2012/04/26 - 2012/04/26
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fuchiさん
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ブラウンシュヴァイクから南に30km、電車で1時間弱の古い街、ゴスラーにショートトリップ。ここゴスラーは、ゴーゼ川の水に、塩とコリアンダーを使った上面発酵ビール、ゴーゼ(GOSE)の発祥の地である。ゴーゼといえば普通はライプツィヒのライプツィガー・ゴーゼが有名であり、私も、さる詳しい人に教えてもらうまでゴスラーのことは全く知らなかった。
なんでこうした知名度の逆転が起こったかというと、それはドイツのビール純粋令の負の側面にほかならない。塩とコリアンダーを使ったゴーゼは純粋令違反と認定され、おおっぴらに作れなくなってしまったのである。おそらく、同様に純粋令で潰された地ビールは他にも多数あったのだろう。一方旧東ドイツのライプツィヒでは物不足などで純粋令が徹底されず、ゴーゼが生き残って今日の知名度を得た。
BrauhausGoslarのカルテには、ゴーゼがゴスラーの誇るビールだったこと、純粋令のせいでビールが作れなくなったこと、EUの関税障壁扱いにされて1993年に純粋令が失効し、ケルシュやピルスナー・ベルリナーヴァイスのように、都市名を冠したビールとして誇れるようになったことが切々と綴られていた。この文の端々から、純粋令に対する忸怩たる思いが感じられる。
しかし、即復活させるあたり、絶対こいつら密造してたよな。
マルクト広場に位置するBrauhaus Goslarにて、ディナーと二種類のゴーぜを堪能する。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
ブラウンシュヴァイクの旧市街には何箇所かタクシー発着所があり、そこから駅に移動、八ユーロ。電車の時間ギリギリだったので、10ユーロ札を渡して、あわててお釣りなしで飛びおりるも・・・電車は5分遅れ。
5分の遅れが生じたため」、iphoneのDB Bhan検索アプリで乗り継ぎを確認する。このアプリ、各電車の遅れ時間までリアルタイムで表示し、乗り継不可の場合は代替ルートまで検索してくれる優れもの。ドイツ鉄道旅行では必須。
乗り換駅のSalzgitter-Ringelheim はホームも屋根もなにもない野外駅で、開放的すぎて不安になる・・。 -
ゴスラーまでの道に、畑に太陽電池を並べたエネファーム有り
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19:00 ゴスラー着。駅の売店で絵葉書を購入。
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ゴスラー駅
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中央広場に向かって歩く。どの家の外見も、美しくかっこいい。
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山が背後に見えて、街中にも緑が多く、なんかすごく雰囲気のいい街。
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ちょっと道に迷う。曲がりくねった細い道が多い。
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Harkeという銘柄のオリジナルビールで、ピルスとアルコールフリーがあった。ちょっと気になったがゴーゼが優先なので先に進む。
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教会が見えてもうすぐマルクト広場。かなり迷った。
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マルクト広場。けっこう 広い。中央の噴水にはゴスラーの象徴らしい鳥がいる。マルクト広場には多くの飲食店が面していた。一部の建物は改装中。
Brauhaus Goslarもこの広場に面したところに店を構えている。
まだ明るいが、結構冷えてきた。 -
時間があまりないが、旧市街をさっと観光。
この街はドイツ人観光客も多くいる様子で、ツアーでなにやら古そうな建築物の説明を受けていた。 -
旧市街を一回りする。
謎の人形発見。 -
