2012/02/12 - 2012/02/12
329位(同エリア4065件中)
エンリケさん
台湾旅行3日目。
高雄2日目は、前日疲れてたどり着けなかった左榮蓮池譚の双子の塔、龍虎塔を見学。
あいにくの曇り空でしたが、朝早い時間帯で観光客も少ない中、思うままに龍や虎の体内、そして空にそびえるツインタワーを見て回れました。
特段のサプライズはなかったものの、そこはやはり高雄の象徴、一度は見に行く価値ありの観光スポットでした。
<旅程表>
2012年
2月10日(金) 成田→台北(桃園)
2月11日(土) 台北→台南→高雄
○2月12日(日) 高雄→台中(鹿港ランタンフェスティバル)→台北
2月13日(月) 台北→九分→台北
2月14日(火) 台北(松山)→羽田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
2月12日(日)
高雄2日目。
この日はまず、前日夜に歩き疲れてたどり着けなかった左榮蓮池譚の龍虎塔に再チャレンジし、その後、鹿港で開催中の元宵節のお祭り、ランタンフェスティバルに向かいます。
新幹線での移動もあることから早起きして6時30分、高雄車站で最寄りの生態園區行きの地下鉄MRTの列車を待ちます。 -
6時40分、生態園區駅に到着。まだ早くてバスもないので歩いて蓮池譚へ。
早朝の高雄は厚い雲が立ち込めてどんより。
街はまだ人通りはほとんどありませんが、ところどころに饅頭など朝食を売る出店が営業を始めています。
夜の屋台だけでなく、朝早くから道行く人が出店で簡単な朝食を買っていくのも台湾の文化の特徴ですね。 -
歩き始めてから20分近く・・・。
前日と同様、高速道路に架かる陸橋を越えれば蓮池譚です。
ここで気付いたのがウォーキングやジョギングをしている人が多いということ。
健康で文化的な都市生活が営まれているんだなあと、なんだかうれしくなりました。
この前に訪れたミャンマーでは、子どもがバドミントンや玉蹴りに興じているのを見るくらいで、大人がスポーツを楽しんでいる様子はまったく見られなかったので・・・。
ミャンマーは生活水準がどうのというよりも、そもそも暑すぎてスポーツができないということもあるかもしれませんが。 -
陸橋を越えてようやく蓮池譚のほとりへ。
どんより雲はなかなか晴れそうにありません。
目当ての龍虎塔は池の反対側・・・前日の夜はここで引き返しましたが、この日は当然歩きます! -
池に沿ってさらに10分ほど歩いた後の7時15分、ようやくツインタワーの龍虎塔が間近に見える位置までやってきました。
もう少しです。 -
正面にまわる前に管理所の近くにあった公衆トイレへ。
中国文明圏らしく、時計状に十二支を描いたタイルが掲げられています。
これも龍虎塔を見に来た観光客を楽しませる仕掛けでしょう。 -
そして正面にまわって入口の道路から龍虎塔をパチリ。
厚くかかった雲が残念ですが、1976年に建てられたツインタワーに大きく口を開けた龍と虎の像を配するその姿は、写真で何度も見た“高雄名物”龍虎塔そのものの景色です。
・・・まだ早朝7時台のためほかに観光客はまったくおらず、ジョギングやウォーキングにいそしむ地元のおじさんおばさんがちらほらと通る程度。
ウォーキング中のおじさんおばさんたちが、龍虎塔の前で立ち止まっては一礼して去っていく姿がとても印象的でした。
経済効率優先の日本や中国と違い、台湾ではまだまだ篤い信仰の姿が残っているんだなあとしみじみです。
日本人にとって台湾の人々が優しくそして温かく見えるのは、こういうところに原因があるのかもしれません。 -
龍虎塔の道路を挟んで反対側には“慈濟宮”という道教寺院ないし民間信仰の廟があります。
主祭神は病気平癒の医神“保生大帝”で、中国・宋の仁宗の時代(11世紀)にその皇后の難病を全快させた名医“呉本”を指すと言われています。
ウォーキング中の人々はこちらにも一礼しており、どうやら龍虎塔はこの慈濟宮の一部ということのようです。 -
慈濟宮に入ってみました(入場のみなら無料、別に寄附を検討のこと)。
まだ早朝で訪れているのは地元の人が1人、2人という程度。
内部は台湾の廟らしく赤と金でこてこてに装飾されています。
正面の龍の下に祀られているのが保正大帝でしょうかね。 -
