2010/12/15 - 2011/01/01
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ヌールッディーンさん
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プラーナー・キラーはムガル帝国のフマユーン帝が16世紀に城砦を造り、スール朝のシェール・シャーが現存する建物を建て、フマユーンが奪い返して改修した城砦で、ムガル朝のアーグラー城やデリーのラール・キラーより前に使用されていた初期の城砦です。
インド門から東に1キロちょっとの距離にありますが、私は南にあるフマユーン廟から30分ほど歩いてようやくたどり着きました。よほど時間と体力に余裕がなければ、このような行き方はお勧めしません。
城内にあるのは美しいキラーイ・クナ・モスクとシェール・マンデルという八角形プランの図書館(フマユーン帝がここの階段から落ちて亡くなったとされる場所)、あとはハンマームの廃墟とバーオリーという階段井戸のほか、城壁の内部にある極小の博物館くらいで、あとはあまり建物なども残っておらず、何もない敷地が広がっていました。
城門はラール・キラーなどよりも力強い感じで立派でした。
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キラーイ・クナ・モスク(QALA-I-KUHNA-MASJID)はスール朝のシェール・シャーが1541年に建てた美しいモスクです。
スタイルとしてはロディー朝からムガル朝初期への移行期に位置づけられるモスクで、シェール・シャーの出身地であるアフガン風に建てられていると言われます。特徴は美しく装飾された5つの開口部を正面に持つこと、側面と背面に出窓があること、背面の角に塔が付属していること、象嵌細工、腕木で支えられた庇、フレームのあるアーチなどで、特にミフラーブの装飾が見事だとされています。
この写真は背面からのもので出窓と塔が見えます。隅に塔がついているので、私ははモスクではなく城ではないかと思うほどでしたが、正面に回るとこうした武骨な面とは異なる彫刻が施されていて驚きました。 -
キラーイ・クナ・モスクの正面は5つの開口部を持ち、横長のプランを持ち、中庭を持たない独立した建築でインドに独特のスタイルとなっています。
中央にドームが一つあり、正面のイーワーンの周囲が特に美しく装飾されていたのが印象的でした。 -
イチオシ
キラーイ・クナ・モスクのファサードの装飾のレベルはとても高く、インドで見た建築の装飾の中では最高レベルのものの一つだと思います。
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キラーイ・クナ・モスクの外観上のもう一つの特徴はやはりこの庇でしょう。石造建築なのに庇があるというのは構造的に見るとかなり無理があるというか、重たい石で庇をつくっても壊れやすいと思うので、あまり合理的だとは思わないのですが、木造建築の伝統をそのまま伝えているインドの石造建築の特徴となっています。
私は今回の旅行で、インドで建築を見ると、思わず「庇はあるか?」と探すようになってしまいました。 -
キラーイ・クナ・モスクのミフラーブ。確かによく装飾されていて美しいです。
ただ、個人的にはファサードの装飾の方が気に入っています。
このモスクはインドで見た中では最も美しいモスクかもしれません。
まぁ、イランのマスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラーやマスジェデ・エマーム(王のモスク)などとは比較になりませんが…。 -
キラーイ・クナ・モスクの中央礼拝室の移行部。
四隅の処理の仕方はインドのペルシア風の移行部ではお馴染みのパターンです。このあたりをムカルナスなどで処理するのを見慣れていると、いかにも地味で物足りない感じがします。
その上のタイルっぽい装飾はなかなか繊細な感じがして良いと思います。 -
キラーイ・クナ・モスクの5つあるベイのうち、中央の両隣のベイはこのような感じになっています。
移行部がインド風の処理(階段のように上がっていく)になっており、天井も屋根にドームが乗っていないこともあってか扁平な曲面になっています。インドではこの形もよく見かけました。他の地域では見たことがないので、どこからこのようなスタイルが出てきて普及したのか興味があります。 -
シェール・マンデル。
八角形のプランは良く考えると墓廟建築で頻出していたものであることに気づきました。ドームではなくチャトリが載っており、本体が2階建てになっていますが、大まかな構造は墓廟建築と意外と似ているように思いました。
庇があることなど、インドの土着的な要素がやはり目を引きます。
この近くにさらにバーオリーという水利施設があるようですが、私はそれは見ませんでした。また、ハンマームの廃墟もありましたが、水道が中にあることなどのほかはそれほど興味深いものでもなく、博物館は5分くらいで見られるものでした。
プラーナー・キラーの見学時間はそれほどかからないように思います。普通なら30分前後で見られるでしょう。私はモスクなどを見るのに時間を割く方なのですが1時間程度で見終わりました。
ということで、プラーナー・キラーはアクセスがいまいち良くない割には見るものは多くないです。私のようなモスク好きにとっては、なかなか見ごたえがあるモスクがあるので行った甲斐はありました。 -
プラーナー・キラーの向かいにKHAIR-U'L-MANAZIL MASJIDというアクバル時代の1561年に建造されたモスクがあったので入ってみました。
エントランスのイーワーンの石の積み方が何か妙にぎこちなさを感じさせます。アーチではなく持ち送り構造なのかと思わせるような感じです。 -
エントランスのゲートをくぐるとモスク本体が見えてきました。
中庭を作るアーケードとモスク本体が一応形はつながりながら、機能的には分化しているのがインドのモスクの特徴です。 -
主礼拝室のミフラーブとミンバルが見えます。
ドームを支えるスクィンチとそこに至る移行部の処理の仕方はインドの定番のパターンを使っています。 -
インドのモスクは奥行きがないまま大きなアーチでベイを区切っているものが多いので、大抵このようなガランとした雰囲気になっています。割と典型的なのが撮れたので掲載してみました。
中東の多柱式モスクであれば礼拝空間は全体として横長であっても、縦方向ももっと多くのベイに区切られ、柱もあるのであまりガランとした感じにはならないのですし、ペルシアなどの個々のベイがドームを持つ構造だと空間に変化が生まれて独特の雰囲気を醸し出すのですが、インドではこういう「何もない空間」という感じになることが多い気がします。個人的には少し物足りない感じがします。
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