2012/03/14 - 2012/03/23
890位(同エリア1811件中)
ハンクさん
今回の2週間のサンクトペテルブルク滞在のハイライトは、マリインスキーのゲルギエフと、フィルハーモニーのテミルカーノフの競演である。後者については次の旅行記に譲るとして、ゲルギエフの十八番、チャイコフスキーの「エウゲニー・オネーギン」と、もう一つはマリインスキー歌劇場管弦楽団を指揮してマーラーの交響曲第8番「一千人の交響曲」とあれば期待せずにはいられない。
ところが「エウゲニー・オネーギン」はあっさりと振られてしまった。ゲルギエフは予告もなしにキャンセルすることがたびたびあり、以前には「さまよえるオランダ人」、同管弦楽団とはヴェルディの「レクイエム」に登場するはずであったのが、いずれも何のアナウンスもなく、別の無名の指揮者に変更されている。日本ではまずあり得ないし、ゲルギエフの予定が他の無名の指揮者に変更になったらブーイングだけではすまず、払い戻しが続出するのではないか。しかしここサンクトペテルブルクではブーイングの一つも起きなかった。
この日の「エウゲニー・オネーギン」は、指揮者登場の直前に指揮者が変更になる、というロシア語のアナウンスはあった。ロシア語が分からない外国人観光客にも、別の指揮者が登場したことで、大きなため息が漏れ聞こえた。ゲルギエフが常時練習をつけているとはいえ、オーケストラのリズムのシャープさと、金管・打楽器が炸裂する音量の幅はゲルギエフ以外の指揮者に求められるものではない。舞台装置や歌手、コーラスはこれ以上はない最高レヴェルであるだけに残念、の一言である。
ちなみにこの日は開場の1時間ほど前に会場の窓口でチケットを買い求めたが、残券はロイヤルシートの2枚のみで、1,920ルーブル(1ルーブル=2.8円)を迷わず買い求めた。ついでに2日後の「アイーダ」は天井桟敷席で160ルーブル、翌週のゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団のマーラー交響曲第8番「一千人の交響曲」を中央前から3列目のS席を1,200ルーブルで購入した。フィルハーモニーも同様であるが、チケットを購入される方は遅くとも前日、できれば1週間前であれば席を選べる。人気の演目で、ゲルギエフやテミルカーノフが登場する場合、当日ではSold outの可能性が高く、ダフ屋から高いチケットを買う羽目になる。
「アイーダ」の上演も豪華絢爛、若干ロシア的な「荘重な」土臭さを感じるものの、素晴らしい公演、と言っても過言ではない。
マリインスキーコンサートホールは歌劇場から徒歩5分の距離にある。ゲルギエフの肝いりで数年前に建設された1,300人ほどの小振りなホールである。音響的には最高レヴェルで、ここで「一千人の交響曲」を聴くというのは贅沢の極みである。もちろんゲルギエフが登場してくれれば、であるが…。
また、ゲルギエフのコンサートは開始時間がいつも遅くなる。この日も8時開始予定が30分も遅れて開始した。いまどきこんなことが許される指揮者はゲルギエフぐらいではないだろうか?他の著名な指揮者の演奏会で、時間通り始まらなかった例は極めて少ない。ゲルギエフが本当に登場するのかやきもきさせられる。
しかしゲルギエフは登場した。全員が入場するだけでも10分ほどかかる大編成である。7人のソリストが入場して、最後にマエストロは登場した。まるで歌舞伎役者の真打登場である。マーラーの巨大な作品を息つく暇もなく振り終えた。聴衆総立ちのブラヴォーの連呼を聴いたのは、昨年のテミルカーノフの演奏会以来である。
このホールでは楽屋に自由に入ることができ、以前にもゲルギエフと面会し顔を覚えてもらっているが、この日は遠慮した。明日帰国する予定であるし、しばし余韻に浸っていたかったからだ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- フィンランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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イチオシ
いつも変わらぬマリインスキー劇場のファサード
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マリインスキー劇場の緞帳
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マリインスキー劇場の天井画と照明
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劇場のロビーでくつろぐ人々
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エウゲニー・オネーギンの上演
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エウゲニー・オネーギンのカーテンコール
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天井桟敷席からの眺め
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アイーダの公演「凱旋の行進」
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アイーダの公演「凱旋の行進」
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マリインスキー劇場の正面にあるリムスキー・コルサコフの像
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マリインスキー劇場の斜め向かいにあるグリンカの像
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新しく建設の進む新マリンスキー劇場
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新しく建設の進む新マリンスキー劇場
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新しく建設の進む新マリンスキー劇場
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マリインスキーコンサートホールとゲルギエフの巨大なポスター
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マリインスキーコンサートホールのファサード
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マリインスキーコンサートホールで当日券を求める人の行列
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マリインスキー歌劇場管弦楽団とゲルギエフのポスター
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マリインスキー歌劇場管弦楽団は通常のオーケストラの倍のメンバーがおり、コントラバスだけでも14人の奏者がいる
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マリインスキーコンサートホールの階段
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マリインスキーコンサートホールのロビーでくつろぐ人々
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開演前のマリインスキーコンサートホールのステージ
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喝采を浴びるゲルギエフと7人のソリスト
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喝采を浴びるゲルギエフとオーケストラ、合唱メンバー
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イチオシ
超人的な活動を続けるマエストロ、ゲルギエフ
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ゲルギエフに招かれイギリスから来たという少年少女合唱団
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