2010/12/04 - 2010/12/07
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空飛ぶドクターさん
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【留学生の国内旅行に医者として添乗】
今年も12月は inbound の仕事です。恒例になりました。3年目です。日本にやって来た短期留学生の国内旅行に医者として添乗です。昨年同様、AFS/JENESYS の仕事です。安倍首相の時に制定された国(外務省)のプロジェクトである JENESYS (Japan-East Asia Network of Exchange for Students and Youths) Programme(21世紀東アジア青少年大交流計画)の一部として、AFS(老舗の高校留学斡旋機関、財団法人)高校短期留学生660名が2週間の日本滞在のため来日しました。
内訳は昨年までのインド、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドの7カ国に加えて、今年は
東南アジア諸国連合(ASEAN)からもう6ヶ国増えました。ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、シンガポール、ブルネイです。以上13ヶ国からの学生600名と educator と呼ばれる引率の先生60名です。オーストラリアだけは日本語既習者200名の一大グループがあり、数的には今年も最大です。ENN(Explore Nippon & Nihongo)グループです。今年は全部で3つのグループに分け、他には最大の CM(country mix) と言う350名で、昨年までの7ヶ国の生徒たちです。もう一つ、AM(ASEAN mix) と言う純粋なアセアン諸国10ヶ国のグループで110名です。3グループ合計で660名です。
今年は人数的には国ごとにかなりいびつで、最大がオーストラリアの250名、次には昨年までに参加していたアセアン諸国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン)の61名ずつ。昨年まで参加していた非アセアン諸国(インド、ニュージーランド)は50名ずつ。今回初めて参加したアセアン諸国の6ヶ国は11名ずつのみです。
【初日、土曜日】
今年は予算をカットされたこともあり、ホームステイ前後の国内旅行が一日ずつ短くなっています。そのため、入国は成田ではなく関西空港でした。私は前日の金曜日から大津プリンスホテル入りしていました。12月4日土曜日午前中から続々と各国の飛行機が到着し、オリエンテーション会場の大津へバスでやって来ます。早速、マレーシアの女子生徒二人が私のところへやって来ます。一人は頭痛を訴え、もう一人はめまいで飛行機酔いだと思われます。それぞれ薬を渡します。
その前に、我々関係者、責任者はホテルの朝食会場で打ち合わせをしました。今年は土曜日で結婚式が多く、広い会場が取れなかったということで、各グループ別に3会場でオリエンテーションをしなければなりません。弁当を食べた後で、12時半頃からまずびわ湖ホールでの ENN グループ、つまりオーストラリア人のみのグループを前にしての会合です。いつものように、ボランティア学生の司会のもとに、まずはAFS高田事務局長から挨拶があります。いつものように、これからの貴重な体験に対する注意事項、心構えについて上手に説明します。元三井物産の部下によるとTOEIC満点だそうですから、英語もお手の物です。
続いて、私の番です。私は話をまとめやすいように、また私の顔を覚えてもらうために写真を多用したパワーポイントを例年のように準備しています。せっかく英語ができる医者の私が同行するのですから、ちょっとした体調不良でも気楽に診察に来るように強調します。もし持参した薬があっても、できれば私の診断を受けるように強調します。こういう旅行に添乗、同行する「空飛ぶドクター」の私のことを自己紹介します。オーストラリアには、ドクターヘリのような Flying Doctor がいることは知っていますが、あえて私は Flying Doctor だと英語でも強調します。いつものように、風邪・インフルエンザ、車酔いの予防について説明し、今年は下痢・嘔吐のノロウイルス感染についても説明します。
その後は、いつものように学生が準備したパワーポイントやビデオを使って具体的にこれからの日本での生活について説明します。事務局長と私は途中で退座して次の会場へ急ぐ予定でしたが、次の会場への生徒の到着が一部遅れたので、ほとんど学生の説明を聞いていました。午後3時頃に、すぐ近くの会場、勤労福祉センターへ移動し、今度は今年初参加のアセアン諸国の生徒たちの含まれる AM グループの前で、先ほどと同様に局長、私の順番で話をします。
最後に、車でロイヤルオークホテルの地下会議場へ移動し、4時半頃から最大人数の350名の CM グループの前で、局長、私の順番に話をします。3回同じことをやるとさすがにお互いにマンネリ化してきます。お互いに、原稿を読まずにアドリブなので、内容はほとんど同じとはいえ、少しずつ違う表現や言葉になります。このホテルは ENN グループの宿泊施設です。ですから話が終わった後、我々は宿泊の大津プリンスホテルへ戻り、そこで CM, AM グループとともにバイキングの夕食です。食後は educator’s meeting を聞いていました。私は参加しなくてもいいのですが、ついでですから聞いていました。数的にも多い、オーストラリア人の先生たちが活発に意見を出していました。始まる前に、初めての参加国のカンボジアやボルネイの先生と少し話ができました。
【2日目、日曜日】
朝食はいつものように広い会場でバイキングです。そして、朝を待っていたかのように私の所に具合が悪いと言って順番に数人がやって来ます。今日は一番人数の多いCMグループのバスに乗るように言われているので、一番出発の遅いCM10のバスに同乗しました。いつものように、バスには二人の学生ボランティアと添乗員とガイドさんと30数名の7ヶ国の留学生が乗っています。CMグループは清水寺へ行きます。今年は昨年までと違って、ENNとAMグループは金閣寺と時間の関係でそれぞれ一カ所だけです。その代わり、時間は却ってたっぷりあります。私はいつものように、カメラマンになります。みんなデジカメを持っているので預かり、写真を撮ってあげます。マレーシアの女子生徒が私に興味を持ち、facebook に入っていると教えると、後で my friend になって欲しいと早速頼まれました。一昨年、昨年もこの仕事の後で4〜5人ずつ my friend が増えました。
