マカオの路地裏を歩く

2010/02/21 - 2010/02/24

春節も終わリを迎える時期にマカオを訪れてみました。この時期に訪れるのは初めてです。マカオは思ってた以上に連日かなり寒く、日本から持参した厚手のジャンバーが大いに役に立ちました。

今回は表通りのにぎやかな観光客向けのエリアよりも、あまり観光客が立ち寄らないようなところを歩いてみました。そこでは地元の人々の生活を垣間見ることができ、気取らない、しかも、ありのままの生活が満ち溢れています。

エリア マカオ(マカオ)

マカオの観光名所「セナド広場」からさほど遠くないところに、ちょっと裏道に入っだだけでもうこのような路地裏があります。

路地裏を歩いていると、人々の生の生活を見ることができます。飾らない、ごく普通の生活がそこにはあります。

どこにでもある商店の店先ですが、店の表示が中国語とポルトガル語になっています。古くからの店は英語よりもポルトガル語との併記になっている方が多いようです。

ちょっとした食堂の店先です。外にもテーブルが置かれ、地元の人たちが食事をしています。

よく曲がり角などに置かれているのを目にしますが、これは「石敢當」というものだそです。

「北京水餃」と看板が出ていますが、その上の英語の表記を見ると“PEKN GDUMPLNGS“と書かれています。最初見た時はポルトガル語かなと思いましたが、どうもそうではなく英語でいいようですね。本来なら”PEKING DUMPLINGS”となるべきで、PEKING の Ｉ が抜け、さらに G が次のDUMPLNGSの先頭に来てしまったようです。DUMPLINGS の I も抜けていますね。

マカオ最大の名所である「セント・ポール天主堂跡」から関前後街に向かい、しばらく歩くと、古道具などを扱う店が集まる果樹街という狭い通リに出ます。何か掘り出し物などないかと見ていると、ポッンと何の変哲もない一軒の食べ物屋がありました。

名前は「栄記荳腐麺食」とあり、店頭にも店の壁にも「荳腐麺」と書かれた紙が貼り出されていて、何となく興味が惹かれ、中に入ってみました。

これが注文した「荳腐麺」です。始めて目にしました。一見、見た目はあまりおいしいそうとは言えませんが、少しずつ食べてみると、何とも言えない味がして、う・・・と思いました。でもだんだん食べているうちに、麺と豆腐が独特な味を醸し出し、おいしく感じられました。

狭い関前後街には道の両側にずらリと古民具（ガラクタ？）とでもいうような物を扱う店がたくさんあります。この人も道にガラクタ類を広げて、自転車に腰かけながら店番をしていますが、こんなもの買う人がいるんだろうかと思うようなものばかり置かれています。

だんだん日が落ちて暗くなりました。それとともに店を閉めるところが出てきましたが、こんな狭い道にも敷き詰められたタイルが明かりに反射して美しいですね。

ある商店の店先では商売そっちのけで、将棋に熱中している人々がいます。客はもう来ないから、夕食までのひと時気晴らしにやっているのでしょうか。

だんだん暗くなり、街灯には明かりが点き始めました。

こちらの公園の一隅でも明かりがともり始めましたが、左右の街灯の色がちがいます。写真だと、ほとんど分かりませんが、左側は黄色みを帯び、右側は白みを帯びた色をしています。

本当に古道具屋が多いです。しかも、小さな店ばかり。何か掘り出し物でもあるでしょうか。店に入ってみました。主人にマカオの古い写真がないかと聞くと、この店にはないが、知り合いの店にはあるので案内しようと連れて行ってくれました。

連れて行ってくれたのが、この店です。早速マカオの古写真がないかどうかを聞くと、あるとの答え。そして、店の奥の方から写真の束を引っぱり出してきました。しかし、ほどんどはコピーしたもので、オリジナルはありません。かろうじて数枚良さそうなものがあったので、購入してみました。

こんな美しいバルコニーのあるお宅がありました。ここに住んでいる人の生活振りがうかがうことができます。

遠くに Grand Lisboa が見えます。異様なほどの大きさでズシン、ズシンと迫って来るような感じです。

マカオは、特に中心部は坂が多いです。外部の者には珍しさや独特の景観に興味を覚えるかも知れませんが、しかし、地元の人々にとっては毎日の生活にも大変不便です。

階段のあるそばで、一人の老婦人が一休みをしているようです。元気の者にとってもこのような急な階段はきついです。

前の晩このポルトガル料理（マカオ料理）店の前を通った時、ここで食事をしてみたいと思って中に入ると満員だったので、あきらめたところでした。この時間帯ではまだ営業していないので、今回も残念ながらはパスせざるをえませんでした。

