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梅雨時に、深山でひっそりと咲くオオヤマレンゲ。清楚で気品に溢れる白い花。日本で最も有名な自生地は、奈良県の大峰山系で、日本最大の群落があり、国の天然記念物に指定されています。関東や中部近辺では志賀高原や谷川岳などで、希に出会うことがあるそうですが、まず、出会いは不可能にちかいでしょう。見るなら、やっぱり大峰山か・・・と、思っていたとき、耳寄りな情報が・・。木曽の上松あたりにも自生地があるらしい。開花時期を待って出かけることにしました。<br /><br />深山に咲くオオヤマレンゲ。

車で長野 ★上松・赤沢自然休養林に咲くオオヤマレンゲ

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2012/06/23 - 2012/06/23

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シベック

シベックさん

梅雨時に、深山でひっそりと咲くオオヤマレンゲ。清楚で気品に溢れる白い花。日本で最も有名な自生地は、奈良県の大峰山系で、日本最大の群落があり、国の天然記念物に指定されています。関東や中部近辺では志賀高原や谷川岳などで、希に出会うことがあるそうですが、まず、出会いは不可能にちかいでしょう。見るなら、やっぱり大峰山か・・・と、思っていたとき、耳寄りな情報が・・。木曽の上松あたりにも自生地があるらしい。開花時期を待って出かけることにしました。

深山に咲くオオヤマレンゲ。

同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
自家用車 徒歩

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  • 谷間を流れる清流<br /><br />木曽川の一つの支流である小川を、上松の町からたどって15kmほどの上流を目指します。この渓谷の奥深くに「赤沢自然休養林」があります。全線舗装された道ですが、県道分岐からは狭い山道で、沢を幾つか横切り、崖地をぬける道が続きます。車のすれ違いには要注意です。

    谷間を流れる清流

    木曽川の一つの支流である小川を、上松の町からたどって15kmほどの上流を目指します。この渓谷の奥深くに「赤沢自然休養林」があります。全線舗装された道ですが、県道分岐からは狭い山道で、沢を幾つか横切り、崖地をぬける道が続きます。車のすれ違いには要注意です。

  • 花崗岩の岩床<br /><br />赤沢自然休養林に行く道の途中には<br />「五枚修羅(ごまいしゅら)」という渓流に<br />露出する荒々しい岩盤の見どころがあります。<br /><br />先を急ぐので今回は素通りしました。<br />赤沢美林には2度目ですが、<br />子供連れで森林鉄道に乗り水浴びに<br />来た記憶のみ・・。もう・・30年も前。<br /><br />取り付け道路は、<br />以前よりぐっとよくなっていますが、<br />狭さは相変わらずです。

    花崗岩の岩床

    赤沢自然休養林に行く道の途中には
    「五枚修羅(ごまいしゅら)」という渓流に
    露出する荒々しい岩盤の見どころがあります。

    先を急ぐので今回は素通りしました。
    赤沢美林には2度目ですが、
    子供連れで森林鉄道に乗り水浴びに
    来た記憶のみ・・。もう・・30年も前。

    取り付け道路は、
    以前よりぐっとよくなっていますが、
    狭さは相変わらずです。

  • 赤沢への山道脇で<br /><br />車窓に紫の色を発見。見ると赤紫のホタルブクロがちらほら咲いていた。関西以南には白花が、関東には赤紫花が咲くと言われています。<br /><br />ほどなくして、赤沢自然休養林のゲートが見えてきました。

    赤沢への山道脇で

    車窓に紫の色を発見。見ると赤紫のホタルブクロがちらほら咲いていた。関西以南には白花が、関東には赤紫花が咲くと言われています。

    ほどなくして、赤沢自然休養林のゲートが見えてきました。

  • 赤沢美林の白い花<br /><br />駐車場の入り口で600円を払って、<br />オオヤマレンゲの自生地に近い、<br />一番奥の第4駐車場に駐車しました。<br /><br />梅雨時で夏休み前でもあるのか駐車する車は<br />僅かでした。<br /><br />駐車場付近の標高は1.100mほどで、<br />美林内の最高地点は、およそ1.200m。<br /><br />早速、散策準備・・。<br />三脚は重いので今日も手ぶれ覚悟の手持ち撮影です。<br /><br />オオヤマレンゲ自生地は、<br />向山コースにまたがってあるはずです。<br /><br />貰った絵地図を確かめながらコースの<br />スタート地点を探します。<br /><br />キョロキョロしていると白い花が目にとまりました。<br />アレ〜、まさか・・と思った花は、なんと、<br />まぎれもなくオオヤマレンゲ・・でした。<br /><br />こんなに早く会えるとは・・。<br />自生地ではないが、とりあえず何枚かを撮影しました。

