境港発上野行き1050キロ鉄道の旅　　　　　　急行能登　哀愁の深夜急行

2010/01/12 - 2010/01/13

高岡から金沢に戻り1泊。
翌日金沢から高岡へ行き上野まで急行「能登」に乗った。

夜行急行「はまなす｣｢きたぐに｣に乗ってみて夜行急行にも筆舌に尽くしがたい魅力があることがわかった。

ブルートレインの寝台特急「北陸」と迷ったが、
急行「能登」で帰ることにした。

「能登」「北陸」は、ともに３月１２日夜に金沢と上野を
発車する便が定期運行のラストランとなる。

写真は、鼻の長い愛想のあるボンネット型４８９系電車
急行「能登」

エリア 石川

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩

金沢では、ひがし茶屋街の民宿銀松に１泊した。

民宿　銀松 宿・ホテル

素泊まりで３０００円。

またまたｗちゃん（４T非会員）情報にお世話になる。
快適さ◎
コストパフォーマンス◎

民宿からひがし茶屋街まで歩いて数分。

朝から金沢観光のつもりが・・
膝下が濡れるほど雨が降っていた。

雨のひがし茶屋街

雨に濡れた石畳の道もいいものだ。
両側に紅殻格子のお茶屋が並ぶ。

コールドパーマとは、渋い。
昭和ロマンの美容室が、ひがし茶屋街に残っていた。

銭湯好きとしては東湯を楽しみにしていた。

しかし、
2009年9月1日から店主健康上の都合により当分の間休業との張り紙。

廃材を燃料にしていたが、最近のものは有害物質が含まれているため肺を患ったと地元の方から聞いた。
心が痛む話しだ。

雨がひどいので観光は諦めて近江町市場までバスで移動した。

発砲スチロールの箱を購入して氷見産のあんこうを買う。
急行能登で帰ると話すと氷を沢山入れてくれたので助かった。

近江町市場 名所・史跡

中田屋東山店

金沢は京都、松江と並ぶ三大和菓子処として知られている。
加賀百万石の銘菓、中田屋のきんつばは食べておきたい。

このお店は、店員さんの愛想もよく感じのよいお店だった。

中田屋 東山店 グルメ・レストラン

中田屋のきんつば

素材の味を生かし、また食べたくなる味。

民宿の女将さんに、普段買い物に行くスーパーを聞き行ってみた。
それが、こちらのvalor。
地元のスーパーはおもしろい。

valorで土地のお菓子を購入。
福屋製菓「ビーバー」

大阪万博でカナダ館のマスコットのビーバーを見た女性社員が「ビーバーの歯の形と菓子を二つ並べた形がそっくり」と言ったことから菓子の名前になったそうだ。
素材の米の良さがわかる揚げあられだ。

