2012/03/04 - 2012/03/04
515位(同エリア718件中)
TMBSさん
2012年3月16日、小田急電鉄の特急「ロマンスカー」のうち2つの形式が引退の日を迎えました。
NSE車・LSE車譲りの展望車に、赤と白の鮮やかな塗り分けがトレードマーク。20年近くに渡り小田急ロマンスカーのフラッグシップとして活躍したHISE車
2階建て車両を連結し、沼津への「あさぎり」や箱根湯本への「はこね」として縦横無尽に活躍したRSE車
引退の報を聞き、遠く関西から乗り納めに行って来た一部始終を公開します。まずは、RSE車から。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- タクシー ANAグループ JRローカル 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
大阪国際(伊丹)空港朝8時発の東京国際(羽田)行きANA16便で旅立ちます。
-
空の大動脈である伊丹羽田線ですが、日曜早朝のフライトとあり、機内はがら空き。
-
この日の東海道上空は曇り空。
-
二日酔いで目覚めの悪い朝、おめざに機内販売のスターバックスコーヒー(¥300)をいただきます。
-
朝9時過ぎに東京国際(羽田)空港に到着。
-
羽田空港からは京急のエアポート快特で品川に向かい、そこから山手線に乗り換えて新宿を目指します。
-
エアポート快特高砂行きの車両は、京成の3700形でした。
-
6ドア車両が消えて久しい山手線のE231系。
-
新宿駅にて。JRのホームから小田急のホームに目をやると、小田急ロマンスカーの女王様・VSEが停車していました。
-
京王百貨店のビルを抜け、小田急新宿駅地上西口へ。
ちなみにこの辺りはおのぼりさんにはややこしいので、待ち合わせ場所としてはあまりお勧めしません。 -
改札をくぐると、JR東海371系の特急「あさぎり3号」が発車するところでした。
2階建て新幹線こと100系をモチーフに設計された371系電車も、3月16日のダイヤ改正で定期運用から離脱します。あわせて、「あさぎり号」の運転区間も新宿〜沼津間から新宿〜御殿場間に短縮されます。 -
「あさぎり3号」も、これから乗る「はこね15号」(RSE車で運用)もすでに満席となっていました。
引退目前の車両や列車にはありがちな現象です。
撮影中に、本日の同行者である大学の先輩と合流しました。 -
イチオシ
先輩とともに2番線に移動すると、RSE車による「はこね15号」がすでに我々を待っていました。
あと2週間足らずで、小田急およびJR東海の線路から引退する車両です。 -
20000形RSEの車体には、退役を記念するマークが貼られていました。
1991(平成3)年のデビュー当時、豪華な2階建て車両と流線形にパステルカラーのフォルムで話題になった名車も登場からはや20年。時代の波には勝てず、有終の美を飾る時を迎えたわけです。 -
私たちが今回乗車するのは、今も変わらず人気を集める豪華な2階建て車両。それも2階のスーパーシート。
-
イチオシ
一部の車両には、小田急ロマンスカーのシンボル「百合マーク」がペイントされています。
このマークは昭和20年代〜30年代初めのわずかな時期に使われた後、長らく封印されていましたが、平成の世になり再び日の目を見て、一部の車両にペイントされるようになりました。 -
ホームの液晶モニターには現在位置と乗車口の案内が。
こういう形でRSE車の乗車案内を見られるのもあと僅かです。 -
ホームの乗車口案内にもRSEの緻密のイラストが。これも記録しておきます。
-
指定された3号車に乗りこみます。
-
3号車のスーパーシートは、「あさぎり」として運用される際はグリーン車扱いになります。私鉄の車両でグリーン車付きというのは珍しいです。
(小田急以外では北越急行・智頭急行・土佐くろしお鉄道にあるぐらい?) -
2階客室入り口の階段にて。
右に電話室と大型荷物置き場があります。荷物置き場は箱根や御殿場、伊豆でのレジャー客のための設備でしょう。 -
イチオシ
スーパーシートの座席。山側2列、海側1列のゆったり配置で並んでいます。
-
一昔前の飛行機のように、雑誌や新聞の無料サービスが。
ゴルフ雑誌・女性雑誌・スポーツ紙が用意されていました。 -
10時40分定刻に新宿を発車。本日この列車を担当する運転士さんと車掌さんの名前がアナウンスされるのを聞くと、気持が高揚してきました。
-
発車後間もなく、車内販売のアテンダントさんがスーパーシートの各座席を回り、おしぼりを配るとともにお弁当や飲み物のオーダーを受け付けます。
おしぼりの袋には、RSEのデザインがあしらわれていました。 -
代々木上原で、常磐線からの直通電車とすれ違います。
-
下北沢付近は地下化&複線化工事たけなわです。
-
新宿を発車して15分ほどして、多摩川を渡ります。
-
多摩川橋梁上で、EXE車とすれ違いました。
RSEより5年後輩のロマンスカーで、大柄な車体を生かしてビジネス輸送中心に活躍しています。メタリックゴールドの車体が何とも言えません。 -
イチオシ
町田付近で、新宿発車直後に注文したホットレモンティーが注文しました。
かつて小田急ロマンスカーといえば、「走る喫茶室」と呼ばれた飲み物、食べ物のシートサービスが有名でした。規模の縮小、メニューの大幅変更こそあったものの、似たようなサービスは現在でも続いています。 -
