2010/08/18 - 2010/08/21
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kodeyanさん
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戦前の十島村は、上三島(かみさんとう)と下七島(しもしちとう)をあわせた十島だった。
上三島は現在の三島村で竹島、硫黄島、黒島
下七島は現在の有人7島に臥蛇島(がじゃじま)を加え小宝島を除いた7島だ。
分断したわけは第二次世界大戦が関係する。
ポツダム宣言により北緯30度以南がアメリカに占領され口之島が、その30度にかかっていた。
そこで上三島は日本、下七島はアメリカ占領軍の軍政下におかれたのだ。
そんな歴史ある口之島の温泉以外のあれこれ。
- 同行者
- 一人旅
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- 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
鹿児島から下り便(宝島/名瀬便)に乗船すると、夏なら口之島付近で朝陽が上る。
(撮影8・17 AM6:00) -
夜明けの神々しい口之島
右手に中之島が見える。 -
岸壁で野生牛の絵が出迎えてくれる。
吐噶喇列島 最北端
北緯30度の島 口之島へようこそ!!
写真左上に見えるグノメ崎の海食洞門は、
私の好きな水飲みゾウさん。
美味しそうに海水を飲んでいるようでかわいい。
グノメ崎の水をグッとノメ〜 -
口之島インフォメーション
-
口之島郵便局
郵便局マニアにはタマラナイ写真かも?!
風景印がないか聞いたらないとのこと。
作れば全国から風景印マニアが来ると思うから考えてみてはどうかと窓口で提案させて頂いた。 -
十島村立口之島へき地診療所
口之島は白い屋根の家が多い。
見たことがない光景だ。 -
口之島と宝島には集落の協同売店があり
ほかの島より恵まれている。
品数は宝島のほうが多いと思うが、営業時間は口之島のほうが長いようだ。
ちなみに缶の発泡酒は190円、冷蔵庫で冷やしたものは10円Upの200円。 -
十島村立口之島小中学校の校庭にトカラヤギが四匹いた(笑)
口之島の小中学生は島民3名と山海留学生4名の合計7人(2010夏) -
山海留学を望む希望者は多いそうだ。
豊かで厳しい自然のなかで学ぶすべてが子供の財産になってゆくと思うのだが、高齢化もありホストファミリーの数が少ないようだ。 -
夕暮れ時、ヤギと散歩
ヤギと散歩できるなんていいな。 -
口之島で忘れられないのが、このカワといわれる湧き水だ。
島のおばあちゃんに話しを聞いたところ
昔は一番奥(右端)のカワの水を飲料水とし真ん中のカワで食器や野菜を洗い、一番手前のカワで洗濯と機能的に利用されていたようだ。
夏冷たく冬暖かいという水で島民憩いの場だ。
暑さでやられて食欲がおちたときもカワで足を冷やすと少し食欲が出てきた。 -
平瀬海水浴場
自然海岸を利用した海水浴場で潮の干満によっては魚と泳ぐことができるとか。
楽しそう。 -
西の浜の砂地に咲くグンバイヒルガオ
(と思われる)群落
グンバイヒルガオについては、こんなお知らせもあるので要注意。
フェリーとしま鹿児島入港便において、「移動禁止植物」が発見されました。
http://www.tokara.jp/emergency/2010/post-49.html -
平瀬海水浴場の北に北緯30度線がある。
北緯30度線は、口之島最北端フリイ岳の中腹をかすめ通っている。 -
北緯30度線モニュメント
奄美方面から米軍放出品、鹿児島からは生活必需品が闇船で運ばれ口之島で交換されたそうだ。
昭和27年に本土復帰するまで一番本土に近い島として西之浜漁港あたりは闇貿易で賑わっていたのだ。
国境の島の歴史が口之島にある。 -
