2011/10/09 - 2011/10/09
400位(同エリア725件中)
ゆんこさん
2000年3月31日、午後1時7分 有珠山の噴火。
まだ記憶に新しい、この災害も気がつくと11年の歳月が流れていました。
噴火から2年くらいたったときに一度、よくドライブで通った道がどんな風になっているのか見に行ってきました。
それからでも約10年。
最近、「有珠山ジオパーク」として認定され、フットパスとしての散策路も作られ、災害の教訓を学ぶ生きた学習の場所として注目を集めているということなので、歩きに出かけてみました。
★有珠山ジオパーク★
ジオパークとは地球活動の遺産を主な見所とする自然の中の公園。
有珠山は、2009年に「世界ジオパーク」に認定されました。
→http://www.toya-usu-geopark.org/
日本国内の世界ジオパークは、洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸の4地域が認定されています。
世界ジオパークとは別に「日本ジオパーク」という国内版もあります。
★★本日の歩数★★
15250歩
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洞爺湖周辺だけでも、いくつかのフットパスコースがあります。
今日は「金比羅火口〜西山火口」コースを歩くので、スタートは「洞爺湖ビジターセンター 火山科学館」から。
→ http://www.toyako-vc.jp/
館内のトイレを拝借してから、出発。 -
2000年3月の噴火の遺構が保存されたエリアがフットパスコースとなっています。
以前は立ち入ることも出来なかった場所ですが、整備された道を歩きながら身近に災害の凄さに触れることが出来ます。 -
受付があります。
維持管理のための協力金をお願いいたします。
係りの方がいない時もありますが、ご協力お願いいたします。
係りの人にコース確認をして、フットパスマップ(近隣5箇所のコースが載っています)を貰って出発。 -
こ〜んなのどかな道。
少し、色づき始めた木々。 -
フットパスコースにつき物の、コース表示。
ここでは分かりやすく丁寧に標識が設置されています。
ちなみに「T-3」のTは「洞爺湖町」のT。 -
赤が鮮やか。
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しばらく歩くと、旧国道と合流します。
途中までアスファルトの舗装、うっすらと見えるセンターライン、折れ曲がったカーブミラーなど、ここがかつて車も行きかう道路だったのがよくわかります。 -
センターラインまで、侵略している雑草。
使われなくなった道路は、なんだか切なくなりますね。 -
イチオシ
ちょっと開けた場所なので、洞爺湖の中島を眺める景色も広がります。
昔、この道路を通ってよくドライブをしたこともありますが、カーブの途中途中でこの絶景が広がり、展望台になっているところもありました。 -
金比羅山。
洞爺湖町の繁華街までわずか200mの場所で噴火発生。
熱泥流なども発生し、甚大な被害をもたらした山も、今は緑が回復しつつある。
でも、今も立ち枯れた木々が残っている姿は不思議な感じがします。 -
スタートから15分ほどで、最初に見えてきたのが「珠ちゃん火口」
で、何で「有くん珠ちゃん火口」なの?
多分、「有珠山」の有と珠から取ったのでしょうね。
安易だけど、親しみやすくていいかも〜♪
だって本当の名前は、有くん→K-A火口、珠ちゃん→K-B火口なんだも〜ん。^^;
珠ちゃん火口は、とりあえず「ふ〜ん」という感じですが、最後まで活動を続けていた火口だそうです。 -
このように、説明板もあるので生きたお勉強が出来るわけですね。
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珠ちゃん火口から2分ほどの場所に「有くん火口」があります。
ちょっとした丘に見える場所に上っていくと… -
イチオシ
目の前にエメラルドグリーンの湖が出現!