昼食はいつもの嵐山です。うどんすき定食です。結構みんな器用に箸で食べています。これもいつものように、一部のインド人はほとんど食べられるものがなく、三種の神器、バナナ、ヨーグルト、パンです。添乗員が準備しています。食後は少し嵐山を散策する時間があります。私も初めて渡月橋を渡りました。去年までは時間の関係で、橋は渡らないように指導していたのでした。
15時35分の新幹線のぞみに乗って京都を出発し、17時58分には広島へ着きました。そのまま、18時半にはお好み物語駅前広場へ行き夕食です。これも例年のように非常に好評です。外国人にはこのように目の前で焼く演出が最高なのです。しかも、デザートにアイスクリームがあります。生卵を割る時、早業で二個を同時に割ります。黄身が二個ずつあります。最初は余りに早く割るから一度に二個を割っているのだと思っていました。でも、よく見ると卵は一個なのに黄身が二個あるのです。店長に聞くと全部双子の卵を仕入れているそうです。こんなの初めて聞きました。もちろん、回りの留学生にも説明しました。隣のグループですが、食後に盛り上がって、ニュージーランドのマオリ族の男子生徒(有名なNZラグビー選手のように体格がいい)二人が小柄な店主を両脇から抱え上げて騒いでいました。私たちのテーブルには、一人酔っ払いがいて少しはらはらしましたが、店主もよく知っているようで、ほどよくたしなめてくれていました。回りの留学生には、あれが日本の典型的な酔っ払いだと教えてあげました。
それから、CM,AMグループの宿泊先であるリーガロイヤルホテルへ着きます。昨日同様、ENNグループだけは、安芸グランドホテルと別のホテルです。昼食場の嵐山やお好み焼き屋、そしてホテルで少しずつ生徒を診察しています。今日は全部で12人です。やはり多いのは微熱、のどの痛み、鼻づまりなどの風邪症状、めまい等の車酔いなどです。
【3日目】
朝、いつものように患者が待っているのを覚悟しながらバイキングの朝食会場へ急ぎます。例年の如く、耳で計る簡易用体温計で留学生や引率の先生は全員入り口で体温をチェックされています。ところが、引率の先生と間違われたらしく、学生ボランティアに「体温を測りなさい!」と英語で呼び止められました。確かに、私は南方系の顔をしているので、タイでもベトナムでもネパールでも現地の人に似ていると言われたことがあります。それにしても、だいぶ身内では有名になった私の顔をまだ覚えていなかったようです。彼女はずいぶん恐縮していました。
今日はCM5のバスに決めました。昨年からは、なるべく色々なバスに乗って、色々な留学生や添乗員やガイドや学生ボランティアと知り合えるようにしています。今日は各グループによってかなり内容が違っているようです。CM5のバスは午前中、広島市総合防災センターへ行きます。このバスは中々ユニークです。フィリピンのおかまっぽい、S君がいます。憎めないです。こういう生徒が一人でもいるとバス全体が賑やかになります。煙体験はともかく、消火体験や地震体験、消防車体験では彼のふにゃふにゃした動きを見ているだけでも楽しくなります。時々参加者に見かける、日本人のお母さんとのハーフの女子生徒とも仲良くなりました。当然の如く、日本語がかなりできます。日本にも何回か来たことはあるそうです。ENNグループは午前中に原爆ドームへ行き、午後はYMCAによる日本語学習のようです。
昼食は、これも昨年と同様、有名なおにぎり屋のむさしです。大きな鍋でのうどんとのセットです。おせっかいな私は、医者であることを忘れ、箸でつまみ上げるのが難しいうどんを順番についであげました。讃岐うどんにこだわる私ですが、ここのうどんは意外においしいのです。そして、昨日買っておいた生八つ橋を日本のデザートだと回りのみんなに配りました。
午後はハイライトの原爆ドームです。もちろん、公園一帯の原爆の子の像、供養塔、慰霊碑などをゆっくりガイドさんの説明で見て回ります。それから、資料館に行き悲惨な原爆の実態を留学生に見せるのです。きれい事かもしれませんが、これが平和を願うAFSの原点でもあります。みんなで入場する前に、一人の生徒の具合が悪くなったので、喫茶室に連れて行き診療しました。それで、面倒になって今回は資料館には入らずにガイドさんたちと喫茶室でゆっくり待機することにしました。
このグループは今夜がお好み焼きですが、私はリーガロイヤルホテルでのAMグループ(アセアン諸国10ヶ国)の秋葉広島市長との夕食会に参加しました。秋葉市長もAFSのリターニーで先輩になりますが、場慣れしているせいもあり、事務局長にもまして上手な演説です。昨年は、ここ広島でJENESYSフェスティバルがあり、同じく秋葉市長も来られました。その時にご挨拶し、後から私の著書を贈呈させていただきました。ご丁寧に、受け取りの葉書もいただきました。しかも、今回お話しすると、非常にお忙しいはずなのに、気分転換にと私の本を全部読んだと言われます。非常に嬉しい予期せぬことでした。
患者に関しては、夜、安芸グランドホテルの男子生徒が浴室のドアに足の指を挟んで出血しているとの電話報告がありました。最初は止血したと言うので、翌朝出発前に診察しようかと思っていましたが、しばらくしてまた出血しだしたと連絡があり、縫合が必要だろうと判断し、近くの病院へ行かせました。この日は合計10名の患者でした。
【4日目、移動日】
今日は前半最後の日で、大事な日です。全国各地のAFS支部ボランティアの家庭へ送り出す移動日です。今朝突然39.2℃の熱発のニュージーランドの女子生徒がいます。風邪症状です。こういう場合は支部へ送ることができません。スタッフとホテル滞在です。午後病院へ連れて行ったようですが、やはりインフルエンザは陰性でした。もう一人、昨日突然40.4℃の熱を出したマレーシアの女子生徒もいます。今朝は37℃以下に治まっています。でも、まだ少し頭痛等の症状もあります。本人もまだ少し不安のようでもあり、居残りが決定しました。その他にも安芸グランドホテル滞在の生徒も広島駅へ行く前にリーガホテルに立ち寄らせ、私が診察しました。昨夜、荷物を持ち上げた時に左肘をねじって痛めたというオーストラリアの女子生徒がいました。前腕・上腕に渡って少し赤く腫れ上がっているので、私の診断は外傷ではなく、峰窩織炎です。それで、説明して抗菌剤を3日分渡しました。でも、後日談で、この生徒は行き先の支部長の判断で新幹線を途中下車させられ、病院へ行かされたそうです。でも、もちろん骨折や捻挫はなく、後で聞くと翌日には腫れも引き、私の診断が正しかったことが証明されました。
