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『バンデアイ・スレイ』は、今までの遺跡とは異なり、赤色砂岩で出来た遺跡。<br /><br />彫刻類がとてもすばらしく、やさしさと温かみを感じる遺跡。<br /><br />シェムリアップの市内からは車での約1時間の距離にある。<br />道中は、田園風景が広がりのどかで気持ちが良かった。<br /><br />写真は、『バンデアイ・スレイ』のレリーフのひとつ。<br />カイラス山で瞑想するシヴァ神とそれを邪魔する魔王ラーヴァナ。

カンボジア(4) 東洋のモナリザ バンテアイ・スレイ

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2009/12/30 - 2010/01/02

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jun2

jun2さん

『バンデアイ・スレイ』は、今までの遺跡とは異なり、赤色砂岩で出来た遺跡。

彫刻類がとてもすばらしく、やさしさと温かみを感じる遺跡。

シェムリアップの市内からは車での約1時間の距離にある。
道中は、田園風景が広がりのどかで気持ちが良かった。

写真は、『バンデアイ・スレイ』のレリーフのひとつ。
カイラス山で瞑想するシヴァ神とそれを邪魔する魔王ラーヴァナ。

旅行の満足度
4.5
観光
5.0
ホテル
2.5
グルメ
3.0
交通
3.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
10万円 - 15万円
  • シェムリアップの中心部から北東へ45Km、車異動で約1時間で『バンテアイ・スレイ』に到着。<br /><br />道中には、村が点在しており、高床式の家が見ることが出来る。<br /><br />こういった村では飲み水が不足しているため、井戸を掘るボランティア活動が盛んに行われているようで、寄付をした人の看板がたくさん建てられていた。<br /><br />写真は、『バンデアイ・スレイ』駐車場横の売店。<br /><br />道中とは異なり、あまりにも近代的な建物の為、かなりギャップが感じられる。

    シェムリアップの中心部から北東へ45Km、車異動で約1時間で『バンテアイ・スレイ』に到着。

    道中には、村が点在しており、高床式の家が見ることが出来る。

    こういった村では飲み水が不足しているため、井戸を掘るボランティア活動が盛んに行われているようで、寄付をした人の看板がたくさん建てられていた。

    写真は、『バンデアイ・スレイ』駐車場横の売店。

    道中とは異なり、あまりにも近代的な建物の為、かなりギャップが感じられる。

  • 駐車場から『バンテアイ・スレイ』遺跡までは少し歩くことになる。<br /><br />そのときの風景。<br /><br />田植えしたての田んぼの横を歩くと、すがすがしい風と共にまるで日本にいるかの錯覚を覚えてしまう。

    駐車場から『バンテアイ・スレイ』遺跡までは少し歩くことになる。

    そのときの風景。

    田植えしたての田んぼの横を歩くと、すがすがしい風と共にまるで日本にいるかの錯覚を覚えてしまう。

  • 『バンテアイ・スレイ』は、967年にラージェンドラヴァルマン王により創設され、息子であるジャヤーヴァルマン5世の時代に完成した寺院。<br /><br />バンテアイは砦、スレイは女という意味から、「女の砦」という意味を持っている。<br /><br />塔門の上に施されたレリーフが非常に印象的な遺跡。<br />他の遺跡と異なり赤色砂岩を基本として作られており、装飾の彫の深さと共にその赤みを帯びた色から、やさしさと暖かさが伝わってくる。<br /><br />こんなところからもスレイ(=女)を感じ取れますね。<br />

    『バンテアイ・スレイ』は、967年にラージェンドラヴァルマン王により創設され、息子であるジャヤーヴァルマン5世の時代に完成した寺院。

    バンテアイは砦、スレイは女という意味から、「女の砦」という意味を持っている。

    塔門の上に施されたレリーフが非常に印象的な遺跡。
    他の遺跡と異なり赤色砂岩を基本として作られており、装飾の彫の深さと共にその赤みを帯びた色から、やさしさと暖かさが伝わってくる。

    こんなところからもスレイ(=女)を感じ取れますね。

  • 装飾は塔門の上のレリーフだけでなく、門の柱部分にも細かな装飾がなされている。<br /><br />この柱には、カーラが描かれている。<br />(もうひとつはガルーダなんだろうか?)<br /><br />カーラは、時間を象徴する神で死者の王である「ヤマ」の別名。<br /><br />インド神話では、食欲旺盛で自分自身の体まで食べてしまったので顔だけになっているんだとか。<br />結構かわいい存在だな。

    装飾は塔門の上のレリーフだけでなく、門の柱部分にも細かな装飾がなされている。

    この柱には、カーラが描かれている。
    (もうひとつはガルーダなんだろうか?)