振り返ると、扉の向こうに龍虎塔がこんなふうに見えました。
何とも中国チックな眺め。
保正大帝の真正面に龍虎塔が見えるように設計されているんですね。 -
慈濟宮を出て、いよいよ龍虎塔へ。
慈濟宮を見学している間に掃除のおばさんが龍と虎の口の中の扉の鍵を開け、いつでも入れるようになっています。
池の上に設けられたジグザグの通路を歩いていき、まずは矢印の差す龍の方へ。
台湾では、十二支の中で龍は最も善良な動物、虎は最も凶悪な動物とされており、龍の口から入って虎の口から出てくることで、通った人のこれまでの悪事が清められ、善人となることができるのだそうです。
こんなふうに台湾でも、悪人にも救済の道は開かれているのですね。 -
大きく開かれた龍の口の前にやってきました。
蓮池譚に立つ7階建ての中国風の塔をバックに口を構えた色鮮やかな龍。
これから口の中に入ります! -
龍の口の中に入ってみると、龍の体にそってこのような空洞の通路が設けられており、その壁には中国風の人物や風景がカラフルな色彩で描かれています。
-
こちらもまさに中国チックな人物画ですね。
-
龍の体内を抜けると、塔の1階に出ました。
こちらも天井や壁に中国チックな色鮮やかな模様や絵が施されています。 -
塔の中央には螺旋階段があったので、早朝でまだ観光客がいない中、一番乗りで昇ってみることにします。
-
7階の最上階は扉が閉められていて昇れませんでしたが、6階まで昇ってきて隣の虎の塔を臨みます。
朝もやの中の静かな湖畔に立つ色鮮やかな塔という感じですね。 -
続いては龍虎塔の入口、慈濟宮の方向をパチリ。
ジグザグに曲がりくねった通路がはっきり分かります。
これは、悪魔は真っ直ぐには歩けても曲がりながら進むことはできないとされていたことから、悪魔の侵入を防ぐためにこのようなかたちの通路にしたのだそうです。 -
虎の塔と反対側の蓮池譚の方向もパチリ。
朝もやの中、春秋閣やその先の水上にある五里亭、北極亭玄天上帝像などがぼんやりと見えました。
晴れていれば眺めはもっと素晴らしかったかも・・・。 -
さて、虎の方の塔にも昇ったのですが、眺めは龍の方と大して変わらなかったので省略。
虎の体内に入って出口へ向かいます。
壁には龍の方と同様に、カラフルな中国チックな絵が描かれています。
ただ、龍の方が穏やかな人物や風景の絵だったのに対し、こちらは戦争の場面でしょうか、激しい場面の絵が目立ちますね。 -
そしてついに虎の口の外へ。
時計を見ると8時。
龍虎塔は両方の塔に昇っても、30分もあれば十分にそのカラフルな建物や外に見える景色を楽しめます。 -
最後に出口の虎の塔をパチリ。
特段のサプライズはありませんでしたが、日本人にとって高雄でいちばん有名なスポットに来られていい思い出になりました。
入口の方を見ると日本人の団体客が押し寄せて大撮影会が始まっており、ゆったりと観光できなさそう・・・。
早めに訪れて正解でした。 -
まだホテルに戻るには早すぎたので、先ほど龍の塔から見えた、隣にある春秋閣へ行ってみます。
長々と横たわる龍が印象的なこの春秋閣は、1953年、“武聖”関羽を祀って建てられたもので、その名称は春閣と秋閣の同じ大きさのふたつの塔から来ています。
その春閣と秋閣の間に位置するのがこの龍の像。
龍虎塔と同様、内部は空洞になっており、早速入ってみることにします。 -
こちらも内部は色鮮やかな絵が描かれています。
ただこちらは、中国風の人物というよりは、頭をまるめた僧侶の絵。
どうやら仏教関係の説話が描かれているようです。 -
人物像はこんなふうに壁から飛び出てきており立体的。
仏陀の弟子“阿難陀”(アーナンダ)の名前のついた坊さんもいますが、なぜか縦に割られた腹から仏陀の顔が飛び出てきています。
どういう意味なんでしょう?? -
仏教の説話がちりばめられた龍の体内の回廊はなおも続き、途中アップダウンもあって、しばらく行くと前方に明るい光を発見。
どうやら出口のようです。 -
龍の尾から外へ出られました。
この間、所要時間は5分ほど。
龍虎塔の体内通路を体験していれば、こちらはわざわざ入るほどのものではないかもしれません。
ちなみに、この龍の背の上には、真っ白い衣装を着たその名も“騎龍観音”像があり、雲の間から龍に乗って現れた観音菩薩が、信者に自分の像をこの場所に建てるよう命じたという伝説があるようです。 -
