2007/06/02 - 2007/06/15
27位(同エリア41件中)
れむさん
4日目はいよいよポルトガルを後にし、スペインへ入国。「銀の道」の中継地点の町、メリダへ。世界遺産にも登録されたローマ遺跡が数多く残る、メリダの街並みを散策。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 2.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
この日は朝一のバスでポルトガル国境沿いの街エルヴァスを発ち、スペインへ向かう。
早朝7時発のスペイン・バタホス行きのバスに乗るため、6時半過ぎに宿を出る。日の出が遅いポルトガルはまだ朝も覚めやらぬ雰囲気で、昨夜は遅くまでにぎわっていた町の中心レプブリカ広場も、この時間帯は人っ子ひとりいない。 -
バスは城壁付近のバス停から出る。行ってみると、国境越えの国際バスにしてはずいぶんと簡素な、普通の市内バスのような何の変哲もないバス停。本当にここかと心配になるが、おばさんが一人待っていて、少し経つともうひとり、二人お客さんがやってきた。
定刻になりやってきたバスは、これまた普通の市内バス風。しかし確かに行先はバタホスと書いてある。 -
バスは国際バスというよりは完全にローカルバスで、田園風景の中、小さな集落にいくつか止まりながら、いつの間にか国境を越えてスペインへ。約30分ほどでバタホスの街に入る。
バタホスは大きな町だが、ガイドブックに何も情報がないため、地図もなく地理感覚がつかめない。街中で少しずつ人が降りていき、とうとう乗客は自分だけになってしまった。運転手に何か聞かれ、バスターミナルと答えると、ここだと下ろされた。
比較的大きなバスターミナルで、目的地のメリダ行きのバスもすぐに見つかった。バスを待つ間、ターミナルでパンとカフェの簡単な朝食。ポルトガルとスペインとの間には1時間の時差があるので、時間を1時間早める。 -
バタホスから再びバスに揺られて東へ向かい、1時間半ほどでメリダの街から川をはさんだ西側にあるバスターミナルに到着。
街へ出る前に、まずメリダからのバスを確認。この後はモロッコを目指し南に進路を変える。まずはセビリアあたりへ出ることを考えていたのだが、ターミナルでバスを調べると、アルヘシラス行きのバスがあることが判明。これなら一気にモロッコへ行くことができる。
バスは早朝発なので、明朝のバスを予約し、この日はメリダに宿を取る。 -
グアディアナ川という大きな川を渡るとメリダの市街地。メリダは人口4万人ほどの小さな町だが、緑が多く明るく開けた雰囲気が漂う。太陽がまぶしく、噴水が映える。
駅の近くにあるセルバンテスというホテルに宿を取り、街歩き開始。 -
メリダはローマ時代に州都とされた街で、街中には多くのローマ遺跡が点在し、世界遺産にも登録されている。
まずはその中でも最大の見どころである円形競技場。ところどころ崩れ落ち、また修復されてはいるものの、楕円形の大きな闘技場ががしっかりとした形で残されていて、紀元前8世紀のものだというけれどその面影をしっかりと今に伝えている。 -
円形劇場の隣にはこれまた当時の姿を残す巨大なローマ劇場。いまでも実際にフェスティバルなどが開催されるようだ。
ローマの闘技場や円形劇場の遺跡というとトルコのベルガマやエフェソスで見た遺跡を思い起こさせる。トルコの遺跡もここメリダの遺跡も当時の栄華が目に浮かぶような立派な遺跡である。
ローマを中心に、東は遠くトルコまで、そして西はこんなスペインの奥地まで及ぶ帝国を築き上げた当時を思うと、その壮大さに心を打たれる。 -
メリダのローマ遺跡にはモザイクも多く見ることができた。廊下などに使われた幾何学模様のモザイクから、部屋の床に使われたと思われる、こうした絵を描いたモザイクまで。
周囲にブドウが描かれ、3人の男性が足で踏んでいる様子から、たぶんワインを造っている絵なのだろう。実に見事なモザイク画である。 -
