2012/04/29 - 2012/04/29
12位(同エリア84件中)
frau.himmelさん
- frau.himmelさんTOP
- 旅行記573冊
- クチコミ0件
- Q&A回答14件
- 923,486アクセス
- フォロワー135人
朝食後2時間ほどチュービンゲンの朝の散歩をして、それからホーエンツォレルン城の観光、お城から帰ってからも見残した美しいチュービンケンの市内散策を続けます。
年齢と足に自信のない私はもうすでに疲労困憊気味。
だけど後からいつも、あそこ見なかったー、ここ大事だったのにー、って肝心なところが抜けているのに気がつくのです。
今回はそれはしたくない。
次回いつ来れるのか、もう一生来れないのじゃないかと思うと、もったいなくて貪欲にならざるを得ないのです。
チュービンゲンには3泊もしたのですし、そんな悔いが残らないように、老骨に鞭打って夕暮れ時の古都の歴史散策を続けます。
◆◇
日本で留守番をしている夫からメールが入っていました。
日本では関越自動車道で大きなバス事故があったようです。こちらのテレビで日本のニュースが映っていましたがそのことだったのね。痛ましいことです。
PR
-
ホーエンツォレルン城から予定より早めに帰ってきました。
今日は暑かったー。
ホテルの庭から対岸のレストランを見たら、人が大勢で凄いことになっています。
今日は日曜日です、皆さんネッカー川で涼みながらカフェタイムを楽しんでいるのですね。 -
さて、それでは街歩きの続き開始です。
エバーハルト橋からネッカー川を覘くと、あらっ、シュテッハーカーンが…。
アルバイトの学生が操る中洲周遊の木の船です。
これって5月からのはずじゃなかった?
きっと今日は特別なんでしょうね。 -
ここにもすごい人の行列が…。
-
何だと思ったら、アイス屋さんの行列でした。
今日は暑かったから、みんなアイスに群がるのですね。
ドイツではいいお歳をした男性でも、大きなアイスを食べながら歩いています。
私が初日にパフェをいただいたお店にも行列が出来ています。 -
シュティフト教会前のホルツマルクト広場へ。
ここは今回何度も通っているけれど、まだ行っていない大事な場所が残っているのです。 -
ノーベル賞作家ヘルマン・ヘッセが若い頃働いていたヘッケンハウアー書店。
-
今日は日曜日でお店は閉まっています。
-
ここにはヘッセのプレートがあります。
「ここでヘルマンヘッセは1895年から1899年まで書店員として働いた」と…。
ヘルマンヘッセ関連の本がショーウィンドウに飾ってあります。 -
1877年カルフで生まれたヘッセは、子供のころより将来を嘱望された神童でした。
14歳で難関のマウルブロン神学校に入学しますが、途中で挫折し退学してしまいます。
彼はたいへん傷つきやすい性格で自殺未遂や精神病院へ入院など様々な経験を重ねます。
しかし、17歳のときに本屋の店員としてこの書店で働き始めたヘッセ、大好きな本に囲まれた毎日を過ごし、辛いながらも、詩作や散文などの創作活動に意欲を燃やしました。 -
賑やかなシュティフト教会前。
店員だったヘッセもその頃、この賑わいを眺めたでしょうか…。 -
さて次は…。
地図を見ながら今まで通ったことがない道を…。
ネッカーガッセをもっと北上します。
たぶんこちら方面はまだ足を延ばしたことがないはず。 -
こちらにはノンネンハウス(古い木組みの建物で昔の尼僧院だったところ)があるはずなんです。
早とちりの私はこれがそのノンネンハウスだと思い込んでしまいました。
でも後から他の会員さんの旅行記を見ても、ちょっと違うみたい。 -
左折してランゲガッセに入ります。
聖ヨハネス教会が見えてきました。
1875–78年に建てられたヴュルテンベルク州の重要なネオゴシック様式の教会です。. -
中庭を通って、聖ヨハネス教会の正面にでました。
Frochgasse側から見ました。 -
入口のマーク。
このマークよく見ますね。
教会の入口には豪華なマークが多いですが、これは素朴でなんかほっとします。 -
