2009/07/12 - 2009/07/20
480位(同エリア788件中)
うめいちさん
英国、スコットランド地方の西側、アイルランドとの間に浮かぶアイラ島。淡路島ほどの大きさのこの島には、現役のウイスキー蒸留所が8つ、すぐそばのジュラ島にも1つ。
ここは、アイラモルトと呼ばれる特徴的なウイスキーの産地として、ウイスキー好きには特に有名です。それだけでなく、美しい自然や遺跡、そして、暖かな島の人たちに巡り会える旅でもありました。
7月13日(月)、午前中はエジンバラ観光、午後からいよいよアイラ島に向かいます。
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イギリスでいちばん美味しいのは朝食だという説があり(私はそれには与しませんが)、ともかく、フルイングリッシュブレックファーストなり、フルスコティッシュブレックファーストなりはボリュームたっぷりで一日の活動開始にあたり気合いが入ります。
ビジネスホテルだけあって、ビュッフェ形式です。ベーコン、焼きトマト、スクランブルエッグ、ブラウンマッシュルーム、ハッシュドポテト、ソーセージ(ハーブ入りでにちゃにちゃした感触のカンバーランド・ソーセージ)。
うーむ、スコットランドのくせにブラックプディングがないぞ〜。ベーコンがやたら塩辛いぞ〜。 -
さて、今日は午前中、エジンバラ観光です。12年前の旅行でエジンバラ城は探索済みなので、それ以外のところ。わりと天気がいいので、見晴らしのいい場所に行こうということになりました。
見晴らしのいい場所第一号、ウェイヴァリー駅近くのスコット・モニュメント(The Scott Monument)へ。文豪サー・ウォルター・スコットの記念碑で、61.1メートルの高さ。てっぺんまで登ることができ、階段は287段。 -
でも、朝早すぎて、まだ入口が開いていませんでした。(^^;;
この写真は下から広角レンズであおったので、ちょっと寸詰まりに見えています。 -
さて、見晴らしのいいところと言えば、あとはエジンバラ城を除けば、カールトン・ヒルか、ホリルード公園です。ホリルード公園は少し遠いので、午前中だけで回るのはキツイ。というわけで、新市街(New Town)東側のカールトン・ヒルに向かいました。
1724年にできた、イギリス最初の公立公園のひとつで、様々な記念碑が建っています。
なにやら工事中らしい塔が見えているので、いやな予感はしていたのですが……。 -
案の定、展望台でもあるネルソン・モニュメントは工事中で、登れませんでした。
ちょうど日本人観光客の団体さま20人くらいがその前で、ガイドさんの説明を聞いていました。ツアーでここに来るのは珍しいんじゃないかとは、相方の弁。 -
ネルソン・モニュメントに登らなくてもけっこういい景色で、西の方には、エジンバラ城が遠望できます。
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大砲が狙っているのは果たしてどこか?
この大砲、ポルトガル・キャノン(The Portuguese Cannon)といって、15世紀にスペイン軍のために製造され、18世紀にポルトガルのアジアの植民地に運ばれ、ビルマ王のものとなり、19世紀にイギリスが奪い返してエジンバラに贈呈されたものだそうな。 -
南東方向には、大地がせり上がるようなホリルード公園が見えます。あそこからの見晴らしもたいそういいらしいです。今度来たときは行ってみたいなぁ。
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また一方、ギリシアのパルテノン神殿の半分だけ、という珍妙なモニュメントが。財政難で完成できなかったそうです。
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北側にはフォース湾が望めます。
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その後、相方の希望で、ホリルードハウス宮殿へ向かいました。エジンバラ城からロイヤルマイルを東へ下っていった先の突き当たりです。
ノースブリッジを渡って、ロイヤルマイルをどんどん下ります。あまり繁華街っぽくない普通の町並みになってきます。
右側の、時計の突きだしている建物は、ピープルズ・ストーリー(The People's Story)といって、エジンバラの一般市民の生活を紹介する博物館だそうです。
※この写真は、ピープルズ・ストーリーを通り過ぎてから、エジンバラ城の方を向いて撮っています。 -
10時少し前に、ロイヤルマイルの突き当たりに到着。右手前の建物は、美術館クィーンズ・ギャラリー。ホリルードハウス宮殿は左側奥の建物です。
ホリルードハウス宮殿の入場券は、クィーンズ・ギャラリーの入口受付で購入します。大人一人£10.00です。 -
ちょうどそこに、カールトン・ヒルにいた日本人ツアーの団体さんがやって来ました。ガイドさんが「ここは中に入ることが出来ません」と説明しています。
カールトン・ヒルでゆっくりするならここの見学に回せばいいのにとも思いましたが、まぁ、それぞれの都合もあるのでしょう。
団体さんの横を通って、宮殿に入ります。正面はこんな感じ。 -
ゲートでガイド機を貸してくれます。ちゃんと日本語版があって、しかも内容もしっかりしており、聞き応えがあります。
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宮殿の中庭。残念ながら、宮殿内は撮影禁止。