路地裏にはこのような道教の廟があり、中をのぞくとひっそりしていて、時たま近所の主婦などが訪れています。

中には管理人とおぼしき人が熟睡中です。起こさないように、そっと見学しました。

時折廟には地元の人々が参拝に訪れています。

祭壇の上には様々な道教の神々が祭られていますが、どの神様にどんな名前が付いているのか皆目分かりません。ここは神々のオンパレードといった風ですね。

家の入口の側には、「門口土地財神」と書かれた石が置かれています。

ほとんどの民家の入口付近に門口土地神が祀られていますが、これはマカオのような広東省によく見られるものなんでしょうか。民俗学的にはどのような意味があるのかあまり詳しく分からないので、大いに興味があります。

この旅行記へのコメント （3）

• 熱帯魚さん 2010/04/09 13:29:57

  豆腐麺！

  Tamegaiさん
  
  こんにちは！
  
  路地裏楽しいですね！
  マカオは坂が多いですけど、路地裏散歩するのが楽しいなといつも思います。
  
  豆腐麺、前回行きたかったのにお腹がいっぱいすぎて行けなかったんです。
  なので羨ましいです〜おいしかったですか？
  
  ところで、PEKN　GDUMPLINGSはたぶん、ポルトガル語ではなくて、
  PEKING　DUMPLINGSのIが抜けたものかと思いますがどうでしょう〜？
  
  それでは！

  Weiwojingさん からの返信 2010/04/10 10:02:26

  RE: 豆腐麺！

  熱帯魚さん
  
  おはようございます。書き込みをありがとうございます。
  
  マカオの路地裏を散策するのは楽しいです。坂あり、廟あり、ローカル・フードありで、何時間歩いても興味が尽きることはありません。他の国や地域と異なるマカオ独自の路地裏の風景と言えば、そればやはりポルトガルと中国が混ぜ合った独特のカラーがあるということではないでしょうか。
  
  ご存じでしたか、豆腐麺を。私は偶然街を歩いていて、豆腐麺と言う看板のある食堂を見つけ、中をのぞくと地元の人たちがみんな同じようなものを食べていました。もしかしてこれが豆腐麺と思い、中に入り注文してみました。注文したものが出てくると、ボールに麺と豆腐がたくさん入っていました。色がいかにもまずそうで、どうかなと思いながら先ず一口食べてみると、何だか案の定おいしいとはいえませんでした。でも少しずつ食べてみると、独特の味と香りがして、麺と豆腐が微妙に合い、最後にはおいしいと感じるようになりました。熱帯魚さんも次回は挑戦してみてください。
  
  PEKN GDUMPLINGS ついてご教示いただきありがとうございます。何だかポルトガル語にしてもおかしいなと思っていましたが、I が抜けていたのですね。納特しました。
  
  ところで、もうすぐ上海万博が始まりますね。８月に見に行く予定でいますが、今まで工事中だった外灘が新しく整備されたそうですが、上海に行った際にはここにも行きたいと考えています。時間があれば水郷の小さな町を２〜３見てみたいのですが、朱家角、周荘、同里は行きましたので、あまり知られていない、よいところをご存知でしたら、ご紹介ください。それぞれ１泊したいと思いますので、お勧めの古民家ホテルなども教えていただけると、助かります。
  
  では、よろしくお願いいたします。
  
  Tamegai
  

  熱帯魚さん からの返信 2010/04/13 10:38:43

  RE: RE: 豆腐麺！

  Tamegaiさん
  
  そうですよね、私は香港よりマカオ派です。香港も新界のあたりは面白いと思いますが、繁華街のあたりはなんだかせわしくて、ショッピングに興味のない私は、仕事でない限りあまり行きたくないエリアです。なのでのんびりできるマカオが好きです。
  
  豆腐麺、はじめはあんまりおいしくなかったんですか！！だんだんとおいしくなる味わい深い麺ということでしょうかね。次回はぜひぜひ挑戦したいと思います！
  
  そうですね、万博開幕まであと20日を切りました。8月いらっしゃるんですか。外灘は以前より歩きやすく、綺麗になっています。夜、外灘でぶらぶらするのもなかなか楽しいですよ。
  
  水郷ですか。私は烏鎮と西塘あたりがお気に入りですが、あまり人に知られていないとなると、千灯でしょうか。古民家ホテル、探してみます。