    赤沢美林の白い花

    駐車場の入り口で600円を払って、
    オオヤマレンゲの自生地に近い、
    一番奥の第4駐車場に駐車しました。

    梅雨時で夏休み前でもあるのか駐車する車は
    僅かでした。

    駐車場付近の標高は1.100mほどで、
    美林内の最高地点は、およそ1.200m。

    早速、散策準備・・。
    三脚は重いので今日も手ぶれ覚悟の手持ち撮影です。

    オオヤマレンゲ自生地は、
    向山コースにまたがってあるはずです。

    貰った絵地図を確かめながらコースの
    スタート地点を探します。

    キョロキョロしていると白い花が目にとまりました。
    アレ〜、まさか・・と思った花は、なんと、
    まぎれもなくオオヤマレンゲ・・でした。

    こんなに早く会えるとは・・。
    自生地ではないが、とりあえず何枚かを撮影しました。

  • オオヤマレンゲ<br /><br />梅雨の深山に美しい花を咲かせる、<br />隠れた名花。<br /><br />モクレン科の仲間で、<br />大きいものでも樹高3mほどの落葉低木。<br /><br />北関東から屋久島にかけての<br />標高1.000〜2.000mの高地の多雨山岳地帯に<br />生育します。<br /><br />6月中から7月にかけナツツバキと同じ<br />くらいの大きさの花を咲かせる。<br />俯きかげんに咲く半球状の白い花は<br />芳香を漂わせ、<br />清楚で気品に溢れています。

    オオヤマレンゲ

    梅雨の深山に美しい花を咲かせる、
    隠れた名花。

    モクレン科の仲間で、
    大きいものでも樹高3mほどの落葉低木。

    北関東から屋久島にかけての
    標高1.000〜2.000mの高地の多雨山岳地帯に
    生育します。

    6月中から7月にかけナツツバキと同じ
    くらいの大きさの花を咲かせる。
    俯きかげんに咲く半球状の白い花は
    芳香を漂わせ、
    清楚で気品に溢れています。

  • 淡い桃色の雄蕊<br /><br />オオヤマ(大山)とは、奈良県の大峯山の別称。<br />レンゲ(蓮華)というのは、蓮(ハス)の花のこと。<br />蓮の花のような姿ということのようです。<br /><br />淡い黄桃色の雄蕊(おしべ)が白い花びらに映えています。<br />モクレンに似た甘い芳香。

    淡い桃色の雄蕊

    オオヤマ(大山)とは、奈良県の大峯山の別称。
    レンゲ(蓮華)というのは、蓮(ハス)の花のこと。
    蓮の花のような姿ということのようです。

    淡い黄桃色の雄蕊(おしべ)が白い花びらに映えています。
    モクレンに似た甘い芳香。

  • 端正な白い花<br /><br />オオヤマレンゲは、長野県上松町の<br />「町の花」と、<br />奈良県天川村の「村の花」になっています。<br /><br />同じモクレン属には、モクレン、<br />ハクモクレン、コブシ、タイサンボク、<br />ホオノキ、タムシバ、<br />オオバオオヤマレンゲなどがある。<br /><br />オオヤマレンゲは、<br />他のモクレン科の木に比べ、<br />横に伸びる性質があるそうです。