十島村役場発行の地図にも載っていないマニアックな写真だが、これは簡易水道の水源地。
前岳山腹の溶岩の割れ目を流れてきた
裂水だ。
口之島の水はおいしい。
トカラ列島では一番水に恵まれた島だ。
宿の女将さんが、悪石島から先は水に苦労するから覚悟しなさい、といっていたが、果たして事実であった。 -
フリイ岳展望台へ向かう途中に湛水した池がある。
牛の水飲み場だが、牛ちゃんはほかの場所に移動していて見られず。 -
フリイ岳展望台への散策路
ひとっこひとりいない場所で倒れたら大変だ。
熱中症にならないよう夕方上った。
そういえば、展望台入口で某宗教の勧誘で来島していた男性数名に会った。
クソ暑いのに白い長袖シャツ姿で島でも目立っていた人たちだ。 -
フリイ岳展望台からの眺め
なかなかワイルドな景観である。 -
フリイ岳には兵舎跡があり、こちらはその水タンク跡。
太平洋戦争末期に日本海軍20名ほどが常駐していた場所だ。
ここで連合軍監視の作戦に従事したそうだ。 -
兵舎跡に残る防空壕
-
棚田跡
この棚田は数年前から使われていない。
高齢により農作業ができなくなったそうだ。
今はこうして棚田跡をかろうじて見るだけである。 -
寺マニアではないが、各島で墓地に出かけた。
山石積(やまいしづみ)の古墓にも花が供えられている。 -
なんというか、島の歴史に触れるようで
墓地歩きは楽しみになっていった。 -
越郎(ゲーロー)の宮
島の東と西の境目の峠にある。
ゲーローは古い伽藍神で伽藍信仰はトカラが南限だそうだ。
トカラ列島は民俗神の宝庫で興味深い。
それにしても、ここは蜘蛛の巣が張り巡らされていて難儀したなぁ。 -
高天原(たかまがはら)
トカラでは島ごとに祭りが行われる。
口之島の場合だと二月(カライモ祭り)六月(アワの祭り)八月(コメの祭り)十一月(さといもの祭り=霜月祭り)がある。
高天原は八月と霜月祭りのときに※ネーシが山の神を呼んだ神聖な場所だそうだ。
招魂した神々の遊び場でもあるという。
※ネーシは巫女(女の神役)で本によっては女性司祭者、トカラシャーマンと書かれている -
高天原(たかまがはら)の神体石
石の陽根が祀ってあった。 -
荒神
白い小祠は調べたら荒神といって昔のネーシの死骸を葬った神聖な場所だった。
荒神は埋葬人骨を祀る民俗神のことのようだ。
霜月祭りでヤマを二本つくり、祭りのあとここに捨てる習わしがある。 -
内部に島みかんと花を差す里(山)のヤマはないようだが、鰹船を模した浜(海)のヤマがあった。
舳先(へさき)や舵取りもついており、白ハチマキの釣り人に舵取りの人形もいる。
霜月祭りの祭事で里のヤマと浜の山を交叉させる源平合戦で使われるヤマだという。
右端に見えるのはヘイジ(幣串)で口之島紙幣のひとつだ。
トカラは日本古代の祭りの姿を今に伝えるというが、とても感動した。 -
口之島最北端の赤瀬
新正月、旧正月、七島正月とトカラには正月が三回ある。
トカラ独特の七島正月のときにオヤダマ(親霊、先祖霊)祭りがあり
ご先祖様が六日間里帰りしてくる。
ご先祖様にご馳走を供え旧暦12/6には縁側から送り出す。
各島に里帰りしていた親魂さまは、親魂船に乗って口之島に集まる。
そして赤瀬に集合し翌7日に赤瀬から甑島(こしきじま)に向かって旅立つ。
という話しに登場する赤瀬がここだ。 -
口之島二日目の昼食
ここから口之島でお世話になった「くろしおの宿」の食事写真が5枚つづくのだ。 -
口之島三日目の昼食
左上のナスに似たものは、イモガラで島の特産品であるタイモの柄の部分。
タイモは水稲のように水を張った田でつくり、餅のようにもちもちして美味しいイモだそうだ。
イモガラはシャキシャキした歯ごたえがあり美味しい。 -
口之島一日目の夕食
どこかで料理の仕事でもしていたのかと思ったのだが、プロ料理人ではなかった。 -
口之島二日目の夕食
料理上手で何を食べても美味しい。
