大同旅行記(ブログ) 一覧に戻る
今日は『白登苗圃』で作業。<br /><br />◆白登苗圃◆<br />もともと砂地だったこの土地は針葉樹の育苗に最適で、2005年春からモンゴリマツやリョウトウナラの育苗を始めた。<br /><br />苗木のポットの底に入れる土作りをした。土をシャベルで掘り起こし、石や根を取り除いていく。けっこう大変な作業で腰にこたえる。植林作業ってのはホンマにひとつひとつを手作業でやってくんやなぁ、自分の手でやってみて、始めて地道な作業の大変さを実感した。地道な作業を積み重ね、何十年もかかって森が再生されていく。森林とは何にも代えられない本当に大切なもの。昼食時間になり、作業は終了。やはり、ホテルよりも美味しい食事についつい食べ過ぎてしまう。ここで作業している時が中国滞在中で一番天気が良かった。晴れ渡る真っ青な空と苗畑が続く景色は素晴らしすぎた。<br /><br />午後からは『環境林センター』の代替地を見学する。大同県周土庄鎮。ポプラの林(小老樹)で、土壌・水条件が比較的良い場所だそう。新たなプロジェクトが成功することを願うばかり。<br /><br />次に向かったのは聚楽郷采涼山地球環境林とカササギの森。<br /><br />◆聚楽郷采涼山地球環境林◆<br />1999年に始まったプロジェクトでモンゴリマツやアブラマツを植え、ムレスズメヤやヤナギハグミを混植し、緑化に取り組んだ場所。<br />初期に植えたものは人の背丈を越えるほどになり、緑化の成功モデルとして中国全土から緑化関係者が見学に訪れる場所となっている。<br /><br />◆カササギの森◆<br />七夕の夜、カササギが翼を連ねて天の川に橋をかけるという伝説から、中国ではこの鳥は男女の仲を取り持つとされている。とても大切にされているから、人を怖がらず、街路樹や人家のポプラの木に大きな巣を作っている。現地の人に親しまれていることからついた名前だそう。「空を飛ぶもので食べないのは飛行機だけ」という中国人もカササギだけは食べない。<br />GENのプロジェクトの特徴として、自分が関わった場所に再び訪れようと思っても、次の機会にはそこでの作業は終了していることがほとんどで再訪できない、というちょっと寂しい現状がある。そこで、ツアーで毎回訪れる場所として『カササギの森』が作られた。これで、自分が植えた木のその後を確認することができる。<br /><br />侵食谷に囲まれたものすごい景色の中でマツを植えた。何年後かに自分の植えた木を確認しに来たいと皆が口々に言っていた。100本植えて下さい!と言われて、終わるんかいな?と心配したけど、皆で協力して作業をすればあっという間に100本植えることができた。植林場所のすぐ近くにはヤオトン(窰洞)が残っていた。ヤオトンとは崖に横穴式の穴を掘って作った黄土高原の伝統的な住居。地震や水害でかなり数は減ったそう…。ここのヤオトンも廃墟と化していたけど、入口のアーチ型の格子窓は綺麗に残っていて、確かにここで人の営みがあったことが感じられた。<br />ホテルに戻り、夕食時間までの1時間程、同室の方と散策に出た。<br />大同市内は工事が多いなぁって思ってたけど、それもそのはず。4〜5年の内に現在の面影は全くなくなってしまうような大規模な都市改造工事の真っ最中。1.8km四方を城壁で囲み、その中にある建物は全て壊し、歴史的な町並みを再現するそう。私達が泊まったホテルも近く、解体されるとの事。まだまだ新しいホテルを解体かぁ…。住民は郊外に移住するそう。移住先の住宅は用意されてるそうやけど…。<br />中国の工事のスピードは驚異的。道路を作る場合、数十本もの道路を一斉に工事する為、残された数少ない道路に車が集中し、大渋滞が起こる。ちょっと考えたら、色んなやり方があるはずなんやけど…とにかくスピード命!って感じで、中国お得意の人海戦術で工事は進められていく。<br />街路樹にはマツが植えられている。マツである理由は「冬でも緑がなくならないから。」と単純明快なもの。でも、マツは大気汚染にめっぽう弱い植物…一斉に枯れたりせぇへんか心配になる。<br />今、中国の地方都市では、大同と同じようにものすごいスピードで開発が進められている。どこまでも道路を通し、電気を通し…。確かに便利になる部分は大きい。こうやって私のような旅行者が小さな農村にまで行くことができる。でも…何か違うんじゃ?って気がする。かつての日本がそうであったように「行け行け!ドンドン!」でものを作りまくり、経済を発展させることが必ずしも未来の幸せにつながるものではないはず。経済発展に伴い環境汚染が深刻な問題となり、GENの高見さんのように環境問題の重要性を説く人が出てきても「先に豊かになった国に言われたくない。経済発展の為に環境汚染が付随するなら、それも受け入れる。汚染すら欲しい!」という反発が返ってきたと言う。これは10年近く前の話で、その後、環境問題に警鐘を鳴らす書籍の出版があったことや、環境NGO団体の活躍、「多くの災害は自然災害ではなく人災だ!」とメディアが指摘したこと等で、中国人の環境意識も変わりつつある。政府も環境を守る為の政策を打ち出す等、経済発展と環境保全のバランスを考え出したとは言え…目の前で、まるで映画を見ているかのようにぶっ壊される古い建物と超高層ビルが次々建設されていく様を見ていると、隣の国の未来が心底、心配になってくる。<br />いつか、大同に戻ってきた時に全く違う風景になってるのかと思うと、ほんの数日しか滞在してないけど寂しい気持ちになった。<br /><br /><br /><br />緑の地球ネットワーク:http://homepage3.nifty.com/gentree/<br />

