2009/05 - 2009/05
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ドクターキムルさん
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土蔵は耐火性の高い建築として全国どこにでも見られる。日本伝統建築の木造は火が付けば燃えてしまい、耐火性が低い。では神社仏閣ではと言えば、土蔵造りのものは意外にも少なく、おそらくは50棟くらいか。土蔵造りのお堂と言えば、やはりお経などの保管施設が思い浮かぶ。経蔵はなるほど多く目にする。それでも、経蔵ではなく土蔵造りの普通の蔵が建っている寺の方が多いようだ。しかし、大型の土蔵造りのお堂は少ない。何処でも土蔵は決まった大きさの建物であり、必要となれば2つ、3つと建て増ししていくからだ。金持ちになることを蔵が建つというが、蔵の数が多ければ多いほど大金持ちであると見なされてきた。
土蔵造りの神社仏閣では仏閣がほとんどになる。経蔵以外にも本堂を土蔵造りにしている場合があり、大火災の後に地域的な纏まりを持って建てられている。高田や直江津など上越市には土蔵造りの本堂が多く建てられ、現存する数が最も多い地域になっている。しかし、土蔵造りの制約から、それほど大きくはない。大きい土蔵造りの本堂は新潟県北の村上市にある浄念寺本堂であり、かつての藩主の間部詮房公を祭っている。この1棟だけが唯一重文に指定されている。また、大きい土蔵造りの経蔵も徳川宗家の菩提寺芝増上寺にある。徳川家康公の助成により建立された建物であり東京都指定建造物になっている。家康公の存命時の建築物でも重文にもなっていないのであるから、日本伝統建築としては土蔵造りは校倉造りなどよりは価値が低く見られているのであろうか。
(表紙写真は浄念寺本堂)
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浄念寺本堂。文化15年(1818年)に再建された。内に丈六の阿弥陀座像を安置する。土蔵造りの寺の本堂としては日本で一番大きく、平成3年(1991年)に国の重要文化財に指定されている。
浄念寺は代々村上藩主である榊原家(15万石)、本多家(15万石)、間部家(5万石)の菩提寺となった浄土宗寺院であり、享保5年(1720年)に間部詮房が葬られ、御霊屋がある。 -
浄土寺塔頭「宝持院」の本堂。土蔵造りの建物で築300年ぐらい経つそうだ。
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報恩寺羅漢堂(盛岡市)。享保20年(1735年)8月の棟札があり、500羅漢像の完成後に落慶したと考えられている。盛岡市指定有形文化財。今も内に499体の五百羅漢が安置されている。
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増上寺塔頭妙定院の熊野堂。国の登録文化財。
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増上寺塔頭常照院の本堂。この中にある内陣は国の登録文化財。
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芝増上寺経蔵(東京都港区)。慶長10年(1605年)の建立。東京都指定有形文化財(建造物)。徳川家康が建てさせた建物が都の有形文化財とは驚いた。
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浄土寺経蔵(兵庫県)。戦後の再建らしい。土壁は阪神大震災で崩れ、塗り直したもの。こうした土蔵造りの経蔵は時に見かけるものだ。
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越後浦佐毘沙門堂多門天宝蔵。およそ400年前の建築と言われ古いものだ。
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京都法然院書庫。経蔵ではなく書庫となっている。経よりも書物を多く保管してきたのだろうか。
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醍醐寺(上醍醐)最奥の土蔵造りの蔵。寺にはこうした土蔵造りの蔵も多くあるようだ。山の上にあることを除けばありふれたものだろう。
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京都清水寺の土蔵造りの蔵。ありふれている。
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山寺(立石寺)の山上の土蔵造りの蔵。
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山寺(立石寺)の山上の土蔵造りの蔵。これも山の上にあることを除けばありふれたものだろう。
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若狭明通寺庫裡の土蔵。
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増上寺塔頭妙定院の上土蔵。国の登録文化財。
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北鎌倉・円覚寺塔頭正続院の土蔵。
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北鎌倉・円覚寺塔頭龍隠庵の土蔵。
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鎌倉成就院の土蔵。
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