金沢市内の温泉銭湯「大和湯」

こちらもｗちゃんに教えてもらった温泉。
晴れた日なら、ひがし茶屋街から歩くと１５分くらい。
中田屋東山店からだと３００ｍくらいだ。

夜行列車に乗る前の温泉は実に気持ちがいい。

夜の金沢駅鼓門

金沢駅は立派でモダンすぎる。
急行能登には不似合いな駅に思えてしまった。

昭和の残り香のある高岡で急行能登の入線を待つことにした。

金沢駅 駅

高岡駅構内　今庄

この立ち食いそば屋さんには、
伝説の「ちゃんぽん」なる食べ物があり、うどんとそばが一つの丼に入っているものがあるそうだ。

食べておけばよかったかも。

夜の高岡駅前

急行能登は、東北本線、高崎線、上越線、信越本線、北陸本線を大宮、高崎、長岡、富山を経由する座席夜行急行列車だ。

停車駅は上野、大宮、熊谷、高崎、直江津、糸魚川、泊、入善、黒部、魚津、滑川、富山、小杉、高岡、石動、津幡、金沢

大阪からやってきた寝台特急「日本海」を見るチャンス到来！
駅員さんに、「日本海」の撮影をしたい、
とお願いしてホームに入れてもらった。

開放式寝台のみのブルートレインだ。
渋くていい顔してる。

乗車したくて、2011年3月11日の富山発秋田行き、日本海3号車2番下を予約していた。
が、乗れる日は来なかった。

ホームにて

急行能登の乗車時間が近づいてきた。

闇のなかから颯爽と現れた急行能登

高岡駅発22時45分。
上野まで470.6ｋｍ。
待ちに待った6時間26分の旅が始まる。

高岡駅 駅

乗車するのは１号車だ。

急行サボが渋い。

1号車は女性専用指定席車となっている。

歴史を感じる急行サボ

ホーローの錆を見ると、
雨や雪に耐えてきた列車なんだな、と思う。

１号車車内

後列奥に女性がひとり、前方にもひとり。
なぜか私の指定席に座っていた和服用ヘアスタイルのおば様（なんで空いているのに私の席に？）、そして私も含め乗客は計4名だった。

上野まで、この４人だった。

さく殿から、教えてもらった情報で毛布をゲットした。

手触りがよい。
数枚しかなかったから混むと大変そう。

さくちゃん、ありがとうです。

自動扉じゃないのだ。
「おす」
アナログだ。

１月初旬の平日は、指定席も空いていた。

洗面台の水洗金具にも「おす」

手さげタイプのポリ袋もあった。
きれいな車内で楽しい旅を！
と書いてある。

便所用知らせ燈

知らせ、の「ら」と「せ」が踊っているみたいでいい。

急行能登　グリーン席

ノスタルジックな車内

外から見たラウンジ

ラウンジ

スナック「能登」という昭和酒場のような雰囲気。

ラウンジ

こちらはクラブ「能登」の雰囲気。

電話室があった

公衆電話

携帯電話が普及して、何年になるのだろう。

車内探検をして席に戻るとシンデレラなら間もなく魔法がとける時間だ。

後列奥の女性以外は、気兼ねなく回転シートを対面にし眠りの世界に入っている。
車内は蛍光灯だけになった。

列車酒を飲みながら、様々なことが浮かんでは消えてゆく。

僕の人生はいつも下り列車なんだ、
そう語っていた元同僚のことや・・

まどろむつもりが、知らぬ間に熟睡してしまった。

一睡もしないつもりだったのに上野駅に着いていた。

昭和４６年の登場から４０年
ボンネット型の顔がイカシテいたのに。

貴重な４８９系電車だったのに。
寂しい。

ヘッドマーク

横顔

●Gマーク（信越線急勾配線区対応車を表す記号）も記念に撮影

しつこくまだ撮影する

折り返しは、上野23：33　金沢着が6：29

急行能登到着から14分後、6時19分に「北陸」も上野に着いた。

急行能登よりブルートレインの方が人気者のようで、
「北陸」の前には沢山の人がいた。

1月でこの人だかり、最終日はどんな状態になるのだろうか。

上野駅 駅

雪がついた寝台特急「北陸」ヘッドマーク

ご苦労様でした、
といってあげたい。

急行「能登」、寝台特急「北陸」を一目見るために
上野のホテルに１泊したダンナと車庫へ回送される姿を見届けた。

スピード第一主義の世の中で、
ブルートレインや深夜急行が生き残れない世の中になってしまった。

韓国東海～境港～上野　陸路の旅は、これにて終了。

この旅行記へのコメント （6）

• がんもさん 2010/03/11 22:29:28

  ずきゅ〜ん

  kodeyanさんまいどおおきに♪
  
  もう今回は表紙にやられちゃいました。
  あ〜出っ張りお鼻がとってもキュートちゃん。
  わたしもこれに乗りたいっ！って
  kodeyanさんの旅行記見て何度思ったことやらと思いながらも
  やっぱり乗ってみたいです♪
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　がんもより

  kodeyanさん からの返信 2010/03/12 07:19:48

  RE: ずきゅ〜ん

  がんもちゃん　まいどおおきになのだ☆
  
  来てしまいましたね、１２日。
  最終運転を迎える寝台特急「北陸」、夜行急行「能登」両車両も
  どんな気持ちなんでしょう。
  
  > あ〜出っ張りお鼻がとってもキュートちゃん。
  うん、うん。
  あの昭和チックな出っ張りお鼻がいいね。
  平成生まれのコジャレタ新幹線には出せない味だと思う。
  
