2010/03/22 - 2010/03/29
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mac-macさん
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旅は6日目。
ベオグラードを出発し、モクラ・ゴラに向かいます。
モクラ・ゴラへはベオグラードから直接行くことはできないので、
まずウジツェという街までベオグラードから国鉄で向かい、
そこからはバスに乗り換えてモクラ・ゴラ向かいます。
モクラ・ゴラへ向かう目的は、映画監督であるエミール・クストリッツァが建設した映画村と、映画の撮影地に行くこと。
クストリッツァ監督は、日本の方にはなじみが薄いですが、世界三大映画祭の全ての監督賞を受賞したという、旧ユーゴスラビアを代表するすごい映画監督なのです。
彼が、映画「ライフ・イズ・ミラクル」を撮影したのがモクラ・ゴラなのですが、風景を気に入って、撮影終了後に村ごと買い取ってしまい、映画村や学校・ホテルなどを建設したそうです。
今回の目的は、その映画村に行くことと、それ以上に、ライフ・イズ・ミラクルの主人公「ルカ」の家に行くことです。
そのルカの家は、映画村から少し歩いた、シャルガン8という観光鉄道の線路沿にあり、山の斜面に位置しています。
残念ながら、私たちが訪れた時は、冬季だったため、運転はしていませんでした。
鉄道が運行している時期なら、ルカの家の前で少し泊まってくれるそうなので、普通は鉄道で向かいます。
ベオグラード(10:10) → ウジツェ(14:20)(国鉄)
ウジツェ(15:00) → モクラゴーラ(16:00)(バス)
モクラゴーラ(18:50) → ウジツェ(19:30)(バス)
ウジツェ(26:20) → ベオグラード(翌7:00)(国鉄)
という、かなりハードなスケジュール
私は今までパリやロンドンなど、世界中から観光客が大勢集まる場所にしか行ったことしかなく、妻に至っては初の海外旅行。
首都から遠く離れた小さな村の、こんな山奥に無事に行って帰れるか、かなり不安を感じていましたが、ヒッチハイクや野宿を覚悟で出発。
とても新婚旅行とは思えない、ハードな旅行になってしまいました・・・
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
朝食後、一泊分の荷物をまとめて、ベオグラード駅へ出発。
切符や時刻表に出発ホームが書かれているらしいが、よくわからない・・・、しかし、列車のドアに、行き先と主要停車駅を書いた紙が貼られているので、すぐにわかった。A4の紙をドアにセロテープで貼るという、簡単な行き先表示。
他の列車に比べ、落書きの少ない比較的きれいな車両だった。 -
世界の車窓からでよく見る光景です。
客室は6人部屋。3人×2の向かい合わせの席。私たち以外は地元の方のようです。
向かいに老夫婦が座っており、どこまで行くのか聞かれたので「ウジツェ」と答えると喜んでくれ、「私たちもそこで降りる」と言ってくれたように聞こえたが、なぜか途中の駅で降りて行った?? -
時間通りに出発。
しかし次の駅までは、歩いた方が早いくらいの、のんびりとしたスピードだった。
窓が曇っているので、景色があまり楽しめない・・・ -
Pozagaという、小さな町に到着。ここまで来れば、ウジツェはもうすぐ。
他の路線が乗り入れているようで、降りる人が多い。
ここで20分くらい停車した。定刻からは大幅に遅れています・・・ -
通常なら3時間くらいで到着するところ、1時間遅れてようやくウジツェに到着。
山沿いにつくられた立派な駅だった。
ここでもたくさんの人が降りていく。 -
駅から見たウジツェの街の風景。
真ん中の大きいホテルは、クストリッツァ監督の「ウェディングベルを鳴らせ」でも登場します。田舎から出てきた男の子がこの街に着き、初めてこの大きいホテルを見てびっくりし、橋の上に立ち止まって階数を数えるというシーンがありました。 -
そんな景色を楽しむ暇もなく、バスターミナルを探す。
駅前を散歩していた親子に「駅を出て右側にあるあの建物がバスターミナルだ」と教えてもらった。
切符を購入するが、英語が出来ない係員だったため若干手こずった。ガイドブックの写真を見せたりしながら、何とか購入。
時刻表を見ると、3時ちょうどのバスがあるらしい。
もう時間がないので、昼ご飯は抜きにして乗り場に向かった。 -
バスは、マイクロバスに毛が生えたような小さい車両。直ぐに満員になってしまい、通路に立って乗るはめに。
横に到着していたベオグラード行きのバスは、ピカピカの2階建てバスだったのに。
途中で席が空いたので座ると、横にいたお婆さんにモクラ・ゴラに着くまで、ずっとセルビア語で話しかけられた。英語で「ごめん、セルビア語は分からないんです」といっても、お構いなし。 -
駅が近づくと、周りに座っていた人たちが、「あれがモクラゴーラだ、クストリッツァ監督は知っているか!次で降りろ」と教えてくれ、停車すると「ここだ!降りろ降りろ!」と3人くらいに背中をたたかれた。
お礼を言い、急いでバスを降りると、横に座っていたお婆さんも偶然この駅だったらしく、一緒に降りた。
写真に写っている、ベンチも標識も何もないここがバス停だそうです・・・ -
バス停を降りたところに、「ホテル・メチャブニク 200m先」の看板があったので、映画村の場所は直ぐに分かった。
メチャブニクとは、モクラ・ゴラ村にある丘の名前で、クストリッツァの映画村は、メチャブニクの丘に建てられている。
とりあえず、看板に従って、坂を上っていくことに。 -
かなり急な坂だが、先ほどのお婆さんも頑張って昇っている。
-
坂を上がりきったところに、入り口が。
これがクストリッツァ映画村の入り口。
入場料が必要と聞いていたが、入り口に係員が立っているだけで、無料で中に入れてくれた。 -
なんと、クストリッツァ監督が!思わずカメラを向けてしまった。
直ぐに奥に引っ込んでしまい、話をすることは出来なかった。
改装工事をしている箇所が多かったが、その指揮でもしていたのだろうか? -
なんとこれ、ジョニー・デップだそうです・・・?