珠ちゃん火口よりはるかに大きく、水の色もきれい! -
湖の色から一転、周りに目を凝らしてみると…
抉り取られたように迫る岩肌が、火口湖であることを思い出させてくれます。
10年という歳月が、植生回復への道も歩み始めているようです。 -
火口湖見学場所近くに、こんな可愛らしい花も咲いています。
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ロープが張られている場所から、出たら危ないですよ〜。
ちょっとだけと思って外にはみ出したら、何処にいたのか監視員のおじさんが「危ないから出ないで!」と遠くから叫んでいました。
おじさんの声でびっくりして落ちちゃうよ〜。 -
でも、本当に危ないですよ。
こんなすり鉢状になっていますから。
以前夫が来たときには、こんなロープは張ってなかったということなので、そのあと誰か落ちたのかな。 -
洞爺湖や繁華街が下のほうに見えるようになりました。
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有くん火口から5分ほど歩くと、旧焼却場が見えてきます。
焼却場の建物も、崩壊寸前の廃屋になっています。 -
焼却場から西山火口散策路方面についての解説板。
この焼却場からは結構きつい下りになっていますが、図の中にある地殻変動による段差のせいなのでしょうね。 -
金比羅火口コースの終点(スタート)
すぐ前は、現在も使われている道路。 -
その道路の終点は、旧消防署、ここで行き止まりになります。
旧消防署は現在、道南バスの「西山火口遊歩道入り口」というバス停留所になっています。 -
その旧消防署を通り過ぎて先ほどの道路が伸びているはずの先を見ると、何と「池?湖?」になっています。
アスファルトからは、雑草が生え放題。 -
西山火口散策路
利用時間は午前7時〜午後5時。
散策路の途中には民家もありますので注意しましょう。 -
有珠山の噴火により変動した道路の状況
高さ70mも隆起したんですね。 -
さっきの寸断された道路の開設板
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水に浸かっている電柱、道路標識、そしてほとんど水没状態の家が見えます。
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亀裂が入り、波打っている道路。
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地殻変動により発生したものすごい道路の断裂。
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地殻変動により断裂・寸断された道路のそばには、木道が整備され歩きやすくなっています。
が、結構きつい登りと距離があるので、年配者の方はちょっと大変かな。
このあたりは地熱帯となっていてむやみに中に入ることは出来ません。
今回はそうでもなかったけど以前来たときは、地面に手を当てるとはっきりと熱が伝わるくらい熱かった事を思い出しました。 -
西山火口第1展望台
火口右端から煙が出ていますが、これより先には進めないのでこれが限界。
今でも何箇所からかは噴煙が上がっているらしいです。 -
西山火口第2展望台から第一点望台を見る
遠目から見ても、火口のえぐれた感じが分かります。 -
第2展望台前に見える火口
えぐれた火口の先には、地元の銘菓「わかさいも本舗」の工場が無残につぶされた姿が見えます。 -
木道伝いに歩いていくと、製菓工場の全容が。
波打つ地面にどうすることも出来なかったというつぶれ方ですね。 -
その下には、つぶれた民家の門。
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この家の前にあった看板には…
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その6m隆起した道路が、これ!
手前のアスファルトに残っている白線の先の道路が盛り上がり、途中割れたアスファルトにも白線模様が見えている。
てっぺんにぽつんと残っているのが、アスファルトの残骸。 -
ちょっと離れてみるとこんな感じ。
家の前の道路がいきなり盛り上がって小山になっている! -
次はもう少し下って、「とうやこ幼稚園」まで行ってみました。
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希望にあふれた入園準備の最中に起こった有珠山噴火。
幸いにも早くに避難していたので、負傷者もなくすんで本当に良かったです。 -
見るも無残、とはこういうことを言うのでしょうね。
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もちろんここも「災害遺構」として貴重な資料となるわけです。
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幼稚園の壁に突き刺さった、飛んできた噴石。
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園庭に散乱する無数の噴石。
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傾いた池。
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不幸中の幸い、という言葉は適さないかもしれないけど、この時の噴火では誰一人死傷者が出ることがなかったのは本当に奇跡のようなことでした。
西山火口第2展望台から、幼稚園までは往復40分程度。 -
再び、西山火口散策路から金比羅火口散策路へと戻ります。
目の前に、洞爺湖がまた見えてきます。
今日はお天気が良くて、洞爺湖日和だ〜♪ -
羊蹄山も、かすんではいるけど見えています。
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火山科学館近くまで戻ってきました。
来る時歩いた道とは反対側に、金比羅火口の災害遺構があります。
見えている団地、一見普通の団地に見えますが… -
実は、この団地も災害遺構の一つ。
複数棟あった団地も、現在残っているのはこの一つ。
建物右端、大きく破壊された跡は流されてきた橋が激突したときのものだそうです。 -
噴石などで窓ガラスやベランダのサッシも破壊され、泥流が中にまで入り込んでいる様子も当時そのままに残されています。
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上の写真、1階部分に見えるのが実は2階だったわけで…
盛り上がった地面の下に1階部分が隠れています。 -
もうひとつの災害遺構の建物「公営温泉やすらぎの湯」へ行く前に、寸断された橋らしきものが見えています。
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流されてきた橋
国道230号にかかっていた「木の実橋」が流れてきた泥流により87m押し流されて、さっきの団地に激突し、壁のようにそそり立ったということです。 -
動くはずのない物が動く…
自然の力の脅威です。 -
そしてそのすぐそばに「公営温泉 やすらぎの湯」
洞爺湖を眺める絶好のロケーションの温泉として結構人気がありました。
玄関らしき部分が泥で埋め尽くされ半分ほど上しか見えていません。 -
浴場部分。
いすやら机やら、なにがなんだか分からないくらいのものが流れ込んでいます。 -
見晴らしよく大きく取られた窓は、今は無残な姿をさらけ出しています。
-
フットパス、響きは軽いけど今日の散策はちょっと重たいテーマとなりましたが、なにがあってどうなったのかを再認識する貴重な時間となりました。
★フットパス所要時間(見学込み)★
火山科学館
↓ 20分
有くん珠ちゃん火口
↓ 20分
西山火口入り口
↓ 30分
洞爺湖幼稚園
↓ 25分
西山火口入り口
↓ 40分
火山科学館 -
さ〜、歩いたし、もう午後2時を過ぎているよ〜!
