2012/09/01 - 2012/09/08
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ヌールッディーンさん
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旧中村家住宅は江戸時代末期から明治時代にかけて、近江商人大橋宇兵衛が建てたものです。北前船で運んできた越前の笏谷石の土台の上にヒノキアスナロを主材料として建てられています。
ここでは、ありとあらゆるものを取り扱っていた総合商社のような商家の様子を見ることができます。
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横山家住宅と同様、間口に比べて奥行きが非常に長い作りになっています。手前から2階建ての母屋、文庫倉、下の蔵、刎ね出しへと続きます。
土台部分には笏谷石が見えます。
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母屋に入ると帳場があります。帳場は3人の手代が座れる珍しい形になっています。
写真左奥の手代の席の後ろに襖がありますが、その裏には隠し階段があり、2階へと続いています。撮影者側にはお客さん用の階段がありますが、この階段は可動式になっており、1階の天井に格納することができるようになっていました。
通常の商いは1階の帳場で行われていましたが、人に聞かれてはいけないような商談などは2階の床の間で行われたそうです。
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手代の席の後ろの隠し階段
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2階の床の間。
こちらは紫檀、黒檀などが用いられているほか、壁も砂鉄やアワビの貝殻をまぶしたグレードの高い部屋になっています。
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2階の廊下。
窓ガラスのガラスが歪みがあります。古いガラス窓は現在のように完全に平らに成形する技術がなかったため、このようになっているのですが、これはこれでなかなか味がありますね。
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母屋は入口側から帳場、茶の間、仏間と続き、蔵へと続いていきます。
茶の間の明り取りに窓ガラスを使っているのも横山家住宅と共通です。
ここのガラスも歪みがあります。
重要文化財だけのことはあり、多くの団体ツアーや修学旅行生が訪れていました。
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仏間。近江商人がこの住宅で商売をしていましたが、近江商人自身は近江におり、ここは番頭クラスの人が寝泊まりしていた出張所のような扱いの場所だったそうです。
かなり立派な建物ではありますが、豪華すぎるほどではないのも、そのためでしょう。
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土間には直接井戸がありました。
こうしたレトロなものを団体客のおばあさんたちが懐かしがって見ていました。確かに昭和の前半くらいまではこうしたものもそれなりに残っていたのでしょう。
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文庫倉の扉。
非常に分厚い厳重な扉です。4重になっていて、漆喰で塗装した防火壁などもあります。かつては火事が多かったので、火事からいかに財産や商品を守るかは死活問題だったのでしょう。
私が訪問した際は文庫倉の中では中村家ではなく、旧関川家別荘に展示しきれない関川家の所有物を展示していました。
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下の倉
刎ね出しと文庫倉の間にある建物で、江戸時代末期に建てられたと考えられています。2階建てになっていますが、2階の床板は釘を使わず外せるようになっており、物の出し入れを効率的にできるよう工夫されています。
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刎ね出しの建物の屋根は石置き屋根になっていました。
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刎ね出しを支える柱です。
「穴」から出るとすぐに国道になっています。
刎ね出しは江差周辺に特有の倉庫建築で、砂浜に太い柱を建て、その上に部屋がはみ出しているのが特徴です。
用途は家業によって多様だったようですが、荷物の積み下ろしをする場所、鰊の一時的な置き場、仕事の道具を置く倉庫のほか、漁家などでは番屋として使われたこともあったようです。
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刎ね出しは展示室になっており、鰊漁に関係する展示が充実していました。
江差では1673年頃に越後から漁網が持ち込まれ、本格的な鰊漁が始まりました。鰊漁は豊漁と凶漁の差が激しく、時には数年から10年以上も豊漁と凶漁が続くこともあったようですが、1859年からはしばらく豊漁が続きました。1866年以降、群来を見て網を入れる刺網漁法が許可されるなど、江戸末期から明治初期にはかなり盛んに漁がおこなわれていたようです。しかし、明治の後半には漁獲量は減少傾向となり、大正2年の豊漁を最後に、鰊は江差には現れなくなりました。(近年、鰊がまた現われるようになったようです。)
こうしてみると、中村家や横山家の住宅は、この最後のピークの頃(江戸時代末期から明治初期)に建てられたものであることが分かります。
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建物側面の様子。
土台の笏谷石は非常に立派で安定感が感じられます。
また、木造の建物が土蔵を覆っており、土蔵の窓が開けられるようになっているあたりなども面白いです。
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