中国で木を植える【変わりゆく中国】

4いいね!

2010/04/03 - 2010/04/09

83位(同エリア146件中)

0

31

k-kaoru

k-kaoruさん

今日は『白登苗圃』で作業。

◆白登苗圃◆
もともと砂地だったこの土地は針葉樹の育苗に最適で、2005年春からモンゴリマツやリョウトウナラの育苗を始めた。

苗木のポットの底に入れる土作りをした。土をシャベルで掘り起こし、石や根を取り除いていく。けっこう大変な作業で腰にこたえる。植林作業ってのはホンマにひとつひとつを手作業でやってくんやなぁ、自分の手でやってみて、始めて地道な作業の大変さを実感した。地道な作業を積み重ね、何十年もかかって森が再生されていく。森林とは何にも代えられない本当に大切なもの。昼食時間になり、作業は終了。やはり、ホテルよりも美味しい食事についつい食べ過ぎてしまう。ここで作業している時が中国滞在中で一番天気が良かった。晴れ渡る真っ青な空と苗畑が続く景色は素晴らしすぎた。

午後からは『環境林センター』の代替地を見学する。大同県周土庄鎮。ポプラの林(小老樹)で、土壌・水条件が比較的良い場所だそう。新たなプロジェクトが成功することを願うばかり。

次に向かったのは聚楽郷采涼山地球環境林とカササギの森。

◆聚楽郷采涼山地球環境林◆
1999年に始まったプロジェクトでモンゴリマツやアブラマツを植え、ムレスズメヤやヤナギハグミを混植し、緑化に取り組んだ場所。
初期に植えたものは人の背丈を越えるほどになり、緑化の成功モデルとして中国全土から緑化関係者が見学に訪れる場所となっている。

◆カササギの森◆
七夕の夜、カササギが翼を連ねて天の川に橋をかけるという伝説から、中国ではこの鳥は男女の仲を取り持つとされている。とても大切にされているから、人を怖がらず、街路樹や人家のポプラの木に大きな巣を作っている。現地の人に親しまれていることからついた名前だそう。「空を飛ぶもので食べないのは飛行機だけ」という中国人もカササギだけは食べない。
GENのプロジェクトの特徴として、自分が関わった場所に再び訪れようと思っても、次の機会にはそこでの作業は終了していることがほとんどで再訪できない、というちょっと寂しい現状がある。そこで、ツアーで毎回訪れる場所として『カササギの森』が作られた。これで、自分が植えた木のその後を確認することができる。

