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建築家・村野藤吾設計による目黒総合庁舎(旧千代田生命本社ビル)を見学する機会がありました。<br /><br />1966年竣工の目黒区総合庁舎は、村野藤吾が情熱を傾けたオフィスビルの傑作です。近年、あちこちで村野藤吾展が開催され、彼に関する書籍も刊行される等、改めて評価が高まっています。<br /><br />この地にはもともとアメリカンスクールがあり、その前には大きな牧場があったそうです。この広い敷地に、建物をどう構成するか、村野は多くのスケッチと粘土模型でデザインを練り上げました。現在、中央の石畳は駐車場に、緑の一部は車道を通すために切り取られましたが、建物の内外に、建築家、職人、美術家による共働の結晶を見ることが出来ます。どこを見ても、かつての佇まいを今も思い描くことが可能です。

村野藤吾設計による旧千代田生命本社ビル(現目黒区総合庁舎)の見学

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2012/05/06 - 2012/05/06

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Weiwojing

Weiwojingさん

建築家・村野藤吾設計による目黒総合庁舎(旧千代田生命本社ビル)を見学する機会がありました。

1966年竣工の目黒区総合庁舎は、村野藤吾が情熱を傾けたオフィスビルの傑作です。近年、あちこちで村野藤吾展が開催され、彼に関する書籍も刊行される等、改めて評価が高まっています。

この地にはもともとアメリカンスクールがあり、その前には大きな牧場があったそうです。この広い敷地に、建物をどう構成するか、村野は多くのスケッチと粘土模型でデザインを練り上げました。現在、中央の石畳は駐車場に、緑の一部は車道を通すために切り取られましたが、建物の内外に、建築家、職人、美術家による共働の結晶を見ることが出来ます。どこを見ても、かつての佇まいを今も思い描くことが可能です。

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  • <br /><br />東横線中目黒駅を降りて、目黒銀座を区総合庁舎方面に歩いて行くと、すぐ「目黒馬頭観音」に気が付きます。都会の真ん中に、しかもビルだらけの一角にこのような神社があるのには驚きです。



    東横線中目黒駅を降りて、目黒銀座を区総合庁舎方面に歩いて行くと、すぐ「目黒馬頭観音」に気が付きます。都会の真ん中に、しかもビルだらけの一角にこのような神社があるのには驚きです。

  • <br /><br />「目黒馬頭観音」と書かれた文字が見えますが、案内版によると1923年(大正12)に開設されたそうで、そんなに古いものではありません。



    「目黒馬頭観音」と書かれた文字が見えますが、案内版によると1923年(大正12)に開設されたそうで、そんなに古いものではありません。

  • <br /><br />ちょうどお昼時だったので、先ずは昼食を済ませたいと思い、ぶらぶら歩いていると、Vitamin Cafe &amp; Bar という店がありました。なかなか雰囲気の良さそうなレストランです。中に入ってみました。



    ちょうどお昼時だったので、先ずは昼食を済ませたいと思い、ぶらぶら歩いていると、Vitamin Cafe & Bar という店がありました。なかなか雰囲気の良さそうなレストランです。中に入ってみました。

  • <br /><br />手ごろなランチで済ませたいと思い、メニューを見ていると、ちょうどぴったりの一品がありました。それは「タコライスセツト」でした。<br /><br />スープとタコライスそれにコーヒ―か紅茶がついています。



    手ごろなランチで済ませたいと思い、メニューを見ていると、ちょうどぴったりの一品がありました。それは「タコライスセツト」でした。

    スープとタコライスそれにコーヒ―か紅茶がついています。

  • <br /><br />これがその「タコライス」です。野菜がたくさん添えられています。しかし、分量が多いのには驚きました。



    これがその「タコライス」です。野菜がたくさん添えられています。しかし、分量が多いのには驚きました。

  • <br /><br />ここが目黒区総合庁舎です。もともとは千代田生命保険相互会社の本社ビルとして1996年に建てられました。その後2003年、元々の建築美を生かし、多少の変更はあったものの、「開かれた庁舎」として再生しました。



    ここが目黒区総合庁舎です。もともとは千代田生命保険相互会社の本社ビルとして1996年に建てられました。その後2003年、元々の建築美を生かし、多少の変更はあったものの、「開かれた庁舎」として再生しました。

  • <br /><br />村野藤吾と言えば、日本生命日比谷ビル・日生劇場、そごう百貨店(現読売会館・ビックカメラ有楽町店)、帝国ホテル茶室東光庵、日本興業銀行本店(現みずほコーポレート銀行本店)、新高輪プリンスホテル等の建築物の設計者として知られています。



    村野藤吾と言えば、日本生命日比谷ビル・日生劇場、そごう百貨店(現読売会館・ビックカメラ有楽町店)、帝国ホテル茶室東光庵、日本興業銀行本店(現みずほコーポレート銀行本店)、新高輪プリンスホテル等の建築物の設計者として知られています。

