2011/02/20 - 2011/02/21
2位(同エリア67件中)
旅猫さん
※2020.03.06 再編集(写真の差し替えと文章の書き直し)の上、改めて公開しました。
2月下旬、河津桜を観るために南伊豆を訪れた。
例年の見ごろの時期を狙って日程を決めたのだが、寒い日が続き、開花が遅れているという。
しかし、宿も休暇も取ってしまったので、諦めて出掛けることにした。
ところが、行ってみると、思ったよりも咲いていて、河津桜の艶やかな桃色を堪能することが出来た。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
今回は、新宿駅9:25発の特急『スーパービュー踊り子3号』を利用。
日曜日ということもあり、全車指定の車内は満席だった。
伊東駅を出ると、車窓には海が近付いて来る。
晴れていれば伊豆七島の島々が望めるのだが、生憎の曇り空で大島すら見えなかった。
そして、終点の伊豆急下田駅には12:12に到着した。伊豆急下田駅 駅
-
この駅に降り立つのは3年ぶりだ。
外に出ると、冷たい風が吹き付けていて、南伊豆とは思えない寒さだった。
あまりに寒いので、屋内で過ごせる場所へ行こうと思い、駅前から、12:40発の海中水族館行に乗車。
とりあえず、終点の下田海中水族館へ行ってみることにした。 -
バスは10分足らずで水族館に着いたが、この選択は大誤算だった。
想い描いていた水族館の佇まいとは違い、屋外施設が多い吹きさらしの水族館だったのだ。
しかも、海の中にあるのでさらに寒く感じ、イルカショーなどには目もくれず、屋内施設へ直行するしかなかった。下田海中水族館 動物園・水族館
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しかし、館内は水槽の数も少なく、見応えも無い。
せっかく来たのに、かなりがっかりだった。 -
その中で、唯一目に留まったのがサクラダイ。
造花の桜が水槽に飾ってあり、その下をサクラダイが泳ぎ回っていた。 -
そして、ペンギンたちは、毛が生え変わる季節だった。
そんな貴重な姿に出会えて、少し気を取り直す。
それでも、結局1時間ほどで見終わってしまった。
仕方が無いので、考えていたバスより、1本前の便で下田駅へと戻ることにした。 -
下田駅で14:25発の石廊崎港口行に乗り換え、今宵の宿がある弓ヶ浜を目指す。
バスは内陸を走るので、海は見えなかった。
20分ほどで休暇村バス停に到着。
バス停からすぐのところが弓ヶ浜だったが、夏は海水浴客で賑わう浜辺も、この寒さでは人影も疎らだった。弓ケ浜海水浴場 ビーチ
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すぐに宿へと入り、まずは温泉へ。
その前に、宿の屋上から景色を眺めてみた。
松林の向こうに弓ヶ浜が見え、なかなかの眺望。
足湯もあり、晴れて暖かければのんびりしたいところだ。休暇村 南伊豆 宿・ホテル
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夕食は休暇村らしいバイキング。
好きなものを食べられるので良かったが、干物が無かったのが残念だった。
そして、夜遅くに、もう一度温泉へと向かう。
露天風呂では、波の音が心地よく、とても癒された。
星空が望めれば、もっと良かったのだが。 -
翌朝、9時ちょうどの下田駅行のバスで出発。
この日は、河津桜を二ヵ所で見る予定なのだが、今日も冷たい風が吹いていて寒い。
これでは、開花も進んでいないだろう。 -
5分ほどバスに揺られ、5つ目の日野バス停で下車。
バスを降りると、満開の菜の花が出迎えてくれた。
ようやく春らしい景色に出会えたが、寒いものはやはり寒い。元気な百姓の花畑公園 公園・植物園
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それでも、とても綺麗だったので、しばらく散策する。
風に乗って、菜の花の香りが漂って来た。
