晴らですね。　すべて木ですか？　よく、乾燥して割れていないことです。
  
  　大将

• カスピ海さん 2013/04/12 21:28:59

  ミャンマー的ラストエンペラー

  アルデバランさん、こんばんは
  
  素敵な旅行記に魅了されてしまいました。
  
  シュエナンドー寺院、とても美意識の高いお寺なのですね。飛天の彫刻もすばらしい。
  そしてミンドン王とミャンマーのラストエンペラー ティーボ王のエピソード、
  全く知らなかったので、感慨深いです。
  そうか。。。マンダレーってそういうところだったのか。。
  
  >縁の下…
  >高床ですね
  
  この写真のチーク材と円柱の連なるイメージが、夕方の、次のウーペイン橋につながる、
  旧王朝の、現存する真の(!)事物という貫かれたテーマが浮かび上がってきました。
  なんかひねりが効いてて上級者っぽい。
  連作2編、大好きです！
  
  カスピ海
  
  

  アルデバランさん からの返信 2013/04/13 08:47:35

  RE: ミャンマー的ラストエンペラー

  カスピ海さん こんにちわ
  
  いろいろありがとうございます。
  
  ゴールデンロックでベルギー人と少し話をした時、彼は「マンダレー」は車も多く都会だったので、がっかりしたと言ってましたが、市内に見所も点在してるし、郊外の村々も雰囲気あるし、大河も流れてるし、マーケットの雑踏も凄いし、物価も安いし、何でも有りで私は気に入りました。
  
  沢山写真撮ったのですが、デジカメとデジイチで闇雲に撮ったのでゴチャゴチャニなってしまい整理しきれなくて。
  しかも、土日は結構忙しくて…
  しかも、夏休みの計画もそろそろ立てなくては…
  でも、思い出しながら写真を眺めるのは割と楽しくて、まだ旅をしてる気分に浸れます。
  「一粒で二度美味しい」を味わいながらもボチボチ報告してゆきます。
  では…

• beijing-fanさん 2013/04/12 09:57:03

  良い彫刻です

  アルデバランさん
  
  良い彫刻ですね、しかも長持ちしているんですね。
  
  ウーベイン橋の橋脚にもおどろきましたが、これもチークなのでしょうか？
  
  物凄く硬い木とおぼえていますが・・・。
  
  beijing-fan
  

  アルデバランさん からの返信 2013/04/12 20:29:48

  RE: 良い彫刻です

  beijing-fanさんこんにちわ
  その後、体調如何ですか
  
  毎度毎度ありがとうございます。
  シュエナンドー僧院、すごいでしょ
  同じ彫り物でも、全身倶利伽羅紋紋ならぬ細密なレリーフ…
  これも、ウーベイン橋と同じチーク材なんですよ。
  雨ざらしなんですが固いチーク材なんで長持ちするんでしょうね。
  
  ミャンマーは資源大国。
  地下資源だけでなく、森林資源も豊富で乱開発も深刻のようですが、
  中国なんぞ金にあかせてチーク材なども大量に輸入するようになるんだろうなあ、と今回の旅で思いました。
  
  アルデバラン

  beijing-fanさん からの返信 2013/04/12 20:59:36

  RE: RE: 良い彫刻です

  アルデバランさん
  
  > その後、体調如何ですか
  
  有難うございます。毎日少しづつウォーキングをやって調整しています。
  一応お医者さんから旅行に出ても構わないよと許可がでました。
  
  延期中のトルコ行を模索中です。
  
  > シュエナンドー僧院、すごいでしょ
  > 同じ彫り物でも、全身倶利伽羅紋紋ならぬ細密なレリーフ…
  > これも、ウーベイン橋と同じチーク材なんですよ。
  > 雨ざらしなんですが固いチーク材なんで長持ちするんでしょうね。
  
  水の中にあるものまで大丈夫なのですから、本当に驚きました。
  
  > ミャンマーは資源大国。
  > 地下資源だけでなく、森林資源も豊富で乱開発も深刻のようですが、
  > 中国なんぞ金にあかせてチーク材なども大量に輸入するようになるんだろうなあ、と今回の旅で思いました。
  
  アフリカだけでなく、アジアの国々まで、掟破りの彼の国、厚顔無恥にもあきれ果てます。先が思いやられます。
  （まだまだ彼の国行きたいのですが、僕の貧乏旅行の歳出は高が知れているとはいえ、それが彼の国政府を利することになると思うと、小さい駄目な心臓が更に痛みます）
  
  beijing-fan