2012/06/04 - 2012/06/04
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世界攻略者さん
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メキシコ南部のチアパス州は、オアハカ州と並んで先住民族色の強い地域。人気観光地、サンクリストバル・デ・ラスカサスを拠点として、近郊の村々を探索したいと思います。一番の注目は、神秘のベールに包まれたサンファン・チャムラ村。ガイドブックを読んでもいまひとつ理解できないこの村を、二度の訪問を通して解き明かしたいと思います。
**情報は2012年6月のもの。1ペソ6円で計算。
==中米放浪記==
[1]中米の楽しみ方
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10688306/
[2]メキシコ・シティ - 遺跡見学とピープル・ウォッチ
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10686493/
[3]トラコルーラ - エプロンの似合う田舎の定期市
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687397/
[4]サンファン・チャムラ - 神秘のドアを開け <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10689039/
[5]シナカンタン - 日曜朝に咲く教会脇の小さなスミレ畑
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687675/
[6]パレンケ vs ティカル どっちの遺跡対決
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687162/
[7]チチカステナンゴ - キラリと光る市場の脇役たち
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687114/
[8]サンフランシスコ・エル・アルト - キング・オブ・定期市
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687872/
[9]スニル/トトニカパン - 野菜と温泉の時間
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687621/
[10]ソロラ/サンティアゴ・アティトラン - 男の普段着対決
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687955/
[11]サンペドロ・ラ・ラグーナ - 山男、雨季に泣く
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687447/
[12]アンティグア - 元祖・沈没地の微妙な味わい
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10687243/
[13]サンファン・アティタン - パープルタウンにタイムトリップ
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10688519/
[14]トドス・サントス・クチュマタン - 秘境で生き残るアメカジ・ストリート
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10686652/
[15]カンクン - 雨季でも楽しめるリゾートタウン
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10688720/
==中米放浪記・番外編==
[1]アレナ・メヒコ - ルチャリブレ観戦記
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10686736/
[2]グアテマラ チキンバス入門
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10689725/
PR
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[目次]
サンクリストバル・デ・ラスカサス
- 教会巡り
- 中央市場
- 市場の民族服
サンファン・チャムラ
- 町の様子
- 教会
- 帰り道
サンファン・バウティスタ祭
- 祭りの様子
- ファッションチェック
- 来客者
- 祭りの内容
- 撤退
まとめ -
[サンクリストバル・デ・ラスカサス - 教会巡り]
オアハカから夜行バス(476ペソ=2856円、11時間)に乗り、サンクリストバル・デ・ラスカサスの町へ。サンクリストバルは、メキシコ南部で最も人気のある観光地のひとつ。コロニアル調の街並みと多数の伝統ある教会。これに周辺の村巡りを加えたものが主なみどころです。
私がサンクリストバルに来たのも、サンフアン・チャムラやシナカンタンなど近郊の特徴ある村を訪問するため。この旅行記では、サンクリストバルの歩き方とサンフアン・チャムラ村について詳しく紹介したいと思います。
写真: 丘の上にあるサンクリストバル教会 -
サンファン・チャムラ行きの乗合バンは、町の北側にある中央市場近くから出発します。ADOバスターミナルから市場までは約1.5キロ、途中にある教会に寄り道しながら、のんびりと歩いていきます。最初の教会は、バスターミナルから400メートルほど北にあるカルメン教会(写真奥)。面白いことに、この町の教会はほとんどが南北に伸びる2本の通り上に並んでいます。しかも、大部分歩行者天国になっていて、歩きやすい!
