2010/03/15 - 2010/03/15
19位(同エリア62件中)
コクリコさん
ニームは紀元前一世紀にイタリアからスペインに至るローマ街道ドミティア街道に沿って建設された古い町。
ニーム(Nimes)の名は村にあった泉ネマウスス(Nemausus)に由来する。
コローニア・ネマウスス(Colonia Nemauss植民地ネマウスス)
と言われていた。
ニームから発掘された硬貨に省略文字「NEM.COL」と刻まれていることによる。
Nemaussは泉の精Nemausaメモーザ。
ニームの紋章は椰子の木に鎖で繋がれたワニ。
ワニはエジプトのナイルワニ。
ローマ皇帝アウグストゥスが紀元前1世紀、アクティウムの戦いでクレオパトラ率いるエジプト軍を征服した記念によるものだという。
ニームはアクティウムの戦いで戦功のあった兵士たちに報酬として与えられた土地という説がある。
ニームはフランス最古のローマ都市で紀元前1世紀から5世紀にかけての遺跡が多く残されています。
ニームに到着し、ホテルに荷物を置いてまずその中のひとつマーニュ塔へ急ぎました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道
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-
駅前からまっすぐにのびる大通りAve.Feucheres。
ホテルの目の前の通り。
プラタナスの並木が素敵です。
この道を300メートルほど行くとシャルル・ド・ゴール広場に突き当たりますが、あいにく広場は大々的に工事中。 -
シャルル・ド・ゴール広場の先、右手に見える立派な建物は裁判所。
-
そして正面には1世紀に建てられた二層の楕円形のアレーナ、円形闘技場。
今でも闘牛やコンサートなど催し物に使われている現役の素晴らしいアレーナです。
もう16時なので、円形闘技場の見学は明日にし、マーニュ塔に急ぎます。 -
円形闘技場を脇から・・・カメラに納まりきれないです。
明日もまた撮れば良いのですが、やっぱり撮ってしまう。 -
円形闘技場からヴィクトル・ユーゴ通りを歩きます。
マルシェ広場やサン・カストール大聖堂をどんどん抜いてわき目もふらずひたすら急ぎます。
ヴィクトル・ユーゴ通りからドーデ大通りへ。
ドーデ大通りの両脇にカレ・ダールとメゾン・カレが建っています。
こちらの建物はメゾン・カレ。
2000年前に建てられたローマ時代の神殿。
ただ今修復中。
見学は明日に・・・ -
メゾン・カレと道を挟んで向かい側に建つのは、カレ・ダール。
「カレ」は多分四角(正方形)という意味なので、メゾン・カレは四角い家。
対してカレ・ダールは芸術的な四角い家なのでしょうか。
カレ・ダールは1993年に総合文化センターとして建てられました。
写真はカレ・ダールの入り口に座り込んでいる若者たち。 -
マーニュ塔のあるフォンテーヌ庭園に急ぎます。
フォンテーヌ(泉)庭園へ続く豊かな運河。
駅前の大通りから水路まで1キロはあると思います。
運河の脇道フォンテーヌ河岸はプラタナスの美しい並木道になっていて散策に良さそう! -
やっとフォンテーヌ公園。
駅から歩くこと20分位でしょうか。
黒と金色の素晴らしい鉄柵の入り口を入ると、目の前に公園が広がります。
マーニュ塔は公園の奥の丘に建っていますが、ここからはまだ見えません。
公園に入ってからもかなり歩く(^^;)
マーニュ塔の見学は18時までなので、公園の散策見学の後に。
夕方なのに空はまだ青い! -
フォンテーヌ公園の名のごとく、公園には泉があり、泉の周囲にはギリシャ・ローマ神話の神々の彫刻が置かれています。
泉と言ってもローマ時代のネマウススの泉ではなく、18世紀に作られた公園。 -
公園の突き当たりのカヴァリエの丘をえっちらおっちら上り、やっと目の前に現れたマーニュ塔。
紀元1世紀に建てられた城壁の一部で、建設当時は3階建だったそうです。
現在は高さ32メートルある2階部分を残すのみ。
アウグストゥス帝の時代、パックス・ロマーナの頃の塔なので軍事的役割はなく、皇帝の威信を表わすために建てられたようです。
空が異常に青いと思いません?
