2012/05/04 - 2012/05/04
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fuchiさん
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レーゲンスブルクからAGで20分ほどのラーバー駅。ここから徒歩で、森に囲まれたラーバー村を訪れる。石階段を下り、林を抜けると、いかにもドイツ的な小さな村を眼下に見下ろすことができる。
訪問の目的はこの村の中心、プランク醸造所のビールを飲むためだ。プランク醸造所は代々受け継がれてきた家族経営の小さめの醸造所ながら、大きな賞を連続で取っている実力派である。今年ついに日本に生樽・ボトルが輸入され始め、その美味しさで一躍ビール飲みの間で話題になっている。ここを訪れたのは、日本での解禁のほんの直前の5月。
前回訪問の11月とは様変わりしており、季節も天候も最良で、真っ青な空に緑と赤い屋根の3原色コントラストが美しく、心を打つ。
プランク醸造所のビアガルテンではビールと料理を楽しみ、様々な会話交わして、大変に楽しい時を過ごすことができた。
噂ではプランクのビールの美味しさを知った人々が、プランク醸造所(宿泊施設もついている)をぽつぽつ訪れ始めているそうだ。隠れた観光スポットになるかも?
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
11:50 列車に乗り込みラーバーを目指す。
五年前に乗ったときはかなりボロっちかったのだが、車両が新しくなっている。しかしスピードは出さずのどかな運行で眠気を感じはじめてしまった。
列車は黒ラーバー川(写真)を渡り、森の中を走り抜ける。 -
二十分弱でラーバー駅に到着。基本的に何もない駅なのに、なにかやたらと客が降りる。ハイキングか何かだろうか。
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子供の集団が、村とは反対方向に歩いて行った。
駅には”WANDERWEG IM LABERTAL”(ラーバー谷のハイキング道?)なる看板があったので、こちらに向かったのかもしれない。 -
ラーバー駅も木々に囲まれているのだが、階段を降りて少し歩くと開けたところに出る。
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空が見えるところに出ると、野原にぽつりぽつりと農家が建っている。道なりに進んでいくと、ラーバー村へ降りる階段にたどり着いた。
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記憶をたよりに、前回と同じ道をたどり、林の中を抜けて盆地状のラーバー村に降りてゆく。
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ちなみに、これが同じ場所の冬の写真。2007年11月に撮影した。空気の色まで異なる。この時は気温は零下で雪が少し降っており、訪問はかなり大変だったことを思い出す。
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階段が終わり、坂道をさらに下っていく。
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もちろんドイツの村らしく、ちゃんとした教会もある。教会は村の中を流れる黒ラーバー川の向こう側に建てられている。今回は時間がないので訪問はしなかった。
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坂道の終わり近く。カラフルな壁の民家に挟まれた、狭く曲がりくねった道をさらに進んでゆき・・・
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路地を抜けると、開けた広場にでた。肉屋や雑貨屋などの商店が店を連ねている。奥には、教会の玉ねぎ形状の屋根が見えている。
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中央広場。中央にはマイバウムが建てられている。広場を囲む家々は素朴ながらも良い雰囲気。
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マイバウムとは直訳すると5月の木。春祭りに立てられるからこう呼ばれるのだが、前回11月に来た時同じものが立てられていたので、ラーバーでは1年中飾っている習慣らしい。
木についている看板は、生活に密着した店々の広告を絵で表しているとのことだ。昔は文字の読めない旅人が、新しい村や町に到着すると、まずはこのマイバウムを見て、どのような店がその村や町にあるのかチェックしたのだそうだ。 -
マイバウムの根元。細かい字でなに書かれている。おそらく看板の説明と思われる。
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ラーバー村のマルクト広場をを見下ろすように建てられた、城塞の遺跡 Burgruine Laaber。
12世紀にラーバーの領主や騎士が、黒ラーバー川の交通を守ったり通行税をとったりするために作ったとされているそうだ。城西の一部はローマ時代に遡るものも使われているとか。 -
ラーバー村の街並み。右手にあるのがプランク醸造所のGasthof(宿泊施設付きレストラン)。窓に鉢植えの花が飾られている。その奥には雑貨屋などの店舗があり、中央には噴水がある。左手にはアイスクリームの模型でできた看板が建っているカフェがある。
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噴水池に鎮座しているのは、ラーバーの象徴の、王冠を被ったライオン。
プランク醸造所のマークもこのライオンだ。 -
マルクト広場に面してプランクの醸造所とガストホフがある。プランクのマークがついたタンクがみえるところといい、五年前の記憶となんら変わっていない。
