ゆるやかな時の流れの中へ身を任せている町、マレーシア・パハン州・スンガイレンビン【下】～Sungai Lembing, Pahang, Malaysia

2011/10/08 - 2011/10/09

去年のムアールやイポーへの旅行以来、なるべくマレーシア旅行は控えていた。本当はどの町も個性的なのに、何となくどの町も同じに見えてきてしまうときがある。

行く前から「あぁ、きっとこの程度だろうな」という思い込みが先走り、新鮮味が感じられなくなっていた。時間を置いて正解だった。そしてやっぱり情報が不足しているというのは魅力的だ♪　その場所を推し量るほどの材料もなにもないのだから、やっぱり行くしか知る方法はないということになる。次回のマレーシアの旅も情報が少ない町に行きたいなと思った。

エリア その他の都市(マレーシア)

早朝５時半。街灯がついているけど、真っ暗闇。殆ど肝試しの世界。よくまぁ私もひとりで行く気になったなぁ・・・・　私、本当は周りが笑うほどの怖がり屋なのにね。でもやるときゃやりまっせ。

ブキティマの登山入口までは徒歩7分ほど。

途中綺麗な白ネコが出現。

宿のおじさんの話ではプキパノラマの頂上までは健康なひとであれば、４０分。途中３,４回休みを入れたものの、ぴったり４０分。ここで夜が白々と明けるのを待ちます。

山頂で蛍が一匹だけ舞っているのを見た。良い虫の知らせかもしれない♪

ちょっと神秘的な世界なのだ。４０分苦しんだだけでこの雲海が眼前に広がっているのであれば、なかなかだな、と思う。

船みたいだよね。

登ってよかったなぁー。

登っている途中、あまりの苦しさにどうでもよくなった瞬間があった。手元の懐中電灯を消して階段に腰掛けると真っ暗闇の中にもうっすらと雲海が見え、「もうこの辺で十分じゃないか、わざわざ上まで行かなくても。このまま腰掛けて夜が明けるのを待てばいい。」というもう一人の自分の声。自分を追い抜いていったひとたちの姿はもうなく、そして自分が追い抜いたひとたちが追いついてくる気配も感じられない。でもこれは自分の人生に対する姿勢そのものだなぁーとイヤになってしまった。登りきる途中でいつも正当な理由をつけて諦め、何もかも中途半端な姿勢はいかがなものか。登り続けても登りきらなくちゃ意味がない。登りきれば途中の苦しみなんて本当に一瞬にしてぱっと消えてしまうのだから、やっぱり登りきるクセをつけよう・・・と重い重い腰をあげて上を目指した。

雲海へと続く階段。

よくまぁこんなおばあちゃんが登ってきたものだよ。信じられない・・・・　地元のひとたちのパワースポットみたいだね。確かにこれはジムに行くよりもよっぽど運動になるよ。

下りはいつも素敵なぐらい楽です♪

ようやく町に戻ってきた。

あのおばちゃんも汗をふきふきしているのを見ると登ったんだな。

ブキパノラマの登り口にある、これまた客家族の葬儀場。ちょうどお葬式が営まれていた。

お葬式で寝ずの番をするひとびと。さすがに夜が明けたら、爆睡。おつかれさま・・・

そして私は二日連続で譲豆腐屋さんに通った。

やっぱり美味しい。具ひとつひとつに手のぬくもりが感じられる。

朝早く行ったから具のチョイスも多かったしね☆

こっちの山水豆腐が有名なのよ、とおばあちゃん。おばあちゃんはどうやらこのあんかけ豆腐を作る担当らしいのだ。昨日、食べ過ぎたから２日目は譲豆腐だけにした。

くらっ・・・・

山の天然水でつくられた豆乳を購入。

週末の朝は賑やかだ。

笑う門には福来る

「アンタ、日本のどこから来たの？」

答えようとしたら、何とおっちゃんのほうからどんぴしゃ、当てた。おぉー・・・

なになに、オモラシ・・・？まさか大きい方？

潔い商売道具。

おーい、と呼んでみたら、おとなしく寄ってきて私の横に座ってまるで私の飼い犬のような顔をしている。

ふむ。
あとは黍団子をどこかで手にいれて、サルにキジさえついてきてくれれば、職場の鬼は退治できるかも知れぬ。鬼は一人や二人じゃないんだが、一緒にやっつけてくれるかい？

