アジアハイウェイの源流を訪ねて（１３０)プノンペン街歩き。

2010/12/24 - 2011/01/08

国立博物館を出た後、夕方までの時間どこでどう潰そうか・・、外人観光客のように街の一角のオープンカフェ―に坐り、ビール１本で長々と居続けるのもよし、しかしそれでは余りにも老人じみている。よしそれでは又トンレサップ川の河岸まで行ってみよう。２年前にショルダーを盗難された現場ももう一度見てみたい。

その日の夜、路上の暗がりの中でイザっていた乞食はまだいるだろうか・・。カメラと現金３万円を盗られ、挙句の果てに部屋とＳａｆｅｔｙの鍵代１万円近くまで取られてしまったが、このお正月の寒空、小さな子供を傍に坐らせた乞食が余りにも可哀そうで、当方盗難に遭ったばかりだったが、幾ばくかのお年玉を渡してやった。２年経った今もあの親子はまだ生きているだろうか・・。２年前の記憶をたどりながら街を歩くと、いろいろなことが思い出される。前回と今回、２回の盗難は当方に取って良い記憶の懸け橋となっている。

それにしてもこの国の伝統なのか仕来たりなのか、各役所は凝った造りの建物が多い。国にお金がないのだから普通の鉄筋ビルすれば予算も助かるというもの、伝統的なカンボジア様式の、天空を突き刺すような、屋根の尖った古風な木造建築が多い。こうした伝統建物を作り、その中で働く役人の矜持かも知れない。この国で、シアヌーク殿下がまだ在位しているかどうか知らないが、その国王の次に偉いのは役人、国家公務員であり、こうしたお金のかかる建物を作るのは道路よりも治水よりも優先されることかも知れない。

そんなこんなを考え、又街並みを眺め、２年前を振り返り、外人客のようにカフェーのコーナーでアンコールビール１本を飲み、通りを行き交うバイクや人の流れを眺め、又このトンレサップ河岸にやってきた。

エリア プノンペン(カンボジア)

• 旅行の満足度: 4.0

国立博物館を広場の方から見たところ。

木陰の中にあるのはどこかの中央官庁か・・。

市内には所どころこうした旧フランス植民地時代の建物が残っている。

これも何かの役所に違いない。

カンボジア様式は屋根の独特な反りを持っている。

ベトナム、タイ程ではないが、この町にもバイクは多い。

裏通りの情景。

川で獲れたのか、シジミか巻貝のようなものも売られていた。

街の床屋さん。５０円、１００円もしないだろう。

ドリアンも美味しそうだが、マルマル一個では食べきれない。

プノンペン中央駅に向かう中央分離帯のグリーンベルト。鉄道はまだ動いていない。

２年前、ショルダーが盗難に遭った広場。

その近くの王宮。