2012/05/08 - 2012/05/08
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frau.himmelさん
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ドイツの国境を越えて別な国に日帰りで訪れる…。
9カ国と国境を接する国ドイツでは、こんなことがいとも簡単に出来るのです。
今回の旅でフランス、スイス、オーストリアと3カ国を訪れました。
4カ国目はチェコです。
残念ながらこれがシリーズ最後の国です。
もう1カ国ベルリンからポーランドの旅を計画していましたが、スケジュールが押せ押せになって諦めました。
機会があったらもう一度挑戦してみたいと思っています。
ところで、今回訪れる【ジェチーン】って余り聞かない地名ですね。
どうしてここを選んだか?
ドレスデンから近いこともありますが、実は私の好きな画家に関係があるのです。
カスパー・ダヴィット・フリードリヒ。
ドレスデンのアルベリティーヌムで念願だった「山上の十字架」を見ることができました。
ところであの絵には「ティッチエン祭壇画」という副題が付いているのです。
ティッチエンとはドイツ語でジェチーンのこと。
あの「山上の十字架」は、実はジェチーンの領主が買い上げたものだったのです。
それを知ったからには、ジェチーンはぜひとも訪れなければ…。
(表紙の写真はジェチーン城の長塀とフリードリヒの「山上の十字架」)
-
ところが、今日は朝から体調が良くないのです。
旅の疲れがどっと出てきたのでしょうね。
齢も齢だし、こういう時の一人旅って本当に心細いものです。
でも、ぐずぐずしていても始まりません。
夫が持たせてくれたアリナミンを飲んで、えいやーっと気合をかけて出発の用意をします。
今日は、ザクセンスイスに1泊します。
でも明日はまたベルリンへの途中でドレスデンに寄りますので、1泊分の荷物だけ持ってスーツケースはホテルに預けます。
ちゃんとホテルには、そういう客のための荷物部屋がありますので便利です。 -
ドレスデン駅へ。
まだ朝早いため、昨夜食事をしたフードコート・マルシェも閉まっています。 -
ドレスデン駅のインフォで切符を購入。
ドレスデンカードがあるので、国境からジェチーン駅の往復だけでいいはずなのに、発券されたチケットをよく見たら、ドレスデンからの往復14ユーロとなっています。
ここで抗議をしました。
「ドレスデンカードを持っているから、もっと安くなるんじゃないの!?」。
再発行されたチケットは8ユーロ。
6ユーロだけ安くなっていました。
ホントに私って細かいですね(笑)。 -
8時に出発した普通列車はエルバ川沿いを走ります。
ドレスデンともお別れです。 -
しばらくは静かなエルベ川の風景。
このあたりも2002年の大洪水の時には大被害を受けました。
さて、この沿線は実は楽しみなことがあるのです。
もうちょっと進むと、わかります。 -
ドイツの東部、エルベ川を遡ったこのあたりはザクセン・スイス国立公園と呼ばれます。
これから面白い風景が出現しますよ。 -
そろそろ見えてきました。
エルベ川に沿って、ゴツゴツした切り立った岩肌が現れます。 -
これはこのあたりの砂岩が長年の浸食作用によって、こんな形に形成されたものだそうです。
山が少ないドイツには珍しい風景です。 -
白亜紀からの浸食作用は、奇岩や急勾配の渓谷、断崖絶壁などの特徴ある風景を造り上げました。
奥の方には橋のような岩も見えます。 -
これはバスタイ橋。
ここから眺めるザクセン・スイスの荒々しい風景は、最高なんですって。 -
車窓に次々と現れる奇岩の連なり。
なんだか荒々しいというより、丸っこい岩もあり、その姿は愛嬌さえあります。
見ているだけで飽きません。
列車の中から見えるザクセン・スイスのこのコース、お勧めです。 -
ところで、ザクセン・スイスのハイライト、バスタイ橋に行かれる方は、この「クーアオルト・ラーテン」駅を降りて、山道を登って行く事が出来ます。
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クーアオルト・ラーテンを出発してまもなく、山の上にケーニニヒシュタイン城が見えてきました。