建国記念日のときのかなぁ。旧正月は前すぎだし。

この町の青年たちの唯一の娯楽っぽかった。

レンビン川にはいくつも吊橋がかかってる。

算数の時間。

市場からの帰り。

朝の柔らかな光が差し込んでくる8時から9時の時間帯がとっても好き。

これまでのおばあちゃんの人生はしあわせだったのかな。

久々に見た巨大なくもの巣。

飛行機雲。

おでかけです。

頑張れ、アンテナよ。

アート。

用意がいいねぇ〜

えー、奥さんにしたいオトコナンバー１の称号は友人の常君にあげてしまいましたので、ナンバー２でいいですか？

仲良しなふたり。

こちらも。

宿へはこのカンポンを通り抜けていきます。

山からの水。

今日も同じところで新聞読んでる老夫婦。

ブラウンライスということは・・・玄米おこし？

ラッキョウもあるんだー、へぇー

これからのひとたち。

荷物が体の半分のサイズだよ。

魚屋さんから魚を盗んで車の下で食べてる猫。サザエさんの世界だなぁ。

今回の宿。本当に分かりづらい場所にあった・・・。仕方ないのでそばの中学校に立ち寄ってみて学生に道を尋ねてみたけど、マレー語オンリーで英語はだめ。「あの人なら分かるかも！」とドミノ式に学生が次から次へとかりだされてきて、しまいには先生が出てきた・・・。

(ﾟ∀ﾟ；)

さすがに先生だけは英語が少しできて、「この子を貸してあげるからついていきなさい」とひとり学生が案内役を無理矢理命じられてしまった。「いや、この子は授業があるだろうから、それは良い。大体の方角さえ教えてもらえれば自力で辿りつく」と固辞し、どうにかこうにか辿りついた。

宿。町の中心から徒歩３分などという話だったが、３分では到底つけないよ。多分、カップラーメン３個ぐらいゆでられます。

清潔。そして蚊はご不在♪

レンタサイクルは無料！

久々の爽やかバカ空なり。えかったえかった。

目抜き通りの一番端に小さいバスターミナルがある。

右から２番目が運転手さん。出発前のひとときを楽しんでいる様子。

乗客かと思いきや車掌さんであった。

満喫した二日間。運動不足も解消。一石二鳥。

こういう町が残ってるって良い国だなと思った。そして大分知った気になってると、実はマレーシアはもっともっと奥が深いのだよ、とぴしゃりと頬を叩かれ、浅はかさを悟らされる。マゾっぽい（そのもの）発言になってしまうけど、叩かれた頬はなかなか心地が良い。

〜ありがとう、スンガイレンビン。
また逢う日まで〜

この旅行記へのコメント （4）

• 空飛犬quillさん 2011/10/14 23:04:15

  お疲れ様でした

  こんばんわ。
  
  山登りお疲れさんでした。
  旅行記の途中で、何やららしからぬ事が書いてあったけど、どうしてどうしてタツ子ねえさんは、ある意味極めているよ。ほんとに(^_-)-☆
  
  それにしても「何もないことが美」を地でいっているようなところだねｴ。スンガイレンビンって。
  
  マレーシアの何処にあるか地図で探さなくっちゃ！！
  
  空飛犬quill

  茶柱タツ子さん からの返信 2011/10/18 10:24:12

  RE: お疲れ様でした

  空飛犬quillさん
  
  おはようございます〜！
  いつもありがとうございます。
  
  ちょっと旅行に出ていてご返信おくれました。
  
  いえいえ、まだまだ極めていません・・・これからです。旅行も。＾＾；
  マレーシア行くとよく歩くので（歩くことしかすることがない？）身体がひきしまって帰ってきますね。笑
  いいことだっ☆
  
  ではでは良い一日を！
  
  茶柱
  

• ateruiさん 2011/10/13 21:40:28

  マレーシア・パハン州・スンガイレンビン(下) すんばらしいわん！！！

  ゆっくりゆっくり動く中で同じくらいゆっくり動いて生活できたらどんなだろう？
  家にしても道路にしても地方丸出しですっばらしいわ！！
  人も皺ひとつないような感じですんばらしいわ！
  ストレスない世界に浸りたいわ！
  どんぐらいもつかなぁ？
  自給自足に近い生活はすんばらしいわ！　enn8801

  茶柱タツ子さん からの返信 2011/10/14 10:03:07

  RE: マレーシア・パハン州・スンガイレンビン(下) すんばらしいわん！！！

  enn8801さん　おはようございます〜
  
  いつもありがとうございます〜
  
  もうこの町はenn8801さんに見てもらいたかったです。多分、くらくらくると思います。道路に入っているヒビとか、ペンキのハゲ具合とか、家の傾き方・・・ひとつひとつのディテールが人工的に作られていないのが素敵です！うまい具合に熟成された町。自分が喜ぶような色と家屋をコンパクトに並べておいておいてくれたんじゃないか、と思えるほど。笑
  
  何だかこう抱きしめたくなるような町でしたよ。１時間もあれば、町は見れてしまいますけどね。だから人によっては、物足りないかもしれないですが、町の午前の顔と午後の顔がこれまた光のあたり具合で違うので私は満喫でした。
  
  茶柱