2012/04/29 - 2012/04/29
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frau.himmelさん
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ネッカー川沿いの街テュービンゲンは人口の約3割が学生か大学に関係ある人だといわれています。
その昔はただの田舎町でしかなかったチュービンゲンは、12世紀エバーハルト伯爵の登場で学問と文化をほこる大学の街へと大きく変貌します。
その象徴がチュービンゲン大学。多くの著名人を輩出した由緒ある大学です。
街を散歩をしていて、街角で思いがけなくそれらの著名人の足跡を発見すると、うれしくなってしまいます。
ヘルマンヘッセはもとより、ヘルダーリン、シルヒャー、メランヒトン、ウーラントなど…。
-
ホテル・ドミツィルの朝食。
品揃えの種類は普通。
ウェーターさんが客に「卵はどうしましょうか?」って聞いていましたが、私には3日間1度も聞いてくれなかった。
……
お部屋ランクが違うからなのかな…。
まぁ、これだけ食べればもう卵ははいらないからいいけど…。 -
嬉しいのは、ネッカー川とエバーハルト橋を眺めながら朝食をいただけること。
外のテラス席でも食事ができます。 -
ホテルの目の前のスーパーマーケット、ミューラー。
今回はお水が安く買えると思ったのに…、
昨夜は帰りが遅くて閉まっていたし、今日は日曜日でお休み。
結局、3日間一度も目の前のスーパーの恩恵にあずかれませんでした。 -
11時発の列車でホーエンツォレルン城に行きます。
その前に2,3時間チュービンゲンの町を散策します。
エバーハルト橋の中ほどに中洲があり、下に降りられるようになっています。降りてみましょうか。 -
ここはプラタナスの並木が1キロメートルにわたって続く散歩道、プラターネンアレー。
19世紀に作られた人工の中洲です。
今日は日曜日なので、男の子がパパと一緒に鳩と遊んでいます。
突然鳩がいっせいに飛び立って驚きました。 -
ネット情報なのですが、これは、鳩小屋ではないんですって。
鳩が産んだ卵を処分する為のものだとか…。
ヨーロッパでは鳩が繁殖して、建物や道路の汚染や破損の被害が多いので、苦肉の策として卵を産んでも孵化しないようにこのような箱を造ったそうです。
ヨーロッパの都市では、むやみに鳩に餌をやったりすると罰金をとられることもあるそうです。ご注意ください。 -
町の喧騒を忘れゆったりとした時間を過ごすことが出来る並木道。
散歩の途中でベンチで一休みしている人がいます。
ネッカー川の対岸には旧市街の色とりどりの建物が並んでいます。ひときわ高い塔はシュティフト教会。 -
私もしばらく、美しい風景の中を並木道の散策を楽しみます。
川面に映る旧市街の建物。
停泊している小舟はシュトッハーカーンという木の船。
アルバイトの学生が櫂を操って、ネッカー川の中州を一周してくれるそうです。
5月から10月までの期間限定で、夏の風物詩になっているとか。
今日は4月29日、あさってから開業ですね。 -
新緑の間から見えるとんがり帽子の黄色い塔はヘルダーリンの塔。
ドイツの有名な詩人ヘルダーリンが、ここでネッカー川の流れを眺めながら亡くなるまでの30年間を過ごしました。 -
彼は、30代の中ごろより精神を病み、彼の信奉者であった家具職人に引き取られます。
この家は家具職人の家でした。
彼の部屋はネッカー川に突き出た塔の中の部屋。
ここで、彼は、時折詩を作ったりしながら幽閉生活を送りました。 -
ヘルダーリンの塔の左上に見えるピンク色の建物はブルゼ。
15世紀に学生寮として建てられ、後に病院として使われました。
ヘルダーリンは、精神病患者としてここに入院していました。
それにしても、ネッカー川と新緑の隙間から見えるチュービンゲンの旧市街はきれいですねー。 -
どこを撮っても絵になる風景です。
旧市街の高台にはお城が見えます。ホーエンチュービンゲン城。 -
ホーエンチュービンゲン城。
現在は主にチュービンゲン大学として使われており、一部は古代・中世博物館となっています。 -
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ふと、川面に目をやると、旧市街の建物が水面に映っていい感じ。
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しつこくもう1枚。
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中洲の中ほどにこの方の銅像がありました。
チュービンゲン大学の合唱団を創ったフリードリヒ・ジルヒャー(1789-1860)。
指揮者でもあり、作曲家でもあった彼は多くの名曲を残しました。 -
日本でも、明治時代から歌い継がれてきた懐かしい唱歌「ローレライ」。
これもハインリッヒ・ハイネの詩に彼が作曲したものです。
訳詩:近藤 朔風
なじかは知らねど心わびて
昔のつたえはそぞろ身にしむ
さびしく暮れゆくラインのながれ
いりひに山々あかくはゆる -
プラタナスの並木道が1キロメートルにわたって続いています。
夏の新緑や秋の黄葉もステキだと思いますが、まだ葉を落としたままの今の裸の並木道もなかなか風情があります。
ランニングをする人や散歩の人など何人も見かけました。 -
プラタナスの並木の間からもう一度、旧市街の風景を眺めてそろそろ引き返します。
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こちらは旧市街と反対側。
立派な建物はたぶんギムナジウム(ドイツの学校)だと。 -
素敵な橋が見えてきました。ここを渡ります。
