2013.1台湾新年一人旅12-高雄市立歴史博物館，二二八事件，高鐵左営駅へ

2013/01/04 - 2013/01/04

最終日に半日あるので，どうしても高雄歴史博物館に行きたかった．旧高雄市政府のあったところ．あの二二八事件の虐殺の舞台になったところの一つだ．博物館の展示では萬山遺跡のロックアートが面白かった．紀元前400-2000年ころのものでなかなか微笑ましい感じのアートだったが，同じロックアートとして随所にノルウエーの世界遺産アルタの岩絵が展示してあるのだが，説明がないので，これが萬山のロックアートと皆間違えるだろう．私はアルタの岩絵3度も見ているのでおなじみの絵なのだが．
やはり深刻なのは二二八の展示だった．展示物は少なく（散逸しているのだろう）説明パネルが主体．しかし軍を交渉相手と思った市政府関係者，市会議員がまず射殺され，大虐殺の弾圧があった．戦前の日本政府だって治安維持法が悪法でも，法治主義であったが，ほとんど「ならずもの」の国民党政府は，高雄市政府などを突然襲い，多数の市民を虐殺した．その後に国民党が台湾にうつってくるとは．．．白色テロが吹き荒れる台湾．
いまの民主化された台湾を考えると灌漑深い．市議会駅まで歩いてから，ホテルに帰り，タクシーで高鐵左営駅に

エリア 高雄(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

台湾最終日0858にホテルを出発．MRT三多商圏に向かう

昨日夕食食べた百貨店大遠百は三多商圏の駅の上にある

今日はまず紅線で美麗島乗換

橘線で昨日と同じYanchengpu(漢字がわからない）下車

歴史博物館へ

0933高雄市立歴史博物館へ

まず先史時代文化の部屋

これ！？アルタの岩絵じゃないか？？？？！！！！http://4travel.jp/traveler/suomita/album/10528148/
同じロックアートだけれどこれは誤解されるよ

萬山という高雄奥地のロックアートを紹介．紀元前400-2000年のものと推定される

場所は奥地でふつうはいけないところ．ルカイ族の居住地だ

なかなか面白いロックアートだ

ここでもアルタの岩絵．絶対外国人だと混同する！http://4travel.jp/traveler/suomita/pict/20940002/

ルカイ族のツボ

女性用頭飾り

男性用頭飾り

いよいよこの博物館の特徴二二八事件の展示だ．この博物館は1938年竣工の高雄市役所だった．台湾最大の悲劇，当時の国民党が「ならず者」であったことがよくわかる．

1947年2月27日、台北市で闇菸草を販売していた本省人女性に対し、取締の役人が暴行を加える事件が起きた。これが発端となって、翌2月28日には本省人による市庁舎への抗議デモが行われた。しかし、憲兵隊がこれに発砲、抗争はたちまち台湾全土に広がることとなった。本省人は多くの地域で一時実権を掌握したが、国民党政府は大陸から援軍を派遣し、武力によりこれを徹底的に鎮圧した。裁判官・医師・役人をはじめ日本統治時代に高等教育を受けたエリート層が次々と逮捕・投獄・拷問され、その多くは殺害された。また、国民党軍の一部は一般市民にも無差別的な発砲を行っている。基隆では街頭にて検問所を設け、市民に対し、北京語を上手く話せない本省人を全て逮捕し、針金を本省人の手に刺し込んで縛って束ね、「粽（チマキ）」と称し、トラックに載せ、そのまま基隆港に投げ込んだという。台湾籍の旧日本軍人や学生の一部は、旧日本軍の軍服や装備を身に付けて、国府軍部隊を迎え撃ち、善戦した（「独立自衛隊」、「学生隊」等）。しかし、最後はこれらも制圧され、台湾全土が国府軍の支配下に収まるのである。

この事件によって、約 28,000 人もの本省人が殺害・処刑され、彼らの財産や研究成果の多くが接収されたと言われている。実際の被害者の数はさらに多いとの説が今尚根強く存在しており、正確な犠牲者数を確定しようとする試みは、いまも政府・民間双方の間で行なわれている。
事件の際発令された戒厳令は 40 年後の 1987年まで継続し、白色テロと呼ばれる恐怖政治によって、多くの台湾人が投獄、処刑されてきた。台湾人は大日本帝国統治下の法治政治に慣れ、それを当然のものと考えていた為、警官や軍隊が群集を無差別に虐殺する事態を想定してはいなかったようである。
Wikipedia

当初は解放軍ととらえられた

戒厳令

1947年2月28日、二二八事件が台北で発生した。事件は高雄にも飛び火し、3月3日には高雄市内で騒乱と官庁への攻撃が始まった。高雄第一中学（現在の高雄中学）及びその他の学校の学生は自衛隊を組織したが、軍を攻撃し寿山に撤退させた。市参議院や地方有力者は3月5日に「高雄二二八事件処理委員会」を組織し事態の収束に当たろうとしたが、高雄要塞司令彭孟緝は鼓山一帯での発砲と愛河河畔の高雄市体育場（現在の仁愛公園）への砲撃による示威行動を命じていた。

3月6日、市長である黄仲図を含む協議団は寿山の高雄要塞司令部を訪問したが、軍により拘束され内3名が射殺された。まもなく彭孟緝は全軍に対し市内に突入し叛乱鎮圧を命令。軍を3路に分かち高雄駅、第一中学近郊で大規模な民衆に対する無差別発砲を行った。鎮圧行動は3月7日に終了したが、その無差別攻撃から彭孟緝は「高雄屠夫」と称されるようになった。
Wikipedia

軍に攻撃される旧高雄市役所，無差別虐殺のジオラマ

裏から逃げる人

高雄駅の惨状

高雄第一中学の惨状

要塞司令部の状況

高雄市政府の惨状

一方的な始末記，本当のことは1990年代まで語られなかった

台湾南部での蜂起，現代の台湾の本省人たちは二二八事件をどう思っているのだろうか．私ならとても国民党を支持できないのだが，かといって民進党も日本の民主党のようだし．．．たくさんの人々が殺された血塗られた歴史はかわらない．．．台北の二二八紀念館は二回行ったが，一度は工事中，一度は月曜日でまだ見学できていない．

重苦しい気分のまま1960-1970年代の市民生活の写真を扱った部屋に行く．気がなごむ．

重厚な建物だ

一階，入場は無料だった．1036外へ出る

市議会駅まであるこう．すぐに愛河

昨日のライトアップがうそのよう．国賓大飯店がみえるが，ここはやはり夜のデートコースだ

広い道，中正大橋という

わたりきった

台湾銀行高雄分行

高雄市警察

この辺は官庁街だ

教育局，この後ろに市議会

1048市議会駅

橘線

美麗島乗換

大きな路線図があった

ホテルに戻ったのが1112

部屋でトイレを済ませてチェックアウトしたのが1130．荷物があるし，左営駅までタクシーで行くことにした

中央公園の横を通り

中華二路へ

古い左営駅．高鐵のところの台鉄は新左営駅という

タクシーは300元ほど．安かった

1151高鐵左営駅に到着，この場所仕事で2011年に来たときにとんぼ返りした時タクシーを乗り降りした場所だ．懐かしい

歴史博物館でもらった二二八のパンフ