今の時期はビール醸造はしていないとのこと。 -
こちらは2007年11月の時の写真。
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プランクのガストホフ。バイエルンビールのマークの下には”einzig in der Welt(世界でただ一つ)”のロゴが誇り高く刻まれている。
窓には定休日の張り紙がしており、これによると火、水は定休日である。
プランクに行こうと考えている人は注意しよう。 -
ブランクのカストホフの入口付近には、料理とビールのカルテが張り出されている。
”MUSIKANTENFREUNDLIES"は・・「音楽家に親切」つまり演奏歓迎といった意味かな。 -
プランクのビアカルテ。ファスはヘレス(正式にはVollbier Hellと書かれている)。
ボトルはへーフェヴァイツェン、ライトヴァイツェン、エーデルエキスポート、
ピルザール(ピルス)、、シュヴァルツヴァイツェンボック、ヘラーヴァイツェンボック。
ヴァイツェンボックを二種出しているだけでもかなり特殊なのだか、どちらのビールでも世界的な賞を取っているのが素晴らしい。 -
プランクのビアガーデン。小規模ながらもよい雰囲気。
木の下に、常連客っぽい人・・メッツゲライと聞き取れた肉屋らしい男性と、女性のガストホフオーナー・マリアさんがいらっしゃった。相席をお願いし挨拶をする。
私が日本人であることを自己紹介すると、ヤスノリをしってるか?と聞いてきた。ヤスノリとは、10年ほど前にプランク醸造所で働きながら、ドイツのビール醸造のマイスター試験に合格した高橋康典氏のことである。直接は知らないが、と前置きして、自炊してiPadに入れていた高橋氏の著書、”マイスターのドイツビール案内”を見せると、これが大受け。こんな田舎でもiPad(ドイツ語発音はイーパド)の知名度は高いようだ。すぐにiPadをタッチし、本のページをめくって、ラーバー村の写真のページを見つけて大盛り上がり。一気に気安い雰囲気になった。ジョブスに感謝。 -
会話しやすい雰囲気になったので、名刺を出し、ビアライゼをしていること、この醸造所のビールが輸入されることになって、日本で有名になっていることを、ドイツ語で告げてみた(無論あらかじめ翻訳して準備してたのだが)。これまでに旅したドイツの都市や、日本のビールについて質問が飛ぶ。ヤスノリは今どこにいるのか?ともきかれたので、多分沖縄・・日本の南・・と答えたのだが果たして通じたのかどうか。
シュナイダーやリトマイヤーと同じように、ここでも福島について聞かれたので、これまた事前に考えておいた返事をしておいた。日本といえばそのニュース一色だったのだろう。
カルテを見ながら、ここのお勧めのビールを聞いてみると、まずファスのヘレスを勧められた。
プランク フォルビアヘレス
甘い香りとコクがあるが、クセがなくのみやすく、暑い日差しの下で飲むにはよいビール。ピルザールに比べて苦味はほとんどないのが特徴。ヘレスは日本には入ってきていないので貴重である。美味しすぎてあっという間に飲んでしまった。 -
料理はレタスと赤キャベツのサラダに・・・・
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今日のオススメ料理の白身魚のフライ。なかなかおいしいがラーバー川で釣れた川魚なのだろうか?つけあわせのマッシュポテトもおいしい。
ちなみにオススメの品を聞く時は"エムプファレン ビッテ?"と聞けは通じる。今回の旅で最も多用したフレーズのひとつ。 -
次に瓶のヴァイツェン。濃厚で甘いクローブとバナナの香、甘いけど甘すぎないほど良い味、濃いめの金色〜琥珀色。瓶内発酵でよいコンディションに保たれている。
グラスの奥に写っているのが、長時間話し相手をしてくれたマンフレッド氏。勘定しているところである。マンフレッドはミュンヘンに日本人の知り合いがいるらしいが、残念ながら私のヒアリング能力では詳細がわからなかった。(※ヒアリング能力不足で、当初肉屋さんと勘違いしてた) -
そろそろ電車の時間が迫って来たので、名残り惜しいがビアガルテンを後にし、駅へと向う。電車は1時間に1本のペース。
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行きにきた坂道を今度は登り、林の中を通り抜ける。
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最後にラーバー村を一瞥する。前回来た時はろくにコミュニケーションも取れず、それこそビールを飲んだだけだったのだが、今回はドイツ語を予習し、曲がりなりにもお店の人や常連客さんと意思疎通できたと思える。5年越しの課題をクリアできたようで、感慨もひとしおである。とくにiPadの効用は絶大であった。遅ればせながら前回旅行の時の写真もメモリに入れておけば良かったとちょっと後悔。いろいろ会話のトリガーになるような素材を用意しておくと、語学力を補って余りあるコミュニケーションが取れそうに感じた。
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階段を上りきり、少し歩くと駅が見えて来た。
ここラーバーからレーゲンスブルクのあいだには、ゴス、アイヒホーフェン、アドラースベルクといった3つの醸造所が、各駅ごとに点在している。心惹かれるものはあったが、レーゲンスブルクでの観光を優先するため今回はスルー。
”マイスターのドイツビール案内”によると、これらレーゲンスブルク近郊のビールが一堂に会する祭りがあるらしいのだが、何分情報不足で詳細はわからない。
一つ一つの醸造所を直接めぐるのは大変ではあるが、いずれドイツを再訪したおりには制覇したいものである。 -
時間通り来た電車に乗り込み、車内でトイレを済まして、写真のレーゲンスブルク駅に帰還する。
次は酔い醒まし代わりに旧市庁舎と大聖堂の観光をこなすことにした(続)
ビール累計 69種/26.3l
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