2012/03/04 - 2012/03/04
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TMBSさん
2012年3月16日、小田急電鉄の特急「ロマンスカー」のうち2つの形式が引退の日を迎えました。
NSE車・LSE車譲りの展望車に、赤と白の鮮やかな塗り分けがトレードマーク。20年近くに渡り小田急ロマンスカーのフラッグシップとして活躍したHISE車
2階建て車両を連結し、沼津への「あさぎり」や箱根湯本への「はこね」として縦横無尽に活躍したRSE車
引退の報を聞き、遠く関西から乗り納めに行って来た一部始終を公開します。最後は新宿への帰途に利用したHISE車の模様をお送りします。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- タクシー ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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短くも楽しかった箱根滞在を終え、16時47分発の新宿行き「はこね34号」に乗り込みます。
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イチオシ
「はこね34号」は、HISE車での運転。
3月16日の運転を最後に、1987(昭和62)年以来25年間にわたった小田急での活躍を終える車両です。 -
HISE車は登場以来、花形列車の「はこね」、「スーパーはこね」(1996(平成8)年登場)を中心に華やかな活躍を続けて来ました。
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数年前に導入された新しいロゴマーク。
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往路に乗ったRSE車と同様、HISE車にも引退を記念したステッカーが掲出されていました。
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百合のシンボルマークも、赤い車体によく映えます。
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我々の座席は11号車。新宿寄りの先頭車にあります。
11号車目指して人波をかき分け進みます。 -
赤の濃淡と白の塗り分けに、運転席が2階にあり、その真下に展望席がある独特のフォルム。
この組み合わせも、もうあと2週間ばかりで過去のものになります。
※HISE車の中には長野電鉄で余生を送っている車両もいますが、こちらの赤色は小田急時代のものとは色合いが異なります。 -
HISE車の特徴の一つが、車窓風景をを楽しめるようにと設計されたハイデッカー構造の客室。
そのため、デッキと客席の間にはご覧のように段差が。バリアフリーを追い求めるようになった時代、この構造が仇になりHISEは登場後20数年で後進に道を譲ることになりました。 -
デッキの仕切り扉は色つきガラス。二昔前の小田急ロマンスカーでは、これが当たり前でした。
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先頭車の11号車ではこの列車を担当する喜多見電車区のU運転士が乗客たちを出迎えてくれました。
U運転士から乗客たちを前にご挨拶。このHISE車が、3月16日を以て小田急から引退すること、乗客の皆様にとってこれが最後の乗車になるかもしれないこと…25年にわたるHISE車の活躍への労いが込められた挨拶に、車内では拍手が沸き起こりました。 -
挨拶を終えたU運転士は、右に見える梯子を登って運転室に入りました。
小田急ロマンスカーの運転士さんが着脱可能な梯子を使って運転室に入る様子は、子どもの頃に図鑑で見たことがありますが、実際に目にするのは今日が初めて。貴重なシーンを目の前に一人感激しました。 -
私の座席は新宿寄り先頭車の11号車4番C席。
展望席からやや離れていますが、わずかながらの前面展望は楽しめる座席です。 -
16時47分定刻に箱根湯本を発車。小田原までは箱根登山鉄道線。急な下り勾配が続きます。
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風祭か箱根板橋の辺りで、車内販売のワゴンがやって来ました。
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箱根板橋で行き違いのため停車。対向列車は、懐かしの旧塗装に復元されたLSE車の「はこね」でした。
思えば物心ついた頃、ロマンスカーと言えばオレンジとグレーのLSE車かNSE車でした。 -
HISE車の座席。リクライニング機能が付いておらず、テーブルは窓側に1つ。
これも今となっては思い出の風景になりました。 -
車内販売でアイスクリームを購入しました。
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箱根登山鉄道と小田急の境界駅・小田原に到着。
ここで車内はほぼ満席になりました。 -
イチオシ
小田原を出ると、新松田の手前まで直線区間を飛ばします。
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車内販売のホットココア。冬季限定商品です。
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すっかり日も落ちた四十八瀬川付近を通過。
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展望室の鴨居に貼られた「1988年ブルーリボン賞」の栄えあるプレート。
HISE車は鉄道友の会が毎年、前年にデビューした最も優秀な鉄道車両に送っている「ブルーリボン賞」を、1988(昭和63)年に受賞しています。小田急ロマンスカーシリーズはこの賞の常連で、SE車からMSE車までほとんどの形式が受賞しています。 -
まもなく本厚木に到着します。
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車内販売の基地。左の樽は、生ビール用でしょうか?
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デッキのガラス戸にも、百合のエンブレムが輝いています。
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「日本車両 昭和62年」の銘板。昭和62年と聞けばついこの間のように思えますが、もう25年も前だったりします。
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イチオシ
「はこね34号」は18時20分、万感の思いとともに終点新宿に到着。
HISE車自体は今後も長野電鉄で活躍を続けますが、小田急線で乗るのは自分にとって今回が泣いても笑っても最後です。 -
折り返しは「ホームウェイ号」になります。「ホームウェイ」とは、帰宅ラッシュ時に運転されるロマンスカーの愛称です。
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折り返しの本厚木行き「ホームウェイ31号」には空席があるようです。
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ホーム先端にはかなりの数のカメラマンが待ち受けていました。
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隣のホームに停車していたのは、HISE車登場の9年後・1996(平成8)年に登場したEXE車。
それまで箱根・江ノ島・御殿場への観光特急としての性格が強かった小田急ロマンスカーでしたが、EXE車の登場以降は通勤客・出張客向けのビジネス特急としての役割も大きくなりました。 -
イチオシ
デビュー以来、幼稚園児向けの絵本の題材になったり、Nゲージ鉄道模型として製品化されたり…いろいろな形で関東のみならず全国の鉄道ファンの目線を集めていたHISE車。VSE車登場までは小田急ロマンスカーのフラッグシップ的な存在だったHISE車。
小田急線での最後の雄姿をしっかり目に焼き付けてから、新宿駅を後にします。 -
駅構内には、引退するRSE車を労うポスターが掲示されていました。
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チケットカウンターにも、3月16日で引退する3形式。通勤型の5000形、HISE車、RSE車のポスターが。
時代を作った3つの名車が引退するにあたって、小田急はイベントや広報に相当力を入れている様子でした。 -
空席状況を表示するディスプレイにもHISE車とRSE車のアイコンが。
これが、私にとって小田急線でのHISE車とRSE車の見納めとなりました。
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旅行記グループ 2012年3月箱根
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