2009/07/08 - 2009/07/08
253位(同エリア386件中)
まみさん
2009/07/08水 キエフ観光3日目
<ペチェールスカ修道院>
上の修道院から入場
・トラペズナ教会でミサ見学
・ウスペンスキー大聖堂、修復中で入れず(泣)
下の修道院へ
・「近い洞窟」
上の修道院に戻り
・国立ウクライナ民俗装飾美術博物館
・ミクロミニアチュール博物館
・ウスペンスキー大聖堂宝物展示
・ウクライナ歴史文化財博物館(スキタイの黄金文化@)
【一等寝台泊:キエフからクリミア半島のシンフェロポリまで】
生命の源。
手のひらサイズの、あの形の愛らしさ。
食べるのもだぁい好き! どんな料理法でもOK!
私を引きつけてやまない卵。
その表面に美しいペイントが施されたイースターエッグに魅せられたのは、いつからかしら。
魅せられたといっても、日本にイースターの習慣はないので、ふだんは忘れています。
そして私はアートは鑑賞するばかりなので、自分で作ろうと思ったことは特にないです。
でも、ここ数年、東欧ばかり旅行し始めてから、魅惑のフォークロアのおみやげでイースターエッグを見かけることが増えました。
つい手を出してしまいました。
ハンガリーで、ルーマニアで。
スラヴ世界ではイースターエッグ作りは盛んだと聞いたことがあります。
その中で、ウクライナのイースターエッグことピーサンキは特に有名だと知ったとき。
今回のウクライナ旅行では、ピーサンキも私のひそかな旅のテーマとなりました。
たくさんのピーサンキを観て写真を撮ったり、美しい写真のある手ごろな本を求めたり、フォークロア・グッズの店で1つ2つ手にいれたいと思いました。
世界でも稀なピーサンキ博物館がある西ウクライナのコロミーヤには、きっちり1日、日程を割きました。
ただ、たくさんのピーサンキ・コレクションに出会うのは、コロミーヤまでお預けかと思っていたのですが、思いがけずペチェールスカ修道院の民俗装飾美術博物館の1部屋が、まるまるピーサンキです!
入場するときに撮影代を払っていておいて、ホントに良かった!
はじめ、写真はうまく撮れませんでした。
ショーケースのガラスに自分の手や体が映ってしまうし、作品を照らす明かりでペイントが白とびしてしまいます。
それに、ふつうに撮ると、まるで証拠写真のように味気ない写真……。
せっかくのピーサンキの魅力が半減です。
大きく撮りたくても、中途半端な拡大率だと、私のPowerShotSX 200 ISは、室内のような明るさが十分でない場所ではピントが合いません。
なので、ショーケースから思い切って離れて、12倍ズームで撮ってみました。
奥のピーサンキも手前と並んで平面的になり、しかもピントが合う範囲が狭くなるので、雰囲気が出ます。
ところが室内で12倍ズームは手ぶれしやすく、撮っても撮ってもピンボケ。
手ぶれを防ぐため、露出を暗くし、思い切ってマイナス1にしてみました。
すると、やりました!
ピーサンキが暗闇から浮かび上がるように撮れた上に、私の体がガラスに映っていても、写真では目立たなくなりました@
自分でも満足な撮影方法が編み出せたのも嬉しくて、この博物館のほとんどすべてのピーサンキの写真を撮ってしまいました。
というわけで、この旅行記は、別名ピーサンキ写真集です。
ひたすら、ピーサンキ、ピーサンキ、ピーサンキ……ですので、あしからず@
ペチェールスカ修道院内の国立ウクライナ民俗装飾美術博物館で撮った写真は3つの旅行記に分けました。
(1)我ながら飽きない民俗博物館巡り
(2)ピーサンキ、ああピーサンキ!(イースターエッグ・コレクション)
(3)現代と伝統的な陶磁器コレクション
見学時間は11時45分〜13時10分、1時間25分です。
「ウクライナのイースターエッグ
ウクライナのイースターエッグは「ピーサンカ(*)」と呼ばれますが、これはウクライナ語の「ピサーチ」(書く)という言葉から来たものです。ピーサンカの歴史は数千年の昔、新石器時代まで遡り、狩りの獲物の姿をいつまでも保存するために卵に写し取ったことから始まります。元々は土や灰を用いた白、茶、黒の単純なデザインが大部分でしたが、人類の発達につれてデザインも細かく、多くの色が使われるようになりました。やがて、幸福の祈りを込めた贈り物として、他の人たちに贈られるようになりました。
2000年9月、ウクライナ西部のコロミヤという町にピーサンカ博物館が建設され、クチマ前大統領も開館式に出席しました。この博物館はそれ自体が巨大なピーサンカとなっており、1976年にカナダに建てられたモニュメントを抜いて、世界最大のピーサンカとなっています。」
(在ウクライナ日本大使館公式サイトの「ウクライナ情報」─「ウクライナ・エピソード集(2006年7月)」より)
http://www.ua.emb-japan.go.jp/J/About.Ukr/Episodes_ukr.htm
*ピーサンカは単数形、ピーサンキは複数形。
ピーサンキの作り方の写真のあるサイト
http://www.k2.dion.ne.jp/~natsumi/making.html
トップページ「Natsumi Info Works since 2002」
http://www.k2.dion.ne.jp/~natsumi/