そこから、青野川沿いに下賀茂温泉のほうへ歩いて行くことにした。
この先に、みなみの桜として有名な河津桜の並木があるのだ。 -
しかし、川沿いの道は、正面から冷たくて強い風が吹き付けて来て、さらに寒かった。
凍えながら歩いていると、途中に枯れているような大きな木があった。
それは、平安時代の大同年間(806?810)に創建されたという加畑加茂神社の御神木で、樹齢約1200年とされるビャクシンだった。
主幹はすでに枯れてしまっていて、横枝が何とか生きている。
後で調べたら、加畑加茂神社の本殿は、安永4年(1775)の建築だそうだ。
寒さで立ち寄る気力が無かったのだが、今思うと悔やまれる。加畑賀茂神社 寺・神社・教会
-
20分ほど歩くと、ようやく河津桜の並木が見えてきた。
見れば、思ったよりも開花しているようだ。
場所によっては7分咲き程度か。
寒い中を歩いてきた甲斐があったというものだ。みなみの桜 (青野川千本桜) 名所・史跡
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往きの車内から見えた河津の桜並木がほとんど咲いていなかったこともあり、かなり不安だったのだが、これなら十分堪能できる。
天気はいまひとつだが、かえって花の色が艶やかだ。 -
桜並木のある土手の上を歩いて行く。
土手の斜面では、まだ水仙の花も咲いていた。 -
遠くに菜の花が咲いているのが見えた。
近付いてみると、まさに早春の景色だった。
ただ、どちらも満開まではもう少しと言った感じ。
残念だったが、見ることが出来ただけでもありがたい。 -
写真で見るような、みなみの桜の景色は見られなかったが、場所によってはとても綺麗だった。
観光客の姿も少なく、のんびりと桜を愛でることが出来たのも良かった。 -
歩いていると、雑誌の撮影だろうか、ウェディングドレス姿の女性をモデルに写真を撮っていた。
この天気では、さぞかし寒いことだろう。 -
下賀茂の温泉街が近付いて来たからか、花の咲き具合がかなり進んでいる。
地熱のせいで、やはり開花が進むのだと思われる。 -
銀の湯会館近くまで歩いて来た。
ここ下賀茂温泉は、100度近い源泉を多数持ち、湯量も豊富だというので、いつか泊りがけで訪れてみたい。
その時も、またこの季節に訪れたいものだ。 -
そろそろ下田駅へ戻らないと河津へ行くことが出来なくなるので、近くのバス停へと向かった。
途中で見つけたマンホールの蓋には、みなみの桜と温泉櫓がデザインされていた。
南伊豆役場前バス停から、10:10発のバスに乗車。
下田駅までは、25分ほどの道のりだった。 -
下田駅からは、11:06発の熱海行き普通列車に乗車。
乗ったのは、伊豆急のリゾート21『黒船電車』だった。
ペリー提督の黒船に因んで車体が黒く塗られている車両だ。
先頭車が展望車両となっているので景色を眺めるにはちょうど良い。黒船電車 乗り物
-
今回は、一番後ろの展望席が空いていたので乗ってみる。
せっかくの展望車だが、河津駅までは13分しか掛からず、しかも山の中。
やはり、熱海駅からの下り列車の先頭の方が楽しめる。
そして、河津駅には11:19に到着した。
ここで、ほとんどの人が降りて車内はガラガラになった。 -
これから訪れる河津は、河津桜の発祥の地である。
駅からすぐのところに、開花が進んだ河津桜があり、少し期待が膨らむ。
とりあえず、今回の目的の一つである河津来宮神社の巨木を目指すことにする。河津桜 花見
-
途中の民家の庭先で、見事な枝ぶりの河津桜を見つけた。
『かじやの桜』と呼ばれるもので、まだ咲き初めだったが、これが満開になれば、さぞかし綺麗なことだろう。
河津桜の原木が見つかった後、接ぎ木で増やした最初の頃のもので、町内では一期生と呼ばれているそうだ。かじやの桜 花見
-
車や人が行き交う道を外れて細い道を進むと、河津来宮神社の白い鳥居と大きな樹が見えてきた。
この樹が目指す巨木かと思ったのだが、根元に違うと書いてある。
だが、この樹もかなりの老樹であろう。 -
とりあえず、参拝を済ます。
河津来宮神社とは俗称で、杉桙別命(すぎほこわけのみこと)神社が本来の社名。