メリダでは市内のおもな見どころを回れる共通券があって、それで主要な遺跡を回ることができる。次に訪れたのはグアディアナ川のそばに残るアルカサバ。こちらはローマ遺跡ではなく、9世紀のイスラム時代に造られた要塞の遺跡。グアディアナ川に架かるローマ橋の防御のための要塞だったらしい。
中は廃墟と化していて、広大な空間にいくつかの建物の跡などが残る。とにかく日差しが強い。 -
こちらがアルカサバが守っていたというローマ橋。石造り、全長800メートルもある長大な橋は、なんと今でも現役で、歩行者はこれを渡ることができる。隣に架かる、車も走る近代的なルシタニア橋(4枚目の写真)と好対照。
歩いてみたが結構な長さで、遮るものなくスペインの日差しを全身に浴びる。この日一日でものすごく日焼けしてしまった。 -
昼過ぎ、そこらへんのちょっと落ち着いたレストランで昼食。前菜+メイン+デザートのランチセット。それに暑くて喉も乾くのでビールを。
前菜は根菜系を炒めたもので、苦みがビールにもマッチ。 -
メインは豚肉のグリル。ジャガイモやトマトが付け合わせ。10ユーロくらいの安いセットランチだったので比較的簡素なメイン。これまたビールが合う感じ。
-
デザートはプリン。昨夜のエルヴァスでのディナーのデザートもプリン。スペインやポルトガルではデザートの定番。あまりこれといったデザートには巡り合えないのが残念だが、プリンを食べておけば外れはない感じ。
ちょっと奥に入った割と落ち着いた感じのレストランでゆっくりと昼食を楽しめた。 -
スペインの午後の時間帯はシエスタで、お店や観光スポットなども一時休業。自分もホテルにチェックインしてシエスタを取った後、夕方に向かったのはローマ劇場のそばにある、国立ローマ博物館。
さすが遺跡の街の博物館。古代ローマ時代のメリダの様子の再現や、遺跡そのものも展示されていて、地方の博物館にしてはなかなかの見ごたえ。 -
数ある展示の中でも、モザイク画の展示は素晴らしいものがたくさん。神話を描いたと思しき絵や、当時の狩りを描いたようなものなど、単に繊細さだけでなくて当時の暮らしを思い起こさせるような絵柄も多い。
ローマ劇場などの屋外でも素晴らしいモザイク画がたくさんあったし、こうした素晴らしいモザイク画がたくさん出土されているのだろう。それにしても2000年以上の時を経て、こうした絵柄が見事に残っているのもまたすごいと思う。 -
徐々に日も傾いてきて・・・と言ってももう午後8時。ドイツなどと同じヨーロッパ時間を使っているスペインだが、一番西にある分日の出日の入りが遅い。そんなスペインの中でも西の端のメリダ。8時といっても日本の午後6時くらいの明るさ。
古代遺跡を眺めながら、夕食のレストラン探しへ。 -
メリダは地球の歩き方にもレストランは一軒も紹介されておらず、どこに行けばよいのか全然わからないので、街歩きをしている途中にもらったちらしに載っていたレストランを訪れてみる。
まだ時間も早いからか(といっても8時過ぎだが。スペイン人は9時過ぎから入店し始める)、お客さんはいないが、布のテーブルクロスのそれなりに雰囲気のよいお店。
夏のスペインに来たからには食さずにはいられない、ガスパチョをいただく。野菜たっぷりの濃厚で酸味のある味わい。暑い日差しの中一日を歩いた後は実に美味しい。 -
地元のテーブルワイン(さすがにフルボトルは飲めないのでハーフで)をいただきながら、メインは肉料理。ワインといい、肉の料理といい、まったく飾ることのないとても素朴な味わいだが、スペイン内陸のこの地をまさに体現しているようでもある。
古代ローマの歴史を伝えるスペインの西の小さな街で一人ゆっくりと食事を楽しみ、宿へ戻る。翌朝は早朝発のバスへ乗って、いよいよアフリカの大地へ。
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