難攻不落のこの城塞は、歴代ザクセン王が軍事目的で使っただけでなく、国の財宝の隠し場所でもあったようです。
第一次、二次世界大戦時には捕虜収容所としても使われました。 -
ケーニヒシュタインの船着場。
ドレスデンからエルベ川クルーズでここを通って、ジェチーンまで航行しているそうです。
時間がある方は、ザクセン・スイスの荒々しい風景を眺めながら、のんびりと船旅も愉しいでしょうね。 -
乗換え駅、バート・シャンダウ。
ここでチェコに行く列車に乗り換えます。
今夜はここのホテルに宿泊しますので、この駅には戻ってきます。 -
バートシャンダウを出発しても、まだまだ奇岩や奇怪な風景は次々と現れます。
-
チェコに入ったようです。
駅名もチェコ語に変わりました。 -
ジェチーン駅に着きました。
ドレスデン駅を出発して、途中バートシャンダウで乗り換えましたが、1時間15分の旅でした。 -
さて駅前へ。
道案内板。チェコ語はチンプンカンプン…。
ここはバス停のようですね。
ここで心配事が…。
実はチェコの通貨、コルナを全然持っていないのです。
国境の町だもの、ユーロが通用するだろうなんて安易に考えていました。 -
まあナントカなるでしょう。
さて、ジェチーン城はさっき川の向こう側に見えました。
ともかくエルベ川と平行に走っている線路沿いを歩きます。 -
途中にあった民族博物館のようなもの。
そこを通り越して歩きます。
ネットで調べた地図ではお城まで近そうに思えたけど、結構遠いじゃない? -
線路沿いを歩きます。
あそこにトンネルがあるけれど、あそこをくぐればいいのかしら?
通りがかりのおじさんにドイツ語で尋ねました。
彼は私のドイツ語もまともに聞かないで、ダメダメという風に手を振って逃げ出しました。
あーそーだ、ここはドイツ語圏ではないのよー。
突然、アジアのオバサンから話しかけられたらビックリしますよね。 -
トンネルをくぐったら、エルベ川に出ました。
対岸にお城が見えます。
だけど、向こうに渡るにはあの橋まで行かなければなりません。
えーっ、まだ随分あるじゃない!
今朝から体調も良くないので、いっそのことここから引き返そうかと思いました。 -
でもねー、お城を目の前にして引き返すのも癪よね。
-
川の堤防にはサイクリング道路があるのでしょうか。
また車で繰り出している人もいます。
みんな元気でいいなー! -
どうしようかなーなんて、迷いながらトボトボ歩いていたら、橋までたどり着きました。
-
橋の上から見たエルベ川と左はジェチーン城、右はカラフルな街並み。
-
橋の欄干にはいくつもの鍵がかかっています。
恋人達の愛の誓いなんですって。
ヨーロッパではよく見かけます。 -
橋を渡って、普通の集合住宅が並ぶ通り。
昔の典型的な共産圏の住宅ですね。
さて、これからどちらに向かえばいいの? -
右手にお城に登る坂道発見!
-
急な坂道を登る登る!
体調が良くないのでフーフー言いながら登ります。 -
一休みして下の風景を。
ずいぶん登ったと思ったのに、まだこれだけ? -
まだまだ登る登る!
もう疲れは最高レベル!。 -
やっと入口を見つけたと思ったら、フェンスに鍵がかかっていて入れません(泣)。
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なんとか入口に辿りつきました!。
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ところが背後を見て、ガーン!
あんな苦労をして山道を登らなくても、こちらに回れば平坦な入口があったのです。 -
お城の入口。
ジェチーン城はこの街で最も有名な観光地です。
城は街の中心の丘の上に建っており、城の上からエルベ川が見渡せます。
ジェチーンは、9世紀にスラヴ人部族ジェチャネが居住していたことから、由来しているそうです。 -
7年戦争時には要塞だったというこの城、周りを深い堀に囲まれています。
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中庭に入ると、どーんと庭いっぱいに広がった大きな樫の木が目に入ってきました。
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これはそんじょそこらの樫の木ではないでしょう?