春秋閣はほかに見るべきものもないので、そろそろこの場所を後にします。
参拝者はわたしのほかに日本人の姿はなく、地元の方らしき人々が数人いる程度でした。
龍虎塔に比べ、外国人観光客の人気はイマイチ、といったところでしょうか。 -
続いては、隣に見える巨大な玄天上帝像を目指します。
蓮池譚沿いの道はちょっとした公園のようになっており、ウォーキングをしている人々を多数見かけます。
地元の人々にとっては、信仰の場であると同時に、リフレッシュや健康づくりの場でもあるんですね。 -
そして8時30分、“元帝廟北極亭 北極玄天上帝”と書かれた大きな門の前へ。
台南の霊祐宮でも見た、北方を守護する武勇の神、玄天上帝を祀る元帝廟北極亭です。
門の向こうには巨大な玄天上帝像が姿をのぞかせています。 -
門をくぐり、蓮池譚に架かる橋を渡って巨大な玄天上帝像のもとへ。
近づくほど巨大さを増すなんとも重厚な武神の像です。
橋を行き来するのは主に地元の人々。
これまで見た龍虎塔、春秋閣よりも地元の参拝客の数がずっとが多いですね。
【台北ナビ〜蓮池譚(高雄市)】
http://www.taipeinavi.com/miru/57/ -
玄天上帝像の下には入口があって、中に入れるようになっています。
その2階にはミニ玄天上帝像があって、地元の参拝客が代わる代わるひざをついて熱心にお祈りをしていました。
・・・台南でも見た、台湾の人々の篤い信仰の姿がここにもありました。 -
蓮池譚にはもうひとつの見どころ、孔子廟があるのですが、そろそろ鹿港へ出発しなければならない時間だったので、あきらめて元来た道を戻ります。
9時、30分近く歩いてようやくMRTの生態園區駅へ戻ってきました。
ここでふと駅の周りを見渡すと、このようなレンタサイクルステーションが。
日本に帰ってきてから調べてみると、もともとは工場の多い高雄で二酸化炭素排出削減のため始められたそうですが、旅行者でもクレジットカードを使って借りることができるようです。
今度高雄に行くときは使い方を研究して乗ってみようかな。
【台湾通信〜台湾初、高雄市のレンタサイクル始まる(2009年3月2日)】
http://taitsu-news.com/front/bin/ptdetail.phtml?Part=fkn09030401 -
9時30分、MRTの列車に乗って高雄車站に到着。
すぐ近くには、新駅舎の建設に伴い、2002年3月27日に役目を終えて歴史博物館となった小さな旧駅舎がたたずんでいました。
さて、高雄観光もこれで終わり、ホテルに戻って遅い朝食をとった後は、台湾中部の鹿港で開催されている元宵節の祭り、ランタンフェスティバルを見に、新幹線で台中に向かいます!
(鹿港ランタンフェスティバル観光へ続く。)
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この旅行記へのコメント (8)
-
- liberty-libertyさん 2012/05/15 20:55:52
- 可愛〜い(*^o^*)
- エンリケさん、こんばんは!
遅ればせながら、無事バリから戻ってきました(^o^)
龍と虎の塔
かなり可愛い建造物ですよね〜♪
塔へのジグザグの橋といい
なんだかテーマパークのアトラクションみたいですね〜(^o^)
台湾ってほのぼの癒し系っていうカンジに思えます。
次回旅行記も楽しみにしていま〜す(^o^)/
- エンリケさん からの返信 2012/05/20 18:19:14
- いつもご訪問ありがとうございます!
- liberty-libertyさん
こんばんは。いつもご訪問ありがとうございます!
> 台湾ってほのぼの癒し系っていうカンジに思えます。
まさに台湾はそんな感想が似合う国です。
台湾を旅行中、わたしもずっと同じことを考えていました。
旅行記だけでそれに気付くなんて、するどいですね(笑)。
さて、liberty-libertyさんは無事にバリから戻ってらしたんですね。
どんな発見があったでしょうか?
旅行記、楽しみにしています!
-
- がりさん 2012/05/01 22:52:49
- 高雄のツインタワー!
- エンリケさん、こんばんは!
高雄のツインタワーも見応えありますね〜!
