2011/09/25 - 2011/09/25
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ソフィさん
2011年9月25日(日)
ヘルシンキから、ヴェネチア・マルコポーロ空港に着いた私は、空港の前からバスに乗り、ヴェネチア・ローマ広場を経由して、今晩の宿泊地パドヴァに向かっている。
イタリアの空は抜けるように青く、太陽は燦々と大地と海に注ぐ。
バスはヴェネチアから折り返して、元やって来た方向に戻っている。
進行方向の左側に座った私の席は南に向かい、太陽の強い光に曝され、真夏の暑さだ。
だが、窓外を見たい私は、カーテンを閉じたりしない。
次々変化する景色に、興味満々。
ヴェネチアが終わるころ造船所があり、黄色い煙突にCの字を描いた大きなクルーズ船が聳えている。
5年前、地中海からエーゲ海をクルーズしたときの、コスタ・フォルトゥーナ号の姉妹船に違いない。
「懐かしいナァ」
道は次第に内陸部に入り、車窓の両側に、ヴェネト州の沃野が広がる。
イタリアの面積は、日本の8割。
北海道以外の日本全土と、ほぼ同じ大きさ。
人口は日本のほぼ半分。
一人当たり国民総生産は、両国間でほとんど差がないが、10年前には日本がイタリアの1.5倍ほどだったので、その間に日本が追いつかれたことになる。
そう思って景色を眺めると、どこかしらに、何となく、明るさや元気さが漂っている。
バスはしばらく高速道路に入って走ったが、パドヴァが近づいて下道に降り、次第に町らしい風景が展開し始める。
そろそろ到着間近と思ったが、パドヴァは予想していたより遠かった。
我慢できなくなってウツラウツラし始めたころ、「パドヴァ〜」と、運転士の大声に目覚める。
運転士は、私のパドヴァ下車を、覚えていてくれたらしい。
パドヴァで下車する客は少なく、多くの人はもっと先に行くようだ。
私は半ば面喰い、運転士に礼を言いながら、転げるようにバスを降り、パドヴァの大地を踏んだのだった。
(2011年11月03日 片瀬貴文)
- 旅行の満足度
- 2.5
- 観光
- 2.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 航空会社
- フィンランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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