列車で巡るオーストリア---フェルトキルヒ編

2012/06/04 - 2012/06/20

オーストリア鉄道パスを利用し、街と自然の中を歩くをテーマにして、１７日間かけてオーストリア国内を巡りました。コースは下記。ウィーン４泊→グラーツ往復→ザンクト・ペルテン→メルク２泊→ヴァッハウ渓谷クルーズ→クレムス→デュルンシュタイン→ザルツブルク３泊→ザルツカンマーグート→ハルシュタット２泊→インスブルック４泊→リヒテンシュタイン→フェルトキルヒ往復→ハル・イン・チロル。
　
　この旅行記ではオーストリア西端、リヒテンシュタインとの国境に近い中世の小さな街フェルトキルヒ編を掲載します。
表紙の写真は旧市街への入口クール門

エリア フェルトキルヒ(オーストリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩

オーストリア１５日目、インスブルック４日目(６月１７日)は、リヒテンシュタインとフェルトキルヒに行きます。

　リヒテンシュタインからバスでフェルトキルヒに戻ってきます。時刻は１３時３０分、夕方の列車でインスブルツクへ戻ればよいので、４時間以上は滞在できます。
　街のシンボルの猫塔が見えるバス停で下車します。この猫の塔は城壁に設けられた塔の一つで１５世紀末に造られたとのこと

猫の塔のある広場に面して観光案内所がありますので立ち寄ります。この建物は１６９７年に建てられたリヒテンシュタイン公爵の屋敷で、現在市立図書館になってます

観光案内所でこの街の地図や歴史が書かれた資料を頂きます。フェルトキルヒは人口３２０００人、中世の香りが残る美しい街・・と言うのが売りです

リヒテンシュタインへ通じているバス通りを戻り、街の端まで行きます。奥に雪を抱いた山が見えます

バス通りにある、中世の時代からあったとは思われないオブジェ。大きな石の球が水の噴射で浮いています

イル川沿いに歩いてみます。橋の向こうに見える丸い塔はウォータ・タワーで、城壁に設けられた塔の一つです

イル川の下流にある１３８９年に架けられたホリークロス橋です。かってはスイスに通じていた唯一の橋でした

イル川の上流に向かって散策します。川の水は白く濁っているので、多分チロル・アルプスの雪解け水が流れているのでしょう

川向こうには市民のためのレクレーションフィールドがあります。

歩行者専用の橋を旧市街に向かって渡ります。橋の上から下流側の風景です

こちらは上流側の風景です。右側の立派な建物は国際的に有名な州立の音楽学院です。１９７９年までは大学が存在していて、探偵小説家のコーナン・ドイルがここの学生でした

川沿いに建てられている倉庫か武器庫か・・なんかの建物です。

ガイドブックと地図を見ながら、建物を見上げていると、日本の方ですか〜と日本人女性から声をかけられます。お話すれば、この地に長く在住のＭさんで、このあと街を案内していただきました