※2009年ウクライナ旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2009年ウクライナ旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10359084/
詳細版「2009年ウクライナ旅行の詳細旅程」(もう1つのブログ「まみ’s Travel Diary」より)
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2009/07/2009-2271.html
-
2頭のニワトリのピーサンキに注目
「鳥は春や豊作、子孫繁栄の象徴であり、悪を退ける力、願いをかなえる力をもつといわれています。また、鳥は天上の神が地上へ使わした使者であるとも考えられており、スラヴ世界では神聖な生き物と考えられています。(中略)
鳥は基本的には女性の象徴ですが、雄鶏は男性の力強さを表します。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
手前の魚と草木のピーサンキに注目
離れて並んでいるのがちょっと残念でしたが、後ろの卵がボケているのも、写真としてはいいかんじかなぁと思っています。
「魚は、子孫繁栄や豊作の象徴で、キリスト教の伝来後は、救世主の象徴という意味も加えられているようです。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
教会の絵が描かれたピーサンキ
ここからは、露出を思い切ってマイナス1にしてみました。
ガラスに仕込まれた蛍光灯の光があたっているため、真っ暗な背景から卵だけが浮き上がるように撮れました@ -
宇宙人? 獣? 人間?
大きな卵でした。ダチョウの卵かな。 -
じと目の魚が可愛い@
魚の中に魚が描かれている、なかなか凝ったデザインです。
そして3つとも素敵な色使い@ -
ビーズぎっしりのピーサンキ
-
手前の2つは幾何学模様かなと思ったら
ユーラシア選書「スラヴ世界のイースター・エッグ」によると、どちらも木のシンボルでした。
「木の枝模様は幹を中心として左右対称に枝を張り、三叉模様の連続や実際の枝に似せたりして描かれ、地上と天上をつなぐ架け橋、すなわち天国への階段という意味もあります。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より)
「お年寄りには黒を基調としたピーサンキを贈ります。また、天国への架け橋を表すはしごや木の枝の模様が描かれていることも重要なようです。このようなピーサンキは、亡くなった人(大人)が無事天国へ行けるよう、お墓に供えたりもします。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より)
上記は参考になりそうなところを引用してきましたが、作成者が模様や色を選んだときに込めた願いも、使われ方も、あくまでそれが多かったということで、必ずというわけではないとのことです。 -
まるで1枚の絵画のようなピーサンキに注目
左隣は十字架の変形か、花かな。
右側の背後の赤い円の中の白馬のピーサンキも気に入ったので、この写真の主役ではないけれどファインダーの中に意図的に入れました@ -
鶏と雛のピーサンキ
「ひな鳥や雌鳥の模様は子宝をもたらすと考えられ、子供を望む女性に贈る模様として使われます。鳥は基本的には女性の象徴ですが、雄鶏は男性の力強さを表します。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
可愛い魚のピーサンキや、左隣の花や三日月のある夜空のピーサンキに注目
「植物の中でも花は非常に好んで描かれる模様で、美を意味するといわれます。またスラヴの伝承によれば、花の中には人間の魂が隠されており、子供が生まれると花の中から魂が出てきて子供に宿るといわれます。このため、子供が欲しい女性はピーサンキに花の絵を描くと子供を授かることができるといわれています。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
いろんなシンボルが盛り込まれた黒地のピーサンキに注目
左のピーサンキには、てっぺんにはたぶん花、それから赤い波模様、黄色い十字架や木の枝模様、そして中心が緑の黄色い星あるいは十字架模様など。
格子は大地のシンボルでしょう。 -
虫かなぁと思ったけど@
もしかしたら熊の手かも。
背後の一番右のピンクのピーサンキもなかなか面白いですし、右から3番目のピーサンキは胸に十字架がある人物が描かれています。 -
果物をついばむ鳥
鶏冠がとっても華やか@
背後にまた、ピンクのピーサンキもファインダーの中に入れました。 -
太陽のシンボルかな
「豊作を願うピーサンキは、主として茶色や黒を基調に、黄色や緑を多用して作られ、太陽や太陽神の使いである動物のモチーフ、春の訪れを知らせる鳥のモチーフ、大地や耕地を表す四角形、穀物を表す細かな水玉や、雨や水を表す模様、麦などの食物模様が使われます。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より)
というわけで、豊作を願うピーサンキかな、と思ったのですが、違う可能性ももちろんあります。 -
大中小の卵にさまざまなシンボルのピーサンキ
左端のピーサンキなど、私の好みのストライクゾーン@
花が咲いている木の下に、2頭の鹿がいるように見えます。
その鹿の可愛いこと!