2008年からここの映画館で映画祭をやっているそうだが、今年のオープニングセレモニーにジョニー・デップがゲストで登場したそうです。 -
施設の中にはホテルやプール・映画館やレストランまであり、一日楽しめるようになっているが、今回の私たちの目的は、あくまでも「ルカの家」。
時間も午後4時をすぎ、暗くなってきたので、先を急ぐことに。
お店の店員にルカの家の場所を訪ねると、「教えてあげるから着いてきて」と案内してくれた。彼女が指を指した先は、遠く山の中腹にぽつんと建っている、小さな白い家。地図上ではどこにあるか把握していたつもりだが、いざ現地にきて見てみると遠い・・・
大体分かってはいたが、「どうやっていけばいい?」と聞くと、「車じゃないと行けない。シャルガン8は運休中だから電車は無理」と言わる。
「歩いていくとどれくらいかる?」と聞くと、驚いた顔をされ「歩いて!無理無理!」と、店へ立ち去っていった。
無理と言われようが、わざわざここまで来たのだから行かないわけにはいかない。ということで、山へ向かって歩いていった。 -
村を出て、先ほど降りたバス停に戻り、道をボスニア方面に向かっていく。
すると、モクラ・ゴラの案内の看板が現れた。 -
途中で道をそれ、山の方に入っていく。
-
だんだんと民家も少なくなってきた・・・
-
山の中腹、シャルガン8の線路に出た。
ルカの家はもっと上にある。
しかし、山の斜面からは山の上の家を見ることは出来なかった。後はカンで昇っていくしかない・・・
シャルガン8とは、ボスニアとセルビアを結ぶ鉄道路線だが、セルビア側は工事が終わっているが、ボスニア側はなかなか進んでおらず、セルビア側の完成部分だけで観光鉄道として運転している鉄道路線です。
映画「ライフ・イズ・ミラクル」は、この鉄道建設を題材にした物語です。 -
時刻も5時を過ぎ、何度か諦めかけたが、何とか無事到着・・・
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なんと書いているかは分かりませんが、駅の標識があります。
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家の中を撮影。もちろん中には入れない。
一通りの家財道具は揃っているようだ。 -
左の赤いのが、映画に出てきた手漕ぎ車。
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そしてこれが、線路を走るルカの車です。
タイヤはレールに溶接されていて、動かせないようになっている。 -
しかし、こんな遠いところまで、行き当たりばったりでよく来れたもんだと感動しました。
暗くなって山を下りるのは危険なので、そろそろ戻ることに。
地面のキャタピラーの痕は、きっとメンテナンスや映画撮影のための人を運ぶためのもだと思われる。
遠くに、クストリッツァ村が見えます。 -
途中、おしゃれな家を発見。
庭で子供がキャッチボールで遊んでいた。 -
午後6時半。来るときに降りたバス停に到着し、バスを待つ。
当たりは真っ暗になった。
時刻表はもちろん無く、この時間にまだバスが走っているかどうかすら分からない。ヒッチハイクを覚悟で待ってみる。
すると30分くらいしてバスが到着。助かった・・・
客は私たちだけで、運転手はFMを大音量でかけてタバコを吸いながら、ウジツェに向けて爆走します。 -
ウジツェ駅に到着。早速ベオグラード行きのバスを調べるが、最終はついさっき出てしまったらしい。
鉄道駅を見てみると、深夜2時20分発のベオグラード行きがあるらしい。あと6時間もある・・・
とりあえず切符だけ購入し、夕食に出かけることに。 -
「コナック」という、伝統的セルビア料理をいただけるレストラン。
旅行客もよくくるのか、対応はいい。
「英語のメニューは無いけどいい?」と初めに断られたが、ガイドブックの写真を見せて注文。 -
奥では、地元の人たちが飲んでいる。
食事をしているのは私たちだけ。
みんな知り合いのようで、地元の人のたまり場になっているみたいです。 -
カラジョルジェヴァ・シュニッツラという、セルビアの伝統料理。
白チーズを牛肉で包んで揚げた、セルビア風のカツだそうです。
見た通りの味ですが、美味しかったです。 -
パルティザン広場。
夜にもかかわらず、人でにぎわっていた。
ど真ん中で大型犬同士が喧嘩していたのが印象的・・・ -
-
-
ウジツェ駅。列車の出発までしばらく時間がある。
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夜のデュティナ川。
きれいですね。 -
ようやく出発時間。
というか、ずっとホームに止まっていた。
客室の電気がつかなかったが、発車間際になってようやくついた。 -
今度は定刻よりも2時間以上遅れて、明け方やっとベオグラードに到着。
列車の中ではほとんど眠ることができなかったので、ホテルに戻ってゆっくり休んだ。
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