2008年7月 イタリア・フィンランド(5) ヘルシンキ

2008/07/20 - 2008/07/27

せっかくフィンランド航空を使ったので、日本に帰る前にヘルシンキにも一泊して少し観光することにしました。

※これは最新の旅行ではありません。

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

ヘルシンキに着いて空港バスで中央駅に行きます。到着したのは１８時頃だったでしょうか。写真が中央駅で、後で正面から撮ったものです。御影石で出来た堂々とした建物で、エリエル・サーリネンという人が設計し、世界で高い評価を受けているフィンランド建築なのだそうです。ロシア行きの電車も毎日発着します。だからヘルシンキにはロシア人も多く、ホテルでもたくさん見かけました。ホテルは中央駅の近くの「ソコス・プレジデンティ」というところです。１泊の値段がローマで５泊したユースホステルとあまり変わりません。本当はもっと安いところに泊まりたかったのですが、直前にインターネットで探したため、高いところしか残っていませんでした。でも高いだけあって、フロントの接客態度がとてもよかったです。部屋のテレビにも「ようこそ」という日本語とともに、わたしの名前が出ていました。翌朝のバイキングもバラエティに富んでいて、ファーストフードばかり食べていたわたしにとって、今回の旅行で一番まともな食事でした。

ヘルシンキを回るには、路面電車が大変役に立ちました。１日券が購入時から２４時間有効なので嬉しいです。ヘルシンキでの滞在はたった１泊で、夜７時頃購入したのですが、翌日１４時頃に出発するまでずっと使い続けました。しかも夜は２２時頃まで日が暮れず、日光が照りつけていたので歩き回ることが出来ました。乗り降りはそもそも、切符を見せることさえ不要です。ただし、持っていない事を発見されると高額の罰金を払うことになるそうです。ヘルシンキはローマに比べ、はっきり言って見所は少ないのですが、観光地としての環境はずっとよく整っています。町のあちこちに地図つきの案内板があって位置が分かりますし、観光案内所で無料の地図や冊子をもらえます。特に「ビジターズ・ガイド」は日本語版もあって、とても詳しい冊子です。

ヘルシンキで最も有名な建物は、ヘルシンキ大聖堂です。高い段の上にそびえています。とは言っても、周囲に建物があるのでヘルシンキの至る所から見えるわけではありません。３０年の歳月を費やし１８５２年に完成したものだそうです。

大聖堂の前には元老院広場という石畳に覆われた四角い広場があって、観光バスが乗りつけています。これは大聖堂から見たもので、広場の左側に政府宮殿、右側にヘルシンキ大学本館、向かいに市立博物館があります。中央には、ロシア皇帝アレクサンドル２世の像があります。

大聖堂の内側です。

パイプオルガンもあります。

大聖堂の内側です。

大統領官邸です。かつてフィンランドを支配していたロシアの皇帝が使用する目的で１８２０年に完成し、フィンランドの独立後は大統領官邸として利用されました。しかし現在は大統領の執務室としてのみ使われ、大統領は別の所に住んでいるそうです。

これは、ウスペンスキ寺院です。北欧最大のロシア正教会で、１８６６年にロシア人建築家により建てられました。

ウスペンスキ寺院の尖塔は、金色に輝いています。

これは、テンペリアウキオ教会です。ロックチャーチとも呼ばれ、岩の中にある斬新なデザインの教会です。

テンペリアウキオ教会の内部です。円形の空間の周囲を、むき出しの岩が取り囲んでいます。天井はガラス窓になっており、光が入り込んで内部を照らし出しています。

フィンランドといえば世界の携帯市場に君臨するノキアですね。ノキアショップがあったので入ってみました。日本と同様、いくつか展示されていて操作することが出来ます。機能も結構充実しています。パンフレットは１枚の紙を小さく折りたたんだようなもので、日本のものと比べると粗末です。

エスプラナーディ通りと公園です。細長い公園を挟んで、２本のエスプラナーディ通りが走っています。

通り沿いの花売り場です。（もしかしたら、下の方のマーケットの露店かもしれません。）

オリンピックスタジアムとタワーです。１９５２年のヘルシンキ・オリンピックのために造られました。高さ７２ｍの展望塔があります。

展望台にのぼってみました。池が見えます。ヘルシンキ周辺にはこのような池がたくさんあって、飛行機で降りたったときの眺めがきれいでした。

別の方向も眺めます。オリンピックスタジアムもすぐ下に見下ろせました。

シベリウス公園です。作曲家シベリウスは、フィンランドの英雄です。右側にはシベリウスの顔と思われる生首のような像があって、ちょっと怖いです。最初このモニュメントが見つからなくて、人に尋ねてたどりつきました。奥の島のような所にあるのかと思ったら、そうではなくて手前の遊歩道の脇にありました。

シベリウス公園の遊歩道です。ジョギングや散歩をする人が結構いました。ちなみにこの写真を撮ったのは夜の２０時半頃です。

マーケット広場です。露店が所狭しと並び、人々で賑わっています。音楽を演奏する人もいて、とても楽しい雰囲気です。

マーケット広場の野菜の山です。

マーケット広場の食べ物屋台です。前を通りかかったら試食させてくれたので、ここで昼食を買って向こう側の席に座って食べました。ピラフのようなご飯にサーモンなどのトッピングをしてくれました。

スオメリンナ島に行ってみることにしました。マーケット広場からスオメリンナ島行きのフェリーが出ていて、１５分ほどでたどり着きます。フェリーではフィンランド人の３人組の少年たちが話しかけてきて、楽しく過ごしました。マーケット広場で買ったサヤつきのマメをくれて、食べさせてくれました。サヤをみんなで海に投げ捨てていたら、横のおばさんが渋い顔をしていました。彼らは悪ガキだったかもしれませんが、素朴でいい人たちでした。

ヘルシンキには、このような大型客船が出入りしています。

スオメリンナ島は、世界遺産に登録されている要塞です。４つの島から成り、ロシア・スウェーデン戦争やクリミア戦争で重要な舞台となりました。今は博物館などが点在しています。

当日の飛行機で帰らなければならないので次のフェリー時刻までと決めていましたし、道がいくつも分かれていて迷うといけないのであまり遠くへは歩きませんでした。スオメンリナ島には見所がいくつもあるらしいのですが、予習不足でよく分かりませんでした。旅行するときは、事前にちゃんと予習しましょう。

中庭のようなところに大砲がありました。

最後に、ヘルシンキで食べた料理の写真をのせます。あいにく倹約家のわたしは、どこへ行ってもファーストフードになってしまいます。これは前日の夕飯です。何だったか忘れましたが、ご飯ものです。

これは帰国日の昼食です。上の方の写真にあるマーケットの屋台で買ったものです。所詮ファーストフードですが、美味しかったです。

さて、最後は帰国時の話です。ホテルに戻って預けた荷物を回収し、余裕をもって空港へ。便を確認して誰よりも早くチェックインしたら、お乗りになれますが現在のところ席がありませんのでゲートで確認して下さいとの事。誰もいないゲートで待っているとそのうちガヤガヤしてきて、搭乗時刻直前にやっとゲートに係の人が現れました。確認しに行ったらまた暫く待たされて、何とビジネスクラスにアップグレード。実はこういう経験は初めてではないので内心予想して期待していましたが、深刻そうな表情をした係の人の演技力に騙されて、一瞬ヒヤッとしました。やはりビジネスクラスはいいですね。今回は最初貧乏旅行だったのですが、ヘルシンキで一変してリッチで快適な旅になりました。