「動物は、豊穣、子孫繁栄、富、健康の象徴です。もっとも多く描かれるのは鹿です。夜、地下に沈んだ太陽が翌朝ふたたび空に輝くのは、鹿がその角で太陽を押し上げているからであるという言い伝えもあり、人間に太陽の光と暖かさをもたらす重要な動物でもありました。また、死者の魂を死後の世界に導くともいわれます。そして毎年新しく生えてくる角は、地上の植物が毎年生えてくることを連想させ、農耕などを助けてくれると考えられています。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
おそらく大地のシンボルがたっぷりのピーサンキを中心に
格子模様も菱形も大地のシンボルといわれているそうです。
右隣の麦と花が描かれた黒いピーサンキもとっても好み@ -
比較的シンプルな模様のピーサンキたち
模様がシンプルなだけに、そのシンボルにこめられた願いがはっきりしているように思えます。
左端の白い枝が描かれた赤いピーサンキもその右隣の植物が描かれた白いピーサンキも、その右隣の植物の実か種が描かれた茶色いピーサンキも、生命のシンボルでしょう。
込められた願いは長寿や健康でしょうか。
そして白いピーサンキはもしかしたら小さな子供に贈られたものかもしれません。
「小さな子供には明るい色を使い、花模様や単純な模様のもの、あるいは白を基調としたピーサンキが贈られます。まっさらな白い部分には、これからの人生を自由に描いていけるようにとの祈りが込められています。しかしながら、白を基調としたピーサンキは亡くなった子供のお墓に供えるものであるとの考え方もあるようです。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
デザイン的にも気に入ったピーサンキたち
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もしかしたらとってもウクライナらしい模様・色合いのピーサンキかな
このタイプのピーサンキをたくさん見たものですから。 -
とってもウクライナらしいのかな、と思った、茶色い地に黄色い線描のピーサンキたち
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森の中のシカのピーサンキに注目
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こういう模様に白地のピーサンキも新鮮@
右隣の魚のモチーフも、左隣のシカのモチーフもどちらもステキです。 -
白いシカのピーサンキと魚のピーサンキ
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40年以上も昔に作られたピーサンキたち
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シンボルが幾何学模様のようにデフォルメされたピーサンキたち
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後ろのオレンジの実か花をつけた植物のピーサンキに注目
ピーサンキ自身のガラス面の写り込みも写真としては歓迎@ -
大地や波の模様がたくさんのピーサンキ
上下には波に囲まれて魚のモチーフも見られます。
後ろの馬のモチーフもとっても私好み@
「馬もよく描かれますが、その意味はほぼ鹿と同じで、鹿に対する信仰が見た目の似ている馬にも適用されていったともいわれます。」
(「スラヴ世界のイースター・エッグ」(ユーラシア選書・東洋書店/栗原典子・著)より) -
実のなる木の下に2頭の鹿がいるピーサンキに注目
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たまねぎドームのある教会のピーサンキと馬のピーサンキにとりわけ注目
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複雑な模様にうっとり
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ちょっと線描が粗いのも魅力的@
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屋根が3つの教会と、馬かな
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だいぶ雰囲気の違うピーサンキたち
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古めかしそうでいて新しくも感じられる模様
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ノイチゴのピーサンキが可愛い@
ちなみに、私がイースターエッグに惹かれた最初の強烈な(?)体験は、ザルツブルグでのイースターエッグ専門店散策のときだった気がします。
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<これまでの東欧のイースターエッグの写真など>
ハンガリーの民芸品ギフトショップのイースターエッグ
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国立ウクライナ民俗装飾美術博物館の写真集は次に続きます。
次の陶器コレクションで最後です。
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