スーパーシート座席のコントロールパネル。
RSE車のデビュー当時はオーディオや液晶テレビなどのサービスがありましたが、これらのサービスはすでに何年も前に取りやめになっています。 -
新宿から40分で、「偽厚木」(注)の別名で知られる厚木駅を通過。
相模川沿いで圏央道の工事が進んでいます。
(注)実際の所在地が海老名市だから。 -
読書灯を点灯させてみました。
-
新宿からまもなく1時間と言うところ。渋沢を通過したRSEは、人家の少ない四十八瀬川の渓谷に沿った区間に入ります。
ここは名撮影地として知られ、この区間で撮影されたロマンスカーの写真はたびたび広告や書籍で目にします。この日も曇り気味の天気の中、沿線には多数のカメラマンの姿を見かけました。 -
四十八瀬川を過ぎると、10分で小田原に着きます。
-
10年ほど前に新装された小田急小田原駅のホーム。
ここから先は箱根登山鉄道線になります。 -
箱根登山鉄道線に入って最初の駅、箱根板橋でVSEと行き違いをします。
今朝新宿駅で見かけた編成です。 -
終点箱根湯本の1駅手前・入生田からは1本の線路にレールが3本引かれた奇妙な光景を目にします。
箱根登山鉄道の強羅〜箱根湯本間の線路幅は1435mm。対して箱根登山鉄道・小田急の箱根湯本〜新宿間の線路幅は1067mm。箱根登山鉄道の車庫があるのは線路幅1067mmの区間にある入生田駅。外側のレールは、線路幅1435mmの区間で使われている車両を入生田駅に回送するため、内側のレールは線路幅1067mmの区間を走る車両のために使われています。 -
「はこね15号」スーパーシートの指定券。事前にインターネットで申し込み、乗車直前に新宿駅で発券しました。
-
終着駅箱根湯本に到着。正直もっと乗っていたい気持ちもありますが、ここで下車します。
-
2階建て車両の流麗なフォルム。
-
箱根登山鉄道は事実上箱根湯本駅を境に、大きく2つの路線に分かれます。
-
かつて、箱根登山鉄道の小田原〜箱根湯本間ではロマンスカーの他、小田急の急行電車と箱根登山鉄道の登山電車が走っていましたが、現在ではロマンスカー以外の列車は登山電車風に赤く塗られた小田急の普通電車に統一されています。
-
箱根湯本から強羅の区間ではこの1000形「ベルニナ号」の出番。
箱根登山鉄道の近代化に貢献した画期的な電車です。 -
もう一度RSEをパチり。
小学生のころ、テレビのスペシャル番組で見てから乗りたかった電車の一つだったRSEロマンスカー。
だが関西在住というわけでなかなかご縁が無く、今日の「はこね15号」での乗車が小田急ロマンスカーRSEとしての最初で最後の乗車となりました。
小田急での廃車後は、山梨県の富士急行に移籍するという噂がありますが、実現に至ることを願いたいものです。 -
箱根駅伝でおなじみの、箱根湯本駅のかまぼこ形屋根の下で発車を待つRSE。
なかなか様になっている光景ですが、去る3月11日を以て過去帳入りしました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2012年3月箱根
この旅行記へのコメント (2)
-
- ムロろ~んさん 2012/03/26 14:00:34
- ビックリ!
- TMBS様
ムロろ〜んです。久しぶりに色々と旅行記を拝見させて頂きました。
マレーシアの旅行以来、仕事の関係とチベット旅行の手配の関係でこちらに少し遠のいていました。見たいとは思っていたのですが、なかなかじっくり見る機会がなくてようやく見ることができました。
実はJR東海製のあさぎりしか乗ったことがなくて、小田急のあさぎりには乗ったことがなかったのです。グリーンに乗るとお絞りサービスがあるのですね。
小田急ならではのインパクトのある車両が消えるのは淋しい話だと思っています。
できれば小田急も展望車のあるものだけ残して欲しいなぁと思うのは私だけでしょうか(はっきりいって展望車のない、車内販売のない特急列車は小田急じゃないと思うのは私だけでしょうか?)。
な〜んてね。失礼致しました。
※5月下旬にチベットに行って参ります。西蔵チベット鉄道にも乗車する予定です。
ムロろ〜ん
- TMBSさん からの返信 2012/03/26 21:01:35
- RE: ビックリ!
- ムロろ〜ん様
お久しぶりです。
年度末とあり慌ただしい時期ですが、ご投票をいただきありがとうございました。チベット行かれるんですか!外国人が入境するにはいろいろ面倒な手順を踏まないといけないそうですが、手続き等どんな感じですか?
「あさぎり」ですが、私もついこの前まではJRの車両しか乗ったことありませんでした。今回最初で最後のスーパーシートでしたが、おしぼりや飲み物のシートサービスは嬉しかったです。
小田急のトレードマークだった展望室付きのロマンスカーも、残り4本程度に減ってしまい、往時を知るものとしては淋しくなってしまいました。私も展望室なしの新型特急については、移動する分にはそれでも充分なんでしょうけど、観光で乗る時は物足りなさを感じてしまいます。
また、チベットのご報告楽しみにしていますね。私もいつか、成都あたりから延々列車でラサまで行ってみたいです。
TMBS
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2012年3月箱根
2
46