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左側がプラターネンアレー
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ここにも立派な像が…。
ここを治めた領主様かと思いました、あんまり立派なので。
ドイツロマン派の詩人、ルートヴィッヒ・ウーラント(1787-1862)。
チュービンゲン生まれで、政治家でもあり、チュービンゲン大学の教授もつとめた人です。 -
そして、この通りは彼の名を冠した「ウーラント通り」。
大きな建物が並んでいる通りです。
ここをホテルの方に向かいます。 -
この建物の壁に私が興味をそそられるものがありました。
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この案内板。
アウシュヴィッツ強制収容所や、権利を奪われたユダヤ人などの言葉が並んでいる案内板。
どんな歴史が潜んでいるのでしょうか?
チュービンゲンでもユダヤ人の迫害があったようです。 -
エバーハルト橋のたもとにある観光案内所までやってきました。
今日は日曜日で開いていません。
この先すぐのところに私が泊まっているホテルがあります。
だけどこのまま街歩きを続けます。 -
観光案内所にあった地図。
私は今矢印のところにいます。
ヘルダーリンの塔に行きたいと思っています。 -
車道の左側には何の遺構でしょうか? 市壁?
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ネッカーガッセの方に左折すると程なくこの案内標識が…。
ヘルダーリンの塔はこちら→と。 -
ブルザガッセ。
右手の高台の上にはアルテ・アウラ(大学の旧校舎)が聳えています。 -
ヘルダーリンの塔の入口がわからなくて、散歩をしていた男性に聞きました。
ここをネッカー川の方に降りなさいって。
「でも、まだ開いていないんじゃないかな…。」 -
あら本当。土・日曜日は14時から17時までとなっています。
ちなみに月曜日は休みで、火曜から金曜日は10時から12時までと15時から17時まで。
私はこれからホーエンツォレルン城に行かなければなりませんので見れませんね。 -
せっかくなので近くに行って写真だけでも撮りましょう。
降りたところはアルバイト学生が操るシュトッハーカーンの船着場になっています。
ところで塔の入口はどこ? -
ヤブを掻き分けて進むと、入口らしきところが…。
でも開きませんねー。 -
仕方がないので腕をのばして、お庭の様子を撮りました。
ヘルダーリンが30数年間幽閉生活を送ったとんがり帽子の塔と、手前には男性の像が置かれています。 -
もがき苦しんでいる彫像?
精神を病んでここに閉じ込められていたヘルダーリン自身の像なのでしょうか? -
さっきとは違う階段を登ってブルザガッセに出ました。
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Burse(ブルゼ)。
1480年からチュービンゲン大学の学生寮だったところで、今は大学の研究施設になっています。 -
ブルゼの壁に思いがけない名前を見つけました。
フィリップ・メランヒトン(1497-1560)。
宗教改革者マルティン・ルターの協力者だった人物です。
彼もブルゼに1514年-1518年の間に住んだそうです。
メランヒトンについては、この後、ルターシュタット・ヴィッテンベルクに行きましたので、そこで詳しくご紹介します。 -
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ブルゼガッセを更に登っていきます。
藤の花が家の壁に絡まってとっても雰囲気のいい通りです。 -
何やら工事の足場が組まれた道路が見えてきました。
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そこの入口には「エヴァンゲリッシュ・シュティフト」と…。
かつての修道院で宗教改革後にプロテスタントの神学校となった建物です。 -
とっても由緒ある学校で、ヘーゲルやヘルダーリン、シェリンク、ケプラーもこの神学校で学んだそうです。
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この神学校がどんなに大変な学校だったかは、ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」にも出てくるそうです。
またフォートラ会員のベームさんの旅行記には、ヘルマン・ヘッセはマウルブロンの神学校での挫折がなければこの神学校に進むはずであった、とあります。 -
ミュンツェガッセに進みます。
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奥の方にシュティフト教会の尖塔が見えます。
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教会の時計が指し示す時刻は9時40分。
まだホーエンツォレルン城行きの時間まで十分時間はあります。 -
アルテ・アウラ(大学・旧講堂)。
1477年創設のチュービンゲン大学。
エバーハルト伯爵が12世紀に創ったドイツで2番目に古い大学。 -
旧チュービンゲン大学。
天文学者ケプラー、哲学者のヘーゲル、シェリングまたは詩人ヘルダーリンなど多くの著名人を輩出したドイツの由緒ある大学。 -
旧大学のお隣にあるシュティフト教会にも入ります。
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中に入ろうとしたら、何と紙コップを手に物乞いしているこの方が扉を開けてくれました。
わぁービックリ!