  • <br /><br />駒沢通リから南口玄関へ向かうと、入口わきに翼を広げたアルミの曲面の庇(ひさし)が見えます。



    駒沢通リから南口玄関へ向かうと、入口わきに翼を広げたアルミの曲面の庇(ひさし)が見えます。

  • <br /><br />右側が本館、左側が別館です。その間に池があり、鳥が泳いでいたり、四季の草花があったりして、心和む風景です。



    右側が本館、左側が別館です。その間に池があり、鳥が泳いでいたり、四季の草花があったりして、心和む風景です。

  • <br /><br />3階南口玄関ホールです。



    3階南口玄関ホールです。

  • <br /><br />白い天井には8つの天窓があり、見上げてよく見ると、内側に作野旦平製作のガラスモザイクで四季が表現されています。



    白い天井には8つの天窓があり、見上げてよく見ると、内側に作野旦平製作のガラスモザイクで四季が表現されています。

  • <br /><br />これは岩田藤七による色ガラスブロックの袖壁で、間接照明となっています。



    これは岩田藤七による色ガラスブロックの袖壁で、間接照明となっています。

  • <br /><br />色ガラスブロックを大きくして、写真を撮ってみました。



    色ガラスブロックを大きくして、写真を撮ってみました。

  • <br /><br />入口を入って少し奥にある階段は見事です。その美しいカーブを描いた曲線が1階から4階まで続いています。<br /><br />もともとは来客を4階の役員応接室、3階の保険加入者相談窓口、2階の社員総代会場(現大会議室)へ導くために作られたものです。



    入口を入って少し奥にある階段は見事です。その美しいカーブを描いた曲線が1階から4階まで続いています。

    もともとは来客を4階の役員応接室、3階の保険加入者相談窓口、2階の社員総代会場(現大会議室)へ導くために作られたものです。

  • <br /><br />屋上に上がってみました。中央に9階建ての別館が見えます。



    屋上に上がってみました。中央に9階建ての別館が見えます。

  • <br /><br />屋上からは周囲の風景が手に取るようにして見渡すことが出来ます。この方面にはあまり大きなビルはありません。



    屋上からは周囲の風景が手に取るようにして見渡すことが出来ます。この方面にはあまり大きなビルはありません。

  • <br /><br />1階に戻り、和室に移動しました。和室はもともと社員の厚生施設として、お茶の稽古、休養、会議等に使われていました。



    1階に戻り、和室に移動しました。和室はもともと社員の厚生施設として、お茶の稽古、休養、会議等に使われていました。

  • <br /><br />和室は3部屋あり、そのひとつが茶室になっています。先ずは茶室から入りました。



    和室は3部屋あり、そのひとつが茶室になっています。先ずは茶室から入りました。

  • <br /><br />露地を通って茶室に向かいます。



    露地を通って茶室に向かいます。

  • <br /><br />ここが茶室です。茶室は4帖半、京都の裏千家の「又隠」の写しともいわれ、ビルの中とは思えない侘びの空間が広がります。



    ここが茶室です。茶室は4帖半、京都の裏千家の「又隠」の写しともいわれ、ビルの中とは思えない侘びの空間が広がります。

  • <br /><br />池に面したモダンな「しじゅからの間」です。



    池に面したモダンな「しじゅからの間」です。

  • <br /><br />こちらは「しいの間」で、天井にご注目ください。藤と葭で編まれた光天井とでも言うような造作が見逃せません。



    こちらは「しいの間」で、天井にご注目ください。藤と葭で編まれた光天井とでも言うような造作が見逃せません。

  • <br /><br />34畳の大広間「はぎの間」です。



    34畳の大広間「はぎの間」です。

  • <br /><br />ここは1階の休憩コーナーです。以前は千代田生命従業員のクラブ室でした。ここからは中庭の池を望むことが出来ます。



    ここは1階の休憩コーナーです。以前は千代田生命従業員のクラブ室でした。ここからは中庭の池を望むことが出来ます。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • 讃岐おばさんさん 2013/04/23 11:47:55
    素晴らしいビルですね!
    千代田生命は義妹が営業で勤めていました。
    こんな素敵な本社ビルだったのですね。
    お茶室もあって、他のお部屋も素晴らしいです。
    当時は全国から集まって賑やかに研修もあったのでしょうね。

    Weiwojing

    Weiwojingさん からの返信 2013/04/23 21:02:05
    RE: 素晴らしいビルですね!
    村野藤吾設計による旧千代田生命ビルは近代建築と言われる建築物の
    中で個性的で、大変素晴らしく、見応えがあると思います。

    このビルは現在は目黒区役所になっていますが、年に何回か館内
    ツアーがあり、私はそのひとつに参加して見学しました。見学して、
    お茶室と1階から4階までの階段が大変気に入りました。

    義妹の方が以前ここで勤務されていたのですか。色々聞かれるとよいで
    しょう。また機会があれば、実際に訪てみてはいかがでしょうか。
    ただ、普通の日ではなく土、日曜日に行かれることをお勧めします。
    人がいないので、ゆつくり見ることが可能です。
  • かもっちさん 2012/05/10 15:23:56
    階段が素晴らしい。
    早速のUPありがとうございます!楽しく拝見いたしました!
    やはりこの階段の美しさはため息ものですね〜。
    何度見ても良いです。色々な角度から楽しめました☆

    和室も全て見ることが出来たのですね。
    私は他は閉まっていて「しじゅうからの間」だけ入れました。
    坪庭があの大都会の中にあると思うと不思議ですね。
    「しいの間」の光天井、見てみたいものです。

    Weiwojing

    Weiwojingさん からの返信 2012/05/10 22:39:08
    RE: 階段が素晴らしい。
    ご覧いただくとともに書き込みをありがとうございました。

    やっとアップすることができました。見た時の感動を直に伝え
    るのはむずかしいですね。言葉で伝えようとすると、何だか
    うすっぺらなものになってしまいます。

    私もあの階段には息を呑みました。1階から4階まで続くカーブ
    を描いた曲線はまるで別世界へいざなうような感じです。

    和室も素晴らしかったです。特に、茶室が気に入りました。あの
    ようなオフィスビルに和の空間、しかも心を鎮めてくれるような
    場所があるのは驚きです。

    村野藤吾の作品がいちペんで好きになりました。次回は日比谷の
    日生ビルを見てみたいと考えています。

    では、これで。

    Tamegai

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