奈良時代以前より鎮座していたと云う古社である。
祭神は杉桙別命で、『河津の鳥精進酒精進』と呼ばれる風習が伝わり、12月のその期間には、酒、鶏、卵を絶つそうだ。
この禁を破ると火の災いにあうと云われ、これは、祭神である杉桙別命の災難が由来らしい。来宮神社 寺・神社・教会
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社殿の近くには、1本の大きな楠があった。
かなりの巨木で、樹齢数百年であるのは間違いない。
天然記念物ではないので、幹に触ることが出来たのだが、ゴツゴツした固い感触なのに、どこか温もりを感じた。 -
社殿の左奥へ進むと、目の前に大きな樹が現れた。
これが、古より来宮様の大クスと呼ばれてきたご神木だ。
樹齢は千年以上と云われ、国の天然記念物に指定されている。
その生命力は、人間などを遥かに凌駕する。
近くにいるだけで、その力を分けてもらえるようだ。
その神々しいまでの姿に、しばし時を忘れて魅入ってしまった。 -
その幹や根は、まるで生き物のようだった。
かつて河津には、河津郷七抱七楠と呼ばれた楠の大木が7本あったらしい。
しかし、現存するのはこの樹だけなのだそうだ。
河津の歴史を見つめてきた巨木たち。
彼らと話すことが出来たら、興味深い話をたくさん聴けることだろう。
いつまでも元気でいて欲しいものである。 -
河津来宮神社を後にして、河津桜の原木を観に行く。
途中で振り返ってみると、木々に抱かれた河津来宮神社の社叢が望めた。
この景色は、昔からあまり変わっていないのかもしれない。
そう思うと、とても嬉しい気持ちになった。 -
急に人の声が多くなったと思ったら、河津桜の原木に辿り着いた。
河津桜の中でも早咲きのことだけあり、すでに7分咲き程度だった。
こちらも、なかなかの枝ぶりである。
だが、目の前を車が引っ切り無しに通るので、落ち着いて観ることが出来ないのが残念だ。河津桜原木 名所・史跡
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河津桜は、1955年に故・飯田勝美氏によって偶然に発見され、1974年になって新種と判明し名付けられたもの。
オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配品種とされる。
少し濃いめの桜色の花びらが特徴だ。 -
河津桜の原木を観た後、近くの峰温泉にある大噴湯を見に行くことにした。
その途中で、美味しそうな干物に出会った。
干物は大好物なので、下田の駅で食べた試食用の金目鯛が脳裏に浮かぶ。
あれは旨かった。 -
そして、しばらく歩くと、峰温泉大噴湯公園に到着した。
そこは見事に観光地化され、周りには土産物屋などもあったが、見学無料というのは嬉しい。
噴湯は1時間おきだったが、ちょうど噴き上げの10分ほど前だったので運が良い。しかし、思ったよりも噴湯の勢いが無く、しかも僅か1分足らずで終了。
期待していただけに、肩透かしを食らった感じだった。
訊けば、近隣への影響を考えて、噴き上げ量を絞っているとのことで、実際には今でも30mくらいは吹き上がるそうだ。峰温泉大噴湯公園 公園・植物園
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時間を確認すると、帰りの列車の時間が迫っていた。
河津桜の原木が見つかったという豊泉橋を渡り、河津川沿いの道を河津桜を観ながら駅へと向かう。
ところが、その道には出店が並び、観光客の数が多くて歩きづらい。
仕方が無く、川沿いの道を諦めて駅を目指した。 -
発車10分ほど前に河津駅へ辿り着いたが、駅は人でごった返していた。
先発の特急がかなり遅れていて、下り列車も来ていないらしく、そのせいでの大混雑だった。
乗る予定の特急『踊り子110号』は遅れも無くやってきて、途中で何度も信号待ちをしたものの、小田原駅には定時に到着した。
小田原駅からは、乗り換え無しで帰ることのできる湘南新宿ラインの特別快速のグリーン車を利用。