やっぱりね。
由緒ありげな獅子の紋章つき。
調べたら歴史記念樹に指定された樹木なんですって。 -
このモミの木も大きい。
これにも記念樹の紋章がありました。
後ろに見える塔は城の塔。 -
お城のファサード。
1673年にはルネサンス様式の城になり、1788年にはバロック様式に再興されました。 -
お城の入口の紋章。
この城は、歴史の変遷に伴って幾度か所有者が変わりましたが、1628年からトゥーン・ホーエンシュタイン家が所有するようになって、城の景観整備が進みました。
そして、18世紀にはほぼ現在のバロック様式の姿に完成されました。 -
なおフリードリヒの「山上の十字架」は1808年、彼がボヘミアを旅行中、トゥーン・ホーエンシュタイン家に買い上げられたものです。
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お城からの景色。
1932年にトゥーン家がチェコスロバキアに城を売却した際、ほとんどの財産を持って行ったので、かの絵はドレスデンにあったのですね。
その後城が国有になってからは、ドイツやソビエトの軍隊の駐屯地として機能していました。 -
第二次大戦後、 ソビエト軍が駐留していましたガ、1991年に撤退したあと、城は荒廃したまま放置されていました。
現在のように再建されたのは2005年でした。
今は博物館や催し物会場として利用されています。 -
疲れて中庭のベンチでボーっとしていたら、いつの間にか人が多くなってきました。
親子連れ、パパに高い高い!されて嬉しそうな子供…。
さあて、私はこうしておれない! -
内部のガイドツアーもあるらしいです。90クローネ。
どこから出発するのか良く分からないし、疲れているのでパス。
それより、私はチェココルナをもっていないのです。一文無しなのです!。
これから、とても駅まで歩いて帰る元気はありません。
どうにかしなければ…。 -
城の中にあるインフォでバスの乗り場を聞きました。
でもバス代はチェココルナがなければ乗れないとのこと。
では、ここで両替してもらえるかと聞いたら、それはやっていないと…。 -
いいことが閃きました。
絵葉書をユーロで買って、お釣りをチェココルナでもらえばいいんじゃない?
聞いたら、通常はユーロの場合はおつりもユーロとのこと。
でもそこを無理にお願いして、チェココルナでいただきたいと申し出ました。
ところがこちらの人は律儀なのか融通が利かないのか、
バス代の50クローネと、残りはユーロで返してくれました。
これでは駅でお水も買えません(泣)。 -
街の入口から城の正面入口まで、まっすぐ伸びる270メートルの長い塀。
17世紀にトゥーン・ホーエンシュタイン家によって、馬車道として整備されたものです。 -
塀の模様もとてもきれいです。
-
この長い壁がどうなっているのか?
ネットの写真をお見せしますね。
赤の矢印がそうです。 -
塀の途中には扉があり、この城の名物であるローズガルテンに入れます。
これも17世紀に造られたものだとか。
まだバラの時期ではないので、ちょっと寂しい感じがしますが、本来なら入園料を取られるのです。 -
ローズガルテン
-
-
街に近い塀の途中には、教会の入口もあります。
-
長い塀が終わると、お城の入口の門になります。
面白いですね。
街側から見た門ですが、左がお城へ入る入口、右は昔の城下町(?)の街中への入口になっています。 -
さて、バス停が見えてきました。
お城のインフォで駅に向かうバスの番号を聞いていましたので、そのバスを待ちます。 -
バス代50セントだけをしっかり握りしめて…。
チェコのバスに乗りました。 -
バスの中から見える旧市街の様子。
大きな噴水が見えます。
今回は体調が悪くて、旧市街を散策する気分になりませんでした。
せめてバスの中から、しっかり目に焼き付けることにしましょう。 -
バスの中からの旧市街の歴史的な建物。
この付近が一番のメーン通りなのでしょうね。 -
エルベ川を挟んで、ジェチーン城と反対側の丘の上に白いお城のような建物が見えました。
インフォでもらった地図によると、ドイツ語で「Schaeferwand」ってありました。
直訳すると「羊飼いの岩」? -
バスは駅に着きました。
駅前には登山の格好をした若者が大勢。
みんな元気でいいわね。
駅前にはお店もありますが、私にはお金も元気もありません。 -
次のバートシャンダウ行きまで時間はたっぷりあります。
どこかで休みたい。
せめて名物のチェコビールくらいは味わいたいな。
無一文の私は、せっかくチェコに来たというのに名物のビールも飲めません(泣)。
駅中にあったレトロな電話機 -
駅中に両替所を見つけました。
チェコを離れる間際になって今更、両替するのも…。
でも背に腹は代えられません。10ユーロをコルナに両替してもらいました。
今回、お金を持っていない不自由さ、悲哀をイヤという程実感しました。 -
やっと駅のカフェでビールにありつけました。
さて、ここはチェコだもの、名物のグヤーシュをいただこう。
ところが名前が出てこない。
仕方なく「ズッペ・ビッテ!」って言ったら、野菜とヌードルが少し入っているスープが出てきました。
でも体調が悪かったので、このさっぱりしたスープとても美味しかったー。
さすがにビールは3分の1も飲めませんでした。
私にしたら珍しいことです。 -
帰路も、ザクセン・スイスの大自然の風景を眺めながら、バートシャンダウに向かいました。
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この旅行記へのコメント (4)
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- Berg Heilさん 2012/12/26 10:06:04
- ジュチーン
- この街の事、いつかTVで紹介していて記憶があり興味を覚えました。それにしてもいろいろな街を探し出し、訪問されていますね。
この沿線、ピルナ、ケーニッヒシュタインはかって訪れています。あの要塞へは師走に徒歩で登りました。冬で要塞のクリスマスマーケット開催の土日以外はバスがありませんでした。ピルナの城はここがナチが「生きるに値しない命の持ち主」という事で精神障害の人々を収容、そのごその人達が行方不明になったという事を 池内紀「ドイツ 町から町へ」中公文庫 で読みあとからぞっとしたところです。
チェコは昔から独逸人がかなり入植して街を作っているので本当に独逸の街とよく似ているものだと感じています。
Frau Himmelの旅行記はじっくり読んでいます。 よいお年を!!
