ヨーロッパ（４カ国）国際特急列車の旅⑤（ベルン→フランクフルト）

2009/10/31 - 2009/10/31

10月31日（土）ベルンに別れを告げフランクフルトに向かう。ヨーロッパ（４カ国）国際特急列車の旅もいよいよ最後、なんだか少し寂しくなってきた。旅の終わりはいつも、もの哀しい。
写真：夜のフランクフルト中央駅

私のホームページ『第二の人生を豊かに―ライター舟橋栄二のホームページ―』に旅行記多数あり。
http://www.e-funahashi.jp/

エリア フランクフルト(ドイツ)

ベルン⇔フランクフルトはスイスとドイツの主要都市を結ぶ幹線路線なので、ほぼ１時間に１本の特急列車が走っている。
写真：ベルン駅

ただし、直通列車は２時間に１本程度で、残りはスイスのバーゼルで乗り換えとなる。
写真：ベルン大学アインシュタインテラスより見たベルン駅北側の風景

直通列車のベルン発車時刻は　9：04、11：04、13：04、16：04‥‥。
写真：ベルン駅南のホームにある階段、ここを上がっていくとベルン大学になる

当初の予定は11：04発のICEに乗るつもりであったが、夫婦ともどもベルンが気に入り、ぎりぎりまでベルン観光を楽しんだ。
写真：ベルン駅

結局、ベルン発16：04のICEに乗車。フランクフルト到着予定は19：53。３時間49分の列車の旅である。
写真：ベルン駅のホーム

この列車はスイスアルプスの麓、インターラーケン・オスト駅（東駅）を15：01に出発し、シュピーツ、ツーンを経てベルン着、その後、スイス最北のバーゼル（17：13）を経由してドイツに入る。
写真：ICE１等車のオープンサロン客車

ドイツのICEは座席指定券なしでも乗車できるので便利である。広々としたテーブル席（写真）を２人で使う。誠に快適。Very Good.

１人用のテーブル席（写真）。旅も終わり‥‥。車窓を眺めながら、今度は中年（初老）おじさん、ヨーロッパ１人旅でもしてみるか？

早速、地図（写真）を広げてルートを検討しはじめる。もちろん、妻には内緒で‥‥。心の中は誰にも読めない。フランクフルトを起点にベルリン→プラハ→ウイーン→ブタペスト、華麗なるハプスブルク家が支配した中欧ヨーロッパがいい。

ベルリンではベルリン・フィルの演奏会とベルリン国立歌劇場のオペラ、プラハではチェコ・フィルの演奏会、ウイーンではウイーン交響楽団の演奏会とウイーン国立歌劇場でのオペラ、そして、ブタペストではハンガリー国立フィルの演奏会‥‥。各都市に３泊くらいして全体で２週間くらいの日程で。楽しくなってきた。

ヨーロッパのオペラやコンサートの本格的なシーズンは寒い冬場（11月〜3月）。寒くて暗い冬の時期にオペラやコンサートを開いて楽しむのは極めて合理的である。
写真：バーゼル付近

冬場のヨーロッパは航空運賃もホテル代金も格安になる。オペラ・コンサートもネット予約すれば手数料なしで現地価格で購入できる。よって「安くて豪華なヨーロッパ・オペラ・コンサート旅行」が実現できそうである。
写真：土曜の午後だというのに、ガラガラの車内

車内見学に出かける。ICEにはコンパートメント（写真）もある。写真の肘掛を上にあげれば大人１人が完全に寝れる。空いていれば個室ベッドになる。

食堂車の隣にあるバーコーナーとラウンジ（写真）。実にいい感じ。列車の旅にはこのような余裕（遊び）空間が必要。

ICEはドイツに入るとライン川と黒い森の間の丘陵地帯を北上し、フライブルク（17：49着）、バーデン・バーデン（18：31着）、カールスルーエ（18：51着）と北上する。

バーデン・バーデンはヨーロッパでは有名な高級温泉保養地。１週間くらい滞在して温泉三昧をしてみたいものである。

お腹が減ってきたので妻と一緒に食堂車（写真）に行く。夕食時間にもかかわらず食堂車はがら〜んとしている。

食堂車での最後の晩餐、我々のメニューはいつもシンプルかつ少量、１人分のコース料理を２人で食べる。「500mlボトルの水」（3ユーロ、396円）「ラージ・ミックスサラダ、パン付き」（6.9ユーロ、910円）サラダもパンも結構うまい。合格！

メインは「Chicken fricassee with mushrooms and rice」（写真：9.2ユーロ、1214円）これもGood.

デザートはセットで「マフィン・チョコレートとカプチーノ」（写真：4.2ユーロ、554円）かなり甘いマフィンであるが、ほろ苦いコーヒーと一緒に食べればおいしい。合計23.3ユーロ（3076円）。中身、価格、共に満足いく夕食であった。

食堂車で夕食をとっている間に外はすっかり暗くなった。列車はマンハイム（19：14着）を過ぎ、フランクフルトに向かっている。我々の客車（写真）には他の乗客は誰もいない。

妻は食後の眠りに入る。しかし、私は眠れない。このICEはフランクフルトが終着駅ではない。フランクフルトで５分ばかり停車して、さらにドイツを北上する。終着駅はドイツの北の果て、北海に近いハンブルク（23：59着）である。

19：53、ICEはフランクフルト中央駅に到着。重いスーツケースを引っ張ってホームを歩く。足取りが重い。眠気か？疲れか？それとも旅の終わりの心の重さか？

フランクフルト中央駅には沢山のICEが停車している。ホーム右のICEは20：13発ベルリン行き、左は20：18発ミュンヘン行き。下車したばかりなのであるが、列車を見るとまた乗りたくなる。鉄道の旅は夢を誘う。

‥‥ヨーロッパ（４カ国）国際特急列車の旅、The End　‥‥

この旅行記へのコメント （2）

• ひゅうひゅうさん 2014/08/23 00:16:00

  ベルン〜フランクフルト

  funasanさん、はじめまして
  
  ヨーロッパ（４カ国）国際特急列車の旅?（ベルン→フランクフルト） を拝見させていただきました。
  
  実は、先日ツェルマットからベルンへ移動する時に、ヴィプスで乗り換えベルンへ行く列車に乗りました。
  行き先はフランクフルトとあり、間違ったのではないかと慌てましたが停車駅にベルンとあったので、乗車して無事ベルンに到着しました。
  日本に帰ってきてから、本当にフランクフルト行きだったのか気になったので、今　｢ベルンからフランクフルト」で検索しましたら、funasanさんの旅行記にヒットしました。
  
  やはりベルンからフランクフルトは列車で移動出来るのですね。
  素敵な鉄道の旅をされていて、羨ましいです。
  おもわず、書き込みさせていただきました。
  
  　　　ひゅうひゅう

  funasanさん からの返信 2014/08/23 15:03:49

  RE: ベルン〜フランクフルト

  ひゅうひゅうさん、コメントありがとうございました。
  
  ヨーロッパの鉄道の旅は実にいいですね。
  特に、長距離の国際特急列車がいいです。
  
  日本では無くなってしまった「食堂車」で車窓の景色を見ながら食事をするのが最高です。
  私の旅行記の「ウイーンからベネチィア」の鉄道旅行が一番良かったです。
  ただ、直通の列車を探すのが苦労しました。
  
  一度ご覧下さい。