何か違う世界の建物を見ているような不思議な感動が湧いてきました。 -
さらに近づいて見上げる・・・
丘の上に2000年以上立ち続けている孤高の塔。
2000年以上も風雨に耐えてきた朴訥な姿が心を打ちます。 -
中へ入ってみましょう。
いきなりローマ兵の絵。
この古い建物には「ん?」と思えるような新しい絵ですが、、、まあいいか(^^;)
見学は2.7ユーロ。
別々に払うと
円形闘技場(7.7ユーロ)
メゾン・カレ(4.5ユーロ)
三ヶ所で14.9ユーロなのですが、共通入場券を買えば9.8ユーロですみます。
もちろん、私たちはマーニュ塔で共通入場券を購入。
円形闘技場とメゾン・カレには明日行きますが、2日に渡って使うことができるので安心。 -
この高い螺旋階段を上ります。
公園の入り口からマーニュ塔までもかなり歩きましたが、さらに螺旋階段を上らなければなりません。
でもニームに来たからには塔の上まで上らなければ来た甲斐がないというもの。 -
ふうふう言いながらやっと最上階へ。
目の前に一気にニームの町が開けて見えた時の感動。
"ニームの町は私の手の中にある!"
まるでローマ兵の気分! -
塔の上は狭く、下から若者たちが上がってきたのでぎゅうぎゅう詰めだったけれど何だか彼らとも感動を分かち合えたみたいで楽しかった。
-
ぐるーりと見晴らしてみる。
-
ズームで。
先ほど前を通った円形闘技場 -
地平線に太陽が沈むさまは昔から変わらない。
暗くて町が見えないからここから見た風景はローマの頃そのまま。 -
マーニュ塔から古代ローマの町を眺めるとこんな感じ。
2000年前のニーム♪
番号の箇所に古代ローマの施設のあった場所や遺跡があります。
例えば(1)は・・・ -
(1)は古代ローマの水道橋"ポン・デュ・ガール"から流れてくる水の集水場。
☆マーニュ塔の帰りに古代集水場に行くつもりで地図にカラーペンで印をつけていたにもかかわらず、すっかり忘れてしまいました。
残念ったらありません!
デコさんの旅行記に集水場の写真がありますので興味のある方は是非ご覧になってくださいね。
http://4travel.jp/traveler/deko0516/pict/15728042/ -
ニームの紋章、椰子の木に繋がれたワニ。
ローマの硬貨のレプリカだったと思います。
「COL NEM」の文字が浮き彫りされていますね! -
螺旋階段をグルグル下りながら塔の壁を写してみました。
2000年前から崩れ落ちずじっと歴史と共にあった壁。
触れてみると冷たくどっしり厚い壁。
そのひんやりした感触が好きで遺跡ではつい掌をあててしまいます。
まるで掌全体から古代へタイムスリップするような感覚。 -
暗い塔の階段を降りて外へ出ると夕方なのにまだ抜けるような青い空。
この写真もマーニュ塔。
この方向から見ると塔の下はアーチのようなものがあったことがわかります。 -
塔からフォンテーヌ公園に下りながら、振り返って木立の中の塔を写す。
-
行きは塔を目指して急いで上ったので写しませんでしたが、フォンテーヌ公園からこの階段を上ってきます。
駅からマーニュ塔まで歩くとかなりの距離。
駄目押しが塔に登る螺旋階段。
大変ですが、ニームにいらしたら頑張ってマーニュ塔に上ってくださいね(^^) -
公園に下る途中に桜。
もしかしたらアーモンドかなぁ? -
眼下にフォンテーヌ公園が見えてきました。
-
泉の周りを一周。
-
泉を手すりから覗いてぱちり。
