2010/01/27 - 2010/02/10
4932位(同エリア7381件中)
namiさん
2010年1−2月に世界遺産を中心にベトナムをビザなし限界の15日で縦断しました。11日目は、ホーチミン郊外にあるベトナム戦争最前線だったクチトンネルの半日観光です。そのあとは戦争つながりで戦争証跡博物館を見学。特に後者は重い場所でした。
PR
-
夜明け前に目が覚めて、窓から見えた街。
ホーチミンもこの時間は静かです。 -
サイゴンミニホテル5は、ロビー奥に無料インターネット、部屋から繋がる無料WiFi接続付です。
-
朝食を食べて、歩いて数分のTNKトラベル前に行きます。ツアーバスと人で朝から賑わっています。日本語を話す社員も居て「ここでちょっと待ってって」とか言う会話も聞こえてきます。
日本語ツアーもバスは混載が多いようでお客の日本人率は10から15%ぐらいでしょうか。 -
ほぼ時間通りに出発。
-
市内はオートバイでこんな感じ。
ハノイと並んでオートバイは多く、ホーチミンは世界でも有数のオートバイの街と思います。ここで車を運転できれば対オートバイ免許皆伝、道を横断できれば一人前の肝っ玉歩行者です。旅行者は市内ではオートバイは運転しないほうが良いのではと思います。 -
目的地間近。道の両側にゴムの林が目立つようになります。いまは復興していますが、ベトナム戦争時は焦土作戦で生き物の影のない完璧な焼き野原になっていたそうです。
-
ガイドさんは「このツアーでは話の中にエネミーという言葉が出てきますが、これは当時のアメリカ軍をさす言葉で、現在のアメリカの方々を指す言葉ではありません」といった意味のことを言っていましたが、米国人旅行者にはやはり居心地が悪いでしょう。
-
さすがに5ドルの参加費には入場料は含まれておらず、ここで入場券を買います。
-
まずはレクチャー。半地下式の簡単な屋根のある建物で数十人ごとに説明を受けます。なぜか遠くから銃声が聞こえ、雰囲気としては今日の作戦を上官から説明されている戦闘員という感じです。
最大時総延長200キロメートルにも及ぶトンネルで、焼け野原で誰も居るはずのないところから、突如反撃したりして圧倒的な米軍兵力に対し巻き返していったということのようです。 -
落ちたら怖いブービートラップ。
-
これの凄いのはふたが元に戻るので、何人でもひっかかって落ちるということです。ベトナム人視点、落ちるアメリカ兵視点の両方でこれをみると、結論はどうしても指導者の責任に行き着くような気がします。
-
トンネルへの典型的入り口例。
-
本当にまったくわからなくなります。
-
トンネルの排気口。
-
戦跡のような負の遺産と「観光」は、もともと原理的に相容れない難しい部分があります。観光には楽しみが欲しくなりますがやはりそれは前面に出せない。クチトンネルはさらにメインがトンネルで、派手なものではないので難度はさらに高いですね。
-
ジャングルを歩きます。
ミーソン遺跡に行ったときはハイキング気分でしたが、ここは同じような森の中ですが銃声が辺りにこだましていることもあって、緊張します。 -
-
-
これも怖い。
-
このあたりみんな怖い。
-
自給自足でタイヤから、サンダルを作っていた展示。
-
いまでも十分通用する出来ばえです。
-
当然トンネルに入らないことにはおさまりが付きません。観光客用に多少整備されたトンネルにこの入り口から入っていきます。
-
最初は屈むぐらいで通れますが、そのうちアヒル歩きでやっと通れるぐらいになります。ところどころに明かりがあるので真の暗闇というわけではありませんが、地面の下の小さな空間の重圧感は大変なものです。
頭も肩もぶつかる狭さ。トンネルというより穴です。
最小の断面積で作ったということでしょうが、実際のトンネルはこれより狭く、標準的な米兵は通れないような寸法だったということです。 -
わたしは自前で小さなライトを持っていたのですが、後ろから来た夫婦に、とにかくあなたの後を付いていこうと思ったと、礼を言われました。ほんの数十メートルでしたが、しゃがみながらのアヒル歩きが堪えて、次の日は筋肉痛になりました。
-
出口につくと、助かったー。という感じです。
-
途中、銃を撃てる射撃場があり、ジャングルにこだましていた乾いた音の理由がわかりました。われわれのグループは希望者なしでした。
出口近くにお休み所があって、お茶を飲ませてくれました。熱帯雨林を結構歩いたあとで、なかなか良かった。 -
クチトンネルは観光気分で行くところではないでしょう。全体のトーンとして、身も蓋もないような対人殺傷トラップ展示ももちろん必要とは思いますが、もっと戦争とは何かが浮かび上がる様に改善できると思います。
当時ここで何があったかよく判ったという体験的手ごたえが不足という感じ。
とはいっても、ちょっと行こうかなと思った方はぜひ行って見て下さい。それはやはり現場なので感ずることはたくさんあります。
帰りは、戦争証跡博物館の前で降ろしてくれるということで、それは好都合と降りました。 -
庭にアメリカ側の武器が展示されています。
-
-
-
-
-
誰かが撮った落ちる飛行機
-
ピューリッツァー賞をもらった沢田教一の写真
-
日本人写真家、一ノ瀬泰造の被弾したカメラ
-
戦争証跡博物館は正にその名のとおりの博物館なので、それなりの心構えをしていくところです。怖ろしいものを見たくない人は行かないほうが良いかもしれません。
アメリカ人のおばさんが何人かショックを受けてソファにへたり込んでいました。
怖いものを見たショックというよりは、正義のために戦っていたはずの米軍が非人道的なことをしていたことを知ったショックのような気がします。 -
-
近くなので歩いて帰ります。
-
-
昨日と同じレストランで食事しました。
-
じつは朝から「今日は疲れそうだなー」と思ってはいたのですが、ほんとうに疲れました。
おまけに慣れないアヒル歩きで実際に足も痛くなり、これは想定外のダメージ。
でも避けては通れない必要な一日だったと思います。
明日はのんびりホーチミン市内を歩こうと思います。
なんだか、溜まっていた宿題を済ませた小学生のような心境です。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
namiさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
42