しかし暑さで量が食べられず申し訳なかった -
口之島三日目の夕食
ここの女将さんは、予約のときに十島村友好島民の会の会員になった話しをしたら、こういってくれた。
「あなたは、もう半分トカラの島民よ」
泣けてきた・・ -
最後に島の日の出と夕景を。
まず前之浜の日の出
琉球竹のシルエットがトカラっぽい。 -
西之浜漁港の夕景
口之島も情があたたかかった。
島のジィが茶でも飲んでけと声をかけてくれてご馳走になったりした。
明日島を離れるからね、と挨拶に行くと
ダンナがいなけりゃ首に縄をつけてでも島に引き止めておくのに、といってくれた。
お世辞でもうれしいっち。
〜宝島編につづく
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この旅行記へのコメント (8)
-
- 哈桑湖さん 2011/06/04 17:39:38
- この口之島で夜明けに
- kodeyan様
鹿児島港を夜中に出て、口之島に夜明け前につきます。
出航する頃、夜明けです。
海から見た口之島は、素晴らしいですね。
平島もそうですね。
とても懐かしいです、私はこの島を、一周しました。
貴重なお写真、ありがとうございました。
- kodeyanさん からの返信 2011/06/06 10:42:17
- RE: この口之島で夜明けに
- 浦潮斯徳さん こんにちは
> 海から見た口之島は、素晴らしいですね。
> 平島もそうですね。
本当に素晴らしいですね。
トカラの醍醐味のひとつだと思います。
> とても懐かしいです、私はこの島を、一周しました。
> 貴重なお写真、ありがとうございました。
こちらこそメッセージありがとうございました☆
恐縮しております。
ところで、浦潮斯徳さんの旅行記は、
どの旅行記も興味深いものばかりなのですが
中央アジアから見させていただいてます。
腰をすえて地図片手にじっくりお邪魔したいと思いつつ
野暮用に追われてなかなかできずにいます。すみません・・
掲示板にも近いうちにお邪魔させていただきますね。
ではでは☆彡
-
- molmさん 2010/10/02 21:33:54
- 確かに島民のようなご紹介ですね
- kodeyanさん、拝見遅れました。
(ここのところ忙しかったもので…)
旅行記の内容がもはや地元の方のよう(時間があるから?)で、情報の細かさ
だけでなく情熱までもが伝わってきます。
ますますトカラを自分の目で見届けたくなりました。
確かに島の場合は水の確保も大変ですし、高齢化も深刻化しているでしょう。
その中でも皆で協力する姿(何かのドキュメンタリーで見たことあるんで)は
嘗て日本の何処にでもある風景だったはず。
十島村のHPで「刻を忘れさせてくれる島」のキャッチフレーズには感慨深い
意味合いがあるんですね。
続編楽しみにしています。
molm
- kodeyanさん からの返信 2010/10/04 07:11:03
- RE: 確かに島民のようなご紹介ですね
- molmさん こんにちは
島民のようですか(笑)
たしかにトカラに住む気はないかとスカウト?!されたことが
ありました。
> その中でも皆で協力する姿(何かのドキュメンタリーで見たことあるんで)は
> 嘗て日本の何処にでもある風景だったはず。
そうですね、おっしゃる通りです。
世界遺産の白川郷もかつては村人総出で屋根の葺き替えを
していましたし、昔は助け合って生きていたんですよね。
> 十島村のHPで「刻を忘れさせてくれる島」のキャッチフレーズには感慨深い
> 意味合いがあるんですね。
行ってみて思ったのですが、刻を忘れさせるというか
刻が止まっているというか、ともかく今の日本では珍しい場所でしょうね。
ではでは☆彡
-
- 4人目のふーさん 2010/09/26 20:15:31
- たくさんの旅行記に大満足〜♪
- kodeyanさん、こんばんは!