今も、王室がスコットランドを訪れるときには使われている現役の宮殿であり、手入れが行き届いています。王の寝室に近づくにつれて調度が豪華になる様や、悲劇のメアリー女王ゆかりの部屋などじっくり回りました。 -
今は廃墟となった、ホリルード修道院。
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美しい庭園。
向こうに修道院が見えます。 -
庭園を散策していると、そこに突然の雨。しかも、ぽつぽつと来たかと思うと、いきなりの土砂降りです。
しばらく雨宿りも考えましたが、既に11時を回り、ホテルのチェックアウトも迫っているので、相方の持っていた折りたたみ傘で相合い傘をしながら、なんとか帰ります。
オープントップの2階建て観光バスは大騒ぎになっていました。 -
チェックアウト後、荷物を担いでニュータウン側のAbbotsfordへ。雨はあがっていました。このお店、1階はバーで、じいちゃんが一人、昼間から飲んでます。
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2階のレストランに上りました。12時ジャストでまだお客さんはおらず。
相方は、昨夜のリベンジであくまでハギス。私は、Chestnut, mushroom & leek parcelsを注文。しかし、しばらくしてお店のおばちゃんが引き返してきて、相方になにやら話しかけました。相方はハギスがまたも売り切れと聞き取ったらしく、代わりにアバディーン牛のステーキサンドイッチを再注文。 -
しかし、私のところに運ばれてきたのは、どう見てもハギスでした。
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こちらはサンドイッチ。
味はどちらもまずまず美味いです。ニュータウン側のバーとしてはよいのではないでしょうか。
ビールとあわせて、£16.85(約2,700円)。 -
ウェイバリー駅でお金をおろしたり水を買ったりして、13:30発のグラスゴー行きに乗りました。また雨。うねるような起伏のある牧草地に羊やら牛やらが見えます。
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50分弱で、グラスゴーQueen's Str.駅着。道を確かめつつ歩いて、10分ほどでブキャナン・バスステーションへ。チケットカウンターに並んだ挙げ句、空港行きならバスで直接料金を払って、と言われ(^^;;、うろうろして結局、14:46のバスへ。500番バス。往復チケットで£6.50。
ほぼ25分でグラスゴー国際空港のターミナルビルに到着。
アイラ島行きの便を運行しているflybeのカウンターは1〜4番と、いちばん奥でした。
チェックイン終わって15時半。アイラ島行きBE6927便は17:10発なので余裕。
スターバックスに入って、しばしのんびり。それにしても、ここのスタバは掃除が×。 -
さて、手荷物検査は、ベルトを外し、靴も脱がされと厳しいです。
ゲートは1番。窓から、滑走路上に停まっている双発プロペラ機が見えます。あれに乗るんでしょうか。今は雨があがっているから、乗るなら今のうちがいいなぁと思っていたら、搭乗のときには無情の雨。皆、走ってタラップに向かいます。
機体はSAAB340。37人乗り。 -
けっこうな雨の中、ほぼ予定通り離陸。
島と海峡をいくつか越え、最後に特に険しい山をもつ島(あとで、ジュラ島だとわかりました)を越えて、20分強で着陸しました。こちらは晴れ間が見えています。
飛行機は滑走路の上でくるりとUターンして、小さな空港ビルまでタキシング。飛行機から降り、建物に入るとすぐ左側が荷物が下ろされるコンベアで、右側が売店とか待合いの椅子とかが並んでいます。正面にまっすぐ15メートルくらい通路が延びていて、そこに乗客と出迎えの人がごちゃまぜになっていました。
と、そこに、Webで見かけた顔のクリスティンさんが満面の笑みを浮かべながら近づいてきて、握手かと思いきや、相方と二人まとめてハグされました(笑)。
今回、アイラ島のツアーの手配を、すべてクリスティンさんにお願いしていたのです。ボウモア蒸留所に10年くらい勤めた後、個人旅行業を営んでいます。
→http://www.ladyoftheisles.co.uk/ -
バンに案内されて、いろいろお話ししながら、まずはボウモアの街に向かいます。グラスゴーは雨だったと言うと、雨なんてどこにあるの?……とおどけてくれました。
空港からの道は、起伏があるもののひたすらまっすぐ、10マイルあるのだとか。
ゲール語も少し教えてもらえて、「乾杯」は「スランヂヴァー」だとか。他の単語は忘れてしまったぞ(^^;;。
今日の夕食は何がいい?と訊かれ、シーフードと答えると、いくつかお店の候補を教えてくれました。結局、高いけど景色がいいというハーバー・インに行こうということに。 -
バンは、10分ほどでボウモアの街へ。小高い丘の上から、メインストリートが海に向かって下っているさまが「サンフランシスコみたいでしょ」とはクリスティンさんの弁。
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クリスティンさんは、メインストリートを下りきるとUターンし、いきなりハーバー・インに乗り付けました。「ちょっと待ってて」と中に入っていくと、テーブルも確認した上で予約してくれました。予約時間は午後8時です。
