2009/09/21 - 2009/09/29
243位(同エリア438件中)
ぶたぴよさん
バスク自治州は高速道路がほぼ1本真っ直ぐ東西に走っているので、レンタカーしてもとても道が分かりやすいです。エリアによってこの高速道路の呼び名は変わりますが、ビルバオからサンセバスチャンへ向かってはひたすらA8と呼ばれるこの道路を1時間ちょっと走らせます。私たちはその途中で豪華ランチを計画したのですが、、、
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- アシアナ航空
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ビルバオからA8を30〜40分ほど走り、Durangoという出口を降りて田舎道を走り続け、こんな小さな「AXPE」という標識を見逃さず右折すると、山と羊と牛しかいない光景の中に、小さな小さな集落が出てきて、そこに、バスクの肉料理の名店「Etxebarri」がひっそりたたずんでいるのです。この辺りはいわゆる山バスクですが、この写真にも他のレストランの標識があるように、何もない山道の先に一軒家のレストランがぽつんぽつんとあるようで、バスク食文化の奥深さを感じ取れます。
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これが「Asador Etxebarri」の正面玄関。
この古くからの石造りの一軒家の中で、アサドール=直火焼き肉焼きレストラン「エチェバリ」の見事な食空間が広がっているのです。エチェバリはむらの集会広場の中に建っていて、隣は教会と幼稚園らしき建物でした。あとは広場の先には同じ石造りの大きな農耕具納屋があるだけの小さな小さな村です。 -
これが教会でおそらく村の中心ですから。。。
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レストランのダイニング風景です。奥にも同じ広さのもう一つのダイニングルームがあるのですが、この日、平日のランチにも関わらず全て満席となりました!
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これがまずノックアウトされた「自家製サルシッチャ」いわば自家製腸詰とかサラミとかでしょうが、今まで食べてきたものとは全く別物。肉自体の良さ、新鮮さ、丁寧な熟成、適切な火入れ、全てが合わさって濃艶な味と香りを作り出していました。
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これは自家製フォアグラです。こんな上品なフォアグラ食べたことないです。口の中に入れた瞬間は濃厚な味と香りを感じるのに、すぐにフワッと広がって溶けてなくなりフォアグラの脂が全く舌に残らないのです。。鼻から抜けるのは上品な香りだけ。
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そしてそしてこれが本日の2度目のノックアウト。トマトのサラダを頼んだらその上にこのボニート(鰹)の霜降りが乗って来たのです。鰹の色がこんなにピンクに艶々としていることにもびっくりでしたが、表面の絶妙な火入れがより鰹の甘さとみずみずしさを引き出し、取れたてのトマトの酸味・甘みとぴったり合って、、、もう感動モノです。
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そして本日3度目のノックアウト、本日のメインイベント、地元で育った牛(カステリャーノ牛)のTボーンを1キロ単位で焼いた肉です。言葉で説明してもこの美味しさをお伝えするのは無理なので写真でご容赦願います。外は焦げ、中は真っ赤。肉汁を一切逃さない焼き方で旨みを閉じ込め、熟成された肉の本来の味と香りが、ナイフを入れてサーブされる瞬間に広がる感じです。
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肉の余韻覚めやらぬ中、高速道路をただまっすぐサンセバスチャンの標識だけを頼りに車を走らせ、小一時間でサンセバスチャンに到着しました。サンセバスチャンの中心、コンチャ湾です。この日はちょっと天気が悪くて人もまばらですが、まだまだ太陽が出れば泳げる状態です。
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海岸はこんな感じでぐるっと広がっています。海岸の端から端まで歩いて30分ほど。砂浜を裸足で歩けば気持ちの良い散歩が出来ます。地元の人たちは朝や夕方、砂浜を走っています。
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サンセバスチャンCentroの中心にあるカテドラル。地元っ子の憩いの場です。
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コンチャ湾の中心に建つ「Hotel Londres ホテル・ロンドレス」。今回私たちが泊まったホテルです。この地に詳しい方に勧められて予約しましたが、大正解。瀟洒で重厚な歴史を感じさせる建物は、コンチャ湾沿いのオーシャンビューのホテルの中では圧倒的な存在感を放っています。部屋の中は多少古いですが、歴史を感じるエレベーターやラウンジバーなどは、この地が古くからヨーロッパのお金持ちの避暑地として繁栄していたことを思い出させてくれます。
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さて、実は本日まだ初日、バスク初日の夜はもちろんサンセバスチャンのバルめぐりな訳ですが、この地は日が暮れるのが21時ということで、まずは明るいうちに旧市街のバル街を事前チェック。夜な夜な徘徊することになるバル街も、明るいところで見ると中々絵になる旧市街です。
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そしてまだ夜まで時間があるので腹ごなしに、旧市街からモンテ・ウルグル(ウルグル山)を登ることにしました。この地の守り神「Jesus Christ」が頂上にそびえ立つモンテウルグル。山の途中に公園があり地元の子供連れのファミリーには気軽に楽しめるスポットとなっています。写真は上ってる途中からのショットです。しかし、、、頂上のイエスキリスト像まで行こうとするとこれが中々ハードで結果もう息も絶え絶えに上ることとなりました。
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そしてこれがイエスキリスト像。やはりオーラが違います。クリスチャンでもなんでもないけれど、頭を垂れてしばし祈りました。
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夜も8時を過ぎ、外はまだ明るいけれど、もう待てません。ビールを呑みたい時間に突入です。バルめぐりの開始です。まずは早い時間なら入れるだろうと思い、今一番人気と聞いた「La Cuchara del San Termo」へ。このバルはカウンターに一切作り置きをせず、黒板メニューから選んで注文し、出来立てのフォアグラとかバカラオフリットとかが出てきちゃうシステムとなっています。
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ちなみにスペイン語で「生ください!」は「Cana Por favor(カーニャポルファボール)です。そうすると、写真の彼女がバスク地ビール「KELAN」の生をさっと出してくれて、後は「フォア ポルファボール」です。フォアとはフォアグラのこと。写真は後ほどお楽しみに。
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夜の9時を過ぎればこの混雑ぶり。狭い店内は熱気ムンムンになります。このサンテルモは総じて客層が若いです。注文してから作る繊細なフレンチの前菜のようなピンチョスが若者に大人気のようです。しかも一皿150〜300円って感じですから。
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うまく写真が撮れなかったんですけど、これがこの店のスペシャリテ「フォアグラ」です。ネットリ濃厚なフォアグラのソテーが3ユーロで食べられます!私たちは2皿行きました!