    端正な白い花

    オオヤマレンゲは、長野県上松町の
    「町の花」と、
    奈良県天川村の「村の花」になっています。

    同じモクレン属には、モクレン、
    ハクモクレン、コブシ、タイサンボク、
    ホオノキ、タムシバ、
    オオバオオヤマレンゲなどがある。

    オオヤマレンゲは、
    他のモクレン科の木に比べ、
    横に伸びる性質があるそうです。

  • 下向きに咲く<br /><br />向山コース入り口に咲くこの花は、どうやら自生地から移植されたもののようです。<br />樹高2mほどで横に張り出した枝振りのよい大きな木と幼木が5、6本植えられていました。<br /><br />撮影はほどほどにして、オオヤマレンゲの自生地に向かいます。期待は大。

    下向きに咲く

    向山コース入り口に咲くこの花は、どうやら自生地から移植されたもののようです。
    樹高2mほどで横に張り出した枝振りのよい大きな木と幼木が5、6本植えられていました。

    撮影はほどほどにして、オオヤマレンゲの自生地に向かいます。期待は大。

  • 中立橋<br /><br />歩き始めて直ぐに、沢を渡る中立橋が見えてきました。<br />この橋を渡って突き当たりの分岐を、右の向山コースをたどります。

    中立橋

    歩き始めて直ぐに、沢を渡る中立橋が見えてきました。
    この橋を渡って突き当たりの分岐を、右の向山コースをたどります。

  • 道川本谷<br /><br />橋から見る道川本谷の流れ。<br /><br />

    道川本谷

    橋から見る道川本谷の流れ。

  • 向山コースを自生地へ<br /><br />中立沢の水音を聞きながら、<br />緩やかな登りの散策路をたどります。<br />木々の新緑が清々しい。<br />木道の下には地下水が流れ出ていました。<br />橋から約300m付近が自生地です。<br /><br />しばらく散策。<br />うろうろ・・キョロキョロ・・。<br /><br />オオヤマレンゲの株は見つかれど、<br />どの木も小さな蕾が付いているだけで、<br />咲きそうなものは見つかりませんでした。残念!<br /><br />先ほどのスタート地点の<br />オオヤマレンゲは日当たりもよく、<br />たくさん咲いていましたが、<br />自生地のこちらは大木の中にあり、日当たり悪く、<br />開花は遅れているようです。<br /><br />他のコースでも何本かの株を見ましたが、<br />自生地と同じ状態でした。

    向山コースを自生地へ

    中立沢の水音を聞きながら、
    緩やかな登りの散策路をたどります。
    木々の新緑が清々しい。
    木道の下には地下水が流れ出ていました。
    橋から約300m付近が自生地です。

    しばらく散策。
    うろうろ・・キョロキョロ・・。

    オオヤマレンゲの株は見つかれど、
    どの木も小さな蕾が付いているだけで、
    咲きそうなものは見つかりませんでした。残念!

    先ほどのスタート地点の
    オオヤマレンゲは日当たりもよく、
    たくさん咲いていましたが、
    自生地のこちらは大木の中にあり、日当たり悪く、
    開花は遅れているようです。

    他のコースでも何本かの株を見ましたが、
    自生地と同じ状態でした。

  • 平沢橋<br /><br />中立沢に架かる木橋。<br />沢の両側にはマルバの木が沢山生えていました。<br /><br />秋の紅葉が綺麗で、<br />面白い花の咲き方をします。

    平沢橋

    中立沢に架かる木橋。
    沢の両側にはマルバの木が沢山生えていました。

    秋の紅葉が綺麗で、
    面白い花の咲き方をします。

  • 中立沢<br /><br />転石がゴロゴロ。<br />マルバの木の若葉が美しい。

    中立沢

    転石がゴロゴロ。
    マルバの木の若葉が美しい。

  • 平沢台<br /><br />新緑がきれいな森の中、森を抜ける風が心地よい。地面は木の根が露出した走り根状態。ツルアリドウシの赤い実が点々と・・。<br />こちらで小休止。一人で作戦会議。<br /><br />散策コースは8コースあり、一つのコースはならして約2.5km。日が西に傾くまで幾つかのコースを歩いてみることにしました。<br />少し戻り、中立コースから駒鳥コースを経て呑曇渕(どんどんぶち)へ・・。