あわててしまって、紙コップの中に小銭を入れるのを忘れてしまいました。
せっかく親切にしてくれたのに、ごめんなさい!。 -
内部 木彫りのキリスト磔刑
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これも木彫り。
何故だろう?
他のトラベラーさんのと内部が違うんです。 -
ステンドグラスも違っているし…。
確かに同じシュティフト教会なんですけど…。 -
シュティフト教会を出て、ホルツマルクト広場に。
広場の真ん中には聖ゲオルクの噴水。 -
ネッカーガッセから眺めるアルテアウラ。
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初日にパフェをいただいたカフェなんですが、
夕暮れ時再びこの前を通ったらタイヘンなことになっていました。 -
ドライフルーツがきれいに並べてあります。
黒い森地方では、ネッカー川の恵みを受けていろんな果物がたくさん採れます。 -
エバーハルト橋からホテルが見えます。
一旦ホテルに帰って、それから11時発のホーエンツォレルン城行きの列車に乗ります。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- ハッピーねこさん 2012/08/19 21:56:57
- 素敵な街歩き☆
- himmelさん、こんばんは。
テュービンゲンの朝夕の街歩き、素敵でした!
こんなにゆっくりじっくり散策されたなんてうらやましいです。
見れば見るほど歴史のある美しい街ですね。
街の奥の方のいろんな建造物や歴史深い通りなど、わずか2時間ほどの
滞在だった私の訪問では見ることのできなかったスポットをたくさん
拝見させていただきました。
(スティフト教会も修復中で入れませんでしたし。)
今回はがんばって歩かれた甲斐あって、きっとお心残りはおありには
ならないのでは?^^
続きも楽しみにさせていただきます。
ハッピーねこ
- frau.himmelさん からの返信 2012/08/20 08:34:54
- RE: 素敵な街歩き☆
- おはようございます。ハッピーねこさん
今日も暑いですね〜〜〜!
> テュービンゲンの朝夕の街歩き、素敵でした!
> こんなにゆっくりじっくり散策されたなんてうらやましいです。
ゆっくり時間はあったはずなんですが、本当にいつも何をやっていることやら…。
結局、肝心のお城にはいけなかったし、チュービンゲンのレストランにも入れなかった…。
だらだら回っているからですね、最後には足が痛くなって、もういいわって(笑)。
ハッピーねこさんが羨ましいーー!
いつも効率よく街歩きを楽しんで、いつも素敵なレストランやカフェでお食事をなさって、美味しそーーうなワインやビールを飲んでいらっして…。
やっとチュービンゲンが終わりましたので、次はコンスタンツ、リンダウと続きます。
ハッピーねこさんの旅行記を参考にさせていただきたいので、チョコチョコと足跡をつけるかも知れませんが、よろしくお願いいたします。
himmel
- ハッピーねこさん からの返信 2012/08/20 12:44:18
- いえいえ、そんな
- himmelさん、こんにちは。
本当に今日も暑いですね〜。
私の街歩きをお褒めいただき、うれし恥ずかしですが、いえいえ、そんなことはございません。
肝心なところを見逃したり、”せっかくならもっと違ったアングルで撮影すればよかった”など、
後悔しきり。お店や食べ物もミスチョイスも多くて・・・まだまだ修行が足りません。
himmelさん、この次がコンスタンツ〜リンダウなのですね!
とってもとっても楽しみです。
(私の旅行記でご参考になることがあれば幸いです。ぜひお越し下さい。)
熱中症対策のうえ、ご旅行記アップをよろしくお願いします。^^
ハッピーねこ
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