![作品単位でその舞台を追っていたこのシリーズ、ちょっと趣向を変えて、複数の作品に舞台として出てくる同じ場所に注目してみます。<br />第1回は舞浜。TDLこと東京ディズニーランドです。<br />詳しい本の感想はいくつか別ブログからTBかけてあります。](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/46/79/650x_10467921.jpg?updated_at=1281669015)
2010/06/04 - 2010/06/04
2383位(同エリア7413件中)
べるつくさん
作品単位でその舞台を追っていたこのシリーズ、ちょっと趣向を変えて、複数の作品に舞台として出てくる同じ場所に注目してみます。
第1回は舞浜。TDLこと東京ディズニーランドです。
詳しい本の感想はいくつか別ブログからTBかけてあります。
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松岡圭祐「千里眼の瞳 完全版」2008年刊
「「あれはなんだ?」李秀卿がきいてきた。
美由紀は視線を追った。童話の絵を立体化したような巨大な壁画がそびえ立っている。
「ああ、あれは"イッツ・ア・スモール・ワールド"のアトラクションよ」
李秀卿は、じっと立体壁画をみつめていた。やがて、つぶやくようにいった。「興味深いデザインだ。ピサの斜塔、エッフェル塔、タージ・マハル寺院
ビッグペン・・・・。世界の建造物がデフォルメされ、一定の様式でデザイン化されている」
小学館から出ていた千里眼のシリーズですが、版元を角川に変えて大幅改稿の上でクラシックシリーズとして出し直されています。惰性で読んでいましたが、そこらへんで読むのをやめました。だいたい永遠の28歳って設定はリアリティがなさ過ぎるだろうに。
ともかく、そんなシリーズの中で出てきたTDLのシーン。人気アトラクションをどれも切って捨てていた李が興味を示したのがこちら。なかなか印象的な場面でした。 -
松岡圭祐「ミッキーマウスの憂鬱」2005年刊
「後藤は笹塚とともに、ワールドバザールの十字路付近に立っていた。」
そして同じ作者は全編TDRを舞台にしたお仕事小説も書いています。
こちらについては単独で旅行記化していますので、詳しくはこちらを
http://4travel.jp/traveler/berutsuku/album/10410432/ -
乃南アサ「自白 刑事・土門功太朗」2010年刊
「もちろん、ディズニーランドの前評判くらいは土門の耳にだって入っている。ミッキーマウスでおなじみのディズニーの世界が、そのまま遊園地になっているということも理解しているつもりだ。だが、土門の興味といったら、その経営母体が三井不動産と京成電鉄の共同出資で設立された会社によるとか、総工費が二千億近いとか、そういう方向に向かう程度だった。」
正確にはこの作品では舞台としては登場しませんでした。娘二人に開園したばかりのディズニーランドに連れて行くことを約束させられた土門ですが、実際に連れて行くシーンは描かれていません。
でもきっと行ったなら三井不動産がスポンサーのこのショーベース(当時はショーベース2000だったか)が気になったのではないでしょうか。 -
垣根涼介「サウダージ」2004年刊
「その憂鬱は、ディズニーランドに着き園内に入ったとき、さらに増した。
せっかく耕一が三人分のパスポート券を買い求めたにも拘らず、バカ女二人組は一向にアトラクションのエリアに進んで行こうとしない。
まずは写真。モニカが旧式のカメラを持ってきていた。
入園口で写真を撮ろうと言い出したのはDDだ。」
アキシリーズの3作目がこちら。
2作目の「ギャングスター・レッスン」だけ版元が徳間でしたが、今年になって4作目の刊行とあわせて、それも文春文庫に収まって、ヒートアイランドシリーズとしてそれぞれ通しナンバーのサブタイトルがつけられました。おかげで2作目と3作目のどちらが先なのか分かりにくい事態は解消されました。
で、このサウダージ、アキと和子、耕一とDDという二組のカップルが主役ですが、この二組が交錯するのが、ここ東京ディズニーランドです。 -
(ひきつづき「サウダージ」)
「ついにしびれを切らした耕一は、バザールを抜けた先のベンチに居ると言い残し、店を出た。
買い物客でごった返したバザールの天蓋を抜ける。」
ここで耕一はブラジルの田舎町、トメアスでのことを思い出してぼんやりと考えにふけります。そこへ視界に入ったアキに思わず声をかけてしまいます。
サウダージの舞台については詳しくはこちらも
http://4travel.jp/traveler/berutsuku/album/10468857/ -
「Door of Dream 夢のとびら」1996年刊
「原始の鳥は神の頭上を離れ、私たちのところへ飛んでくると、いろいろなことを教えてくれました。たとえばこの『魅惑のチキルーム』の建物は、チキゴッドの友人たちの太平洋の神々に協力をお願いして建てたという。東南アジアでよく見かけるパゴダがここに建っているのもそのせいだとか。」
10年以上前に出た本で今は絶版となっていますが、図書館に蔵書があればあっさり読めたりします。
版元が講談社であることから分かるとおりオフィシャルな本です。
舞台は全編東京ディズニーランド。16歳の女子3人組が主人公で、パーク内を時計回りに回っていきます。
バックグラウンドストーリーをここまで詳しく解説した本はなかなかありません。
ただいかんせん内容が今となっては古すぎます。なんせスカイウェイとかが存在している時代です。入れ替わって今は存在しないアトラクションも多数。まあキャプテンEOは来月復活しますが。 -
(ひきつづき「Door of Dream」)
「振り返ると、マレフィセントの家来グーンの一団が、いつの間にかドゥームバギーの後部にロープを縛りつけていて、いまそれを力いっぱい引っぱっている。どんどん墓場へ引き返すドゥームバギー。」
東京ディズニーランドが舞台ですが、3人組と対話したり案内したりするのは、どれもキャラクターたち。他のゲストやキャストの姿は描かれていません。
まあ話の内容は正直どうでもいい本で、コラムや注の豆知識的なところに大きな価値がある本です。そういえばサブタイトルにも「東京ディズニーランド超ガイド」とついています。超、という言葉にすでに時代を感じますが・・・
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この旅行記へのコメント (4)
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- たらよろさん 2010/06/24 23:20:46
- ディズニーってあまり登場しない気がしてた・・・
- こんばんわ〜
ディズニーが登場する小説、
結構ありますね。。。
シーの登場小説もあるのかな??
阿南アサさん、結構好きな作家さんです。
「自白 刑事・土門功太朗」は詠んでません。。。
図書館で予約してみます〜〜
って2010年の本だから、あるかなぁ?
たらよろ
- べるつくさん からの返信 2010/06/25 12:29:21
- RE: ディズニーってあまり登場しない気がしてた・・・
- たらよろさん、こんにちはー。
車2台所有ってだけでも十分すごいのに、2シーターのオープンカーですと!? やっぱりセレブですね〜
シーの出てくる小説・・・今のところ、別旅行記にしてあるミッキーマウスの憂鬱くらいしか知りませんです。
ランド自体は中に入らなければ、もっとありますね。それこそローズダストでもちらっと遠景出てきてましたし。ダイナソー本社に向かいかけて青海に行き先変えるシーン。
自白は刑事ものというよりか昭和ものでした。昭和という時代自体を描きたいのかなー、と。乃南アサは音道シリーズと聖大シリーズは余さず読んでますが、それ以外はあまり読んでないです。
自分も図書館で借りましたけど、人気作家ですし、新しい本だからちょっと待つかもですねー。
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- ゆるモさん 2010/06/09 09:28:49
- この旅行記すばらしいです><
- ゆるモです。
最近めっきり本を読まなくなってしまいましたが、
違う角度から読書するのもいいかもと思いました♪
それにしてもいろんなところでTDRって描写されてるんですね。
それにしてもたくさん読書されてるんですね。
見習いたいです。
- べるつくさん からの返信 2010/06/09 22:15:20
- RE: この旅行記すばらしいです><
- ゆるモさん、こんにちは〜。
ありがとうございます。
さすがは日本一のテーマパークだけあって、自分が読むごく限られた分野の小説でもこんなふうにちょくちょく舞台になってました。
もっぱら通勤の電車の中で読むだけですけどね。
育児に追われてるとなかなか読書の時間なんてとれないですよね。
海外の多いゆるモさんなら、往復の機内の中とかは?
自分は窓際に座れたらずっと窓にかじりついてますが、通路側で映画もたいして面白いのがないと結局暇つぶしは読書だったりします・・・
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