    平沢台

    新緑がきれいな森の中、森を抜ける風が心地よい。地面は木の根が露出した走り根状態。ツルアリドウシの赤い実が点々と・・。
    こちらで小休止。一人で作戦会議。

    散策コースは8コースあり、一つのコースはならして約2.5km。日が西に傾くまで幾つかのコースを歩いてみることにしました。
    少し戻り、中立コースから駒鳥コースを経て呑曇渕(どんどんぶち)へ・・。

  • 丸太の道<br /><br />湿気が多く丸太の下り坂は滑ります。

    丸太の道

    湿気が多く丸太の下り坂は滑ります。

  • 森の中は赤い実が点々と・・<br /><br />ツルアリドウシが群生。<br />白い花は、まだ一輪も咲いていません。

    森の中は赤い実が点々と・・

    ツルアリドウシが群生。
    白い花は、まだ一輪も咲いていません。

  • 小さなスミレ<br /><br />小さな流れの縁に咲いていた。<br />カールした花びらと、<br />ブーメランのような葉が特徴のアギスミレ。

    小さなスミレ

    小さな流れの縁に咲いていた。
    カールした花びらと、
    ブーメランのような葉が特徴のアギスミレ。

  • ブーメランのような葉

    ブーメランのような葉

  • 中立台<br /><br />天然ヒノキの自然林が観察できるコース。<br />「走り根」と呼ばれる露出した<br />根っこの這うようなコースは難易度高し・・。<br /><br />赤沢自然休養林の森林を構成する樹種は、<br />木曽ヒノキを中心とした針葉樹で、<br />木曽五木と言われるヒノキの他にサワラ、ネズコ、<br />アスナロ、コウヤマキなどが<br />分布しています。<br />樹齢は平均300年と推定されるています。<br /><br />一般に見られるスギやカラマツの木は、<br />植林されたほんの僅かが見られるだけで、<br />天然更新した木はほとんどないそうです。

    中立台

    天然ヒノキの自然林が観察できるコース。
    「走り根」と呼ばれる露出した
    根っこの這うようなコースは難易度高し・・。

    赤沢自然休養林の森林を構成する樹種は、
    木曽ヒノキを中心とした針葉樹で、
    木曽五木と言われるヒノキの他にサワラ、ネズコ、
    アスナロ、コウヤマキなどが
    分布しています。
    樹齢は平均300年と推定されるています。

    一般に見られるスギやカラマツの木は、
    植林されたほんの僅かが見られるだけで、
    天然更新した木はほとんどないそうです。

  • 中立コース・輪生する葉<br /><br />咲き残りの花は一輪もなく、ツツジやサツキ類はすべて咲き終わている。緑の葉と言っても、形や付き方、微妙な緑色をしている。観察しながらの散策も面白い。<br /><br />枝先に輪生状につく葉が、木漏れ日に浮き上がっていた。ツツジ科のウスギヨウラクの葉のようです。<br />地面の苔の上には、バイカオウレンが葉を茂らせていました。

    中立コース・輪生する葉

    咲き残りの花は一輪もなく、ツツジやサツキ類はすべて咲き終わている。緑の葉と言っても、形や付き方、微妙な緑色をしている。観察しながらの散策も面白い。

    枝先に輪生状につく葉が、木漏れ日に浮き上がっていた。ツツジ科のウスギヨウラクの葉のようです。
    地面の苔の上には、バイカオウレンが葉を茂らせていました。

  • 根上がりの木<br /><br />根が地上に出ている「根上り」状態の木がたくさん見られます。これは、倒木や根株の上で発芽した幼木が大きくなるにつれ、<br />倒木や根株が朽ちはて根だけが地上に取り残された姿なのです。

    根上がりの木

    根が地上に出ている「根上り」状態の木がたくさん見られます。これは、倒木や根株の上で発芽した幼木が大きくなるにつれ、
    倒木や根株が朽ちはて根だけが地上に取り残された姿なのです。

  • 倒木更新(とうぼくこうしん)<br /><br />苔むした倒木に、若木が芽生えています。<br />寿命や天災、伐採などによって倒れた古木を礎にして、新たな世代の木が育つことが自然の針葉樹林に多くみられます。

    倒木更新(とうぼくこうしん)

