2010/03/12 - 2010/03/12
377位(同エリア1198件中)
コクリコさん
シャガール美術館(2)では、
旧約聖書の男女の愛を詠った「ソロモンの雅歌」をテーマに描いた5枚の連作、シャガールの若い頃から晩年の作品をUPしました。
シャガールはユダヤ教徒でしたが、宗教の教義にとらわれず、カトリック教会を始め、全ての人々が共有できる空間に愛を描きました。
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旧約聖書をテーマにした12の絵画の展示されている部屋から、ソロモン王が作ったといわれている「ソロモンの雅歌」をテーマに描いた作品が展示されている展部屋へのつなぎの部屋のステンドグラス。
12の絵画に精神を集中させてしまったため、ここからは気が抜けてボーっと観賞。
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この小さな部屋には大理石のレリーフも2枚飾られています。
写真のレリーフはアブラハムの妻サラとイサクの妻リベカが描かれています。
素朴で優しそうな、見ていてホッとするようなレリーフでした。 -
「ソロモンの雅歌」が納められている六角形の展示室。
部屋にはシャガールが愛したバッハの音楽が流れていました。
音楽を聴きながらぼんやり椅子に座っていました。 -
シャガールの二人目の妻、ヴァヴァへのメッセージ。
"私の喜びであり、歓喜である妻ヴァヴァヘ"
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雅歌 ?
この展示室には旧約聖書の中で「歌の中の歌」と讃えられている『ソロモンの雅歌』を題材にした5点の絵が展示されています。
地上における最も美しいものは愛、その愛を歌い上げた歌をいつしか『ソロモンの歌』と呼ぶようになったそうです。
聖書の書かれたころには既に偉大な王であったソロモン(ダヴィデ王とバテシバとの子)の名がつけられました。
雅歌の成立は紀元前5世紀中頃だという。
5点の絵は情熱を表わす赤を基調にし官能的な絵が描かれていました。 -
雅歌 ?
花咲く茨に横たわる女。
女の足元には彼女に恋した男の顔。
肉体がふんわり浮き上がり、官能的な夢の中を漂っているよう。 -
雅歌 ?
幸せそうな花嫁、花婿はシャガールとべラの姿だという。
キャンバスの中央に浮き上がる町はシャガールの生まれ故郷ヴィテブスク(下・・逆さまに描かれている)と晩年を暮らしたヴァンス(上)。 -
雅歌 ?
馬に乗る花嫁・花婿はダヴィデ王とバテシバですが、それはそのままシャガールとべラの姿ともいえるみたい。
妻への手紙に「私の喜びであり、歓喜である妻ヴァヴァへ」と書かれているのに、絵にはべラとシャガール。
シャガールの晩年の友の話によるとべラへの愛とヴァヴァへの愛は一体化し矛盾していないとか。
うーん、常に情熱的な感性を持つ芸術家にしては妻は二人だけというのも純愛一途なのかもしれない、と納得してしまう。
男の顔が青いのは「感動で顔が青くなる」というユダヤの言い回しから。 -
雅歌 ?
若い頃敵将ゴリアテを倒したユダヤの英雄ダヴィデですが、王になり自分の部下ウリヤの妻バテシバの美しさに惑い、ウリヤを前線に送り戦死させ、自分の妻とするような罪を犯しました。
その罪を悔いても神は許さず、第一子は死んでしまいます。
その後に生まれた男の子がソロモンです。
ソロモン王も妻が700人、側女が300人もいたそう。
赤とピンクの濃淡を基調にして男女の愛の絆を詠った"ソロモンの雅歌"の世界をそんな事を思いながら漂いました。 -
"ソロモンの雅歌"か飾られている六角形の展示室の次に、シャガールの初期から晩年の作品が展示されている部屋があります。
写真の絵は"アトリエ"(1910)
シャガールがパリに来たばかりの24歳の時の作品。
初々しさの中にパリでの志の決意が伝わってきました。 -
"恋人たち"(1917)
シャガールは恋人のベラをフランスに呼び結婚します。
恋人たちはシャガールとべラの姿。
ソビエトからフランスに逃れてきたシャガールですが、第二次世界大戦が始まり、ユダヤ人はフランスにいても危険になりアメリカに渡る。
アメリカで病を得たべラは亡くなります。
傷心のシャガールはフランスに戻り、さらにべラとの思い出の地南仏ニースに移る。
65歳でヴァヴァと再婚。
鷲の巣村のヴァンスで晩年を過ごす。
同じ鷲の巣村のサン・ポールの墓で二人は眠っています。 -
"緑の自画像"(1914)
若々しいシャガール。
緑の青年!
そして右隣にはべラの姿が。 -
"イザヤ"(1968)
「火で唇を神聖にするイザヤ」を描いた絵だと思います。
火を象徴している赤い天使がイザヤの唇に触れています。 -
"ダヴィデの塔"(1968〜1971)
ダヴィデ王は竪琴の名手だったそう。
ダヴィデの奏でる竪琴を聴きながら眠る白い恋人たちは誰?
シャガールとべラ?
ダヴィデ王自身と略奪して妻にしたバテシバ? -
"赤褐色の馬"(1967)
80歳を超えたシャガールの作品。
赤い馬を攻撃のシンボルとして描いたそうです。
左下の燃える町、逃げ惑う民はユダヤ人の苦悩を表わしている。
80歳を超えたシャガールの思いは衰えることはないのですね。 -
"ダンス"(1950)
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"青いサーカス"(1950)
"ダンス"と"青いサーカス"はロンドンのウォーターゲート劇場のために描いた作品だが予算の都合で実現せず、シャガール美術館所蔵となる。
青い空?海?
くるっと宙返りしている赤い衣装の女性にスポットライトがあたり。
同じ空間に馬と魚、太陽がある。
この美術館に入ってから初めて普段見ていたシャガールの絵に会えた気がしました。
この絵も好き!
私も宙返りしているような気分になりました。 -
"地中海の風景又は入り口のためのタピスリー"(1973)
エルサレムの風景か、又は左がサン・ポール、右がニース。
聖地エルサレムか、あるいはシャガールが愛した南仏の町、
どちらでもあるかも。
大変気に入った作品です。
タピスリーは絵画とまた違った温かみがあります。 -
4つの青いステンドグラスはコンサートホールの窓を飾っています。
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4枚のステンドグラスには天地創造の7日間を表わした絵が描かれています。
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コンサートホールの舞台の上には18世紀のハープシコードのレプリカが置かれています(暗くてすみません)。
ハープシコードの裏フタにシャガールの絵が描かれています。。。遠くて暗いので何が描かれているか見えないですが。 -
ホールに置かれている椅子と比べて見るとステンドグラスの大きさがわかると思います。
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"夜のサーカス芸人たち"(1957)
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"黒い背景のサーカス"
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聖書のメッセージのエスキスが4点。
たった今見てきたばかりの旧約聖書をテーマにした作品のエスキスですが、遥か昔に見たかのように懐かしい思いで見入ってしまいました。 -
最後にシャガールの写真に挨拶して。
心の中がシャガールの愛と情熱で溢れ、放心状態のままフラフラと美術館を出ました。 -
美術館を出ると目の前にはオリーブの木々が優しくそよいでいました。
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美術館の入り口の看板は『ヤコブの夢』だったんですね。
天国への階段を上がったり降りたりして遊んでいるように見える天使たちと、傍らで夢を見ているヤコブの絵もとても好きになった私でした。
長い1日だった日・・・この後"マティス美術館"に向かいます。
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