2012/04/19 - 2012/04/21
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ちゃおさん
若草を過ぎるともう東大寺の敷地に入る。その初っ端に手向山神社の境内を横切ることになるが、これはもう全く神仏習合の名残のようなもので、東大寺という大きな敷地の中に堂々とした神社が一角を占めている、という図である。ここは手向山八幡とも呼ばれている神社で、八幡さん、即ち応神天皇が祀られているが、その謂れは、東大寺大仏建立の際に宇佐の八幡の大いなる寄与があったことで、この場所に八幡社として建立されたものである。
この境内の先はもう東大寺の寺域となる。すぐ目の前に三月堂の大きな甍も見えてくる。こちらにも相変わらずの中高生のグループが見える。修学旅行ばやりなのだろう。
東大寺には二月、三月、四月堂まであったっけ。どうして一月堂がなく、五月以降の御堂がないのかは知らない。そんなことは知らなくても、この東大寺二月堂は誰でも知っている。高台の上の大きな屋根とせり出し。
3年前に来た時は、あれは確か1月頃だったのか・・、2月の火祭りに使う大きな竹竿がお寺の下の厨の外に何本も並べられていた。そう、あの時はお水取りの時でもあった。厨の杉板米の隙間から大勢の人が中の様子をみている。当方も首を伸ばし、板塀の隙間から中の様子を見たが、薄暗い中、何人かの寺僧が言葉もなく森と静まり返った狭い室内で水を組んでいる神事を見ることができた。外の中庭ではその水を使っての宝飯の炊き出しが行われていて、大きな竈から湯気がもうもうと吹き出している様を見た。懐かしい思い出だ。
3年前はこの二月堂に上る坂もそれ程苦も無く登れたが、今日は既に数キロも歩いてきた。膝にも相当きている。二月堂の舞台に登り、遥かに奈良盆地を眺めるを諦め、今日はそのまま大仏殿に下ることにした。
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