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それから、アイラ島にいる間、私たちが泊まるB&Bへ。TYREE-HOUSEという小さな宿です。リナさんという、穏やかで上品な所作のおばさんがにこやかに迎えてくれました。ボウモアホテルのはす向かいです。
クリスティンさんとは今日はここでお別れ。参考書として、アイラ島の蒸留所を紹介した日本の雑誌や新聞の切り抜きを貸してくれて「Homework!」とのこと。 -
リナさんが案内してくれたのは、2階できれいな白と青の清潔感のある部屋でした。シャワーもついています。満足満足。
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メインストリートに一軒だけあるスーパーマーケットで水などを買って一旦宿に戻り、それから街を散策することにしました。夕食の予約の8時まであと一時間というところ。
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メインストリートのいちばんてっぺんにある、ラウンド・チャーチ。
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それから、やっぱりここでしょう。ボウモア蒸留所。
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海側から眺めたところ。
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堤防から、街を望む。
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午後7時半くらいで、お日様はまだこの高さ。インダール湾を越えて、ポートシャーロッテのあたりが見えます。
それにしても、小さな街で、時間をもてあましました。
風が出ると、けっこう寒いです。雨よけにもなるような薄手のジャンパーを持ってくればよかった。 -
さて、8時まであと10分くらいというところで、ハーバー・インへ。
まず通されたのはラウンジで、そこでビールを飲みながら、のんびりとメニューを検討。 -
7月だというのに、牡蠣がありました。ローストしたものを注文。隠し味にアイラ島のモルトウィスキーが使われているのがいかにもです。
Oysters Rockefeller - grilled with a spinach, parsley and lemon butter crust with a hint of an Islay malt -
鮟鱇をイタリアハムで巻いたもの。
Fillet of Monkfish wraped in Prosciutto on sauteed salsify and spinach with an elderflower and white wine sauce -
ハギスの上に牛ステーキがのっかってます。
Prime Islay Fillet Steak on a crouton of Lochaber haggis with a duxelle of mushrooms and a single malt whisky sauce
付け合わせは、茹でジャガイモ。うむうむ、定番(^^)。
飲み物は赤ワインにして、のんびり食べます。料理は美味しいです。今回の旅行でいちばん上品で手がこんでいて美味しかったかな。美味しいだけあってか、二人で£77.10(12,000円強)と今回の旅行でいちばんお金がかかりました(笑)。
食後は、珈琲と紅茶をそれぞれ頼んで、またラウンジでのんびり。2時間近くかけて食事するのって久しぶりか。
せっかく海がよく見えるのに、曇っていたので、日没がはっきりわからなかったのが残念。
夜10時になっても、あたりはまだ明るかったです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Dry White Toastさん 2009/08/03 18:46:59
- いよいよアイラ島編スタートですね
- うめいちさん、こんにちは。
待望のアイラ島スタート編がアップされていたので、もう即効チェックです。
朝一のエディンバラはお天気がよかったみたいで、いい写真のオンパレードですね。
カールトンヒルだけではなく、スコッツ・モニュメントの前も何やら工事中の様子。
こんな観光シーズンに、エディンバラ・シティ・カウンシルは一体何を考えているんでしょうね^^)
そして、いよいよアイラ島!
憧れのボウモア蒸留所!しかし!この旅行記ではまだ建物の外観だけで、またまたじらされてしまいました。
うめいちさん、引っ張りますね〜(笑)
次の旅行記では、いよいよ蒸留所見学がお目見えするのでしょうか?
楽しみに待っています。
Dry White Toast
- うめいちさん からの返信 2009/08/06 00:06:52
- RE: いよいよアイラ島編スタートですね
- Dry White Toastさん、またまたおいでいただいてありがとうございます。
町中の工事については、日本的に考えれば、ミリタリー・タトゥーまでに修復しようとしていたのかなと思いましたが、果たしてどうなのでしょうか。
あと、この日は、ホントにアイラ島に着いておしまいでしたので、何もできませんでした。
翌日から三日間、全蒸留所を巡りますのでお楽しみに。
(でも、いつになりますやら……)
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