アジアハイウェイの源流を訪ねて（１０４)チャウドックの朝。

2010/12/24 - 2011/01/08

昨夜が元日の夜だったから町の人は早々と店じまいしたのか、それとも元々この町は旧暦を使用していて、西洋のカレンダーによる年末年始など関係なく、いつも夜が早いのかは知らないが、いずれにしても昨夜は早々と寝に着いたので、朝も早く起きる。

勿論部屋には旧式のカラーテレビは置いてはあるが、選局は２−３局のベトナム放送で、見ていても意味は分からず、寝た方が早いと思った次第である。旅行していているとその当人すらが、今日は年末、明日は元旦、などの意識は薄れるが、その背景には、年末の大掃除、年賀状書き、お飾り、門松の慌ただしさと、元旦のお屠蘇、雑煮、年賀、参拝などの行事から解放され、歳の区切りがないからなのだろう。ここ何年、自宅でお正月を迎えたことはないが、今ではそれが習い性になっている。

このチャウドックはベトナムでも一番西の外れにあり、メコンを遡れば、直ぐにもカンボジアに入る位置にあるから、ベトナム標準時からしたら、かなり時間が遅れているかも知れない。丁度朝の早い根室と朝の遅い福岡が１時間位の日の出の時差があるようなものである。

外がまだ暗いので、相当早く起きたと思ったが、時計を見たらもう６時になっていて、そんなに早い時間でもない。この町の夜明けが遅いだけの話だった。朝食にはまだ１時間以上の余裕があるが、起きだして朝の町の散歩をしようと思う。特にこの町の朝の市場がどんなものかも見てみたかった。

ホテルの部屋は４階にあり、部屋の外へ出ると、まだ暗闇の中、漸く東の空が明るくなりかけてくる頃であり、夜空に浮かぶ三日月と金星。これは中近東のアラブ諸国の国旗に時々見られる図柄であるが、この町でこの月と星のセットが見られるのは少しばかり感動的だった。暫らく空を眺め、漸く白み始めた頃、ホテルの外に出た。

エリア チャウドック(ベトナム)

• 旅行の満足度: 4.0

朝ホテルの部屋の外へ出ると、丁度これから夜明けを迎えるところだった。

澄んだ空に三日月が切れるように浮かんでいた。

月と星。この対比が感動的だ。

ホテルのベランダに咲く花と夜明けの町。

バラではないが、バラのように深紅の花だ。

漸く朝を迎えるチャウドックの町。

まだ人影まばらな朝の通り。

この先に明かりと人の流れが感じられる。

市場みたいだ。行ってみよう。

ああ、矢張り市場だ。朝早くから人が集まっている。