  「能登」のほうは、臨時化して残るみたいだけど
  ４８９系じゃなくなっちゃうみたいね。
  がんもちゃんにも乗ってみて欲しかったけど、
  めきめき腕を上げているがんもちゃんに、
  ４８９系が颯爽と走る最後の勇姿を撮って欲しかったわぁ。
  
  ではでは☆彡

• 旅猫さん 2010/03/07 23:02:23

  急行能登♪

  kodeyanさん、こんばんは〜
  
  おっ、急行能登に乗ってきたのですね！
  車内も、車両もしっかり撮ってますね（笑）
  ●マークまで。
  能登は、仕事（呑み）帰りによく乗っていました。
  それこそ、週に２，３度。
  一度だけ、乗り過ごして熊谷まで。。。
  
  私も、２月にお別れをしてきました。
  福井までの旅で使ったのですが、夜行急行は旅情がありますよね。
  
  ひがし茶屋町の近くにそんな安い宿があったとは！
  しかも素泊まり。使えるなー
  そうそす、地元のスーパーって楽しいですよね。
  普通に惣菜を買って、宿で食べたりしてます（笑）
  
  夜行前に銭湯か。
  それっていいかも。
  旅猫

  kodeyanさん からの返信 2010/03/08 08:46:25

  RE: 急行能登♪

  旅猫さん　こんにちは＾＾
  
  えっ、旅猫さんも２月に乗車したんですか！
  旅行記はこれからでしょうか。
  
  ほんと、夜行急行は旅情がありますね。
  ブルトレとはまた違う旅情というか。
  
  今回お世話になった宿はよかったですよ。
  民宿銀松さんというところです。
  楽天からも予約できますので、金沢に行く際はご検討ください。
  女将さんも気さくで明るい方で、スーパーの場所も
  わざわざ地図を持ってきて教えてくださいました。
  
  大和温泉さんも、なかなかいいお湯でした。
  湯は透明なんですが若干ウグイス色がかっています。
  夜行前に温泉に入ったせいか、車内で熟睡してしまって・・
  気がついたら朝でした（笑）
  
  メッセージありがとうございました！
  ではでは☆彡

• バートンさん 2010/03/06 23:31:58

  あずさ

  kodeyanさん、こちらでもこんにちは〜(^^ゞ
  
  この列車は子供の時の思い出の電車なんです。
  夏休みになるとこの電車に乗ってよく信州方面に行ったなぁ。。。
  見なくなって久しいですが、今でも現役なんて嬉しい♪
  って、上野に行けば見れたんですね^＾
  哀愁の列車で共に昔の思いにふけってしまいました。
  
  ビーバーの名前の由来にはあっぱれ！
  インスピレーションって重要〜。
  
  ばーとん

  kodeyanさん からの返信 2010/03/07 07:17:23

  RE: あずさ

  バートンさん　こんにちは
  
  子供の頃の懐かしい思い出が蘇って何よりです。
  夏の信州ですか、避暑にもなって楽しかったでしょう。
  
  子供時代の旅の思い出はずっと残ってるもんですよね。
  ちなみに私の思い出はSLなんです（笑）
  
  「北陸」も「能登」もお別れまでカウントダウン。
  なんとも寂しいです。
  
  > インスピレーションって重要〜
  ほんとですね。
  写真撮影でも重要かもしれませんね。
  
  ではでは☆彡