    苔むした倒木に、若木が芽生えています。
    寿命や天災、伐採などによって倒れた古木を礎にして、新たな世代の木が育つことが自然の針葉樹林に多くみられます。

  • 御神木伐採跡<br /><br />丸葉橋のたもとの休憩所で一休みをし、<br />道川本谷の流れを離れて<br />御神木伐採跡地に向かいました。<br /><br />御神木伐採跡地は伊勢神宮の神域を<br />思わせる森で、<br />立派なヒノキが立ち並ぶ中に、<br />ぽっかりと空が開いていた。<br /><br />空間の奥に切り株がふたつあり、<br />上屋が建てられ奉られていました。

    御神木伐採跡

    丸葉橋のたもとの休憩所で一休みをし、
    道川本谷の流れを離れて
    御神木伐採跡地に向かいました。

    御神木伐採跡地は伊勢神宮の神域を
    思わせる森で、
    立派なヒノキが立ち並ぶ中に、
    ぽっかりと空が開いていた。

    空間の奥に切り株がふたつあり、
    上屋が建てられ奉られていました。

  • 二本の切り株<br /><br />案内板によれば「御神木つまり御樋代木(みひしろぎ)の切り株で伊勢神宮の神宿る御神体を安置する特別な木」とのこと。<br /><br />ふたつある切り株は、内宮と外宮のもの。

    二本の切り株

    案内板によれば「御神木つまり御樋代木(みひしろぎ)の切り株で伊勢神宮の神宿る御神体を安置する特別な木」とのこと。

    ふたつある切り株は、内宮と外宮のもの。

  • 斧跡が残る御神木の切り株<br /><br />内宮側の御神木の切り株。昭和60年の切り株だそうですが、斧の跡がなまなましい。<br /><br />御神木伐採跡地からは、再び駒鳥コースの谷に下る。ヒノキ林の中の道は、木の根が地面に浮き出していて、大地をしっかり掴んでいる。

    斧跡が残る御神木の切り株

    内宮側の御神木の切り株。昭和60年の切り株だそうですが、斧の跡がなまなましい。

    御神木伐採跡地からは、再び駒鳥コースの谷に下る。ヒノキ林の中の道は、木の根が地面に浮き出していて、大地をしっかり掴んでいる。

  • 呑曇橋(どんどんはし)<br /><br />駒鳥コースの急傾斜の森を抜けると、どんどん橋の袂に出た。こちらにもオオヤマレンゲの木があったが花は咲いてなかった。<br /><br />もう、誰もいない・・。聞こえるのは流れる水の音だけ・・。<br />メインルートの「ふれあいの道」を駐車場に向かって下る。<br />この道は、道幅も広くしっかりとした造りの道で、段差もなく車椅子でも利用できるとのこと。

    呑曇橋(どんどんはし)

    駒鳥コースの急傾斜の森を抜けると、どんどん橋の袂に出た。こちらにもオオヤマレンゲの木があったが花は咲いてなかった。

    もう、誰もいない・・。聞こえるのは流れる水の音だけ・・。
    メインルートの「ふれあいの道」を駐車場に向かって下る。
    この道は、道幅も広くしっかりとした造りの道で、段差もなく車椅子でも利用できるとのこと。

  • 道川本谷の流れ<br /><br />この付近は、木曽川も含め白い色をした<br />花崗岩が多く露出しています。<br /><br />大きな一枚岩の岩底を<br />澄み切った水が流れ下っていました。

    道川本谷の流れ

    この付近は、木曽川も含め白い色をした
    花崗岩が多く露出しています。

    大きな一枚岩の岩底を
    澄み切った水が流れ下っていました。

  • 白いウツギ<br /><br />ニシキウツギの花。二色空木とも・・。花の咲きはじめは白、だんだん紅色に色付き、やがて暗紅色に変化していきます。花色が変化するのはニシキウツギとハコネウツギの2種類。<br />ニシキウツギは標高1.500m〜2.000mの山地に生える落葉低木で、ハコネウツギは海岸付近に自生する空木で箱根には自生しないそうだ。

    白いウツギ

    ニシキウツギの花。二色空木とも・・。花の咲きはじめは白、だんだん紅色に色付き、やがて暗紅色に変化していきます。花色が変化するのはニシキウツギとハコネウツギの2種類。
    ニシキウツギは標高1.500m〜2.000mの山地に生える落葉低木で、ハコネウツギは海岸付近に自生する空木で箱根には自生しないそうだ。