Berg Heil 拝
- frau.himmelさん からの返信 2012/12/26 22:00:22
- RE: ジュチーン
- Berg heilさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
ジェチェーンのこと、TVで紹介していたんですか?知りませんでした。
今回、ドレスデンから近くて、ザクセン・スイスの風景が楽しめてと選んだ場所でした。
後からフリードリヒの「山上の十字架」にも関係があると知りました。
でも、体調が悪くて、お城しか行けなかったのが残念です。
ケーニッヒシュタインは10年ほど前にツアーでエルベ川クルーズをした折、下船した思い出の場所でした。
お城も船着場も懐かしかったです。
またピルナにはそんな深い歴史が隠されていたのですね。
ナチスによって、精神障害者などが収容されていた場所、
そしてどこかに移されたのでしょうか?それとも…。
最近ドイツの歴史にとても興味を持っておりまして
なんだかピルナっていう街を訪れてみたくなりました。
あ、そういえば、旅の候補地を決める際、Berg Heilさんの旅行記をたびたび参考にさせていただいております。
本当にいろんな所に行ってらっしゃいますね。
来年も4月下旬からのドイツ他を予定しています。
また参考にさせてくださいね。
では、お風邪など召されませんように。
どうかよいお年を!
-
- norisaさん 2012/12/24 14:53:45
- 根性!?
- frau.himmelさん
体調不良で一文無しーーー!
これでホームレスの方の悲哀がわかりましたね(って、自分も経験ありませんが(笑))
しかし、ユーロは圏外ではダメなんですね。
Japanese Yen は韓国でも中国でも喜ばれる場合がありますのにーー。
さて、旅先での体調不良、ありますよね。
私も仕事で北米に行った時は到着時39℃もあり、よくも頑張って入国審査を通り、ホテルまで行きつけたものだと感心した憶えがあります(汗)
チェコは全く未踏な地ですが、ドイツとは少々建物や食事も違いそうでいいところですね!
norisa
- frau.himmelさん からの返信 2012/12/24 21:43:45
- RE: メリークリスマス!
- norisaさん メリークリスマス!
世の中はみんな楽しいクリスマスイヴを過ごしていらっしゃるのに
こんなショボイ旅行記を読んでいただいて申し訳ありません。
ホントにホームレスの心境ですね、体調不良で一文無し!
彼らの悲哀をイヤというほど実感できました。
どこかにATMがあるだろうとタカを括っていました。
最悪なくてもユーロが使えるだろうって。
バス代は仕方がないにしても、駅中のカフェもダメだったのです。
ユーロで飲めるか?って聞いたら、ダメだって。
駅中を探したら両替屋があったから良かったものの…。
10ユーロ両替しても、あのレストランの支払いって大したことはないの。
結局、残りのほとんどのチェココルナは日本へのお土産になってしまいました(笑)。
次回はこんな失敗をしないようにしなければ…。
それから、先日の薔薇のお話、
グレース・ケリーをイメージして、イングリット・バーグマンなんて書いてしまいました。
ならもっと、古いですね?(笑)
himmel
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