1962/03/14 - 1962/03/14
129位(同エリア182件中)
ソフィさん
1962年3月14日(水)
夜中のトンネル修理現場を見るために、前夜は20時に就床。
夜中0時30分にホテルを出て、現場に行く。
パリから私の案内のために、わざわざビュザックさんが来て下さった。
工事の中味は、古くなったトンネルの坑口に近い部分が次第に変形して来たので、それを止めると言うことだ。
鋼製の枠をトンネル内に建てこんで、それ以上の変形を止める。
同時にトンネルの煉瓦覆工に穴をあけ、そこから凝結剤を注入し、覆工裏の隙間を固める。
原理的には単純だが、覆工を建てこむ装置に工夫があり、凝結剤の配合や注入スピード、管理法などに進んだ点がたくさん見られる。
しかし現場の気温はマイナス6℃と低く、おまけに風が強いものだから、想像を絶する寒さだ。
3月の半ばにこの寒さは異例と、皆が口々に言っている。
ついフランス政府給費資格試験の時の、推薦状のことを思い出した。
国鉄総裁の推薦状が必要だったので、秘書課に頼みに行ったら、「そんなもの自分で原案を書いてこい」ということだった。
合格したい一心だった私は、自分勝手と思いながらも「片瀬君は国鉄きっての有能なエリートで、将来は青函トンネルや本四架橋なの国家プロジェクトの責任者に育てようとしている・・・」と勝手に書いたものだった。
訂正があると思っていたのだったが、思いがけなく「これでいいから、フランス語に翻訳して来い」と言われ、綺麗にタイプ打ちされた文章には、最後に十河総裁のサインが光っていて驚いた。
それからというものは、肩の荷がより重くなったのを感じている。
初電ギリギリまで行われた工事の後始末まで見て、ホテルに戻ったのは4時を過ぎており、ぐっすり寝込む。
10時ルアン発の急行で、パリ・オステルリッツ駅に11時半到着、シテ(大学都市)に戻って昼食。
ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)
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(片瀬貴文 79歳)
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