このように、非常に慌ただしく最後の朝を過ごした私は何とか予定通りに博多支部へ行く、11時29分の新幹線こだまに乗り込みました。普段は、AFS博多支部員、ボランティアです。来年からは支部長になります。今回は時間の関係で大分、玉名支部等は別の列車で、博多支部と一緒なのは福岡支部のみでした。昼過ぎに博多駅に着き、福岡支部とは別れ、私は博多支部への12名と合流しました。昨年までと同様の、インド、インドネシア、フィリピン、タイ、オーストラリア(4名)、ニュージーランド、マレーシアと今回初めてのベトナムの生徒11名、それと日本語の上手なENN引率のオーストラリア人の男性先生です。
準備した駅地下の会議室でホストファミリーとともにオリエンテーションを終了して解散ですが、一部迎えが遅れる家族がいるので、支部員とオーストラリア、インドネシア、ベトナムの3人女子生徒を連れ、地下街をぶらぶらし、喫茶店に入りパフェなどを食べました。今日、火曜日から日曜日までは留学生たちは各地のAFS支部で過ごします。博多支部では3日間、西南高校へ通学し、日曜日には年間留学生二人(アイスランド、ドイツ女子生徒)と共に、お別れパーティをしました。後で聞くと、関東の支部では東京ディズニーランドへ連れて行ったり、関西ではユニバーサルスタジオへ連れて行ったりしたようです。
(特に、AFS支部の関係者、JENESYSホストファミリーのみなさんへ)
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ホテルからびわ湖の眺め
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そろいの青トレーナーでオリエンテーション
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先生たちのトレーナーはグレー
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ブルネイの生徒たち
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みんなで清水寺へ
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清水寺
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清水寺 CMグループ
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大学生ボランティアと
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移動のバスの中
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清水寺
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うどんすき定食 嵐山
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嵐山
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京都から広島への新幹線
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広島お好み焼き
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お好み焼き
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お好み焼き 店主と
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お好み焼き お店の人と
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地震体験
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消火訓練
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消防車の前で
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うどんとおにぎり 武蔵
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原爆ドーム 学生ボランティア
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原爆ドーム
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フィリピンのおかまコンビ
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平和公園
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秋葉広島市長
高田AFS日本協会事務局長 -
ASEANパーティ
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ASEANパーティ
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ASEANパーティ
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AFS博多支部
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AFS博多支部パーティ
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博多支部パーティ
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福岡空港でお別れ
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