大理石の手すりのカーブがお尻みたいでセクシー。 -
ディアヌ(ダイアナ、ギリシャ神話のアルテミス)の神殿。
公園の隅に何気なく建っているので見落としてしまうところでした。
ローマ遺跡大好きなコクリコとしては見逃すわけにはいきません。
ディアヌの神殿目指して突進(^o^)
"ディアヌの神殿"と名づけられていますが、何に使われていたかは不明だそうです。 -
遠くから見たら小さく見えた神殿も夫が中に入ると入り口だけでもこんなに大きい。
-
今にも崩れ落ちそうなアーチを見上げる。
-
神殿の内部。
ガリア・ローマの時代には巫女がここで祈りの儀式を行っていたのかしら。 -
壁の浮き彫り。
周りは崩れたり磨耗したりしているのに、これだけは2000年前のまま。
もっと細かく彫られたレリーフも残っていました。
ここでも壁にそっと手を触れて古代と通信。 -
落書き。
何百年も前から最近の落書きまで。
してはいけないことだけれど、落書きっていつの時代の人にもしてしまいたくなる誘惑。 -
ディアヌの神殿を振り返って見ると。。。
おや、通勤か通学の二人連れ。
毎日こうしてディアヌの神殿を通り抜けて通っているんだ。
ローマの遺跡が日常生活の一部になっていて特に意識もしていないなんて、羨ましいこと! -
フォンテーヌ公園の門。
入る時はそれこそ急いでいたので写す余裕はなかったのですが、帰りはしっかり写します。
ねっ、立派な門でしょう。
黄昏時に見る門は気品が漂っていました。
各都市にはそれぞれの顔があるけれどニームって大人の雰囲気だわ〜 -
夕方の運河。
プラタナスが夕日に映えてシルエットを描き出しています。
春夏秋冬毎日運河沿いの道を歩けたら素敵でしょうね〜 -
プラタナスの並木道に。
変な木があるなぁ・・・
と思ってシゲシゲ見ると、これはアート♪
足が空に向かって。
逆立ちしているみたい。 -
木(アート)の根元をよく見てみると。
地面から、女性(だと思う)の顔半分。
そしてバスト!
これはもう逆立ちしてる女性ですよね(^^)v -
あらあら、こちらから見るとブザマなアンヨ。
赤ちゃんが逆立ちしてるみたい(^^;) -
こう見るとステキですよね。
面白くて何枚も撮ってしまいました! -
運河の隅に洪水被害のオマージュがたっていました。
1988年10月3日にニームを襲った災害(洪水と犠牲者)へのオマージュの石碑が建てられていました。
日本では毎年梅雨や台風の季節になると必ず起きる災害ですが、洪水には縁のないニームでも洪水が起きたことがあったのですね。
ニーム市のシンボル、椰子の木に繋がれたワニが石碑にも描かれていました。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 昭和生まれですさん 2010/08/13 17:04:03
- 古代ローマ遺跡☆
- コクリコさん、こんにちは☆
毎日暑いですね。如何お過ごしですか?
ニーム【1】に遊びにきました。
丘の上で2000年以上立ち続けている孤高の塔・・マーニュ塔
2000年・・とてつもない年月・・コクリコさんが立っていたその場所に、
古代ローマ人が達が行き来している姿が浮かび上がってきそうな気配さえします。
>2000年前から崩れ落ちずじっと歴史と共にあった壁。
>触れてみると冷たくどっしり厚い壁。
>そのひんやりした感触が好きで遺跡ではつい掌をあててしまいます。
>まるで掌全体から古代へタイムスリップするような感覚。
古代と通信・・その気持ち、良くわかります!!
