2010/09/24 - 2010/09/24
710位(同エリア995件中)
もろずみさん
飛鳥巡りの後半はいよいよ謎の石造物群が点在する古代史の世界へ。
飛鳥時代より前の古墳時代のことは実はほとんどわかっていません。
それはまぁ、記紀の記述を信用すればある程度はわかりますが、記紀は奈良時代に成立したものなので真偽は何とも・・・。
そこで何か発掘すると、記紀にあるこのことじゃないだろうかという大発見につながります。
飛鳥はそんな大発見が日常的にある古代史ワンダーランドです。
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
-
飛鳥板蓋宮を後に明日香村の中心部を過ぎていきます。
中心とは言っても何があるわけでもなく、小さな集落という感じです。 -
軒下にはこんな行燈がぶら下がっていたりします。
先週終わったばかりのイベントの名残です。
こういうのも悪くないなぁ、と思うけど巡り合わせですからね。 -
イベントの中心は「犬養万葉記念館」。
万葉研究の第一人者だった犬養孝の資料が展示されています。
飛鳥は万葉集をテーマに歩くのも良いかも。 -
さて、資料館脇の坂道を上って行くと西国三十三観音霊場・7番札所の岡寺。
山号は東光山、寺号は龍蓋寺。
立派な仁王門は江戸初期の建造で国の重文です。 -
なかなか迫力のある2体の金剛力士像がお出迎え。
-
昭和の作ですが端正な三重塔があります。
-
塔の建つ場所が絶景ポイントです。
眼下には飛鳥京のあったエリアが一望できます。 -
西国三十三観音の札所は奈良には4ヶ寺あります。
いずれも名刹揃い。
この本堂も風格がありますね。 -
ご本尊は巨大な塑造如意輪観音坐像。
高さ4.6Mの塑造の仏像はもちろん日本一です。 -
境内でひと休みしている間にも巡礼者がちらほら。
いつかは行きたい西国巡礼です。
さて、上ってきた坂を戻りますか。 -
茶店の先で左に折れると小さな峠を越えます。
視界が開けると正面に国営飛鳥歴史公園の石舞台エリア。
空はどんよりですが、景色の明るさが何とも言えません。 -
飛鳥には彼岸花の咲き乱れる棚田が点在しています。
本来の目的はそれだったのですが、花はぽつぽつと咲くだけ。
残念だなぁ。 -
さて、飛鳥の里で一番人気の石舞台です。
蘇我馬子の墓であったという説もある巨岩を組み合わせた遺跡。
重機のない時代にこれだけのものが造られたというのは、蘇我氏の権勢の象徴と見るべきか。 -
岩に登ってはいけませんが、中には入れます。
岩の隙間から光が射して意外に明るいです。 -
建物一つ残ってないのに一級の観光地。
大人の修学旅行風のグループにボランティアガイドが説明しています。
話の内容より背後の二上山に興味をひかれます。 -
岩だけでも存在感十分の石舞台をあとにします。
『飛ぶ鳥の 明日香の川の上つ瀬に 生ふる玉藻は・・・』(柿本人麻呂)
の玉藻橋から見た飛鳥川。 -
ここからはのどかな里道が続きます。
少しだけ咲く彼岸花を撮っていると、田の水を見に来たおじさんに声を掛けられました。
道端で小一時間。奈良の人は人懐っこくて良いなぁ。 -
おじさんと別れて道なりに進むと橘寺に着きます。
この寺は聖徳太子生誕の地にあり、のちに太子自身が建立したと言われています。 -
なので本堂は太子堂で、脇には太子の愛馬が控えていたりします。
『橘の 寺の長屋に わが率寝(ゐね)し
童女放髪(うなゐはなり)は 髪あげつらむか』 (作者不詳)
聖人たる聖徳太子のお寺にしては、万葉集のこの歌は妙に艶めかしい・・・。 -
橘寺には謎の石造物である二面石があります。
右が善面、左が悪面という比較的わかりやすいもの。
当時から善悪は表裏一体という意味で見られていたのかは疑問。 -
創建時には今以上の大伽藍だったようです。
観音堂にある重文の如意輪観音は藤原期のもので、飛鳥時代の痕跡は二面石以外には残ってません。
新築された往生殿の天井がきれいでした。 -
橘寺の遠景です。
風景に広がりがあるので、これで彼岸花が満開だったら・・・。 -