    カーラは、時間を象徴する神で死者の王である「ヤマ」の別名。

    インド神話では、食欲旺盛で自分自身の体まで食べてしまったので顔だけになっているんだとか。
    結構かわいい存在だな。

  • 塔門をくぐると、両側にリンガが配置された参道が続いている。<br /><br />

    塔門をくぐると、両側にリンガが配置された参道が続いている。

  • 参道途中の左右にも塔門がある。<br />こちらは進行右側にある塔門のレリーフ。<br /><br />ヴィシュヌ神の化身「ナラシンハ」が、阿修羅王を組みふしている場面。<br />「ナラシンハ」はライオンの獣人。<br /><br />阿修羅王はひっくり返って描かれている。

    参道途中の左右にも塔門がある。
    こちらは進行右側にある塔門のレリーフ。

    ヴィシュヌ神の化身「ナラシンハ」が、阿修羅王を組みふしている場面。
    「ナラシンハ」はライオンの獣人。

    阿修羅王はひっくり返って描かれている。

  • こちらは塔門の上にあっただろうレリーフ。<br />塔門は崩れてしまったけど、レリーフだけが置かれている状態。<br /><br />これは、古代英雄であるコーサラ国のラーマ王子の活躍が書かれた「ラーマーヤナ物語」の一場面で、魔王ラーヴァナがシータ姫を誘拐するところを描いたもの。<br /><br />残念だけど、ラーヴァナの顔の部分は欠けている。<br />

    こちらは塔門の上にあっただろうレリーフ。
    塔門は崩れてしまったけど、レリーフだけが置かれている状態。

    これは、古代英雄であるコーサラ国のラーマ王子の活躍が書かれた「ラーマーヤナ物語」の一場面で、魔王ラーヴァナがシータ姫を誘拐するところを描いたもの。

    残念だけど、ラーヴァナの顔の部分は欠けている。

  • ヴィシュヌ神の妻「ラクシュミー」が、像の聖水で身を清めている場面。<br /><br />ラクシュミーはヒンドゥー教の女神で、愛・美・繁栄の神とされている。<br /><br />その下には、両手にナーガを抱えたガルーダが描かれている。<br /><br /><br /><br />

    ヴィシュヌ神の妻「ラクシュミー」が、像の聖水で身を清めている場面。

    ラクシュミーはヒンドゥー教の女神で、愛・美・繁栄の神とされている。

    その下には、両手にナーガを抱えたガルーダが描かれている。



  • 『バンデアイ・スレイ』は、967年の創建とされており、今回回ったアンコール遺跡群中で最も古い遺跡となっている。<br /><br />しかしここの装飾特にレリーフの完成度・美しさは群を抜いている。<br /><br />このように斜めから見ると、彫の深さ・精巧さが良く分かる。

    『バンデアイ・スレイ』は、967年の創建とされており、今回回ったアンコール遺跡群中で最も古い遺跡となっている。

    しかしここの装飾特にレリーフの完成度・美しさは群を抜いている。

    このように斜めから見ると、彫の深さ・精巧さが良く分かる。

  • 第2周壁を抜け、右側の経堂から中央祠堂を写したもの。<br /><br />写真に写っている建物を構成するその一つ一つが見事に装飾されている。<br /><br />ここ『バンデアイ・スレイ』は、今回見学した遺跡の中で最も古い遺跡だけど、最も保存状態が良い気がする。

    第2周壁を抜け、右側の経堂から中央祠堂を写したもの。

    写真に写っている建物を構成するその一つ一つが見事に装飾されている。

    ここ『バンデアイ・スレイ』は、今回見学した遺跡の中で最も古い遺跡だけど、最も保存状態が良い気がする。

  • カイラス山で瞑想するシヴァ神とそれを邪魔する魔王ラーヴァナが描かれたレリーフ。<br /><br />20本の腕と10の頭を持つ魔王ラーヴァナがとても印象的。<br />

    カイラス山で瞑想するシヴァ神とそれを邪魔する魔王ラーヴァナが描かれたレリーフ。

    20本の腕と10の頭を持つ魔王ラーヴァナがとても印象的。

  • シヴァ神の踊りのレリーフ。<br /><br />周りで一緒に踊っているのは、カーラなんだろうか?<br />体が描かれているので、自信が無い。<br /><br />左下で座っているのは、カリーカラミヤ。<br />多くの王がその美しさを奪い合って争ったことを憂いでシヴァ神に美貌と魅力を破壊することを依頼した。<br /><br />破壊と創造の神であるシヴァ神は踊りで、その美しさを破壊した。<br />左下にあるその姿は、破壊してもらった後の姿なんだろうか?<br /><br />右下には雷神インドラ神が太鼓をたたいている。

    シヴァ神の踊りのレリーフ。

    周りで一緒に踊っているのは、カーラなんだろうか?
    体が描かれているので、自信が無い。

    左下で座っているのは、カリーカラミヤ。
    多くの王がその美しさを奪い合って争ったことを憂いでシヴァ神に美貌と魅力を破壊することを依頼した。

    破壊と創造の神であるシヴァ神は踊りで、その美しさを破壊した。
    左下にあるその姿は、破壊してもらった後の姿なんだろうか?

    右下には雷神インドラ神が太鼓をたたいている。

  • 東洋のモナリザと呼ばれるほど見事に彫りこまれたデバダー。<br /><br />彫りの深さ、赤みを帯びた色彩、丸みを帯びた優しい顔つきが、周りの装飾ともあいまってとっても見事。<br /><br />でもほんとの東洋のモナリザは、これではなくちょうど立ち入り禁止区域の中にあり直接見れない模様。(これは北塔の西側から見たデバダー。東洋のモナリザといわれるデバダーと同じ形)<br /><br />今はどうなんだろうな。

    東洋のモナリザと呼ばれるほど見事に彫りこまれたデバダー。

    彫りの深さ、赤みを帯びた色彩、丸みを帯びた優しい顔つきが、周りの装飾ともあいまってとっても見事。

    でもほんとの東洋のモナリザは、これではなくちょうど立ち入り禁止区域の中にあり直接見れない模様。(これは北塔の西側から見たデバダー。東洋のモナリザといわれるデバダーと同じ形)

    今はどうなんだろうな。

  • 北塔の全体像。<br /><br />入り口左右のデバダー像だけでなく、入り口地上部に配置されたレリーフやその上部にもいろいろな装飾がなされている。<br /><br />1千年以上も前に、創られたということは、その想像力、技法、工法どれをとっても感心される。

    北塔の全体像。

    入り口左右のデバダー像だけでなく、入り口地上部に配置されたレリーフやその上部にもいろいろな装飾がなされている。

    1千年以上も前に、創られたということは、その想像力、技法、工法どれをとっても感心される。

  • 『バンデアイ・スレイ』の全景。<br /><br />この写真がアンコール遺跡群の入場券の写真になっているんですよね。<br /><br />こじんまりした遺跡ですが、1時間掛けて見に来る価値が十分。<br /><br />アンコール遺跡群の中では異色かもしれませんが、個人的にはかなり気に入った遺跡です。<br /><br />もっと勉強してからもう一度来たい遺跡ですね。<br />そうすればその遺跡・その装飾がもっと楽しめるんだろうな。

    『バンデアイ・スレイ』の全景。

    この写真がアンコール遺跡群の入場券の写真になっているんですよね。

    こじんまりした遺跡ですが、1時間掛けて見に来る価値が十分。

    アンコール遺跡群の中では異色かもしれませんが、個人的にはかなり気に入った遺跡です。

    もっと勉強してからもう一度来たい遺跡ですね。
    そうすればその遺跡・その装飾がもっと楽しめるんだろうな。

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