侵食谷に囲まれたものすごい景色の中でマツを植えた。何年後かに自分の植えた木を確認しに来たいと皆が口々に言っていた。100本植えて下さい!と言われて、終わるんかいな?と心配したけど、皆で協力して作業をすればあっという間に100本植えることができた。植林場所のすぐ近くにはヤオトン(窰洞)が残っていた。ヤオトンとは崖に横穴式の穴を掘って作った黄土高原の伝統的な住居。地震や水害でかなり数は減ったそう…。ここのヤオトンも廃墟と化していたけど、入口のアーチ型の格子窓は綺麗に残っていて、確かにここで人の営みがあったことが感じられた。
ホテルに戻り、夕食時間までの1時間程、同室の方と散策に出た。
大同市内は工事が多いなぁって思ってたけど、それもそのはず。4〜5年の内に現在の面影は全くなくなってしまうような大規模な都市改造工事の真っ最中。1.8km四方を城壁で囲み、その中にある建物は全て壊し、歴史的な町並みを再現するそう。私達が泊まったホテルも近く、解体されるとの事。まだまだ新しいホテルを解体かぁ…。住民は郊外に移住するそう。移住先の住宅は用意されてるそうやけど…。
中国の工事のスピードは驚異的。道路を作る場合、数十本もの道路を一斉に工事する為、残された数少ない道路に車が集中し、大渋滞が起こる。ちょっと考えたら、色んなやり方があるはずなんやけど…とにかくスピード命!って感じで、中国お得意の人海戦術で工事は進められていく。
街路樹にはマツが植えられている。マツである理由は「冬でも緑がなくならないから。」と単純明快なもの。でも、マツは大気汚染にめっぽう弱い植物…一斉に枯れたりせぇへんか心配になる。
今、中国の地方都市では、大同と同じようにものすごいスピードで開発が進められている。どこまでも道路を通し、電気を通し…。確かに便利になる部分は大きい。こうやって私のような旅行者が小さな農村にまで行くことができる。でも…何か違うんじゃ?って気がする。かつての日本がそうであったように「行け行け!ドンドン!」でものを作りまくり、経済を発展させることが必ずしも未来の幸せにつながるものではないはず。経済発展に伴い環境汚染が深刻な問題となり、GENの高見さんのように環境問題の重要性を説く人が出てきても「先に豊かになった国に言われたくない。経済発展の為に環境汚染が付随するなら、それも受け入れる。汚染すら欲しい!」という反発が返ってきたと言う。これは10年近く前の話で、その後、環境問題に警鐘を鳴らす書籍の出版があったことや、環境NGO団体の活躍、「多くの災害は自然災害ではなく人災だ!」とメディアが指摘したこと等で、中国人の環境意識も変わりつつある。政府も環境を守る為の政策を打ち出す等、経済発展と環境保全のバランスを考え出したとは言え…目の前で、まるで映画を見ているかのようにぶっ壊される古い建物と超高層ビルが次々建設されていく様を見ていると、隣の国の未来が心底、心配になってくる。
いつか、大同に戻ってきた時に全く違う風景になってるのかと思うと、ほんの数日しか滞在してないけど寂しい気持ちになった。



緑の地球ネットワーク:http://homepage3.nifty.com/gentree/

  • (゜Д゜)

    (゜Д゜)

  • 白登苗圃の事務所へ。

    白登苗圃の事務所へ。

  • 広い!

    広い!

  • この畝を全部掻き回して、小石等を取り除いていく。<br />けっこうな重労働。

    この畝を全部掻き回して、小石等を取り除いていく。
    けっこうな重労働。

  • やっぱり美味すぎた。

    やっぱり美味すぎた。

  • 唐辛子?

    唐辛子?

  • 順調に育ってる。美しい。

    順調に育ってる。美しい。

  • 中国滞在中、唯一の晴天。

    中国滞在中、唯一の晴天。

  • 1mくらいかなぁ。

    1mくらいかなぁ。

  • Σ(゚ロ゚;)

    Σ(゚ロ゚;)

  • この種類の犬をたくさん見た。

    この種類の犬をたくさん見た。

  • 環境林センターの代替地。

    環境林センターの代替地。

  • 采涼山地球環境林にて説明を受ける。

    采涼山地球環境林にて説明を受ける。

  • マツが育ってるのがわかる。

    マツが育ってるのがわかる。

  • 狼煙台が見えますな。

    狼煙台が見えますな。

  • 自分が植えたマツ。立派に育ってくれよー!

    自分が植えたマツ。立派に育ってくれよー!

  • 本当にここから見る景色は壮大すぎて言葉にならんかった。

    本当にここから見る景色は壮大すぎて言葉にならんかった。

  • ヤオトン。

    ヤオトン。

  • 崩れてるけど…オシャレですなぁ。

    崩れてるけど…オシャレですなぁ。

  • ヤオトンの中より。

    ヤオトンの中より。

  • この壺は一体…?

    この壺は一体…?

  • 華厳寺。

    華厳寺。

  • 薬屋さん。ものすごい漢方の匂いがした。

    薬屋さん。ものすごい漢方の匂いがした。

  • 大同の街並み。

    大同の街並み。

  • ここから見える建物はほぼ全部壊される。

    ここから見える建物はほぼ全部壊される。

  • 巨大な城壁。

    巨大な城壁。

この旅行記のタグ

4いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

中国で使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
中国最安 273円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

中国の料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP