2011/10/16 - 2011/11/28
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ジール250さん
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COSTA FORTUNA号に乗っての8日間クルーズです。
今回は二日目であるイタリアのバーリ、アルベロベッロです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
ハネムーン3日目、
そして船上生活2日目の朝を迎えました。
こちら、朝の甲板です。
朝です。午前7時です。
ちなみにこの時期まだ10月です。
緯度やら軽度やらの問題で、夏は日本より日が長く、冬は日本より日が短いここヨーロッパ。
おかげで朝の7時だというのに夜中の3時みたいな真っ暗っぷりです。
ちなみに何でそんな時間に起きてしまったのかと言えば、
まだ時差ぼけが直りきっていないのと、そうでなくとも常に早起きな旦那さんが一緒のため。
あとはまあ初めての船旅というのに必要以上にワクワクしていたというのも理由の一つだと思います。
ちなみにこの日の日の出は航海予定日誌によると午前7時35分。 -
こちらが初めて部屋に来たときに設置されている諸々。
パスポートの役目を果たすIDカードやレストランの座席番号。
そして右にあるのが、毎日届く航海予定日誌です。
毎日次の日の分が前日夜に部屋まで届けられ、
中には船内のそこかしこで行われるイベントの紹介や『本日のお買い得商品』の紹介まで事細かに記載されている毎日見ごたえのある日誌です。
ふ〜むしかし日の出が7時35分か。
つまりもうすこししたら船上からの日の出が拝めると言うことだね。
-
というわけで、記念すべき初朝食を頂きながら日の出を待ってみました。
日の出が見える左舷の窓際に陣を取ると、そこには同じく時差ぼけで思いのほかさっぱり起きてしまったアジアンなお客さんで大量。 -
そして初めて見た、船上からのご来光。
見渡す限り海に囲まれて、燦然と輝くお日様が顔を出すのも海、照らすのも海。
今までは島すらもなかったから、灯りも一切無かった眼下に出てきた、おてんとう様の存在感はかなりのものでした。
いやあパワーみなぎるとは正にこの事。
寒いけどね。
一応、今回のルートとしては出発地点であるヴェネツィアが最北端。
とはいえやはりここは冬の厳しいヨーロッパですし、寒風吹きすさむ船上です。
シーズン真っ盛りの夏辺りのために設置されているらしき、甲板のどでかいウォータースライダーやらプールなんかも、一応水が張られていつでも入ってよしと言われてはいるのですが、
言われたところでちょっと入る気にはさらさらなれません。
だってこちとらダウンジャケット羽織ってるくらいなんですもん。
入ったらきっと唇紫どころじゃすまなそうなんですもん。
と、思っていたら…、
大人用15メートルプール(もちろん外)では朝の8時頃からロシアンな感じのおじいちゃま2人がのんびり背泳ぎなんぞしていましたとさ。
……寒中水泳?
それともご老人方にとっては、この気温は『適温』扱いなのかしら?
いやあ世界は広い。 -
さあそんなこんなで世界との壁を感じてみたり船内探検隊を結成してみたり迷ってみたりしているうちに、あっという間にお昼近くになってしまいました。
そして改めて甲板に出てみたら、既に一つ目の寄港地に接岸済みでした。
最初の寄港地は<Bari-バーリ->
ヴェネツィアに次いで二つ目の、そして寄港地としてはいきなり最後のイタリアです。
バーリはプーリア州の州都であり、同時に南イタリア2位とも言われる人口数を誇る大きな港町です。
ブーツ型のイタリア地図で言うところの、ちょうどくるぶしからヒールまでの部分がプーリア州。
バーリはそのど真ん中辺りです。
読み方も標記もインドネシアの楽園Bari島とまったく一緒ですが、まあそういわれても今更互いにどうにも出来ないため、ここは気合でどっちか理解してください。
で、このBariでは何が目玉かと言われると…、
……正直、Bari自体は大した観光スポットではありません。
もちろん歴史ある町なので綺麗な建物なども沢山ありますが、
どちらかというと今も昔も貨物船などの玄関口だったり、南イタリア住民たちのベッドタウンであったりするために、降り立った港も綺麗ですがかなり近代的。
砂浜の代わりにテトラポットが積みあがり、避寒にやってきたセレブリティたちの代わりにタンカー船からあがってきた三菱重工のマークが入ってそうなフルつなぎのおっさん集団とかが、カフェでビールをダラダラ飲んでいます。
多分その違いが、あっちのバリとこっちのバーリの違いなんじゃないかと。
しかしまあうーん、
正直記念すべき初寄港地としては、いまいち衝撃にかけるスポット。Bari。
ただし、ここはイタリア。世界遺産数?1を誇る観光大国。
ちょっと歩けばすぐにでもおったまげるような場所にたどりつくことが出来てしまうのです。
そしてそれはこの地Bariでも同じこと。
無数の洞窟住居がある事で知られているMatera-マテーラ-(世界遺産)もこの町が最寄です。
せっかくなのでこっちの世界遺産も見てみたかったのですが、
何せ滞在が半日しかなかったので、今回我々が選んだ観光スポットはもう一つの有名世界遺産だけ。
それが、alberobello-アルベロベッロ-のtrulli-トゥルッリ-です。 -
アルベロベッロのトゥルッリ。なんだか舌が余ってはみ出てしまいそうな名前の連続ですが、
このアルベロベッロのトゥルッリこそが、恐らくプーリア州1の世界遺産スポット。
トゥルッリと聞いてぴんとこない人でも、たぶん今までに一度ぐらいはトゥルッリの姿を写真かCMなどで見たことがあると思います。 -
これです。
トゥルッリです。
トゥルッリの語源は太古のラテン語にまでさかのぼるらしいのですが、「一つ部屋・一つ屋根」といった意味で、つまりはちんまいあずま家の事(ちなみにアルベロベッロは「美しい森」と言う意味です)。
このトゥルッリは、なにもココにだけしかないわけではないらしいのですが、
それでもこの地区が世界遺産となったのはその歴史的建物が綺麗に残っている事と、その数。
こうもトゥルッリまみれな地区というのは流石にアルベロベッロにしか残っていないんだとか。
いやあ何だこの光景。ロードオブザリングのホビットさんの村々ってこんな感じじゃなかったか?
ロケ地か?ロケ地なのか? -
イチオシ
驚くのは、この世界遺産はまだバリバリの現役で、ほとんどが観光客へのお土産ショップになったりしていますが、住居地区では普通に人々が生活していると言うこと。
玄関先に、当然のようにcoopのチラシが届くように、この住居では人々が当たり前に暮らしているのです。
まあ、かく言う私もシエナに住んでいた時にはばっちり世界遺産地区に住んでいた輝かしい(?)経歴を持っているわけなんですが、それでもあそこはまだちゃんと「家」だった。
こんな夢と魔法だけを先走らせて創作しちゃったような非現実的な形じゃない。 -
ちなみにお邪魔させていただいた室内はこんな感じでした。
うむ。中も非常にファンタジック。
どっひえぇ〜〜。 -
イチオシ
トゥルッリのおうちの中にいらしゃったホヤホヤの赤ちゃんネコ。
かわいい。
そういえば、実はこの日だけは他の観光日とはまったく違う点があるのです。
それは、この日が唯一のツアー観光であると言う事。
かゆい所に手が届くコスタクルージングの豊富なプログラム。
船内にエステもあれば、各寄港地で行われる船主宰の観光ツアーだって大充実です。
それこそ見所だけを的確に抑えたスーパーダイジェストプランから、現地でカヌーに乗ったり崖を登ったりなアクティブ路線まで様々。
とはいえ基本的には現地を歩くだけでも十分魅惑的な観光体験になるので、そんなに必要でもないかしら。
とも思っていたんですが、
今回のバーリからアルベロベッロへと出向くアクセス方法が調べれば調べるほど面倒くさそうでしょうがなかったので(休日は運休するレベルのちんまい【市鉄】に揺られて1時間少々/乗り換えアリ)、
この日だけはおとなしくツアーバスに乗っての観光となりました。
最悪うまく帰り損ねて船に置いてけぼりをくらったら、目も当てられないですからね。
それくらいに、イタリアの鉄道は信用が薄い。
という訳で前日に我々もツアーに申し込んでいました。
選んだ言語は二人とも分かった方でいいだろうということで英語をチョイス。
他にも、もちろん本国イタリア語に加え、ドイツ・フランス・スペイン語と結構手広く網羅されていて、乗客たちにも優しい配慮でした。
まあ日本語がないのはご愛嬌。
-
イチオシ
そしてツアー特典で村の入口にあるレストランでワインの無料試飲(というかまるまる一杯分)を頂く昼下がり。
これに加えてお皿一杯分のパスタもドドンとサービスされていました。あいにく我々は船上でご飯を終えてしまっていたので頂きませんでしたが、試食と言いつつ、日本のお子さん辺だったら十分お腹が一杯になれるぐらいのボリューム。
しかも最後の方はおかわり自由になっていた。
いやあ太っ腹なツアーだ。
正直、今までの旅行でツアーを選んだ事は殆どないんですが、これはこれで成程個人旅行よりも良い事だって沢山あるんだなと感心。
時間・ペース配分の自由は確かにありませんが、この土地を良く知っている人たちの手馴れたガイドは実にスマートで効率が良いですし、一人で歩くだけなら通り過ぎてしまうだけの建物も、歴史や構造、時代背景まで事細かに説明してもらうと、一気にその土地に対する理解も増えますし、また愛着も湧いてきます。 -
付けて加えてガイドさんが超美人とくればもう文句なし。
ビバ、ガイドツアー。
(写真奥にいるのはこの美人にほだされて家の中を見せてくれた偽ピカチュウの持ち主のじいちゃん)
さあワインで一息付いたらば、今度は住宅街を離れて反対側にある商店街に行ってみましょう。
写真に映る方面のトゥルッリ達は、その殆どがただの観光用施設としてだけに使われているんだそうですが(お土産屋さんとかが主)、それでも俗世臭くならず、また活気があって違う面白さです。 -
アルベロベッロと言われて一番撮られるこの5つの家はこっち側に建っています。
どちらかと言えば、こっち側の方がこのように屋根の上にマークを描いたりしていて結構派手。 -
他にも、よーく見るととんがり屋根のてっぺんがちょっとずつ違っていたりしてまた面白い。
このてっぺんの形、ワザワザこんな風にして一体どんな効果があるのかと言うと…… -
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………なぁんて事はなく、
一説にはそれぞれの家を作った大工さんのマークだとか、自分の家を間違えないための印だとか、はたまた古代の財宝の謎やらなんやらかんやら。
つまりは、いまいちはっきりしていないんだそうです(屋根に描くマークも同じく)。
あまりに古すぎて、そしてあまりに今でも普通過ぎて謎が謎のままでしか存在しない不思議な土地、アルベロベッロ。
「アルベロベッロは今でも沢山の人がいる『生きてる街』なのよ。ポンペイみたいに遺跡になった訳じゃないんだから、あるがままに暮らせば良いだけよ」
アルベロベッロ生まれ、アルベロベッロ育ちの美人ガイドさんはそう言っていました。 -
たとえ家が丸くて狭くて窮屈でも、
そもそもなんでこんな形の家が生まれたのかが地味にわからなくても、
太古の人が残したっぽいマークが自分の家に乗っかっていても、
それはそれとして自分の毎日をおくればいい。
こののんびりとした世界的財産の受け止め方が、実に南イタリアらしくて気持ちが良かったです。
ナポリ辺りからだと多分一日がかり、普通のイタリア旅行としては中々プランに組み込みにくい場所になるかも知れませんが、この丸々としたトンガリおうちの世界は非常に居心地のいい場所でした。 -
さて、これにてバーリ観光(というか9割アルベロベッロ観光)は終了なんですが、
そう言えば、この日船から帰った後、夕飯の前に非常に大事なイベント(強制参加)が催されました。
それは【避難訓練】です。
航海中一度は訓練をする事が義務づけられているそうで、この日の未明、夕飯前頃に突然警報が鳴り、日本語も含む7ヶ国分の避難メッセージが矢継ぎ早に放送されます。
その時、当の3000人超の乗客達は何をしなければならないかというと…、
1、まず自室に戻る。 -
2、クローゼットの下にある自分たち分の救命胴衣を引っ張り出す -
3、かぶる
-
4、紐でしっかりを体を固定し
-
5、甲板までダッシュ。
そうして甲板に集合した乗客が、全3,470人に達しない限り、この訓練は終わらず、そしてディナーも御あずけ。
結局それだけの規模の人数でありながら、思ったよりもすんなり事は進み、2,30分で無事訓練は終了。さほど長い御あずけもくらわずに、今日もディナーに有りつけましたとさ。
※次回はいよいよギリシャに到着します。
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