さて、旧市街を一回りして、足が疲れたところで、マルクト広場のBrauhaus Goslarに帰還。いよいよゴーぜを味わう。
ここのメニューは、まずビールはGose dunkelとGose Hell。そしてRammelsberger Pilsというピルスナーも出している。さらに、シーズナルビールとして、1,2月はアルト、3,4月はメルツェン、5,6月はメイボック、7,8月はライトなサマービール、9.10月はvier-Korn-Emtebierrという謎のビール、11,12月はOdinator。torがつくのでもちろんドッペルボックだ。
さらにゴーぜを使ったカクテルも出しており、レモネードやコーラ、バナナジュースやさくらんぼジュースなどのカクテルがカルテにある。 -
ドゥンケルゴーゼ
不透明琥珀色。温度10℃。
香、ガス弱めで、味はたいへんマイルド
少しフルーティーな酸味があり、甘くないライチ、マスカットを連想させる。
コクは弱めだけど、塩味が引き締めているので薄い感じはしない。
大変飲みやすく美味しいビール。 -
ヘレゴーぜ。
白く薄い黄色で濁りがある外観。温度はドゥンケルよりぬるめで12℃。
クローブや、ホップの香りが立っている。
スッキリした酸味とほのかな塩味、ホップ苦味が後からくる。
そして締めには辛口の白ワインを飲んだときのような渋味。
結構とがった味わいであり、これに比べるとドゥンケルはいろいろとマイルドな味だと思う。ふと周りを見ると皆ドゥンケルを飲んでいる。
思うに、こちらが伝統的なレシピに基づくゴーゼ本来の味なのだが(こっちのほうがライプツィガーに近い)、いざ復刻してみると、純粋令下でモルティーなビールに慣れ親しんだドイツ人にはウケが悪かったのではなかろうか。そこで、よりマイルドなドゥンケルゴーぜを開発した・・・と妄想をすると楽しくなってくる。 -
ディナーはシュパーゲルとじゃがいも。ここにオランデーズ・ソースをかけて食べる。シュパーゲルは太くて味が濃くて、非常に美味。
オランデーズソースは酸っぱくないマヨネーズといった味わいなのだが、ここのはカレー風味を連想させるスパイスが使用されていた。
じゃがいも以外にも、シュニッツェルやランプステーキ、ローストポークやチーズなどと一緒に出すメニューがあった。 -
カウンターの向こうに銅のタンクが見える。
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"Bier braucht Heimat."直訳すると ”ビールには故郷が必要だ”。
ゴーゼの現状を考えると、なんかこの短い文に、忸怩たる思いがにじみ出ているようで感慨深い。
ゴーぜ持ち帰り用のポットが吊るされている。 -
女性以外のウエイターさんはみんなスキンヘッドで、区別がつかなくってちょっと困った。なにせドイツはテーブルごとに担当者が決まっているのがスタイルだから、非担当者に声をかけても反応しないのだ。
ユニフォームの背中に、Brauhaus Goslarのロゴが入っており、なんとなく日本の地方の地ビール醸造所レストランぽさを感じるが、ダサいのでできればやめてほしい・・・・。 -
Brauhaus Goslarの隣のレストラン、Die Butterhanne。
ちょっとへっぽこだが味がある看板。 -
実はこの店のカルテにも GOSE GOLDがある。おそらく独自に醸造しているものと思われる。
ケルンとケルシュのように、ゴスラーをあげていろいろな店で多様なゴーぜを出すことを目指しているのだろうか。 -
20:30ごろに店をでると、だいぶ暗さが増している。20:55の電車を逃すと次は1時間後になってしまうので、足元に注意しつつ駅へ急ぐ。
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まだうすあかりのあるうちに、無事駅に到着。ゴスラー滞在は2時間ほど。
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乗換駅Salzgitter-Ringelheimでは完全に真っ暗。
前述したように森のど真ん中の何もない駅なので、電車がちゃんと来てくれるかどうか不安になるが、時間通りに無事きた。
電車はわずか1車両で、中にはガラスで無理やり区切った一等席がある。なんかそこにいると、標的にされそうな感じが・・・
今度は電車の遅れもなく、ブラウンシュヴァイクにトラブルなく到着。今度はホテルまで歩いて移動。あちこち移動した一日の疲れを休める。(続)
ビール累計 9種/3.2l
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