2009/09 - 2009/09
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ドクターキムルさん
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じかに対面できる仏さまとして、海住山寺本堂、浄瑠璃寺本堂、岩船寺寺本堂、浄土寺浄土堂(本堂)、大原三千院往生極楽院、東寺金堂、東寺講堂、鎌倉覚園寺本堂(薬師堂)を挙げた。この他にじかに対面できる仏さまがあるので挙げておきたい。
はじめは奈良で、奈良興福寺東金堂の本尊が薬師如来像(重文、室町時代)、脇侍で日光・月光の両菩薩像(重文、白鳳時代)、文殊菩薩像、維摩居士像、十二神将像(国宝、鎌倉時代)、四天王像(国宝、平安時代)である。東大寺大仏殿には本尊盧舎那仏(大仏)を安置する。大仏の左右には脇侍として木造の如意輪観音坐像と虚空蔵菩薩坐像を安置し、堂内北西と北東の隅には四天王のうちの広目天像と多聞天像を安置する。東大寺三月堂(法華堂)には本尊の不空羂索観音立像、日光・月光菩薩立像、執金剛神立像など著名な仏像が並ぶ。また、東大寺戒壇院には多宝塔を中心に四天王立像(国宝)が祀られているが仏像とは違う不思議な雰囲気のお堂である。他には、室生寺金堂内陣の須弥壇には中尊の釈迦如来像を中心に、向かって右へ薬師如来と地蔵菩薩像、左は文殊菩薩と十一面観音像の五尊が並び、その前に十二神将像が一列に配されていて壮観である。十一面観音像は上野で見た時ほど際立たず、伽藍の中でほかの仏さまと供に溶け込んでいた。また、新薬師寺本堂の土の須弥壇には本尊の薬師如来と日光、月光の両脇侍とそれをお守りする十二神将が祭られている。さらに、法輪寺の収蔵庫を兼ねた講堂には木造薬師如来坐像、木造虚空蔵菩薩立像、木造十一面観音菩薩立像、木造弥勒菩薩立像、木造地蔵菩薩立像、木造吉祥天立像が一同に会する。また、薬師寺金堂には本尊薬師三尊像、薬師寺東院堂の本尊聖観音立像が安置されている。このうち、日光菩薩、月光菩薩、聖観音立像は上野に来られてもっと間じかに拝めた。昨今の仏像ブームのきっかけになった仏さまだ。
次に、京都では、広隆寺霊宝殿には有名な「宝冠弥勒」と「泣き弥勒」と呼ばれる弥勒菩薩2躯のほかに、木造不空羂索観音立像、木造十二神将立像などの国宝指定の仏像の他にも多くの重文指定の仏像が安置されている。特に千手観音坐像はバランスが良く、さすが国宝だと思える。千手観音立像は多く見られるが、バランスの良い千手観音坐像は少なく、三十三間堂などに見られるが、重文レベルではバランスの良いものにはまだお目にかかってはいない。また、三十三間堂の千手観音坐像と千躰近い千手観音立像が並ぶ様は荘厳である。なお、三十三間堂の2躰の千手観音立像は上野の東博で見られる。また、冬の特別公開ではあったが、金戒光明寺阿弥陀堂の本尊阿弥陀如来はぼんやりとしたお顔立ちだ。時代が下がるとお顔立ちに締まりがなくなってしまうのか。他に、特別公開では知恩院三門楼上内部の中央に釈迦牟尼仏像、脇壇には十六羅漢像が安置されており、天井や柱、壁などに天女や飛龍が極彩色で描かれていて、荘厳な雰囲気がある。また、東福寺山門楼上内部の壇上には釈迦如来と十六羅漢像が安置されている。また、東寺五重塔初層内陣には極彩色に彩られた密教空間が拡がっており、四方に阿弥陀(西)宝生(南)阿しゅく(東)不空成就(北)の各如来が、脇侍の菩薩を従えている。講堂の五智如来と同じく、中尊の大日如来は塔の心柱で表されている。
次に、近江では、湖南常楽寺本堂の木造釈迦如来坐像、木造千手観音坐像、木造二十八部衆立像 28躯のうち26躯(2躯は1981年に盗難にあってない)である。また、湖南善水寺本堂の本尊薬師如来座像、梵天立像、帝釈天立像、四天王立像四躯、不動明王座像、兜跋毘沙門天立像、僧形文殊菩薩座像と多くの重文の仏像が拝める。さらに、湖東西明寺本堂の御本尊薬師如来は秘仏で拝めないが、脇待侍である日光、月光菩薩とケンゾクである十二神将、四天王は須弥壇の上にお祀りされている。また、三重塔内陣には大日如来像が安置され、それを取り囲む鎌倉時代に描かれた壁画は必見である。
若狭も忘れてはならない。NHK朝の連続ドラマ「ちりとてちん」が放映された頃には、若狭には「小浜国宝めぐり」と名打って、小浜市内の古くからのお寺を巡って仏さまをお参りするバスで巡る観光コースがあったが、これらのお寺では仏さまをじかにお参りできた。芳賀寺本堂の十一面観音像は入場券として配られる絵葉書は色がけばけばしいが、本物は落ち着いて素晴しいものだ。若狭国分寺釈迦堂の木造釈迦如来坐像は「国分の大仏さま」として知られている。また、明通寺本堂には木造薬師如来坐像、木造降三世明王立像、木造深沙大将立像、木造不動明王立像などが、神宮寺本堂には木造男神・女神坐像が、萬徳寺阿弥陀堂には木造阿弥陀如来坐像が、妙楽寺本堂には24面を持つ珍しい木造千手観音菩薩立像があり、円照寺大日堂には金色の木造大日如来座像が安置されている(。多田寺は参拝できなかったのでコメントできない)。付け加えるならば、「小浜国宝めぐり」の寺院には国宝を有するのは明通寺の本堂と三重塔だけであり、野洲や湖南、湖東、奈良、京都にある「国宝めぐり」などのように、各寺社を巡って国宝を見られる訳ではない。正しくは「小浜重文めぐり」、あるいは「小浜古社寺めぐり」と考えるべきである。また、足もなく、天気の良い日にレンタルサイクルで巡るのがお勧めではあるが、1日では巡れない。
さらに、福島では、会津勝常寺薬師堂の薬師如来坐像や収蔵庫に安置されている日光菩薩立像、月光菩薩立像を始めとして11躯の仏像が目の前にして参拝でき、白水阿弥陀堂には木造阿弥陀如来と両脇侍像の3躯、木造持国天立像(寺伝では広目天像)と木造多聞天立像の 2躯が安置されている。
(表紙写真は興福寺東金堂)
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