おなかはとっくに空いているよ〜。
ということで、予定していた「そば順月浦店」へ。
が、「営業終了」の札が〜〜〜! ガックシ…
でも食べたい!どうしても「そば順」の「アレ」が食べたい!
ということで伊達市にある本店に行くことにしま〜す。 -
その前に、洞爺湖に来たら必ず買って帰るお豆腐屋さん「わたなべ商店」に寄って行きます。
洞爺湖といっても繁華街とは湖を挟んで反対側、ぐるっと回っていかなくちゃなりませんが、このお豆腐を買うためならたいしたことありません♪ -
豆腐・小揚げ・三角揚げの三種類しか置いていません。
しかし、どれも一度食べたら忘れられない味♪
我が家もそうだけどリピーター多し!
このときも3台ほど車が止まっていました。
この三角揚げ、さっと焼いて刻みねぎとおかか、しょうゆをさっとかけて食べるのが一番!
小揚げは、煮物にすると出汁を含んでさらに美味しくなるのよ〜♪
お豆腐一丁 250円
小揚げ1枚 40円
三角揚げ1枚 100円 -
やって来ました「そば順本店」
伊達市のその名もグルメロードにあります。
途中何軒かのお店も午後休憩に入っていたので、きっとここもダメだとあきらめていましたが、さすが本店!
営業してました〜、ラッキー♪ -
前に来たときと内装が変わってる!
畳の上におしゃれなテーブル、モダン和風というやつか?(笑) -
あらまぁ、中庭に池なんかあったりしてちょっとした料亭の雰囲気。^^;
-
イチオシ
でも、食べるのはお上品でもなくこんなガッツリ系で〜す。
ここ「そば順」の名物は「たこ天」
たこがたっぷり入ったかき揚げてんぷらです。
夫はこちらの「たこ天ざる」 -
私は「たこ天丼」
ボリュームありすぎて大変です。
しかも時刻は、午後4時になろうとしています。
この日の夕食は、わたなべ商店のお豆腐で冷奴とさっと焼いた三角揚げだけでした♪
あ〜、なんか、充実した一日でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- いっちゃんさん 2011/10/14 16:12:41
- 噴火の恐ろしさ・・
- ゆんこさん こんにちは
有珠山の噴火思い出しました
1977年の噴火後北海道の山を登りながら 見に行った覚えがあります。
その後の噴火はニュースで見ていて・・
いつの間にか忘れていました。
ゆんこさんの旅行記で思い出しました ありがとうございます。
関東地方では浅間山が時々噴火します
浅間山も時々入山禁止になったり 区域を区切って立ち入り禁止になります
山麓にはシェルターも設置されています。
外輪山の黒斑山によく登るのですが そこにもシェルターが登山コースの途中にあり 噴火の恐ろしさを思い起こします。
有珠山の施設も見て恐ろしさを体験できますね。
いっちゃん
- ゆんこさん からの返信 2011/10/16 18:10:24
- RE: 噴火の恐ろしさ・・
- いっちゃんさん、こんばんは。
> 有珠山の噴火思い出しました
> 1977年の噴火後北海道の山を登りながら 見に行った覚えがあります。
1977年の噴火のとき、私は札幌から登別の実家に向う特急の車内にいました。
苫小牧を過ぎて登別に近づくにつれ、灰が降り注いで登別につくころには真昼なのに真っ暗になっていて、車内がパニック状態になったのが思い出されます。
2000年のときは、前日も伊達市内で仕事中に何度も下から突き上げる地震を体験。
その次の日の噴火の様子は家族全員でTVでみていて、信じられない気持ちでいました。
仕事仲間も避難の対象になった人もいて、他人事じゃなかったです。
> その後の噴火はニュースで見ていて・・
> いつの間にか忘れていました。
私達も洞爺湖にはよく行きますし、有珠山にも登ったりしますが、最近はやっぱりつい10年ほど前の噴火も忘れがちになってしまっています。
> 関東地方では浅間山が時々噴火します
> 浅間山も時々入山禁止になったり 区域を区切って立ち入り禁止になります
> 山麓にはシェルターも設置されています。
> 外輪山の黒斑山によく登るのですが そこにもシェルターが登山コースの途中にあり 噴火の恐ろしさを思い起こします。
日本は火山大国ですものね。
上手く付き合っていくしかないといったところですが、こういう災害の教訓を通して、被害が最小限に食いとどめられるようになってきたのは、やはり経験の賜物ですね。
> 有珠山の施設も見て恐ろしさを体験できますね。
興味本位でもいいから、少しでも恐ろしさを感じ取ることが大事なんでしょうね。
有珠山のこの災害遺構、とても素晴らしいものなのでぜひ修学旅行などで活用してもらいたいです。
噴火はもうごめんですけどね。
★ゆんこ★
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