2009/12/25 - 2009/12/31
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Mark & Risbeauさん
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【http://4travel.jp/traveler/marktanaka/album/10412070/からつづく】
クリスマスの連休を利用して訪れたニューメキシコは、まさに魅惑の地だった。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ユナイテッド航空
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サンタフェのプラザは冬景色
ニューメキシコの玄関口アルバカーキ空港でレンタカーを拾い、高速で2時間北にあるサンタフェに向かう。アルバカーキ自体海抜1600mの高さにある町で、空港に降り立ったときひんやりした空気に出迎えられたが、サンタフェはさらに500m高い高原にあり、近づくにつれ道路脇に残雪が現れ始めた。
午後早くサンタフェについて、まず町の中心にあるプラザに向かった。ニューメキシコの町や村落の中心にはたいてい公共の広場プラザと教会がある。16世紀にメキシコ経由で訪れたカソリック宣教団が築いた村落の名残だ。サンタフェのプラザでは寒々とした枯れ木と芝を覆う雪が冬の情景を効果的に演出していた。風があるわけでもないのにとにかく空気が冷たく、手をポケット突っ込んで歩かないと凍えてしまう。子供時代の寒かった日本の冬を思い出し、またロサンゼルスの温暖な冬のありがたみが身にしみた。 -
サン・フランシスコ・デ・アシス聖堂(サンタフェ、1886)
近くにあるサン・フランシスコ・デ・アシス聖堂に立ち寄ると、ちょうどクリスマスの昼のミサの最中だった。この教会はニューメキシコ州と隣のアリゾナ州の一部を傘下にもつサンタフェ教区の頂点に立つ存在で、2005年にはローマ法王から世界に1500弱しかないバジリカ(司教座聖堂)という有難いステイタスを与えられたそうだ。 -
サン・フランシスコ聖堂。ここではフラッシュを使わなければ撮影OKとのこと。
この教会は見てのとおり、期待していたスパニッシュ風建築ではない。それもそのはず、1626年に最初に建てられた教会の跡に1886年に建てられた「近代」建築だそうで、美しい建物ではあるが、ちょっと予想外のゴチック様式である。 -
The Burrito Company, 111 Washington Ave., Santa Fe, NM
街をうろつこうと思ったら、クリスマスだけあってさすがの観光地もほぼ完璧に休日モウドで、そこそこ訪れている観光客も一様にアトラクションを求めて彷徨っている様子だ。たまたま開いていたカフェテリアからいい香りが漂ってくると俄かに腹が減っているのを思い出し、そこで軽い昼食をとることにした。
大きな祝日に開いている軽食店の庶民的な雰囲気を見て、あまり期待せず今日の当店おすすめ、えび入りケサディア(チーズを挟んで焼いたトルティヤ)とトルティア・スープのコンボを頼んだが、これが驚き!両手離しでうまかった。一緒に頼んだコーヒーもまったく申し分なく、到着一時間でいきなりサンタフェの外食業界の底力を見せ付けられてしまった。 -
サンタフェから北へ向かう
店だけでなく美術館も露店も全滅状態のサンタフェ散策をあきらめ、今日の予定にはなかったが北のタオスに向かうことにした。サンタフェから北に向かう高速は、ロサンゼルスの交通に慣れた僕には呆気ないほどガランとしていた。魅惑の地には、ストレスは無縁なようだ。 -
チマヨ寺院(チマヨ、1610)
まず目指したのは、昔写真でその鄙びた佇まいを見てから、じかに見ることをずっと楽しみにしていたサンチュアリオ・デ・チマヨ(チマヨ寺院)。サンタフェから走ってきた主要道路からそれて細い田舎道を進むこと10分、こんなところにあるのか、と訝るような素朴な風景のなかに、その寺院は僕が見た写真そのままの姿で建っていた。冬の今だから狭い駐車場に何とか車を停めることができたが、この山奥の小さな教会は年間30万人の敬虔な信者が訪れる全米屈指の巡礼地なのである。 -
伝説によると、17世紀はじめのあるイースターの週に光る山腹を掘るとそこから十字架が見つかった。最寄の教会に預けても気がつくと同じ場所に戻っていたという。これはありがたや、とその地に建てられた礼拝所がチマヨ寺院の前身だそうだ。この教会から自由に持ち帰れる「奇跡の土」は身体の患部に擦ると病が治るといわれており、建物のなかには歩けるようになった?人々が残していった松葉杖がたくさん残されていた。僕らには今のところ治したい病はないが、念のため持参のジップロックに土を分けてもらった。
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タオスへの道中かなたに深い峡谷が現れる
念願のチマヨを訪問後、そのまま北に向かい、世界遺産に指定されているタオス・プエブロに向かった。プエブロとは、米国南西部のアメリカ原住民たちの伝統的村落のことで、プエブロには典型的にアドビ(天日乾の煉瓦)と壁土で建てられた建物がある。 -
タオス・プエブロ入り口にて
この日はたまたまタオス・プエブロの祝祭の日に当たったらしく入場料は免除だったが、入り口で写真撮影は一切禁止と念を押されてしまった。1000年の歴史を持つプエブロの広場ではバファロウや鹿など動物の面をかぶった半裸の男たちが素朴な音頭に合わせて儀式を行っていた。分厚い上着を着ていても寒さがこたえる空気のなか、伝統とはいえ少々気の毒である。プエブロの入り口近くには美しい古いスパニッシュ様式の教会もあり、いずれも写真に収めて読者の皆さんにご紹介できないのが心残りだ。プエブロの出入口で交通整理にあたっていたお巡りさんに頼み込んだら、なんとか入り口の看板前の記念撮影だけは許してくれた。あいにく夕日の反射で看板の文字は見えないが、はるか右奥の茶色の建物がその世界遺産のプエブロ建築である。これじゃわかんないか。残念ながらこの辺で夕闇が迫る時間になり、もう少し見たいものはあったがサンタフェに引き返すことにした。 -
建物を縁取るファロリトス
サンタフェに着いたころにはとっぷり日は沈み、寒さにひときわ鋭さが加わっていた。街中で建物の屋根という屋根にファロリトと呼ばれるサンタフェ名物のクリスマス装飾が灯されていた。ファロリトは別名ルミナリアとも呼ばれ、幼いイエスの精霊を導くため伝統的にクリスマスイブに灯される。簡単に言えば、紙袋に砂の重しを入れロウソクを灯したものだが、厳しい冬の気候のなか、最近はやりの青白いLEDライトに比べてなんと温かみのある装飾だろう。あまりに気に入ったので、来年のクリスマスには我が家でも飾ろうと思っている。 -
この暖炉はありがたかった
ホテルの部屋に入ると、大きな暖炉が部屋を暖めていてくれた。凍えるような外気から戻ってきて、これほどありがたいものはない。しばらく暖をとってから街に夕食に出かけた。徒歩10分以内の距離だがこの寒さではもはや歩く気も起こらず、予約したプラザ近くのレストランまで車で出かけた。 -
クリスマスの夜のサンタフェ・プラザ
値段の割に期待ほどではなかったサンタフェ料理の夕食後、昼間あれほど殺風景だったプラザを通りがかると、そこは夢の国さながらの情景に変わっていた。見る人がほとんどいないのはもったいない限りだが、僕らだけのために飾ってあると思えば寒さも気にならない。
【http://4travel.jp/traveler/marktanaka/album/10423815/につづく】
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旅行記グループ ニューメキシコ冬の旅(2009)
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