Ｍさんの説明など聞きながら中世の街を散策します

旧市街への出入口であった６階建てのクール門です。１４世紀の末に建てられ、かってこの門を通ってスイス地方に商取引された塩や品物が運ばれていました

中世の時代と変わらない街並みです

マルクト広場に出てきました。広場と言っても細長い歩行者専用路です。広場に面して歴史を感じる壁画のある建物が並んでいます。でも１階は高級ブテックになってます

広場の中央には噴水があります

この日も真夏の様な暑さ、噴水はいつの時代でも人々の心を和ませてくれます。正面は１２１８年に建てられたセント・ジョーンズ教会

通りの両側には露店が出ています。地元の皆さんがお客様の様です

日時計のある建物です。ただ今の時刻午後３時を指しています。腕時計を見ると１５時、正確でした

この通りは市民の憩いの場でもあるようです

彼らと一緒にスケッチしたくなる中世の街です。でも時間がないので街歩き優先です

１４９３年に建てられた市庁舎。壁面フレスコ画が歴史を語っているようです

市庁舎前のストリート。奥の山の斜面にシャッテンブルグ城が見えています

石畳の通りが続いています

由緒ある建物の様です

シャッテンブルグ城下の広場に来ました。１３世紀に建てられたこのお城は、街のランドマークでもあります

城が建っている高台に登ります。そこから眺める中世の街です

正面の尖塔は１３世紀に建てられたセント・ニコラウスカテドラル

階段を登って城内に入ります。キリスト像が迎えてくれます・・・ここはお城なのに

城内は博物館、レストラン、宿泊施設に利用されています

レストランのテーブル等が並んでいますが城の中庭です

山の斜面にＭさんのお気に入りのレストランが見えます。炎天下を歩いたので、ここでお茶します

レストランのテラス席からシャッテンブルグ城が見えて、確かに最高のロケーションです。Ｍさんとの会話が弾みます。
　オーストリアの西の外れのあまり知られていない(そう言っては失礼ですが)この街で、母親として、奥様として、そして現地に根付いて地元の皆さんとのボランテアや地元の旅行社で通訳等のお仕事にと精力的に活躍されていることをお伺いし、とても敬服いたしました。
　もし、この街や地域の観光等をお伺いしたい場合は、Ｍさんの次の日本語サイトにどうぞ。
　http://www.montafon.at/jp/　

お城の真下には高速道路に繋がるトンネルが貫通しています

１８時１２分の特急列車でインスブルックに戻ります。車窓からの美しい風景を再び楽しみます

この美しい風景を見るために往復してもよい路線です

滝の見える風景。列車がスピードを落としてくれました

アルプスの山から切り出された材木が積まれている貨車です

インスブルックに２０時に到着。
リヒテンシュタインへの途中に立ち寄ったフェルトキルヒの街、期待していた以上の美しい中世の城下町でした。また素敵な出会いがあった思い出深い街となりました。
更に往復の列車からの風景も充分堪能することも出来ました

追記
２０１２年１２月２３日　NHKBS1の「地球アゴラ」の番組で、オーストリアのなまはげ（クランプス）が聖ニコラウスと子供のいる家庭を訪れ、子供たちの健やかな成長を願うというイベントが紹介され、フェルトキルヒから、ここで出会ったMさんが生出演されました。
　TV画面を通して再会することができました。
　

この旅行記へのコメント （2）

• はなさん 2012/07/25 19:45:12

  素敵な街ですねぇ。

  ほとんど観光客らしき人が見当たりませんね。
  と言うかそもそも人があんまり写ってないですねぇ。
  
  こんな街で生まれて育ったらゆったりと穏やかな大人に成長するだろうなぁって思いました。
  
  またまた強運な出会い！
  よくぞまぁって感じ。
  
  女性一人で遠い異国の地でそんな人生を歩いている人もいるんですねぇ。
  時間があるときに彼女のブログ覗いてみます。
  
  明日から一週間ぐらい鹿児島、宮崎に帰省するのでしばらくパソコンはお預けです。

  youさん からの返信 2012/07/27 22:07:45

  RE: 素敵な街ですねぇ。

  はなさんに、素敵な街と気に入っていただき有難うございます。
  実はこの街は、観光案内所で頂いた資料によれば、オーストリアのお国の中に、「１５の歴史的・美しい小さな街」があるようですが、その中の一つの街に選定されているのです。
  　ということは、後１４の歴史的に美しい小さな街が、オーストリアにはまだあるということです。また行きたくなる街が増えてしまいました。
  
  > 女性一人で遠い異国の地でそんな人生を歩いている人もいるんですねぇ。
  > 時間があるときに彼女のブログ覗いてみます。
  ◆是非、覗いて見てくださいまし。
  >明日から一週間ぐらい鹿児島、宮崎に帰省するのでしばらくパソコンはお預>けです。
  ◆田舎での夏休み、楽しんで来てください。