ヨハネス教会のお隣のこの建物は、Wilhelmsstift(ヴィルヘルムシュティフト)。
-
下町っぽい所に出てきました。
街角のカフェでは大勢の人がくつろいでいます。 -
何やら存在感のある古い木組みの家の通りに出ました。
道標識には「コルンハウス通り」と。 -
これが通りの名前になっている「コルンハウス」。
1453年から穀物倉庫や穀物取扱所として使われていましたが、現在は市立博物館になっています。 -
コルンハウス通りを進むと、左側には…。
-
ユーデンガッセ。ユダヤ人街のことです。
午前中街歩きをした時に、ウーラント通りにユダヤ人関連の建物があって気になっていました。
ここチュービンゲンのユダヤ人街でも、長い苦難の歴史があったそうです。
しかもチュービンゲン大学がらみで…。 -
ズッセンロッホ(Sussen loch)。甘い舌という名。
1447年、エバーハルト伯爵がチュービンゲン大学を設立するに当たり、市内に住むユダヤ人を全て追放したのです。
再びユダヤ人がこの街に戻ることを許されるのはその400年後の1850年になってから。
ユーデンガッセは第3帝国、ナチス政権化においては、もちろん別の名前でした。
戦後になってやっと、再びユーデンガッセに戻ったという経緯があります。 -
さて、クルメ橋(Krumme Bruecke)にやってきました。
ここは1398年に初めて名前が出てきます。かってこの近くで家畜市場も開かれていたそうです。
また、運河の水を利用する皮なめし職人などが多く住んでいました。
日曜日の夕暮れ時、皆さん楽しそうに集っています。 -
この付近には見逃せない歴史的な建物が目白押しです。
しかし朝から歩きすぎて、私の足は悲鳴を上げています。
でも、こうなったら執念ですね。
その先のこの大きな建物は、Buergerheim(ブュルガーハイム)。
貧者や老人、病人を救済する施設として13世紀に建てられました。 -
フルヒットカステン。
1474年に公爵の穀物倉庫兼ブドウ圧縮小屋として建てられた木組みの家です。
結構古い建物ですね。
壁にあった案内板を見ていると、1956年からは「アルベルト・シュヴァイツァー実科学校」だったとあります。
あのノーベル医学賞のシュヴァイツァー博士のことかしら?
現在は、行政施設として使われているようですけど…。 -
Mederガッセに入り、ヤコブス教会の裏側を通ると…。
-
ここにも素晴らしい木組みの家、ザルツシュターデル。
1579年に建てられた塩の倉庫です。 -
この建物も戦禍に逢いませんでした。
この中に貯蔵されていた塩と穀物が、戦時中の市民の生活をどれだけ安心させたことか…。 -
塩の倉庫のお隣がヤコブス教会です。
もう、私の足も限界ですね。
あそこにベンチがあるので少し休憩します。
読書しているご婦人の横のベンチで休んでいると、話しかけられました。
「どこから来たんですか?」って。 -
少しだけお喋りをしました。
最後に、「とってもステキな街ですね」って言ったらにっこり笑っていました。
でも、こういうところで読書なんて素敵ですね。 -
またクルメ橋に出てきました。
橋の前は、Ammer gasse。
角に建つ張り出し窓が特徴的なこの建物は、16世紀始めに造られた木組みの家。
若者がアマー運河の欄干に座ってお喋りしています。 -
その横を水路が涼しそうに流れています。
斬新なワンピースとブーツ黒い姿の女性。覚えておいてくださいね。 -
あら、またユーデンガッセ(ユダヤ人街)に来たのかしら?
なんだかこの近くをグルグル回っているような…。 -
地図を良く見て、ユーデンガッセを抜けてHaagガッセの方に入ります。
-
ひときわ大きな木組みの家。
看板にはラーツケラーと…。 -
ラーツケラーってことはラートハウスの近くに来たってことよね。
-
ラーツケラーのメニュー。
シュパーゲル(白アスパラ)が手ごろなお値段ですね。
ここで食事をしようかとちょっと中を覗いたんですが、まだ客は入っていません。 -
ラーツケラーのお隣がラートハウスの裏側になります。
時計を見たらまだ5時40分。夕食には早い時間です。
あらっ、あのカップル!