  • 森林鉄道<br /><br />森林の中を縫って走るトロッコ列車の軌道。<br /><br />明治44年小川森林鉄道が完成し、昭和50年廃止されたが、昭和62年復活した。今は長野営林局や上松営林署などにより、当時の面影を残すべく保存されていて、現在ではこの休養林最大の目玉になっています。<br /><br />森林鉄道の最盛期には、木曽谷だけで57路線、総延長428kmも敷設されていたそうで、驚きの距離です。<br /><br />赤沢美林最奥の丸山渡停車場まで往復2.2km、客車に乗って往復25分間の森林浴ができます。でも、運が悪いとディーゼル機関車の排気ガス浴になりかねません。景色の良いのは道川本流側(右側)です。<br /><br />9割の人は、終点の丸山渡停車場で降りるそうです。そして、緩い下りの歩きやすい「ふれあいの道」を、緑のシャワーを浴びながら散策します。

    森林鉄道

    森林の中を縫って走るトロッコ列車の軌道。

    明治44年小川森林鉄道が完成し、昭和50年廃止されたが、昭和62年復活した。今は長野営林局や上松営林署などにより、当時の面影を残すべく保存されていて、現在ではこの休養林最大の目玉になっています。

    森林鉄道の最盛期には、木曽谷だけで57路線、総延長428kmも敷設されていたそうで、驚きの距離です。

    赤沢美林最奥の丸山渡停車場まで往復2.2km、客車に乗って往復25分間の森林浴ができます。でも、運が悪いとディーゼル機関車の排気ガス浴になりかねません。景色の良いのは道川本流側(右側)です。

    9割の人は、終点の丸山渡停車場で降りるそうです。そして、緩い下りの歩きやすい「ふれあいの道」を、緑のシャワーを浴びながら散策します。

  • マルバの木の果実<br /><br />花は二つの花が背中合わせに咲き、<br />果実を付けます。<br /><br />花はこちらで・・。<br />http://soyokaze66.exblog.jp/14050380/

    マルバの木の果実

    花は二つの花が背中合わせに咲き、
    果実を付けます。

    花はこちらで・・。
    http://soyokaze66.exblog.jp/14050380/

  • 雄蕊が閉じた花<br /><br />帰りにもう一度寄ったオオヤマレンゲ。<br />開花期は1ヶ月ほど、<br />花の寿命は4日ほどしかありませんが、<br />その間には姿は刻々と変化しています。<br /><br />9枚ほどの花弁の内側には<br />雌蕊(めしべ)群と、<br />それを取り巻く沢山の淡黄桃色の<br />雄蕊(おしべ)が見られます。<br /><br />開花直後には成熟した雌蕊だけが開いて、<br />雄蕊はまだ閉じています。

    雄蕊が閉じた花

    帰りにもう一度寄ったオオヤマレンゲ。
    開花期は1ヶ月ほど、
    花の寿命は4日ほどしかありませんが、
    その間には姿は刻々と変化しています。

    9枚ほどの花弁の内側には
    雌蕊(めしべ)群と、
    それを取り巻く沢山の淡黄桃色の
    雄蕊(おしべ)が見られます。

    開花直後には成熟した雌蕊だけが開いて、
    雄蕊はまだ閉じています。

  • 雄蕊が開いた花<br /><br />花は開花後1〜2日で一旦閉じ、再び開いた時には雄蕊も成熟して花粉を飛ばします。<br />このような開花の仕方は「雌性先熟」と呼ばれていて、モクレン科の仲間に共通して見られる特徴だそうです。

    雄蕊が開いた花

    花は開花後1〜2日で一旦閉じ、再び開いた時には雄蕊も成熟して花粉を飛ばします。
    このような開花の仕方は「雌性先熟」と呼ばれていて、モクレン科の仲間に共通して見られる特徴だそうです。