たくさんの旅行記UPに大満足してしまいました。
どれも写真が綺麗で見ていて楽しい♪
韓国冬景色に秋田の紅葉・・・
いろいろな景色に癒されました。
トカラ列島の口之島編で・・・
カワの利用法。
これがエコなんだろうなぁと思いました。
水を大事に使う、簡単なようで難しいことだと感じました。
お宿の料理
すべて本当においしそうです。
真心がこもっているのが分かります。
「あなたは、もう半分トカラの島民よ」
この一言
うん、泣けてきます
旅人にとっては一番うれしい言葉かもしれません。
自分を受け入れてくれたそんな暖かい気持ちになりますね。
- kodeyanさん からの返信 2010/09/27 06:26:39
- RE: たくさんの旅行記に大満足〜♪
- ふーさん こんにちは
写真だけの旅行記?!もみていただき恐縮です。
前日にドッカーンっと雪が降って
雪岳山はなかなかの景色でしたよ。
アバイ村で食べたオジンオスンデは
ニンニクが強烈でびっくらぽんでした。
北朝鮮のほうが、韓国よりニンニクがきついのかなぁ・・
> カワの利用法。
> これがエコなんだろうなぁと思いました。
本当にエコですね。
それにみんなが集う場所があるっていいもんです。
滝のように汗かきましたから、顔を洗うと爽快で
口之島の思い出の場所です。
> お宿の料理
> すべて本当においしそうです。
> 真心がこもっているのが分かります。
女将さんも喜びますよ〜!
メッセージありがとうございました☆
ではでは☆彡
-
- ishicameraさん 2010/09/25 23:41:36
- ヤマ
- kodeyanさん こんばんわ。
とっても興味深いですねぇ。
この”ヤマ”。
古来の祭事の形が残る、貴重な文化ですね。
擬人化された”ヤマ”で祭事を行うことで、いざこざを解消していたのかも。
この旅行記を読んでいて、以前本で読んだ韓国の民族文化を思い出しました。島では風葬がかつて行われていたそうです。
月を奉る祭事”カンガンスウォンレ”やムーダンなど、文化的には近いのかなぁと思いました。
島の文化は、私達が失った以前の形の信仰文化が垣間見られ、とっても興味深いですね。
ishi
- kodeyanさん からの返信 2010/09/26 07:30:00
- RE: ヤマ
- いしちゃん メッセージありがとうです
自然と人間が織り成す原風景というか
本当に興味深いです。
民俗学者じゃなくてもトカラはおもしろいです。
> 古来の祭事の形が残る、貴重な文化ですね。
里のヤマと浜のヤマを交叉(交合)させることにより
豊漁と豊穣を祈るという意味合いもあるようです。
日本も古来は、その土地にあるものだけでヤマを作り
祭りをしていたんでしょうね。
それが年々大きく派手になっていったのかも。
> 擬人化された”ヤマ”で祭事を行うことで、いざこざを解消していたのかも。
助け合わなければ生きていけない環境では団結が何より大切だから
祭事で団結を深めていったのかもしれませんね。
> この旅行記を読んでいて、以前本で読んだ韓国の民族文化を思い出しました。島では風葬がかつて行われていたそうです。
風葬は、その土地の文化ですから背景があると思うんです。
その背景を考えてゆくことは島の歴史を学ぶことにもなると
トカラから帰って思っています。
> 月を奉る祭事”カンガンスウォンレ”やムーダンなど、文化的には近いのかなぁと思いました。
”カンガンスウォンレ”に興味を持ちました。
今度教えてね。
> 島の文化は、私達が失った以前の形の信仰文化が垣間見られ、とっても興味深いですね。
この旅行記の趣旨を理解していただき嬉しゅうございます。
ではでは☆彡
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