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カルメン教会から、ソカロ、カテドラルを経てさらに北上。八時半を過ぎると、ホコ天通りは通勤通学の人たちで、慌ただしくなってきました。 ホコ天区域が終わると、右側にカリダー教会とサントドミンゴ寺院が出てきます。これらの教会の敷地には観光客向けの土産物屋が並んでいて、もし時間があれば寄ってみるのもいいでしょう。
写真: メインストリートと歩行者天国。 -
[サンクリストバル・デ・ラスカサス - 中央市場]
カルメン教会から1キロほど歩いて、中央市場に到着。ここは民族色豊かな市場で、入ってすぐの屋外のスペースには、民族服を着た野菜売りの女性が、40人くらい通路の両側に並んでいます。朝早くからすごく賑やか。 -
これは、毛糸を売りながら刺繍をする女性。
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この市場には屋内市場もありますが、やはり見ていて面白いのは、建物の外周に並ぶお店や物売り。雰囲気もいいし、活気もあります。ぜひ、ぐるっと一周してみましょう。写真は、自宅から持ってきた鶏を売る女性たち。オアハカにもありましたが、ここのは更に大きく、常設の鶏屋だと30羽以上飼っています。道端に立って商売する人の中には、まるでハンドバックでも売るかのように、腕に数羽ぶら下げている人もいます(写真中央)。
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これは初めて見る野菜。店頭でふかしたものを買ってみました。味は、.ちょっと苦いさつまいものような感じ。1個5ペソ(30円)
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[サンクリストバル・デ・ラスカサス - 市場の民族服]
民族色豊かと書きましたが、民族服を着ている女性のうち、その7割は黒いウールのスカートを履いたサンファン・チャムラ出身の女性。その他、紫の肩掛けを羽織ったシナカンタンの女性(写真)も客として来ています。あと、もう一種類違う民族服があるのですが、それがどこの村のものなのかわかりません。初めて来たときはバラエティ豊かに見えた民族衣装も、知識が増えてくると、だいたい3種類だということに気づくのでした。 -
これが、サンファン・チャムラの人たちが着ているウールの純毛スカート用の生地。この原始人っぽい外見のスカートを初めて見たときは、かなりインパクトがありました。このように、サンファン・チャムラ村まで行かなくても、市場や町中でその奇抜な民族衣装を拝むことができます。では、行く必要ないんじゃ? いえいえ、この衣装は男性版もありますし、チャムラには、とっても神秘的な教会があります。
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[サンファン・チャムラ - 街の様子]
この市場から少し西にいった所に、サンファン・チャムラ行きのバン乗り場があります。そこで乗合バン(10ペソ=60円)に乗りこみ、村に向けて出発です。20分ほど走りシナカンタンへの分岐を過ぎると、サンファン・チャムラの集落が右前方に見えてきました(写真)。
サンファン・チャムラに住むチャムラ人は、ツォツィル系先住民族の中でも独特の文化を持った集団で、この地域全体で8万人くらいいると言われています。 -
サンクリストバルから25分で到着。バンを降り、教会のある場所まで300メートルほど幅広の道を歩きます。ここが村のメイン通りで、道の両側に観光客向けの土産物屋が並びます。チャムラは観光地サンクリストバルからほど近く、ガイドブックにも紹介されている村なので、観光客は少なくありません。ただし、定期市が開かれる日曜以外は閑散としています。
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5分ほど歩いて、教会前の広場に到着です。市の日でもないのに、広場には20店ほどの露店が並んでいました。食べ物屋台、野菜売り、土産物屋など。定期市のある日曜になると、この広場はもっと多くの露店で埋まるはずです。
実は、広場のすぐ隣に二階建ての常設市場があります。かなり立派な建物なのですが、テナントは半分も埋まっていません。どうも、みなさん屋外で商売するのが好きなようです。 -
小規模とはいえ、マーケットが開かれている以上、人の往来があります。その結果、民族衣装を着た住民もそれなりに見かけます。女性はもちろん、男性の民族服もちらほら。写真は教会の塀外に設けられたドリンク・テーブルでビールを飲む男性。何か大事な打ち合わせでもしてるのか、ただ昼間っから呑んだくれてるのか、それはわかりません。
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彼らとは別に、教会の敷地内にあるパビリオンでは、白い民族服を着た人たちが何か忙しそうにしています。白で統一した衣装で、白い純毛ベスト、白い長袖シャツに白いステテコ。これに、皮のベルトと皮の靴、皮の肩掛けバッグをし、さらに薄茶色のテンガロンハットをかぶります。背中に担いだ棍棒のようなものが、何か「公務」っぽさを演出。ひょっとして、これが歩き方に書かれていた「村の評議員の集会」? 少なくとも、コスプレ大会でないのは確かです。
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[サンファン・チャムラ - 教会]
この村の一番の見所は、その風変わりな教会。外見は普通ですが、中はかなり異なります。入場には許可がいるので、広場横のツーリスト・オフィスで許可証をもらいます。20ペソ。(120円)。
この許可証には、英語とスペイン語で「教会内、儀式、儀式用の服を着た役員の写真を禁ずる。これらの決まりを尊重しないものは、罰せられるだろう」と書かれています。うっ、となると先ほどの白い服はアウトだったのかな?線引きが少々微妙です。役員や儀式に関わらず、一般にこの村の人たちは写真を撮られるのを嫌がります。村には今も排他的かつ秘密主義的な伝統が残っているのです。 -
門番の男性に許可証を見せて教会の中へ。入ってまず驚くのが、中に椅子がないこと。こんな教会は、後にも先にもここだけです。内部は薄暗く、その中で300本を超えるロウソクが灯され、香が焚かれ、木製の天井はススで真っ黒けです。信者の人たちは松の葉がしかれた床に腰を下ろし、持参したローソクを一本一本フロアーの上に立てていきます。そして、何かを唱えながら懸命に祈り続けます。これは、土着信仰の影響を受けた礼拝スタイルで、不思議な形でキリスト教と合体しました。
教会の奥に進むと、祭壇の中央にサンファン・バウティスタの像、そのとなりにサンファン・メノール。さらに、サイドの壁に沿って多数の聖人の像が並びます。ここでは、サンファン・バウティスタがキリスト以上に崇められており、この教会も彼を中心に祀られています。もっと詳しく内部を研究したかったのですが、残念ながら写真撮影は禁止。さらにはメモを取ってるだけで、注意される始末。サンファン・チャムラの神秘は、簡単には部外者に扉を開けてくれないのでした。
写真: ネットで見つけた内部の写真。 -
この日は葬式でもあったらしく、民族服を着た男性の集団と楽器隊が教会の内外で儀式のようなことをしていました。みんなが黒か白の純毛コートを羽織っているところを見ると、これらの伝統衣装はフォーマルな場では欠かせないようです。
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[サンファン・チャムラ - 帰り道]
サンクリストバルに戻る前に、この村で売られている土産物を少しチェックしてみます。さすがに、あの原始人風の衣装は観光客向きではないでしょう。広場の露店を見ると、写真のような敷物が売られていました。どうも、得意の刺繍を使って外国人向けの商品を開発したようです。その他、隣町のシナカンタンの衣装など。こちらは普通に美しいので、サンクリストバルの土産物屋でも売られています。 -
メイン通り沿いのお店で、手の込んだ子供服を見つけました。現地の子がこんなお洒落なものを着るはずがないので、これも観光客向けでしょう。
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なぜか、男性用の羊毛コートも店頭に。これはさすがに地元民向けかな。
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乗合バン乗り場からほど近い場所に昔の教会があるので、ついでに寄ってみました。旧教会は村を見下ろす高い場所にあり、その周りの草地がすべて墓地になっています。この村の墓地には特徴があり、死者の属性によって墓の色が決められています。例えば、白い十字架は子供の墓、黒いものは老人の墓、青いものはそれ以外の人という感じ。私が訪れた時、墓地の隅でギターを抱えた集団が死者の送り出しのようなことをしていました。やはり、最近誰かが亡くなったようです。
結局、平日に来たにもかかわらず、広場の露店が見れて、男女の民族衣装が見れて、葬式セレモニーまで見学できました。村の詳しいことは一切わからなかったけど、効率よく観光できたと言えます。これで十分だったのですが、私には二週間後、再びこの村を訪れるチャンスが巡って来ました。今度は平日ではなく日曜。そして、年に一度の祭りの日です。 -
[サンファン・バウティスタ祭 - 祭りの様子]
2週間後、「サンファン・バウティスタ祭」を見るために村を再び訪問。この祭りは、同じ名前の聖人を祝うお祭りで、日本語風に言えば「聖ジョン・バプティスト祭」。3-4日間に渡って関連イベントが開かれ、今日はその中で最も重要な日に当たります。
祭り期間中ということもあり、村の入り口には仮設遊園地がオープンしていました。このような移動式遊園地、中米各地でよく見かけます。観覧車をどうやって組み立てているのか一度見てみたいものです。 -
これは中米版の見世物小屋。ワニ女の館 - 5ペソ(30円)。
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祭りの日ということもあり、前回閑古鳥が泣いていた町のメイン通りもすごい人出です。道の両側のお店に加え、各種屋台も出ています。
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教会前の広場もこの賑わい。前回とは全く違います。
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次から次へと人がやってきます。
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広場の端には大型ステージを設置。昨日と今日の夜、招待バンドによるコンサートが行われます。ちなみに、ステージに近い屋台は、夕方になると警察に強制撤去させられます。
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さらに人が多いのが、教会内の敷地。前回人っ子ひとりいなかった場所が千人を超える観衆で埋め尽くされています。
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教会には旗が張られ、すっかりお祭りムード。教会横ステージにいる生バンドは、一日中軽音楽の演奏を続けます。これに加え、あちこちで爆竹が鳴らされ、会場全体がすごい熱気。この日は多くの村人が民族服を着ており、男性だけでも300人は下らないでしょう。
敷地内にいる人は、教会に礼拝に来た人、セレモニーに参加している人、ただ見ているだけの人などいろいろ。教会の塀の外に椅子とテーブルが並んでおり、飲食をしながら祭りの様子を見学できます。 -
教会の敷地にいると、特別な衣装を着た集団が音楽隊をひきつれてパビリオンに乗り込んできました。全部で30人ほど。彼らが、この祭りで何か重要な役割を果たすようです。
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[サンファン・バウティスタ祭 - ファッションチェック]
これだけ人がいるので、ファッションチェックも容易です。男性の衣装は黒派と白派に別れます。白派はすでに紹介済み。黒派の場合、上の白いベストが黒い長袖コートに変わるだけです。白ベストが、長方形の生地に首の穴をあけたような体裁なのに対し、黒コートの方は、脇の下が開いているとはいえ、普通に頭からかぶるコートの形をしています。内側はフォーマルに白いシャツと裾の短いズボンでそろえるか、または写真の男性のように私服を着ます。
さて、この2種類の民族服の違いは何でしょうか。雰囲気的には白のほうが格上ですが、そうとも言い切れないようです。長袖、ノースリーブの違いに注目すれば、単に夏用・冬用の違いなのかもしれません。 -
続いて、パビリオンに陣取る人たちが着ている民族服はどうでしょうか。ロンプラによると、「重要な宗教儀式の役割を負っている人は、ノースリーブの黒いベストを着て、白いスカーフを頭に巻く」と書かれています。確かにそのとおりの服装です。ここではそれに加え、頭に尖った帽子をかぶり、赤黄緑の布やリボンの装飾もしています。この三色リボンは、教会内の聖人像にも巻かれていたため、何らかの宗教的な意味があるようです。
また、歩き方には「功徳を重ねると特別の日に着用できる衣装を与えられる」と書かれています。恐らくこの服のことでしょう。同じ村人の中でも、この黒ノースリーブの衣装を着ている人達は、別格なのです。 -
一方、女性の民族服では、黒の純毛スカートを裾広がりにはき、太い腰巻きと細い紐でしばります。このスカートには、純毛が落ちたような色の薄いタイプのものもあります。もしかすると、これが「夏用」なのかも。上着は、現在光沢のある半袖ブラウスが主流で、その上にカーディガンをはおります。また、ショール類もよく使用されます。
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ここで愛用されるブラウスは、インドの王族とかが着てそうなゴージャスな感じ。これと、あの原始人風スカートをコーディネートするんだから、ちょっと強引ですよね。でも、慣れれば問題なし。
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サンファン・チャムラに限ったことではありませんが、女性物のカーディガンは、写真のように丈の短いものが主流です。これを着ると、カーディガンの裾が腰上10センチくらいに来ます。アミアミになっているため、横にも伸びる実質フリーサイズ。
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この太い腰帯を見る度に相撲取りのまわしを思い出します。そうなると、お腹まであるスカートの方も、化粧まわしに見えてくるから不思議です。
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こんな幼い時から、子供サイズの民族衣装を着せられます。スカートの余りは帯の上から出せばいいため、背が伸びてもあと二年は着れそうです。
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[サンファン・バウティスタ祭 - 来客者]
この祭りには、他の村から来ている人もいます。一番多いのが、距離的に近いシナカンタン村の人々(写真)。そういえば、むこうの村でも祭りの宣伝を見かけました。 -
その他、少数ですがアマテナンゴ・デル・バジェの人たち。 とってもメルヘンチックな民族衣装です。
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この全身黒毛の集団はどうでしょう。スカートに加え、上着、頭飾りも純毛の生地で揃えています。違う村の人なのかな。今日のお祭りに関係のある三色リボンをしていることから、儀式用の格好なのかもしれません。