  • 開花間もない花<br /><br />かすかに匂う、いい香り・・。<br />好みは人それぞれですが、<br />この花のように、開花直後の雌期のオオヤマレンゲの花が<br />最も美しい瞬間だと思われます。<br /><br />純白の気品漂う美しさが<br />人目を惹き付けるオオヤマレンゲの花。<br />この花に魅せられて、上松町内でも庭先などに<br />苗木を植える家が年々増えているそうです。<br /><br />町では寝覚のあたりから<br />旧中山道に沿ってオオヤマレンゲを植栽し、<br />ゆくゆくは上松町全体へ広げていきたいという<br />計画もあるそうです。<br /><br />しかし、<br />オオヤマレンゲは深山にひっそりと咲くからこそ、<br />いいのではとも思うのですが・・・。<br /><br />

    開花間もない花

    かすかに匂う、いい香り・・。
    好みは人それぞれですが、
    この花のように、開花直後の雌期のオオヤマレンゲの花が
    最も美しい瞬間だと思われます。

    純白の気品漂う美しさが
    人目を惹き付けるオオヤマレンゲの花。
    この花に魅せられて、上松町内でも庭先などに
    苗木を植える家が年々増えているそうです。

    町では寝覚のあたりから
    旧中山道に沿ってオオヤマレンゲを植栽し、
    ゆくゆくは上松町全体へ広げていきたいという
    計画もあるそうです。

    しかし、
    オオヤマレンゲは深山にひっそりと咲くからこそ、
    いいのではとも思うのですが・・・。

  • オオヤマレンゲの花<br /><br />樹高2mほどで、横広がりの樹形は見栄えがします。<br /><br />今回は、来訪時期が少々早すぎたようで、<br />残念ながら、期待していた自生地の花は蕾でした。<br /><br />またいつか来訪したいもの。

    オオヤマレンゲの花

    樹高2mほどで、横広がりの樹形は見栄えがします。

    今回は、来訪時期が少々早すぎたようで、
    残念ながら、期待していた自生地の花は蕾でした。

    またいつか来訪したいもの。

  • 岩を抱き込む<br /><br />帰り道、道路脇で見つけた木。<br />自然はすごい!

    岩を抱き込む

    帰り道、道路脇で見つけた木。
    自然はすごい!

  • 木曽駒ヶ岳<br /><br />木曽川の支流が流れ、<br />山麓には上松町の家並みが望め、そして<br />悠然とそびえる駒ヶ岳。<br />眺めがいいのでこちらで一休み。<br /><br />長野県上松町・木曽町・宮田村の境界に<br />そびえる標高2,956mの木曽駒ヶ岳。<br />木曽山脈(中央アルプス)の最高峰で、<br />日本百名山、新日本百名山、<br />花の百名山に選定されています。<br />略して「木曽駒」とも呼ばれます。<br /><br />久しぶりに訪れた赤沢自然休養林でした。<br />また、森林浴で<br />訪れたい赤沢美林でした。

    木曽駒ヶ岳

    木曽川の支流が流れ、
    山麓には上松町の家並みが望め、そして
    悠然とそびえる駒ヶ岳。
    眺めがいいのでこちらで一休み。

    長野県上松町・木曽町・宮田村の境界に
    そびえる標高2,956mの木曽駒ヶ岳。
    木曽山脈(中央アルプス)の最高峰で、
    日本百名山、新日本百名山、
    花の百名山に選定されています。
    略して「木曽駒」とも呼ばれます。

    久しぶりに訪れた赤沢自然休養林でした。
    また、森林浴で
    訪れたい赤沢美林でした。

  • オオヤマレンゲに似た花<br /><br />こちらは近縁種の大葉大山蓮華(オオバオオヤマレンゲ)の花。個人宅の庭や公園などでも見られるようになりました。<br />中国東北部と朝鮮半島に自生するモクレン科の落葉広葉樹で、樹高は3〜10m。花弁は白く6〜8枚、雄しべは深紅色です。<br />日本に自生するオオヤマレンゲとは、生育地の標高や樹高、花弁数、雄しべの色などに違いがあるそうです。中国名では「天女花」。<br />植木屋さんなどで売られているものは、接ぎ木のオオバオオヤマレンゲが多いとか・・。<br /><br />〜完〜