龍と虎が可愛らしい♪
人々の信仰が今も息づいているとこもいいですね。
シンガポールやマレーシアの中国寺院でも人々が熱心に祈っていた姿を思い出しました。
そして、台湾も夜が賑やかな国なんですね。
お祭りみたいな賑わいの夜市、歩いているだけで楽しそうです♪
エンリケさんは落ち着いた所で食べたい派ですか〜。
僕はけっこうガヤガヤした所で食べるのも好きだったりします(笑)。
でもローカルなお店で食べる揚げパンと豆漿、美味しそうですね。
台湾グルメもいいなぁ〜♪
- エンリケさん からの返信 2012/05/04 15:59:40
- ご訪問ありがとうございます!
- がりさん
こんにちは。高雄旅行記にご訪問いただきありがとうございます!
シンガポールやマレーシアも中国系の人が多そうですよね。
熱心に祈る姿はやっぱり同じなのでしょうか。
中国本土では文化大革命の影響でこのような民間信仰が廃れてしまったそうですが、華人のいるほかの国々で中国人の生活の原点ともいうべき信仰の様子が見られるなんて、なんとも歴史とは面白いものです。
揚げパンと豆漿、一見シンプルで貧しい食事のように見えますが(笑)、これがとても懐かしくて優しい味で、本当に美味しかったですよ!
がりさんも台湾においでの際にはぜひこの豆漿を味わってみてください!
-
- 川岸 町子さん 2012/04/21 22:50:42
- 旅先の朝
- エンリケさん
いいですねー、こちらのお写真♪
旅先で迎える朝の風景は、なにげない物でも伝わってきますが、こんなすてきな風景に目を留められたのですね。
アジアっぽくて、奥行きがあって、シンメトリーでバランスが取れていて、グッときましたぁー!
いつも拝見していて思うのですが、文章がお上手なので、お写真に無い部分も、言葉でその光景が伝わってきますね。
今回も朝の屋台の蒸し物の匂いや、塔の前で一礼する人々の姿など。
春になり、今夜は初めてストーブをつけなくてもいいほど、暖かくなりました。
球根から芽が出てきて、ようやく春なのかな、札幌も・・・。
川岸 町子
- エンリケさん からの返信 2012/04/22 21:49:05
- いつも温かいコメントありがとうございます!
- 川岸 町子さん
こんばんは。いつもご訪問ありがとうございます!
慈濟宮の中からの龍虎塔の写真は、実は何気なく撮ったものなのですが、帰国してから改めて眺めてみると、なかなかうまい具合にシンメトリーさが表れていて、我ながらうまく撮れたものだと感心しました(笑)。
わたしの文章から朝の屋台の匂いや信仰に篤い現地の人々の様子が浮かんできたでしょうか。
写真だけの旅行記にはしたくないと思っているので、そう言っていただけると励みになります!
札幌はここにきてようやくストーブなしで過ごせるほどの気温になったんですね。
東京は桜ももう緑が目立つようになってきて、日中、太陽の下では汗ばむほどの気候になってきました。
そろそろ夏の旅行を検討する季節ですね。
-
- ガブリエラさん 2012/04/21 22:11:38
- 六重の塔ですねヽ(^o^)丿
- エンリケさん☆
こんばんは♪
続き、待ってました〜!!!
龍虎塔、おもしろいですね〜ヽ(^o^)丿
ふむふむ、龍が一番善良・・・なるほど!
虎が凶悪、となると「阪神タイガース」は?\(◎o◎)/!
な〜んて、思わず一人で想像しちゃいました♪
関西人は、「虎」というと「阪神」を思い出しちゃうんですよ〜(^_^;)
この塔、五重の塔ならぬ、六重の塔なんですね!
入口の、龍と虎がカラフルで、なんとなく楽しそうです♪
ガブ(^_^)v
- エンリケさん からの返信 2012/04/22 21:17:35
- いつもご訪問ありがとうございます!
- ガブリエラさん
こんばんは。いつもご訪問ありがとうございます!
虎から阪神タイガースを連想するなんて、さすが関西人ですね(笑)。
大阪や兵庫だけでなく、奈良でも阪神人気はものすごいんですね。
関東人のわたしは最近スポーツには冷めた感じなのですが、熱くなれるものがあるのはいいものですね!
台湾の宗教的建築物は中国同様に赤や金、緑といったどぎつい色でコテコテなのですが、暑い気候にあっているのか、あっさりものが好きな日本人にとっても見ていて嫌な感じはないですね。
台湾紀行、今回でまだまだ半分でこれまた長くなってしまいそうですが、最後までがんばって書いていこうと思いますので、ぜひまた遊びに来てください!
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