寒さに震えながら、満開前の河津桜を愛でた今回の旅。
櫻も奇麗だったが、大楠に出会えたのが一番印象に残ったようだ。河津駅 駅
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この旅行記へのコメント (6)
-
- わんぱく大将さん 2011/04/11 05:28:03
- ピンクと黄色のコントラスト
- 旅猫さん、今晩は(です、こちらは)
先ずはご投票有難うございました。
今、日本では、花が咲き、トラベラーのみなさんも、花を追っていらっしゃるようで。桜を見ると日本を思い出しますね。
特に、桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストがきれいですね。
ウェディング ドレス、最初、ビニール袋が落ちているのかと思いました。
一度も着たことはありません。 登記所で、サインをして、おかげでか、南伊豆に一緒に行った旦那は、どこかに消えてしまいました。
大将
- 旅猫さん からの返信 2011/04/12 10:27:12
- RE: ピンクと黄色のコントラスト
- 大将さん、こんにちは。
再訪&コメントをありがとうございます。
桜の季節ですね。
でも、どことなく例年より賑わいがありませんね。
地震の影響は日本人の心にも影を落としています。。。
南伊豆で観た河津桜と菜の花のコントラストは素晴らしかったです。
河津桜の艶やかなピンクは、染井吉野と違う美しさがりますね。
ウェディングドレスを着てもらう相手がいません。。。(^^;
旅猫
-
- シベックさん 2011/04/07 13:00:48
- 干物と河津桜
- 旅猫さんさん、こんにちは!
綺麗な桃色桜の風景がいっぱいですね!
南伊豆とはいえ、2月下旬ではまだ寒かったことでしょう。
私もいつか訪れたい河津です。
来宮様の大クス、見事なご神木ですね〜。
根回りのゴツゴツ感に長い年月を生き抜いてきた逞しさを感じます。
干物、美味しいですよね!私も大好き・・。
シベック
- 旅猫さん からの返信 2011/04/08 22:17:34
- RE: 干物と河津桜
- シベックさん、こんばんは。
いつもありがとうございます。
この時の南伊豆は寒かったです。
でも、何とか河津桜も観ることが出来て良かったです。
行くまでは、結構諦めていたのです。
大楠は素晴らしかったです。
神が宿っている雰囲気が感じられました。
まさにご神木。
根の周りも凄かったですが、枝ぶりも見事でしたよ。
見上げると神々しさがありました。
目の前に佇むと自分があまりにも小さく感じられて。
干物は私も大好物です!
熱々をご飯と一緒に食べたいです。
旅猫
-
- akicさん 2011/03/16 16:42:44
- こんにちは
- おひさしぶりです。
akicです。
旅行記書かれてるってことはご無事ですね☆
このたびは本当に驚きました…
そして地震以外の心配もあって…
日本はどうなるのか…
これ以上悲しいニュースを見るのは辛いです。
河津桜行かれたんですね!
作成中にコメントすみません。
鉄道の旅もまだまだ楽しまれているようで〜
わが子鉄分たっぷりに成長中。
色々教えていただきます。
akic
- 旅猫さん からの返信 2011/03/19 15:46:52
- RE: こんにちは
- akicさん、こんにちは。
ご無沙汰しています。
お返事が遅くなり申し訳ございません。
地震の時は、大宮駅にいましたが、物凄い揺れで驚きました。
今は、無事に生活しています。
しかし、被災された地域では、生活することすら難しい状況なので、
こちらも不便には我慢していきたいと思っています。
> 河津桜行かれたんですね!
はい!
でも、ちょっと見頃には早くて、春爛漫とはいきませんでした。
2日間とも、恐ろしく寒かったですし。
お子様は鉄分たっぷりですか(笑)
ぜひ、素敵な旅をしていただきたいものです。
旅猫
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