    オオヤマレンゲに似た花

    こちらは近縁種の大葉大山蓮華(オオバオオヤマレンゲ)の花。個人宅の庭や公園などでも見られるようになりました。
    中国東北部と朝鮮半島に自生するモクレン科の落葉広葉樹で、樹高は3〜10m。花弁は白く6〜8枚、雄しべは深紅色です。
    日本に自生するオオヤマレンゲとは、生育地の標高や樹高、花弁数、雄しべの色などに違いがあるそうです。中国名では「天女花」。
    植木屋さんなどで売られているものは、接ぎ木のオオバオオヤマレンゲが多いとか・・。

    〜完〜

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この旅行記へのコメント (3)

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  • 旅猫さん 2012/07/08 11:28:33
    アギスミレ
    シベックさん、こんにちは。

    赤沢自然休養林、素敵な場所ですね。
    コースがいくつかあるようですが、アップダウンはありますか?
    1コース、ゆっくり歩いて1時間程度なら、親を連れて行こうかなと。

    渓流があるのは魅力ですね。
    森の中の清らかな水の流れは心が洗われます。

    アギスミレ、初めて見ました!
    ブーメラン型の葉が面白いですねー
    花もなかなか個性的ですし。

    オオヤマレンゲの純白の花も素敵ですね。
    ちなみに、木曽駒ヶ岳は赤沢自然休養林から見えるのですか?

    旅猫

    シベック

    シベックさん からの返信 2012/07/08 15:06:45
    RE: アギスミレ
    旅猫さん、こんにちは・・。
    ご訪問、ありがとうございました。

    >赤沢自然休養林、素敵な場所ですね。
    コースがいくつかあるようですが、アップダウンはありますか?
    1コース、ゆっくり歩いて1時間程度なら、親を連れて行こうかなと。

    いいですね!
    きっと、お喜びになられると思います。
    森林鉄道や本谷の流れに沿って整備された「ふれあいの道」がお薦めです。
    往復2.5kmですが、終点の丸山渡停車場まで森林鉄道で行き、停車場で降りて、
    下りの散策路「ふれあいの道」を渓流や緑を楽しみながら歩かれるのがいいのではと思います。
    「ふれあいの道」は段差が一切なく、車椅子でもOKのバリアフリーの散策路です。
    健常者が普通に歩いて約10〜15分ほどです。
    他のコースは整備されてはいますが、走り根があったり、アップダウンもあります。

    コースの案内は、赤沢散策マップ・上松町web でご確認ください。
    http://www.town.agematsu.nagano.jp/kankou/akasawa/akazawa_map.html

    赤沢自然休養林 総合案内・上松町web
    http://www.town.agematsu.nagano.jp/kankou/akasawa/akasawa.html


    >渓流があるのは魅力ですね。
    森の中の清らかな水の流れは心が洗われます。

    渓流に沿ったコースが多いので、眺めたり、水音を聞きながらの散策は日常を忘れますね。

    >アギスミレ、初めて見ました!
    ブーメラン型の葉が面白いですねー
    花もなかなか個性的ですし。

    私も今年の春に知ったばかりスミレでした。
    花期が終わると葉はまだまだ成長し、くびれが大きくなってブーメランとそっくりになるそうです。

    >オオヤマレンゲの純白の花も素敵ですね。
    ちなみに、木曽駒ヶ岳は赤沢自然休養林から見えるのですか?

    自生地は蕾でしたが、蓮華と言われるだけあって、ハスの花を連想させる綺麗な咲き姿でした。
    木曽駒ヶ岳は、向山コースの見晴台や平沢台から見えたそうですが、
    今では樹木が大きくなって見えにくくなってしまったらしいです。
    バスでしたら、復路の上松到着前に、真正面に雄大な姿が望めると思います。

       シベック

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2012/07/08 15:25:31
    RE: RE: アギスミレ
    >
    > コースの案内は、赤沢散策マップ・上松町web でご確認ください。
    > http://www.town.agematsu.nagano.jp/kankou/akasawa/akazawa_map.html
    >
    > 赤沢自然休養林 総合案内・上松町web
    > http://www.town.agematsu.nagano.jp/kankou/akasawa/akasawa.html
    >
    情報、ありがとうございました。
    旅猫

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