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そして、私を含めた外国人。思ったより少なく、昼間は全部で30人くらい。ガイドからいろいろ言われているのか、写真好きの彼らがカメラを構えることは、一度もありませんでした。
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[サンファン・バウティスタ祭 - 祭りの内容]
次に祭りの様子です。来る前、この祭りをネットで検索してみたのですが、ほとんど情報が得られず。特に、写真の類が見当たりません。これも写真禁止効果でしょうか。いずれにせよ、こんなに大っぴらにやってるんだから、最後まで見てればいろいろなことがわかるでしょう。
この日はシナカンタン村を先に回ったため、村に着いたのは午前11時過ぎ。到着した時には、すでに爆竹がバンバンならされ、パビリオンの前で出し物のようなパレードが行われていました。仮面をかぶった人、牛を模した山車を担ぐ人、ゾンビのような人... ハロウィンかよ! -
正午過ぎ、教会の鐘が鳴りはじめ、メインと思われる儀式がスタートしました。
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聖人の偶像を神輿のように担いだ人たちが、壁沿いの道を行進して回ります。 松明、松のチップを焚いたお香、旗数本、爆竹数十発、マーチングバンドも引き連れた賑やかなパレードです。その間も、教会の上の3つの鐘は、三人の若者によってひたすら鳴らされ続けます。教会敷地内を一周した後、聖人たちを教会内に戻して、さらに一周。 注目度の高い出し物なので、パレードをひと目見ようと村人が壁際に押し寄せます(写真)。
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聖人パレードが終了後、しばらくこれといったセレモニーはなし。楽団(写真)が教会と敷地を行ったり来たり。儀式用の黒ベストを着た人たちが、馬にのって教会や村をまわったり。若者バンドが市場内の聖人像に歌を捧げて回ったり、と小粒な活動が分散して行われます。これらの活動に何の意味があるのか、正直よくわかりません。起こっていることをありのまま見るだけです。
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最後、教会のドアの前に人が集まり始め、何かが起こるのを待っています。よく見ると、教会の屋根の上からロープのようなものを降ろしています。さあ、何が始まる?
1時間近く待ってみましたが、結局何も起こらず。教会前の人たちも私同様、待ちぼうけをくらっています。何か不具合でもあったのかな。これ以上待つと、夜のバスに乗り遅れることになるので、泣く泣く退散です。結局、祭りのクライマックスを含め、何ひとつ解明できないままサンファン・チャムラを後にしました。秘密のベールは予想以上に厚かった(言い訳) 。
こういう時、いつものように人をつかまえて聞けばいいのですが、コソコソ写真を撮っている手前、それもなかなか難しいものがあります。存在感を消そうとするあまり、言葉を発することも忘れてしまうのです。アジア人である私が、保守的な村人に突然話しかけるのも、それはそれで唐突ですし...。 -
[サンファン・バウティスタ祭 - 撤退]
バスの時間が迫っているため、急いでサンクリストバルに戻ります。帰り道、村のメイン通りはさらに混雑度が増していました。お目当てはコンサートでしょうか。 -
乗合バンに乗りこみ出発を待っていると、先ほどまでセレモニーに参加していた白装束の軍団が遊園地の方に帰っていくではありませんか。クライマックスはとりあえず延期されたとか。
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[まとめ]
数少ない観光客の一人として、祭りや教会をいろんな角度から観察しました。しかし、言葉と心の壁もあり、何ひとつ本質的なところまで切り込めませんでした。ただ、祭りと教会と民族衣装を外から眺めただけ。結論としては攻略失敗です。でも、それでよかったのかもしれません。100%わかりきった神秘など神秘でも何でもないのです。サンファン・チャムラには、これからも、そのヨソ者にはよくわからない神秘性を保ち続けていってほしいと思います。 -
[リンク集]
==中南米旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=10285&level2=&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
==少数民族巡り==
[中国] 雲南省・少数民族マーケットハンター 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
[中国] 貴州省・ミャオ族、トン族のお祭り 全5作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10524183/
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