フォンテーヌ公園のおごそかで洒落ていて、堂々とした門も素敵☆
大人な町ニームに溶け込んだ、コクリコさんも素敵☆
ではまた
昭和生まれです♪
- コクリコさん からの返信 2010/08/13 23:44:38
- RE: 古代ローマ遺跡☆
- 昭和生まれですさん、こんばんは。
毎日異常な暑さで、我が家は私以外はクーラーをあまりつけないのでへばっています。
久しぶりに旅行記をUPしたら、旅行記作成機能変わったのですね。
以前より使い良くなったようですがなんだか戸惑ってしまいました。
マーニュ塔へのコメントと投票ありがとうございます。
> 古代と通信・・その気持ち、良くわかります!!
わかってくださいました!
嬉しいです。
もうホントにローマとなるとミーハー的にはしゃいでしまって触ったり、飛び跳ねたりして恥ずかしいです。
ニームはローマの遺跡が至るところにあり保存状態が良いのも嬉しかったです。
> フォンテーヌ公園のおごそかで洒落ていて、堂々とした門も素敵☆
> 大人な町ニームに溶け込んだ、コクリコさんも素敵☆
大人な町ニームは昭和生まれですさんや私(と図々しく私も入れる)のような大人にとってもふさわしい町でした。
シーズンオフだったので、観光地ニースに比べるとお店もレストランもあまり開いていなかったのですが落ち着いたシック(ここがオトナの町として重要!)な町でしたよ。
また酷暑が戻りそうですが、お互い熱中症などに気をつけて乗り切りましょうね。
-
- パルファンさん 2010/07/19 21:58:39
- 古代から現代まで
- コクリコさん、こんばんは♪^^
プラタナスの並木がある運河の側を通り、
向ったのがローマ時代の、マーニュ塔、ディアヌの神殿なんて・・
青空のもと、わくわくしながら歩いたのでしょうね。
アールヌボー調の門、陽が陰りはじめた運河、そして、木のアート・・
古代から現在までたっぷり味わえて、パルファン好みの旅行記・・
一票です〜
ポン・デュ・ガールは、30年ちょっと前、アルル、アヴィヨンに
ドライブした時に行ったんですよ。でもニームはパスでした(;_・)
続きも楽しみにしてま〜す♪
パルファン
- コクリコさん からの返信 2010/07/22 16:00:38
- RE: 古代から現代まで
- 暑い日が続きますがパルファンさん、いかがお過ごしですか?
こう暑いとニームの続き、円形闘技場やポン・デュ・ガールの旅行記を作成する気力がでません(:^^:)
マーニュ塔だけの小さな旅行記をご覧下さり、投票もありがとうございます。
> アールヌボー調の門、陽が陰りはじめた運河、そして、木のアート・・
> 古代から現在までたっぷり味わえて、パルファン好みの旅行記・・
> 一票です〜
ニースの底抜けの明るさも良いですが、ニームってしっとり落ち着いていてセンスもあり、そう、パルファンさんに似合いそう!
観光シーズンではなかったのですがニースはそれでも観光客が多く、ニームがあまりに静かなので「こんなに観るべきものがあるのに」と拍子抜けしました。
街を歩く女性のファッションがシックでした。
> ポン・デュ・ガールは、30年ちょっと前、アルル、アヴィヨンに
> ドライブした時に行ったんですよ。でもニームはパスでした(;_・)
ポン・デュ・ガールは30年ちょっと前にいらしたのですか。
あら〜夫も30数年前に一度ポン・デュ・ガールに行ったことがあるのですよ。
4月に行ったんですって。パルファンさんはいつ頃かしら?
ガルドン川にかかるポン・デュ・ガールを囲む自然は多分ローマの頃から変わりないと思いますが、橋の手前にミュージアムや売店、カフェ、レストランが新しくできました。
ポン・デュ・ガールからはかなり離れているので景観を損ねることはありませんが、それが30年ちょっと前と変わっていたことだそうです。
ユゼスやタラスコンにも行きたかったなぁと思いました。
フランスを回っているだけで一生が終わりそうです、、、うーむ、スペインは行かなくてはなあ・・・
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