東北三省　旧満洲の旅（３）～長春１　南広場・偽満皇宮～

2010/08/11 - 2010/08/16

哈爾濱から列車で吉林省の長春にやって来ました。長春は旧満洲帝国の首都で、当時は新京と呼ばれていました。長春の観光は満洲時代から残る建物を見るのがメインですが、ここで外せないのが街中に数多くある狗肉（犬肉）料理です。

＜日程＞
　8/11（水）　関空→大連→ハルビン
★8/12（木）　ハルビン→長春
★8/13（金）　長春→瀋陽
　8/14（土）　瀋陽→丹東
　8/15（日）　丹東→大連
　8/16（月）　大連→関空

エリア 長春(中国)

哈爾濱を19時ころ出発し2時間半ほどで長春に到着しました。中国版新幹線の動車組に乗りたかったのですが、あいにく満席で仕方なく硬座に乗り込みました。

9時半ころ長春に到着し、翌日の瀋陽行きの列車の切符を確保して、予約してある駅前の春誼賓館にチェックインしました。188元。

長春の夕食は狗肉（犬肉）料理を食べようと考えていて、日本からグーグルマップであたりをつけていた、ホテルの近くの狗肉料理店まで歩いていきます。夜も１０時を過ぎていたので、人通りも少なく治安面で心配でしたが、数分も歩けば煌々と明かりを点けた狗肉料理店が目に入ったので、早速店内に入ります。

長春には狗肉料理店が数多くあり、文化的に狗肉を食する朝鮮族が数多く暮らしているのも一因かと思います。頼んだ料理は、紅焼狗肉と狗肉湯。特にくせも無く美味しかったです。食感は牛すじに似ていますが、牛すじよりもさっぱりしています。

狗肉湯（犬肉スープ）。これを食べている時に店内に猫が２匹入ってきました。犬じゃなくて良かった。

春誼賓館。こちらも旧ヤマトホテルです。1909年竣工。建物は当時を留めているものの、内部は既に改装されていて当時の雰囲気を感じさせるものは殆どありません。

長春駅。

私の乗車する瀋陽行きの列車は、長春駅の５００ｍ東ある長白路臨時候車室から出発するようです。下見も兼ねて歩いてきました。

東三条街を南広場まで歩いていきます。南広場の周辺は満洲国時代に建てられた建造物が未だ数多く残っています。

南広場の建物。旧新京郵政管理局。

南広場の建物。この数年で塗装し直したようです。

この近辺も一歩路地を入ると、世間に忘れられたかのような世界が残っています。

南広場の周辺は、おそらく満洲国時代に建てられた建物が数多く残っています。

南広場の周辺の建物。

アールを描いた正面に通った２本の柱がアクセントとなっています。窓枠にも意匠が施されています。

南広場の周辺の建物。

南広場の周辺の建物。

南広場の周辺の建物。

１Ｆと２Ｆで対となった丸窓。

玄関の周りに何やら手書きの文字が書かれており、よーく見ると、、

「毛主席万歳」の文字が残されていました。都市部では化石となった文革時代の遺構が残っているとは驚きです。

レンガ造りの平屋住宅。

一歩路地を入るとレンガ造りの平屋住宅が軒を連ねていて、半ばスラム化しています。

これ以上奥にはさすがに進めませんでした。

タクシーに乗って偽満皇宮に向かいます。満洲国皇帝の溥儀が仮宮殿として執政した宮廷府です。まずは緝熙楼から見学します。

緝熙楼の階段踊り場。

溥儀と関東軍将校。

皇后媛容のアヘン吸引室。

勤民楼。

溥儀の執政室。

公式謁見殿の玉座。

同徳殿。

このホールは映画「ラストエンペラー」の撮影場所でもあったようです。

同徳殿のとなりで溥儀の生涯が展示されていました。

撫順戦犯管理所に収容されていた時の囚人服。

建国神廟入口の鳥居。新たに復元されたそうです。

最近、地中に埋もれていたものを発掘したそうです。

隣の愛国教育施設「東北淪陥史陳列館」に入ってみます。大きな叫び声が聞こえてきたので、行ってみると抗日戦争勝利６５周年の催しが開かれていました。館内の展示の内容は、日本がいかに満洲で悪辣非道な行いを働いたかをこれでもかというくらいに展示しています。

満洲国時代の印刷物が数多く展示されていました。こちらは日本海海戦でバルチック艦隊を撃破した5月27日の海軍記念日を祝った宣伝画です。

こちらも日露戦争記念のものですが、奉天を占領した日である3月10日の陸軍記念日のポスターです。

防空演習宣伝画。

大アジアが手を携えて欧米を呑み込もう。

真珠湾攻撃１周年記念宣伝図。いづれも日本でこのような宣伝図を目にする機会は殆どありません。偽満皇宮を後にし、旧関東軍司令部までタクシーで向かいます。