道を隔てて川原寺跡。
飛鳥の四大寺に数えられた大寺であったと言いますが今は礎石のみ。
四大寺の他の3ヶ寺(法興寺、薬師寺、大官大寺)は平城京へ移って今もありますが、川原寺だけは飛鳥に残り衰退しました。
どうして残ったかは謎です。 -
さて、だいぶ良い時間になりました。
あとは高松塚に行って壁画館を見るとか、稲渕の棚田に行くとかルートはいくつかあります。
壁画館の閉館時間のこともあるしなぁ。 -
稲渕の彼岸花はあと一週間はかかりそうだしなぁ・・・。
『道の辺の いちしの花の いちしろく 人皆知りぬ 我が恋妻は』
万葉集に出てくる「いちし」は彼岸花のことのようですが、この一首しか詠まれてません。
恋の歌に似合う花だろうか? -
飛鳥を全部見ちゃったらもったいないし次回に残しておこうかな。
と考えている間に亀石に到着。飛鳥の石造物の人気ナンバーワン。
亀に見えるだけで用途は不明の巨岩ですが、古代の人にはこの形に合理性があったのでしょう。 -
左手に見えてきた森が天武・持統合葬陵。
天皇陵は近くに行っても絵にならないのでここから。 -
続いては「鬼の俎(まないた)」。
これも何に使ったものか? -
さらには「鬼の雪隠」。
名前の付け方に騙されちゃいけません。
俎も雪隠も地下に埋めた石棺が露出したものだろうというのが通説です。 -
はっきりしない天気の一日でしたが、何とかもちましたね。
この時期にしては気温も高めで彼岸花は空振りでしたが、道端のコスモスは咲き始めていました。 -
最後は吉備姫王塚の「猿石」です。
左が女で、右が山王権化つまり猿。
「亀石」は何か用途があったのだろうけど、この「猿石」は全くの謎。 -
こちらは左が法師で、右が男。
いずれもユーモラスな表情の石像です。
囲いの中なので見えませんが、どうやら背面にも顔があるようで、橘寺の二面石との共通点もあるようです。 -
ということで、飛鳥の里をひと回りして飛鳥駅にゴール。
少々欲張りすぎた気がしないでもないです。
飛鳥はまだ見所もたくさん残っているし、違うアプローチもできるのでまた歩きたいです。
花盛りの春か、彼岸花のリベンジか・・・。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 唐辛子婆さん 2010/10/22 08:28:06
- 飛鳥
- もろずみさん、おはようございます。
飛鳥ってわかりにくいと敬遠していましたけど
いいところですねえ!
もろずみさんの簡潔でわかりやすい解説つきだからこそでしょうけど。
彼岸花が満開じゃなくて残念でしたね。
>少しだけ咲く彼岸花を撮っていると、田の水を見に来たおじさんに
>声を掛けられました。道端で小一時間。奈良の人は人懐っこくて良いなぁ。
小1時間も!
何をおしゃべり?奈良の方々は歴史のことお詳しいんでしょうね。
姪が最近結婚して奈良に近い大阪に住んでいます。
ますます行ってみたくなりました。
唐辛子婆
- もろずみさん からの返信 2010/10/24 14:01:49
- RE: 飛鳥
- 唐辛子婆さん、こんにちは。
> 飛鳥ってわかりにくいと敬遠していましたけど
> いいところですねえ!
「やまとは国のまほろば」ですから。
特に飛鳥は素朴で優しい風景が広がっていて大らかな気分になれます。
> もろずみさんの簡潔でわかりやすい解説つきだからこそでしょうけど。
ありがとうございます。
だいぶ端折りましたが雰囲気だけでも伝われば。
> 小1時間も!
> 何をおしゃべり?奈良の方々は歴史のことお詳しいんでしょうね。
里山保全にはじまって、食糧自給率、個別補償制度、地域主権、地球温暖化、生物多様性、などなど。
そういえば歴史の話はしませんでしたね。きっと知らないんだな。
> 姪が最近結婚して奈良に近い大阪に住んでいます。
> ますます行ってみたくなりました。
奈良は逃げませんからじっくり計画してください。
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