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そしてこれが、牛ハラミのソテー。ブランデーかマルサラ酒でフランベしたであろう香りと適度な火入れが、柔らかいお肉を一層美味しくしています。これも3ユーロしなかったはず。
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さてバルはしご2軒目は大人気店「GANBARA(ガンバラ)」。ここは本当にいつも人が溢れています。
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観光客も地元っ子も皆食べる食べる、呑む呑む。カウンターに出されるピンチョスは次々に客の手に取られ、大皿はあっという間に空になります。
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これが有名なバカラオ(干し鱈)のコロッケ。中にはクリーミーなホワイトソースにくるまれたバカラオの身が。dのお店にもあるピンチョスですが、ここは揚げたてを出してくれるから本当に美味しいです。具はバカラオ以外に大抵の店で生ハム、キノコが選べます。
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うちの旦那さんが気に入った「青唐辛子と自家製アンチョビとオリーブ」。シンプルなのに組み合わせの味が絶品とビールが進む進む。
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これも旦那さんお気に入り。日本では見られない料理ですよね。タラコの白ワイン煮かな〜と思ったら、どうもメルルーサの卵らしいです。ビネガーが効いていてさっぱり食べられます。新鮮だからゆえです。
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そしてそして、大人気店ガンバラの名物が、この「チャングロ蟹のタルト。濃厚な蟹味噌も一緒に一口でペロリです。
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続いて3軒目は、バル街の中央広場の脇にある「TAMBORIL」。ここは小さな店だけど、地元のご老人たちが集まって楽しそうに飲んでました。
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お腹はいい感じで膨れてきたので、我々はピンチョス1品とチャコリで小休止。何気ないマグロとアンチョビのピンチョスでも塩味が効いてて美味しいんです。
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そして本日5軒目にして私たちの最大の発見だったバルがこの「GANDARIAS(ガンダリアス)」。店の外まで人が溢れていたので入ってみたところ大当たり。おそらくサンセバスチャンのバルランキングでも最初のサンテルモとこの店が地元っ子の人気を二分していると思います。
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人気の秘密はこれ!生ハムとワインです。
天井から吊り下げられたハモンセラーノ。好きな部位を好きな量注文できます。そしてそして、ここは種類豊富なスペインワインを全てグラスで飲めるんです。ナバーラのこんな感じで、とかリオハな気分、とか言うと素敵なワイングラスで美味しいワインを出してくれます。 -
ピンチョスももちろん美味しい。ぷりぷりの海老の串焼きです。
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これは取れたてキノコのピンチョス。ジューシーなキノコをこれでもかと突き刺しています。
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そして最も美味しかったのが、この「モルシージャ」。豚の血のソーセージに米が入っているんです。赤ワインにピッタリです。
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サンセバスチャンのバルは大抵23時〜23時半がラストオーダー。日付が変わる頃にはホテルに辿り着けます。お腹一杯な私たちをホテルロンドレスはキラキラと迎えてくれました。
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部屋の窓を開けてコンチャ湾の夜景をパチリ。おやすみなさいzzz
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この旅行記へのコメント (1)
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- asajiさん 2010/11/19 18:21:38
- はじめまして
- サンセバスチャンの旅行記をとても楽しく読ませていただきました。
欧州出張のついでに、ひとりでスペイングルメ紀行を計画していまして、
ぜひ、Etxebarriに行ってみたいと思いました。
なかなか行くのが大変そうなので
できましたら、経験者の方に交通のアドバイスをいただけたらと思いました。
スペイン語は皆無なので...
朝、サンセバスチャンを経ち、昼食をEtxebarriでとり、
そのままビルバオ空港に直行したいのです。
Etxebarriからビルバオまで
タクシーで何分を見ておけばいいですか?
Durangoという街は、タクシーがいるような街なのでしょうか?
突然の質問ですいません。
これまでは、アクセスのいいバルセロナ近郊の
レストランやバルばかり行って来たので、
ぜひバスクに挑戦してみたいのです。
ほんとうは、ぷたぴよさんのように
フレンチバスクも経験したいのですが、
それは来年にとっておきます。
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