ブーツと斬新なワンピースに見覚えがあります。
なんだ、同じところを歩いていたのね。 -
やっとマルクト広場にやって来ました。
さっきのカップルが見ている斜め左の道を行けば、ホーエンチュービンゲン城に行くのです。
でももう私にはお城に登る元気なんて、これっぽちも残っていません。
9年前に行ったのでお城はもういいことにしよう! -
ともかくどこでもいいから座りたい。
疲労困憊の私の頭の中は、今は休むことしかありません。
マルクト広場のネプチューンの泉が見えるこの席に座りました。 -
店員さんにお食事が出来るかって聞いたら、ダメだって。
確かに、周りの人もビールや飲み物の人ばかりで、食事をしている人なんていませんね。
それではせめて、この地方の特産、キルシュ・トルテ(さくらんぼのケーキ)をいただきましょう。 -
広場の中で、ひときわ大きなゴシック様式の市庁舎の壁には、美しく装飾されたフレスコ画が描かれています。
市庁舎が建てられた15世紀ごろからチュービンゲンは大きな変化を遂げてきました。 -
ルネッサンス様式のネプチューンの噴水。
かつて市民の井戸として使われていました。 -
噴水の像は、15世紀にチュービンゲンに大きな影響をもたらしたエバーハルト伯爵の像だとか(テレビ情報)。
また、後ろに見える天文時計は、1511年に取り付けられたそのままの姿で今も時を刻んでいます。
(ネットの写真を拝借しました) -
噴水台座の女神像は四季を現しています。
さて時間はちょうど6時。
美しいマルクト広場を見渡しながら、ケーキとコーヒーをいただいていると、カリヨンの美しい音色が聞こえてきました。
こういうシチュエーションは、本当に私今、ヨーロッパにいるのねって、実感させられます。 -
食べ終わって、そろそろ移動しましょうか。
少しは疲れが取れたけど、お城に行くほどの元気はありません。
結局一旦ホテルに帰ることにします。
市庁舎全景。 -
ホテルでシャワーでも浴びて、一休みして、お腹がすいたら食事に出ればいいわ。
今日は最後の夜だもの、夜のチュービンゲンも経験してみたいし…。 -
聖シュティフト教会の横を通り…。
ホテルに戻ってまったりしたら、街に出るのが億劫になって…、
結局さっきのキルシュトルテが夕食になりました。
チュービンゲンには3泊したのに、初日はネッカー川沿いのカフェでナッツパフェを、2日目はケバブ、3日目はさっきのキルシュトルテ。
3日間1度もまともにレストランで食事をしていないことに気がつきました。
旅に出たらよくあること、朝食はしっかりとっているし、カロリーは足りているから問題ないと思うことにします。
でも、侘しいですね。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- norisaさん 2012/08/19 05:48:36
- 街歩き!
- frau.himmelさん、
ドイツ小都市の街歩き、素敵ですね。
アメリカかイギリスなら何とかなりますが、ドイツ語は大学卒業直後に忘れてしまったので(笑)
さて、ヘルマンヘッセ、随分繊細だったんですね。
やはりそのくらいナイーブでないと名作は書けないのかな?!
その彼が本屋勤めで開花したとはーー。
勉強になりました。
norisa
- frau.himmelさん からの返信 2012/08/19 17:24:55
- RE: 街歩き!
- norisaさん こんにちは。
いつも早くに見ていただいてありがとうございます。
ここのところ、文章がなかなか出てこなくてスランプ状態なのです。
せめてヘルマンヘッセの何千万分の1でも文才があったら…(笑)。
やっぱり素敵な文章を書かれる人は繊細な心を持った人でないとダメかな…。
私みたいにがさつ者には、無理無理ですね。
norisaさんもいつも素晴らしい文章を書いていらっしゃる。
羨ましく思います。
繊細な心の持ち主なのかな、と…。
himmel
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
48